「ふふふ〜ん♪」
「雪上が上機嫌なんて珍しいな。明日は雪か?」
昨日、有栖との時間を堪能した俺は最高の気分だったのに一気に冷めた
「何言ってんだ、しばくぞ」
「酷っ!そこまで言わなくてもいいだろ!いいことでもあったのか?」
「あってもお前に言うか。それより何か用があるんだろ」
「昨日の放課後に姫さんから過去問をもらったんだけど雪上はもらったか?」
「その話をここでしていいのか?」
「別にいいさ、葛城派今この場にいない。それよりどうなんだ?」
「貰ってない、自分で手に入れた」
「さすがだな。俺が言うのも変だが葛城派には渡さないのか?」
「そんなこと誰がするか。俺は派閥争いには関与する気はない」
「てっきり姫さんの味方だとばっかり・・・・」
「俺はpptが欲しいだけだって前も言ったろ。勝つのが有栖でも葛城でもどっちでもいい。ただ、このまま過去問の秘密を知ることができないなら葛城の器が知れるな」
「手厳しいねぇ」
「ヒントはあるんだ、気付かない方が悪い。話が終わったなら戻れ。これ以上はお前との関係がバレるかもしれない」
「わかった、じゃあな」
やっと話が終わったか・・・・あいつ、せっかく人がいい気分だったのに邪魔しやがって。それにしても有栖のやつ自派閥にしか過去問渡してないのか。クラス内に渡せば葛城より優秀だと知らしめることができるはずだが何をするつもりなんだ?
数日後、俺は図書館を訪れた。過去問があるしテスト勉強はやらなくていい、と言う訳ではないがたまにはいいだろう。静かだし寝るにはちょうどいいかもな
「________スコ・ベーコンだ!」
「正解っ!」
なんて思ってた時期が俺にもありました。ここ図書館だよな?声がする方によってみると赤髪の生徒が特に目立つグループがあった。はっきり言って勉強会の音量じゃない。
「おい、うるせぇな。ちょっとは静かにしろっての」
流石に煩さすぎたのか別のやつに絡まれているようだ。
「悪いな。問題が解けて嬉しくってさ。帰納法を考えた人物はフランシス・ベーコンだぜ? 覚えておいて損はないからな」
確かに損はない。けれど・・・・
「フランシス・ベーコンとか言って喜んでるが正気か?テスト範囲外を勉強して何になる?」
そう、Dクラスの生徒はテスト範囲になっていないところを勉強していた。1週間前に変更されたと連絡されたはずだが担任のミスか?
「もしかしてテスト範囲も分かってなのか?これだから不良品は」
「テメェいい加減にしろよ!」
赤髪の生徒が挑発していた生徒の胸ぐらを掴み殴ろうとした瞬間
「はい、ストップストップ!」
名前はわからないがBクラスにいた美人さんが仲裁に入ったようだ。勇気ある子だなぁ。
「邪魔だ!部外者は引っ込んでろよ!」
「部外者?この図書館を利用している生徒として見過ごすわけにはいかないよ。どうしても暴力沙汰にしたいって言うなら外でやってもらえる?君たちも挑発が過ぎるんじゃない?これ以上続けるなら学校側に報告させてもらうよ」
「わ、悪い。別にそんなつもりじゃなかったんだよ」
挑発していた(消去法でCクラスと思われる)生徒が退散していく。正義感の強い少女のおかげで事態は収集したっぽい。ちょうどいいタイミングだし声かけとくか。
「やあやあ、さっきは災難だったね」
「突然話に入ってきて何のようかしら」
黒髪ロングの少女は話しかけられたことに不満を隠す気がないみたいだな。
「さっきの会話から面白い話が聞けたからお礼にと思って。君たちDクラスなんでしょ?」
「だからどうしたというの。本題を話す気がないならさっさと帰ってくれないかしら」
「君たちに4万ポイントを恵んであげよう」
「それ本気で言ってるの?」
「もちろん、正確に言えばそのくらい価値があるものだけどね。それとBクラスの美人さん」
「私?美人って言われると照れちゃうな〜」
「そうか?そういうのには慣れてそうだが」
「そんなことないよ、それより自己紹介がまだだったね。私は一之瀬帆波、よろしくね!」
「雪上咲耶、Aクラスだ。Dクラスは聞かなくていいや。」
「何だと!」
やはり赤髪が突っかかってくる。
「それどういう意味?私たちは眼中にないって言ってるの?」
「一気に名乗られてもこんな人数覚えれないからな。ただそうだな・・・・そこの茶髪には聞こうか」
「俺か?綾小路清隆」
「清隆でいい?毎回綾小路って呼ぶのはなんか疲れそう」
「別に構わない。どうだ堀北、俺にも友達ができたぞ」
「名乗っただけで友達だなんて思わないことね」
どうやら黒髪の少女は堀北というらしい。堀北って生徒会長の妹か?今度確認した方がいいか。それよりも清隆がしょんぼりしている気がするしフォローしとくか。
「俺は互いに名乗ったやつは友人だと思ってる。人間関係に関しちゃ俺は量より質派だ」
「だそうだ」
「そんなことはいいから話を進めてちょうだい」
「せっかちなやつだな。君たち、一昨年の過去問は欲しくないかい?」
「確かに過去問は重要だわ。けれどこの三人に渡したところで基礎ができてなければ腐らせるだけよ」
「確かに基礎は必要だ。ただし、今回に限ってはこれさえあれば学年全員が満点を取ることも夢じゃない。はい、あげる。君たちはこれの秘密を暴けるかな?」
「・・・・何が目的なの」
「君たちに聞きたいことがあってね。テスト範囲の変更は一週間前に知らされた。間違いないよな?」
俺は一之瀬に問いかけた。正面から見ると可愛いの方が似合うかもしれないな。
「うん、そうだね」
「Dクラスは未だ知らされてない。これも間違いない?」
「えぇ」
「ありがと、話はそれだけだから。っと、一之瀬と清隆にお願いなんだけど連絡先教えてくれない?」
「いいよ」
「あぁ」
俺は二人と連絡先を交換して図書館を出た。
ちなみにこの後職員室に行きDクラス担任、茶柱先生が範囲変更を伝えてないことを職務怠慢ではないかと訴え30万ポイントを獲得したがやりすぎだ、と真嶋先生に怒られた。有栖にこのことを話したらさらに怒られた。
次で一巻は終わりにしたいなぁ