お気に入りしてくれてる人が多くて驚きです、ありがとう
「失礼します、真嶋先生いますか」
「雪上か、どうした」
「先生に聞きたいことがあるんですけどここじゃ話しづらいんで移動してもいいですか?」
「わかった。着いて来い」
真嶋先生に連れられ生活指導室に入る。こういった教室に入ると悪いことしてないのに謎の緊張感があるのはなんでだろうね。真嶋先生の対面に座ると
「何か困ってることでもあるのか?」
「入学早々友人作りに苦労しそうです、主に幼馴染で理事長の娘のせいで。けど今回はそれとは関係ない話ですよ・・・Sシステムについてです」
Sシステムの名前を出すと先生が真剣な顔になったのでこれは交渉の余地があると思い一気に畳み掛ける
「入学式前の空き時間にこの学校について調べて周ってたら先輩たちが面白い話してたんですよ。聞きます?」
俺は録音した音声を再生する。先生が険しい表情をしたところで停止させ
「この音声データ、学校に買ってもらうことってできますか?」
「理事長に聞いてみよう。雪上、どうやってこの結論に辿り着いたか教えてくれ」
「入学してすぐ10万は怪しすぎますよ。単純計算で各クラス10万×40人で400万、4クラスで1600万、3学年で4800万が一ヶ月分になる。それが1年続くと4800万×12ヶ月で5億7600万です。国家予算から毎年この額ただの高校生に配布してるなんてなったらこの国は崩壊します、というかこれが世間に広まったら大問題なんてものじゃないですよ」
「だろうな、だからお前はここに来たんじゃないのか?」
「公表する気はないのでそこはご安心を。まぁ有栖だけには話させてください。彼女に隠し事なんて俺にはしたくありませんし隠してもすぐに見抜かれてしまいますから。それを踏まえて売ろうと思います」
「売値は考えてるのか?」
「もちろんですよ。一応候補が三つあるんですけど先生が選んでください」
「あまり無茶な要求は呑めないぞ」
「わかってます。一つ目は300万ポイント、二つ目は200万ポイントと今からする質問に必ず答えるかお願いを聞くこと、三つ目は質問に答えてお願いを2つ聞くこと。最初は400万ポイント、1クラス一ヶ月分のポイントでした。そこから有栖にだけ話すのが100万、質問とお願いは100万の価値があると思ってるのでその分ポイントを引いてる感じです。有栖に提供しなかった場合は引いた分の100万も払ってもらいます。勿論有栖以外には話さないし有栖にも公表しないようにさせます。公表した時の罰則は500万の返金で良いですか?」
「契約についてはそれで構わない。だが先に質問と要求を確認させてくれ。それらも判断材料にさせてもらう」
「わかりました。それにしても意外ですね」
「何がだ」
「値下げ交渉しないんですか?俺が買う側だったらダメ元でも絶対やりますけどね。そもそも要求ポイントが高すぎると自分でも思ってるんで」
「ここまで早くSシステムを見抜いたこと、候補を複数提示しこちらに選ばせる交渉術に対する俺なりの賞賛とでも思ってくれ」
「そういうことにしておきます。質問は先ほどの音声にあったAクラスに上がるとは何かを包み隠さず説明すること、お願いの方は俺だけの問題じゃないんで確定ってわけじゃないんですけど有栖と俺に限っては互いの寮の部屋の門限を免除して欲しいですね。もう一個についてはいつか決まった時にまた交渉しますよ」
「門限に関しては倫理的に呑めない可能性が高いぞ」
「そもそも有栖が拒否したらアウトですしね。俺寝るのが好きなんですけど寝落ちした時に時間すぎて罰則受けたくないんでこれでお願いします」
「先に坂柳に確認してからだ」
「連絡先知らないんで学校から電話してもらってもいいですか」
「ちょっと待ってろ」
先生が端末を操作している間何もやることがないな。こういう時って何やって待ってたらいいかわからないよね。なんて考えてたら端末を差し出された。
「自分で交渉しろ」
「ありがとうございます・・・・もしもし、有栖であってる?」
『学校から電話がかかってきたと思ったらなぜ咲耶くんの声がするんですか』
「有栖に聞きたいことっていうか交渉したいんだけど・・・・・これから有栖の部屋で寝てもいい?」
『は?』
電話越しでもわかるほどの絶対零度の声がした。
『今すぐあなたとの縁を切ってもいいですか?』
「違う、決して犯罪じみたことじゃない。ただ寝落ちした時に寮の門限に引っかかっても罰則を受けないように交渉したいだけだ」
『・・・はぁ、紛らわしい言い方しないでください。そういうことでしたら別に良いですよ。私としても咲耶くんの寝顔は可愛らしくて好きなので』
「ありがとう!聞きたいことは聞けたしこれから先生と話があるから切るわ」
『ちょっと待ってくだ・・・・』
絶対怒ってるだろうなー
「許可は取れたので先ほどの三つからそれを選ぶか楽しみにしてますね。契約書も俺と有栖、二人分も忘れず持ってきてくださいねー」
「・・・・あぁ」
結論から言うと100万ポイントの譲渡と門限免除、一回きりのお願い券になった。学校側としてはSシステムについてはなるべく隠したいみたいだ。これでしばらくは安定した生活を送れるだろう。門限に関しては理事長に悪いことしたかなとも思ってるがこれに関しては俺の快眠のためにはしょうがないことなのだ。懐と心が温まった俺は自分でも引くぐらいのテンションで買い物をして寮に帰宅した。しかし俺は忘れていた。
「咲耶くん」
一方的に電話を切って彼女を怒らせてしまったことを。
「・・・・はい」
「お話があります。中に入っても良いですよね?」
今日は寝つきが悪くなるかもしれないな・・・・
有栖ちゃんお怒りです
もうそろそろ他クラスキャラ出さないとなぁ