追記 二重投稿になってたみたいです、直しときました
試験開始から5日目に突入した。自由に動くと言ったはいいが今現在何もすることがない。おそらく試験前の有栖のお願いから橋本たちが妨害工作をしているだろうが詳しい内容は知らない。やることが無いから疲れはないのに睡眠環境が最悪だから全然寝れない。今も6時前に起きちゃったから一人釣りをしている。一匹も釣れてないけど・・・。
「暇だ。こんな時に有栖がいてくれたら膝枕してもらえたのに」
有栖と離れてもう5日って考えると一気に寂しい気持ちになるなぁ。今頃何してんだろう、怪我してないかなとか色々考えるわけだけど、この試験が終わったら葛城派が潰れてるといいなっていうのがまず初めに思い浮かぶんだよね。けど有栖がクラスをまとめることになれば今以上に一緒にいられる時間も減るだろう。あれ?どっちの結果になっても俺損してね?
結局魚を釣り上げることなく切り上げて島の散策をすることにした。結局2日目にDクラスの拠点に行けてないから朝イチの油断しているタイミングを狙えばリーダーがわかるだろう。けれどリーダー情報がわかったからって当てるつもりはない、そもそも俺にそんな権利ないし。
「Dクラスは今のところトラブルを起こしてないけどそろそろ女子の不満が爆発するだろうな」
入学してから毎月トラブルを起こす、俺がDクラスに対する認識だ。今は6時40分くらいだからそろそろ見つけないと俺が点呼に間に合わなくなるかもしれないな。少し急ぐか・・・。
15分くらい探索した末にDクラスの拠点見つけたがやはりと言うべきかトラブルが起こっていた。女子が男子を攻め立てているみたいだが結構距離があり詳しい内容は聞こえない。清隆以外Dクラスのことよく知らないし情報収集も兼ねて思い切って参戦するか。
「清隆、おはー」
「雪上か、今取り込み中だから悪いが後にしてもらってもいいか」
「その取り込み中の内容が知りたいから話しかけたんだ。で、Dクラスは今月何をやらかしたんだ?」
「毎月問題を起こしてるみたいに言うなよ・・・・実はだ「誰だお前!」」
清隆と話してたら赤髪の男に怒鳴られた。朝っぱらからうるせぇ よ・・・。
「清隆、悪いがもう一回言ってくれ」
「テメェ、無視すんじゃねぇ!」
「ハァ、俺の名前くらいあとで清隆に聞いとけ。それよりなんでお前らは男子と女子で対立してんだよ」
「うちのクラスの女子の下着が盗まれたみたいでな。その犯人探しをしているところだ」
「下着泥棒ね・・・・ちなみにDクラスって女子の数が多いのか?」
「いや、男女ともに20人だ。Aクラスは違うのか?」
「同じだけど、見た感じ人数違うから気になってな」
「初日に男子が一人リタイアしたからな、それにCクラスの女子生徒が一人いる」
「そうか」
ここにもCクラスのスパイがいるのか。Bクラスは知らないがこのDクラスはやはりバカが多そうだ。この試験でDクラスは絶対にスポットの占有をする。その時にCクラスの拠点が蛻けの殻になっていることを知るだろう、それでもCクラスの生徒がいることに疑問を感じない。聡い奴なら気付くことに気付かない、清隆は何を考えてるか分からんけど。こいつ無表情すぎなんだよな。
「話の腰を折って悪かった。今は下着泥棒の話だよな」
「盗まれたのは軽井沢の下着、平田の彼女だ」
「誰?二人とも知らないんだけど」
「・・・・そうか。平田はクラスのまとめ役で軽井沢は女子の中でも発言力がある生徒だ」
「ふーん。犯人って一人しかいないだろ」
「わかったのか?」
