前世ゲーマーだったヤツが東方の世界にログインしました 作:Lcrcl (エルマル)
注意:穢れについての独自解釈あり。
side三雲幻斗
『レベル101 次のレベルまであと50万』
月夜見と知り合い…いや、友達になってから数年が経つ。
俺は都の技術を色々知ることができ、月夜見は強化素材を製造できるようになった。
ルーミア「幻斗〜、誰か来たよ」
部屋で刀を研いでいるとルーミアが入ってきた。
…誰かが来た?永琳辺りか?
幻斗「ん?今出る」
スタスタ…ガチャッ
月夜見「ごきげんよう」
ドアを開けると月夜見がいた。
…はい?自分から来たの?
幻斗「…1人で来たのか?護衛とかは?」
月夜見「私は都最強だぞ?自身の防衛ぐらいできる」
ですよね…
幻斗「都での仕事は大丈夫なのか「今、夕方だろう?終わらせてきたのさ」…お、おう。まぁ入れ」
月夜見「お邪魔するぞ」
仕事終わらせてきてるのがなんか用意周到だな…
とりあえずリビングの椅子に座らせる。
ルーミア「はい、お茶」コトン
月夜見「ありがとう…むっ?」じっ
…あ、そういえばコイツら初対面だな。
幻斗「友達の妖怪、ルーミアだ」
月夜見「ルーミアか。私は月夜見だ、よろしく」
ルーミア「よろしく」
そしてルーミアは部屋を出た。…もうちょっといてもよかったと思うぞ?
幻斗「(まぁいっか)…んで、どうしてわざわざ俺の家に?流石に行ってみたかっただけじゃないだろ?」
月夜見「まぁ、な。実は……都の移動を考えているんだ」
…お?こりゃ大事な話だな。
幻斗「移動って、遷都だよな?何処に?」
月夜見「…月だ」
…うん、実際に言われると衝撃が凄いな。月に行くなんてスケールが違ぇし。
幻斗「なんでだ?別に地球でもいい環境だろ?」
月夜見「…理由は2つある。1つめは、文明や技術の進歩において月の方が都合が良いからだ」
ほーん…確かに月には未知なる物質があったりするかもしれないしな。
月夜見「そして2つめは…妖怪などによる『穢れ』の蔓延だ」
穢れ、か…。
これが原因で月の民が地球人を差別することになる。
幻斗「…なぁ月夜見、穢れって何なんだ?」
月夜見「…?(少し威圧を感じる、何故だ?)穢れとは、どの生物にもある所謂『生命力』のことだ。生にしがみつく者ほどそれが多い。穢れがあると寿命たるものができ、永遠は存在しなくなる。生命体のいない月には必然的にその穢れがない、だからそこに移住したいのだ」
その話し方………かなり差別的な雰囲気がある。
ああまずい、聞かなきゃよかった…怒りそうだ。
幻斗「1つ、質問がある」
月夜見「(何だ…穢れの説明を聞いてから幻斗の様子がおかしくなっている)…答えられる範囲ならいいぞ」
幻斗「その穢れってのは……お前らも持ってるのか?」
月夜見「私たちか…一応あるが、それもじきに無くなるだろう。なんせ都に住む者達は永遠に生きられるのだからな「でも、生きてるだろうが」…ッ!?(な、なんだこの殺意は!?)」
俺は怒っていた。都のヤツらは生きてるのに穢れがない?永遠に生きる?
幻斗「永遠に生きるなんて、そんなワケないだろうが!何事にも終わりはあるんだよ!!!」バンッ
俺は怒りで机を叩いていた。
月夜見「ッ…!(それは盲点だった…!)」
幻斗「月夜見」ギロッ
月夜見「な、なんだ…?」
幻斗「その穢れとかいうゴミ定義、この世から消しされ」
月夜見「それって、どういう「んな定義存在しちゃダメなんだよ!」ッ!?」ガシッ
俺は月夜見の胸ぐらを掴んでいた。俺が正気だったらまずこんな事をしないだろう。
幻斗「生きてる時点で穢れがあるんなら、永遠に生きようが寿命があろうが穢れがあるってことだろ!?何があっても絶対に死なない不死身?んなモンねぇんだよ!」
ガンッ!
月夜見を壁に叩きつけた。
幻斗「月夜見、その定義を撤回しなかったら…お前らが月に行く前に俺が都を滅ぼしてやる!」
月夜見「(そしてこの殺意…本気でやるつもりだ…!)分かった…帰り次第すぐ撤回司令を出す…!」
幻斗「………ならいい」パッ
月夜見から手を離し、椅子に座って怒りを収める。
月夜見「ッ…」ドサッ
ー数分後ー
やっと落ち着いた俺が真っ先にやったことは…
幻斗「ホントに、スマン…!」ザッ
胸ぐらを掴み、壁に叩きつけた月夜見に謝ることだった。
幻斗「俺の考えを一方的に押し付けてしまって…!」
月夜見「…顔を上げてくれ、幻斗。私も気付かされたんだ」
幻斗「…?」
気付かされた…?
月夜見「まさにお前の言う通りだ、穢れなんて定義は存在してはいけない…怒るお前の気持ちも理解できた」
月夜見は本当に理解したかのような、真剣な顔をしていた。
幻斗「………」
月夜見「私こそ、あんな定義を作ってすまなかった」
今度は月夜見が謝ってきた。
…分かって、くれたんだな。
幻斗「…月夜見」
月夜見「何だ……!?」ギュッ
俺は月夜見を抱きしめていた。
幻斗「ありがとな」
月夜見「……ああ」
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
俺が怒った…いやキレた事件から数日後、穢れの定義は撤回され、月への移住の理由は技術進歩の観点のみとなった。
…そして今日、月夜見は再び俺の家に来ている。今度は俺が誘ったという形で。
月夜見「幻斗、大事な話があると聞いたが…」
幻斗「ああ…俺の生まれについてだ」
月夜見なら話せると思った俺は、自身の出自を明かした。
一通り話し終えた後、月夜見は納得したような表情をしていた。
月夜見「なるほど…それならお前が初めて都に来た時それほど驚いてなかったのが説明できる。…それにしても、この世界がお前の前世ではゲームだったとは」
幻斗「そのゲームにお前は出てないけどな?」
月夜見「私はそんな事気にしないさ…幻斗よ」
幻斗「?」
月夜見「私にそれを話したってことは、私を信用に値する存在とみたんだな?」
幻斗「…ああ」
月夜見「…フッ、それは嬉しいな」ニコッ
…いい笑顔だな。
そして、月への移住計画は着実にすすんでいった…。
コレ、第4話だと今更気付きました(汗)
この小説では二千字程度を目標にしてます。
補足として、幻斗は地雷を踏まれたらブチギレるタイプです(当たり前)。しかしそれ程のことがない限りは怒りはしてもキレません。多分。
月夜見とルーミアの絡みをもうちょっと書きたいですね…
次回もよろしくおねがいします。