ケヤキモール内のカフェに着き俺はコーヒーを、有栖は紅茶を注文しのんびりしている。高校生になりチャレンジしてみようとブラックで飲んでいるのだが苦い。仕方なく砂糖とミルクに手を伸ばそうとしたのだが
「有栖よ、なぜ遠ざける。元の場所に戻すんだ」
「嫌ですよ、これを逃せば咲耶くんが苦いの我慢しながら飲むのを見ることができませんから」
「我慢しながら飲むとかダサ過ぎることさせないでよ」
「いいじゃないですか。可愛いと思うことはあってもダサいとは思いませんよ」
「一応俺にもプライドってものがあってだな」
「私はどんなあなたでも愛すると決めています、ですのでじゃんじゃん弱いところを見せてください」
有栖の慈愛に満ちた微笑みは人間兵器だと思う。ただの癒し要素だけじゃなくて最終勧告の意味も込められてそうでこのタイミングで拒否したら何かされそう、という恐怖がある。
「それでも嫌だと言ったら?」
「私のお願いを一つ聞いてもらいます」
「流石に今度はなんでもじゃないからな」
「それを決めるのは私です」
「だったら勝負で決めないか?」
「勝負ですか?」
「内容はそうだな・・・・・コーヒーが冷めると勿体無いし手っ取り早くコイントスにしよう。表裏の選択もトスも有栖がやっていい。俺が勝てばある程度制限をつけさせてもらう、有栖が勝てば文字通りなんでも叶えてやる」
「本当にいいんですね?」
「俺は負ける勝負はしない主義だからな、悪いけど有栖が勝つことはない」
「そこまで言うなら受けて差し上げましょう、私は表を選ばせていただきます」
「俺が裏だな。さぁ、勝負といこうか」
有栖が投げたコインは勢いよく回転しながら宙を舞う。俺たちの間に落ちたコインは3回ほど勢いよく跳ね次第に勢いを無くしていく。その様子をじっと見つめる有栖は僅かながら緊張しているようだ。チャリン、と音を立て倒れたコインは
裏向きだった。
「俺の勝ちだな」
「そうですね、今回ばかりは不正の余地も無いみたいですし」
「てなわけで、砂糖とミルクを渡してもらうよ」
「何言ってるのですか?私たちが賭けたのはお願いの内容に関してですよ」
「・・・・え〜と、つまり?」
「頑張ってブラックで飲んでください♪」
「嘘・・だろ・・・」
「ふふ、そのちょっと抜けてるところも可愛くて好きですよ」
飲んだコーヒーはさっきよりも苦く感じた。
「さて、ここからが本題です。真嶋先生との契約について詳しく話してもらいましょうか」
「話すのは問題ないんだけど怒らないでね」
「私が怒るようなことしたんですか」
俺は真嶋先生との契約について細かく説明した。話を進めるにつれて有栖の顔が赤くなっていってる。流石に部屋の話はしない方がよかったか?
「以上が俺がやったことの全てだ」
「まさか先生に私たちの会話が聞かれてたなんて・・・・・契約書を返しに行った時の気まずい顔はそう言うことだったんですね」
「その、一応申し訳ないとは思ってるよ?でも交渉中だったわけだし席外すわけにいかなかったから・・・・」
「咲耶くん」
「・・・はい」
「先ほどの勝負は私の勝ちにしても構いませんよね?」
「いや、それとこれとは話が違うんじゃないかな・・・・って」
「構いませんよね?」
「構いません!」
今度はどんなお願いされるんだろう・・・・
リアルが忙しくて短い文でなんとか更新してる状況になってしまってるので一日おきにさせてください