「Cクラスの生徒だろ。他クラスより自クラスから疑うってバカじゃねぇの?」
「だがうちの男子ならやりかねないからな。普段からそう言った会話をしてる奴もいるし」
「有栖に対しては何も言ってないよな?」
「大体櫛田か一之瀬が話に出てるみたいだ」
「有栖じゃないならいい。ただ犯人見つけるだけなのに時間かかりすぎだろ。この話いつ終わるの?」
「さぁ」
「暇だし俺が終わらせてやろうか?」
「何か策があるのか」
「いや全く、本当に無理やり終わらせるだけだ」
「それは大丈夫なのか?」
「まぁ見てな」
清隆がいた端っこから堂々をDクラスの拠点に入る。突然の乱入者に
「本当Dクラスは面白いな」
「なっ!他のクラスが何でここにいるのよ!」
「友人に会いに来ただけだ。そしたらお前らがくだらない争いしてただけだろ」
「くだらないって・・・軽井沢さんがどれだけ傷ついてると思ってるのよ!」
「知らん、興味ない。少なくとも勝手に内戦してるようなクラスじゃ一生Dクラスだろうな。クラスが崩壊しないように頑張るんだな」
言いたいことだけ言ったので清隆の元に戻る。
「言っただろ、すぐに終わった」
「確かに下着泥棒の話は終わったが別の問題で騒ぐことになるな」
「けどDクラスはまとまっただろ?共通の敵が現れたんだから。それにある程度リーダーは絞れた」
「今の数分でよくわかったな」
「逆だ、リーダーに向いてない奴しかいないから消去法で余った奴らが候補だ」
「なるほどな」
「お前も候補だからな?その無表情から仮にリーダーだとしても分からん」
「結構ひどいな」
あ、ちょっと空気が変わった。こいつ顔には出ないけどなんかわかりそうだ。
「とりあえずそろそろ戻るわ。少なくとも次は試験が終わったらだな」
「あぁ」
こうしてDクラスの拠点から去った。ちなみに点呼には間に合ったがギリギリだったので葛城たちに軽く睨まれた
その後何もすることなく試験は終わりを迎えた。
『ただいま試験結果の集計をしております。暫くお待ちください。すでに試験は終了しているため、各自飲み物やお手洗いを希望する場合は休憩所をご利用ください』
だったら早く船に乗せてくれないかな・・・眠い暑いうるさいで今最悪なんだよ、有栖に会って癒されたいよぉ (咲耶くんは船酔いのこと忘れてます)ちらっと周りを見ると清隆たちと王様が話し込んでる。やっぱりCクラスはリーダー当てを狙ったようだな。となると今回の試験の1位はCクラスになるだろう。Aクラスは王様の策略で220ポイントか・・・・。この時点で王様に渡すポイントより少し多いくらいだから長期的に見れば赤字になる。
突然キィンと耳鳴りのような音が響く。音の方に顔を向けると真嶋先生が拡声器を持って立っていた。みんな整列しようとしていたがリラックスしてもいいと言われた、とはいえここですぐにだらける奴はいないだろう。
「この一週間、我々教員は君たちの特別試験への取り組みを見させてもらった。真正面から試験に挑んだ者。工夫し試験に挑んだ者。様々だったが、総じて素晴らしい試験結果だったと思っている。ご苦労だった」
あんな間抜けな試薬を結んだのが素晴らしかった?先生の言葉に少々違和感を感じながらも話を聞き続けた。
「ではこれより、端的にではあるが特別試験の結果を発表していきたいと思う。なお試験の結果に関しては一切の質問を受け付けない。自分たちで結果を受け止め、分析し次の試験に生かしてもらいたい」
いよいよ結果が発表されると言われ周りからゴクリと唾を飲み込む音がする。そんな緊張することか?
