前世ゲーマーだったヤツが東方の世界にログインしました 作:Lcrcl (エルマル)
side三雲幻斗
藤原さんの葬式はひっそりと行われ、彼の遺体は埋葬された。妹紅は葬式中、ずっと泣くのを堪えていた…『お父様の言いつけを守ります』と言ってたな。
それに妹紅の唯一の友達である輝夜が居なくなるかもしれないんだから、それが起きない為に動くので泣く暇なんてないと思ったのだろう。
正直、俺がその年齢だったらそんな強く振る舞えないな。
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…さて、輝夜の件だが。
俺は妹紅と一緒に、帝が来ていないタイミングを計らって輝夜の屋敷に訪れていた。
幻斗「結局、どうするつもりだ?」
輝夜「そうね…折角出来た友達だし妹紅と一緒に居たいけど、寿命がね…あ、そういえば蓬莱の薬をちょっと持ってたわ」
…はい!?しれっととんでもない事言ってないか!?
幻斗「なんでまだ隠し持ってんだよ!?」
輝夜「見つかった時、反射で?」テヘッ
殴りたいこの笑顔。
まぁ、原作的に妹紅には絶対飲ませなきゃいけないんだが…
幻斗「はぁ…俺が輝夜に訊きたいのはそれじゃない。永琳が迎えに来た時、どうするつもりだ?」
妹紅「???」
俺と輝夜の会話を聞いていた妹紅は終始ポカーンとしている。後で説明するし放置だ。
輝夜「一旦帰るフリをしてから、何処かで妹紅と合流すればいいと思うわ」
幻斗「場所は決めてないのか「ない!」…分かった、ソレも決めるぞ」
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輝夜と永琳、そして妹紅が合流場所は原作の永遠亭があった場所…迷いの竹林に決まった。夢幻の里の近くにあって良かったぜ。
妹紅「あの、さっきから話に追いつけないんですが…」
幻斗「ん、じゃあ説明するぞ?」
妹紅にも大まかな内容を説明する。妹紅は芳香と一緒に竹林で待機するって感じだ。
幻斗「分からない所はあったか?」
妹紅「特にないです」
幻斗「理解力があって助かる、んじゃそういうワケで…この内容を月夜見に伝えておくぞ?」
輝夜「頼んだわ〜」
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そして、運命の夜。
原作通り、輝夜の屋敷は数百人の兵士によって包囲され、守られていた。
そこに…天から数人の月人がやってくる。
「撃てー!」
「かぐや姫を守り通すのだ!」
ヒュン…ピキィ!
兵士は一斉に弓を放つ。しかし永琳が張っていた結界によりそれらは全て弾かれてしまった。
ココで俺…というか朱美の出番だ。
朱美「んむむ……ハァッ!」カッ
ドサッ、バタッ…
朱美の広範囲催眠術によって、次々と兵士は地面に倒れる。起きているのは俺達と月人…と、竹取の老夫婦と別れたであろう輝夜だけだった。心なしか少し涙ぐんでいる。
永琳「輝夜様、行きましょう」
輝夜「ええ…」スッ
ヒュルル…
そして輝夜達は月……ではなく夢幻の里がある方向へ飛んで行った。月夜見の指示通りだな、よし。
幻斗「俺達も行くぞ、朱美」
朱美「はい!」
タタタッ…
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迷いの竹林の着くと、そこには永琳、輝夜、妹紅、芳香の4人がいた。どうやら他の月人は帰ったみたいだ。
妹紅「あ、幻斗さん」
幻斗「上手くいったな」
妹紅「はい……」
少し表情が曇っている妹紅。それを見た永琳は事情を説明した。
永琳「彼女は私達と違って、寿命が短い…だから、このまま別れるか、この薬を飲むかを選ばせているのです」
幻斗「そうか………妹紅、この選択はお前の人生に関わる、だからよく考えるんだぞ?」
妹紅は頷き、しばらく俯くと、やがて顔を上げて言った。
妹紅「……………決めました。
薬を飲みます!」
『…!』
その顔は決意に満ち溢れていた。
妹紅「長生きするのはいい事ばかりじゃないかも知れません、でも輝夜や幻斗さん達と一緒にいられるなら!」パシッ
永琳「あ、ちょっと!?」
妹紅は永琳から薬をぶんどると…
妹紅「ん"んっ!!!」
ゴクリ
それを一気に飲み切った。そして…
サーッ(迫真)
妹紅の髪色は黒から白へと変わった。
次で輝夜姫編終了です。
次回もよろしくおねがいします。