ガチャと僕のプライベートプラネット【完結】   作:太陽くん

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業績『初めてのSSRアイテムの獲得』

 

 

『初めてのSSRアイテムの獲得』

 

アイギスの無能さに呆れているとシステムメッセージが届いた。SSRアイテムを始めて獲得したから業績が解放されたのだろう。詳しく見るために業績一覧を開く。

 

 

『初めてのSSRアイテムの獲得』

初めてSSRアイテムの獲得に成功したユーザーに与えられる業績。

SSRアイテムが排出されるとは非常に運がいい。あなたの今後の活躍に期待します。

 

報酬

ガチャコイン 10枚

 

 

…渋っ。もっと何かないわけ?

普通こういう業績解放の際はもっといろいろな報酬をくれるのが筋ってもんだろう?この運営、ケチすぎる。

こんなガチャだとかシステムウィンドウだとか、折り紙に浮遊機能を付ける金があったらもっと俺たちユーザーに還元してくれてもいいんじゃないの?

 

 

実体化したコインは10枚。特に何か特徴があるわけでもない白いコインだ。

さて、ガチャを回そう。10回回せるのでおまけでR以上確定の景品がついてくる。

 

世の中には物欲センサーなんて考えがある。欲しいと思ったものはでないという考え方だ。

 

しかし俺はそんな考えに否定的だ。欲しいと思う、その思いが物を引き付けるのだ。

 

では来い、食べ物!

 

 

 

 

ガチャン

 

 

 

 

 

R『次世代義足(右足)』

 

ずいぶんとメカメカしい黒色の義足だ、横にUSAと文字が描かれている、アメリカで作られているのだろうか。しかしこれは義足というよりもロボットの右足とでもいうべき代物だ、バッテリーのような部品から太いケーブルがいくつも伸びており、男のロマンを感じる。

持ってみると結構重い。しかし俺は五体満足なので不要。次。

 

 

 

UC『ペルシア絨毯』

 

床に敷かれたカラフルな絨毯が実体化した。寝転んでみるとふかふかで寝心地が非常にいい。さすがは高級品。ペルシア絨毯によって生活レベルが上がった。

今まで床が冷たいのでダンボールを敷いて生活を送っていたがこれでその生活ともさらば。当たりである。次。

 

 

 

C『炭火焼鳥 皮 たれ』

 

紙の袋に入れられた焼きとり。初日のチキンとは違って熱々ではなかったが非常に美味。たれは貴重なカロリーなので一滴も残さず舐め切り串一本だけが残った。

欲を言うと皮ではなくももが良かったが贅沢は言えない。

 

 

C『漫画でわかる新選組』

学校の図書館においてあるような漫画でわかる歴史シリーズ。これはその新選組編。簿記三級教科書を読むのにも飽きてきたためこれはうれしい。

 

 

 

 

C『塵取り』

緑色の塵取り。学校の掃除用部によくある大きい塵取りだ。

しかしこの部屋は塵一つない真っ白な空間だ。箒もないため塵取りとしては使われる予定は今のところない。

ゴミ箱代わりにチキンとサーモンのパックなどのごみを入れて置いた。

 

 

 

UC『アンモナイトの化石』

驚くべきことにアンモナイトの化石だけではなく、博物館に展示されているかのようにケースと台座付きで出現した。台座には車輪がついていたため移動可能、部屋の隅に展示した。

 

 

 

R『エレベーター』

ゴンッという大きな音とともに壁に現れた。一流のビジネスビルに置いてありそうな高級感がある。

中に入るためにエレベーターのボタンを押そうとするが、本来は『↑』『↓』の二つがあると思うが、ここには『開』ボタンしかない。それしかないので押すと扉が開き中に入る。

中にはいってボタンを押そうとするが、『1』のボタンしかなかった。

つまりどこにも移動できない。

することもないので外に出た。

この電気の供給源は不明。

 

 

 

HR『旗』

手持ちサイズの小さな旗ではなく、学校の体育祭などで使う大きな旗だった。赤色の旗で模様は特にない。しかし先端が非常に鋭利に尖っており武器としても使えそうだ。

 

邪魔なので触れてみるとシステムウィンドウが展開された。

 

●旗

味方の士気を上げる旗。

装備者とパーティーメンバーに対して『恐怖耐性』『勇猛果敢』『士気上昇』の効果を付与。

 

 

 

アイギスと同じようなゲーム的な詳細が明らかとなった。

考察だが、装備するような武器や防具などはこのシステムウィンドウなどで解説するかもしれない。

なんにせよ、この武器系アイテムはシステムから特別扱いを受けている。他のガラクタとは違う非常に重要なものであると考える。

将来的にこのアイテム群が必要になるときが来るのかもしれない。それはつまり、何らかの争いの時。

いったい運営は俺たちに何をさせるつもりなのだろう。

 

 

 

 

R『招き猫』

三毛猫の招き猫。陶器でできているらしく割れ物注意の札が内部の空洞に貼ってある。しかしこれがR?

Cクラスの道具だと思うのだが、このガチャのレアリティの区別はどういう基準で決められているのだろうか。

 

 

C『ハンガー』

黒色の針金で作られたハンガー。

脱ぎっぱなしのパジャマをハンガーに掛け、しかし吊るす物もないので床に置いた。

 

 

 

ここまで役に立ったのは『ペルシア絨毯』と『焼き鳥』だけ。

当たり率20%。これを低いとみるべきか。

しかしまだおまけがある!

 

さあ来い!

 

 

 

 

R『九十二式7.7㎜機銃』

あふれ出る鉄臭さ、最新のイージス艦などに搭載されているとは思えない無骨さを醸し出している。

電源やケーブルなどの機械も見当たらないため日本軍の兵器であると考察。

今までとは比べ物にならない音と共に実体化したそれは非常に物騒な雰囲気を醸し出していた。

 

 

調べたところ弾薬がないので何もすることができない。

 

 

 

 

しかしこのガチャというのは節操がないというかなんというか。

もう少しジャンルを絞り込めないのか。いろいろ出すぎだ。一体何が出てくるのか予想ができない。

まさに闇鍋状態。

 

どうにかなんのか、これ。

 


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