「ではこれより特別試験の順位を発表する。最下位は────Cクラスの0ポイント」
・・・・は?何が起こった・・・・間違いなく今回はCが一番得をする内容だったはずだ。リタイアしたと思わせて全クラスのリーダー指名、それによって150ポイントを獲得、Aは指名してないから最低でも50ポイントは残る。BかDのどちらか、あるいは両方の指名を外したのか?王様の方に視線を向けるとあり得ないと言った表情をしている。つまり全クラスのリーダーを把握していたが何か予想外のことが起こったに違いない。この時点でAクラスもCクラスと同じクラスを外したことになる。
「続いて3位はAクラスの120ポイント、2位はBクラスの140ポイントだ」
Cクラスの結果からAクラスが下位になることは容易に想像できたが2位がBクラスか。つまり────
「そしてDクラスは・・・・・225ポイントで1位となった。以上で結果発表を終了する」
はっきり言って一番あり得ないと思ったDクラスが1位を持っていった。5日目に拠点に訪れた際に見たときは結構ポイントを使ってる感じがしたからリーダー当てに成功したのだろう。そしてA、Cクラスが外したことを考えると誰かがリーダー交代の仕組みに気づいたようだ。Aクラスのポイントの変動を整理すると
Aクラス
有栖の不参加・・・マイナス30
物資購入・・・Cクラスとの契約によりプラマイ0
リーダー当て・・・ポイントから予測するにBクラスは互いに成功し相殺、Cクラスは指名せず当てられる、Dクラスを外して当てられてる→マイナス150ポイント
結果・・・120ポイント+王様に毎月2万ppt譲渡(俺と有栖は対象外)
今回の結果から葛城はクラスに実質170ポイントの損失を作ったことになる。現在もクラス中から非難の声が向けられている。
「何かがおかしい・・・・・・。どういうことだ・・・・・・」
「どうしたもこうしたもあるかバカが」
「雪上!お前っ!」
「待て弥彦!・・・お前にはこの結果がわかってたみたいだな」
「当然だ、と言ってもここまで酷いのは予想外だったがな」
俺の一言に二人ともさらに怒りを見せるが続けさせてもらおう。
「説明する前に確認しないとな・・・王様!」
Dクラスのうるさい連中に囲まれてる王様を呼びつける。こちらの声に気づいて、ものすごく嫌そうな顔をしながら歩いてくる。
「俺を笑うためにわざわざ呼んだのか」
「誰がそんなめんどいことするか。もう試験が終わったからこのバカどもに契約について話しても良いよな?」
「別に構わねぇよ。それにしても無様だな葛城」
「・・・何だと?」
「契約をする前に雪上に相談でもしとけば今よりはマシな状況になってたかもしれないんだからよ」
「今からその説明をしてやるんだから王様は王様らしく偉そうに聞いとけよ」
とりあえず黙らせてから続けることにする。
「葛城と王様が結んだ契約には大きな穴がある。教えられたリーダー情報が正しいかがはっきりしない」
「それについては写真でキーカードを確認したから問題ないはずだ」
「本当にそう思うか?確かに嘘はつけないがリーダーが交代した後はどうする?実際Dクラスはこの方法を使って指名を回避した」
「だがリーダーの交代は認められないと・・・」
「正当な理由があったんだろうな。何かしらの理由でリタイアした、とかな。他には毎月pptを譲渡すること、これはまぁ確実にcpを稼ごうっていうお前の考えも間違ってないからそこまで文句は言わない。毎月80万ppt近く渡し続けるのはアホだけどな。卒業する頃には2000万を超える、王様は晴れてAクラスで卒業だな。そして最後に、これが1番の問題なんだが互いにリーダーを当てても罰はないことだ、これに気づけなかったからAクラスは赤字になったと言ってもいいくらいだ」
全て話終わると葛城は何も言えないのか下を向き王様はニヤニヤしてる、なんかその顔お前の雰囲気に合ってるな。
「言いたいことは言ったから俺は帰って寝る。1週間分の疲れを一気に取りたいからな」
俺は船に向かって歩を進めるがこの時は想像もしなかった苦痛が待ち受けていたのだった・・・・・。
龍園が王様呼びなのは単純に名前を聞いてないからです。彼の名前を知るのはこの後の船上試験での自己紹介なのでそれまでは変わりません。そしてやっと有栖とイチャイチャできる!船酔い起こすけど・・・ではまた次回