「おい、どういうことか説明しろよ!なんでお前だけポイント貰ってるんだよ!」
先生のせいでHRが終わると葛城の隣にくっついてる・・・あぁ、戸塚だ。
「企業秘密だ。はっきり言って説明するのもめんどくさい」
「何だと!」
「よせ、弥彦」
「そうだな・・・・1万ポイントで話そうか?」
「はぁ!?」
「咲耶くん、あまりイジワルしてはいけませんよ」
「と、言いたいが特別にタダで教えてもやるよ。入学初日、葛城が自己紹介を提案した時に俺は教室を出たのは覚えてるよな?流石にただの高校生に毎月10万渡すなんておかしいと思ったから情報を集めることにした。最初に聞いたのは上級生が3万しかもらえなかったと話していたことだ。もう一つがAクラスの特権、その時はわからなかったが先生が言っていた進路のことだろうな。その後別の先輩に会ってSシステムについては教えることができないと言われた。質問に対してわからないならともかく教えることができないは答えを言っているようなものだ。ここまで話せば十分だろ」
「いや、まだわからないことがある。先生が坂柳とやりとりをした後に雪上にポイントを渡した理由だ」
「残念だけどこれ以上はポイントを払ってもらわないと教えたくないな。ただ安心して欲しいのはこのポイントを利用してクラスのリーダーになろうとかは考えてない、俺の目的のために稼いでるだけだからな」
そう、あくまでこのポイントは快眠生活のための資金だ。無駄遣いなんてしてたまるか。
「この話は終わり、これ以上は何も話す気ない」
強制的に話を終わらせるとみんな自分のせきに戻っていった。
その日の帰り道、俺は久しぶりに有栖と帰っていた。有栖と一緒にいるとうっかりSシステムについて話してしまいそうになることが多かったため、この一ヶ月は別々に行動することにしていたのだ。ただし、朝は例外で朝食を犠牲に睡眠時間を確保しようとしたら有栖に怒られてしまった。そんなことがあり有栖が毎朝起こしに来てくれる。そのままの流れで学校に行く・・・・あれ?結構一緒にいるな。まいっか。
「有栖と一緒に帰ると楽しいな」
「そうですね、このまま下校デートしましょう。私、咲耶くんと行きたいところがあるんです」
「俺はいいけど有栖は平気?」
「何がですか?」
「結構長い距離歩くことだよ。無理してない?」
「無理なんてしてませんよ。そこまで心配されるほど弱くはな・・・・いえ、やっぱり心配なので手を繋いでくれませんか?」
「有栖から手を繋ぎたいなんて珍しいな」
「たまにはいいじゃないですか・・・・私だって寂しかったんですよ」
可愛いな。普段見せない照れた顔は今の俺に効きすぎる。差し出された手を優しく握り再び歩き出す。
「どこに向かってるんだい?」
「欅モール内にあるカフェですよ。今月のポイントが支給されたのでたまには外食しましょう」
「その半分以上を今朝使ったんだよね?今月生活できるのかい?」
「私の心配をしてくれるのですね。普段から節約してますし問題ありませんよ。今だって10万ポイントは残ってますし」
「なら良かった・・・・いや、良くないよ。君のせいで金さえ積めば誰の部屋にも入れることが証明されちゃったじゃん」
「その点はご心配なく、私と咲耶くんは互いの部屋に関して制限がないからできたことです。他の生徒であれば普通に犯罪ですし」
「親しき中にも礼儀ありって知ってる?逆の立場だったらどうするんだよ」
「『私が恋しくなったんですね』と言って優しく抱きしめてあげますよ。よろしければ今しましょうか?」
「それだけはやめてくれ。恥ずかしくて外歩けなくなるわ」
「わかりました。その代わり帰ったら存分に甘やかしてあげますからね」
「ことあるごとに甘やかそうとするのやめて」
「お願いがあるとはいえ咲耶くんは遠慮してしまいそうですから。自分から甘えてくれるまでやめるつもりはありませんよ」
俺には有栖に甘える未来しかなさそうだ。
有栖ちゃん、ガチで咲耶くん攻略する気です