前世ゲーマーだったヤツが東方の世界にログインしました 作:Lcrcl (エルマル)
side三雲幻斗
輝夜が妹紅と友達になって2週間。
妹紅「幻斗さん、大変です!」
かなり焦っている様子の妹紅が部屋に入ってきた。
部屋は俺1人で、朱美と芳香は平安京を観光してる。
幻斗「どうした?」
妹紅「実は…」
話によると今日ついに帝…天皇が来てしまったらしい。しかもそこで求婚されたようだ。
妹紅「そこで輝夜が、もう少しで月に帰るって…!」
幻斗「ゑ?……もう一回頼む」
聞き間違えかも知れn
妹紅「輝夜が月に帰るって言ったんです!わ、ぁぁ…!」うるっ
泣いちゃった!(ちいかわ並感)
…それはさておき、ヤバいな。原作では確か竹取の翁とかに相談したりするんじゃなかったか?
幻斗「それで帝はなんて?」
妹紅「軍を率いて月の使者から守るそうです、輝夜は帰りたくないって…ぐすっ」
幻斗「なるほどな…」
そこは原作通りみたいだな…使者は高確率で永琳だろうな、んで軍を一掃して輝夜を連れ帰るだろう。
一応、月夜見から
月夜見『お前が言う原作によると輝夜は地上にいるのだろう?なら輝夜を連れ帰る前に残りたいか訊いてみるといい』
と言われたので一旦連れ帰るフリをして人目の付かない所に隠れる、というのが一番シンプルだろう。そうすりゃ帝は月に帰ったと思って諦めるだろうし、逃げる過程で妹紅に会うこともできる…蓬莱の薬を妹紅が飲むのかはさておき。
妹紅「幻斗さん、私はどうすれば…」
幻斗「そうだな…」
妹紅「………」しゅん
…話は変わるが、藤原さんの病状が昨日悪化していた。
幻斗「…俺じゃあまり考えが浮かばないから、藤原さんに相談してみな?」
目の前で心配そうにする妹紅を見て、俺は心が痛んだ。藤原さんを見殺しにしてるような状況だ……せめて、親子の時間を少しでも与えるべきだろう。故にさっきの発言だ。
妹紅「…分かりました、失礼します」ガラッ
…………。
幻斗「俺に出来ることはメンタルケアぐらいだ…スマン、妹紅」
家族が亡くなるって気持ちは、俺は分からないが…
弟達は、どうしてるだろうか。
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side藤原妹紅
ガラッ
妹紅「お父様、お時間を「ゲホゲホッ!」…お父様!?」
襖を開けると、お父様は大変苦しそうな様子で咳き込んでいた。
藤原「妹紅か…どうしたんだ?」
妹紅「私の話はいいです!大丈夫ですかお父様!?」
藤原「ああ…大丈b、ゴフッ…!」
ピチャッ
妹紅「え…」
今、口から血が…?
妹紅「お、父様…もし、かして、死…?」
藤原「……バレてしまったか。妹紅、私はね…病気で長くないんだ」
お父様が病気なのは知っていた、でも…
妹紅「長くない…?」
藤原「ああ。幻斗君に出来るだけ延命してもらってるが…限界が近いらしい」
幻斗さんがそんな事を…?
藤原「実はね、妹紅。私がかぐや姫に求婚したのは、妹紅を1人にしない為だったんだ。それは失敗して、でも姫と友達になれて…私は満足している」
妹紅「で、でもお父様が…!」
私は涙が止まらなかった。私の為の行動だった事と、同時にお父様が自分の事を考えていなかった事に対する気持ちで心が雁字搦めになっていた。
藤原「妹紅。私は父親として、妹紅の幸せを望んでいる。できれば、私が死んでも泣かないで欲しい。だから…今はいくらでも泣いていいよ、おいで?」
妹紅「ぁ、あぁぁ…!」ギュッ
お父様に抱きつく。お父様の布団は私の涙と鼻水でぐしょぐしょになっていた。それでも涙は止まらなかった。
しばらく、私はずっとお父様を抱きしめていた………。
藤原(恐らく、幻斗君が気を利かせてくれたのかな…感謝しても仕切れないね)
ーーー
side三雲幻斗
襖の向こう側で、俺は藤原さんと妹紅の会話を聞いていた。
幻斗「………ッ」グッ
これは藤原さんの決断だ、誰も止める権利はない。…でも、俺と同じ亡き人になるであろう藤原さんに対して、俺は何とも言えない感情を抱えていた。
俺が人の心を無視できるヤツだったら、藤原さんの病気を勝手に治せていただろう…俺は、それができなかった。
2日後、藤原さんは妹紅と俺に看取られながら息を引き取った。
藤原さん、貴方はいい人でしたよ…
次回もよろしくおねがいします。