前世ゲーマーだったヤツが東方の世界にログインしました 作:Lcrcl (エルマル)
side三雲幻斗
「アレは…!」
『………』
幽々子に似た服装から察して、ほぼ間違いなく西行法師だな。
「お父、さんっ!」
「(…確定だな)アレは恐らく幻影か何かなんだろうが、紫は何か知ってるか?」
「いや、何も…こんな現象初めてだわ」
「法師様…」
西行法師はハイライトの無い瞳でこちらを見つめ、口を開く。
『───私の娘をよこせ』
「っ!?」
直接脳内に法師の声が響く。
『こちらに来たがっているだろう?何故無理に引き留める』
「そうよ!お父さんの所に行かせてっ!」ぐぐっ
法師の発言に強い共感を示し暴れだす幽々子…その間に俺は西行法師の霊力感知を試みた。
「…なぁ紫、お前も気付いてるか?」
「えぇ…西行法師のあの幻影…」
『アレは偽物」
「……ぇっ?」
「どういうことです?」
俺達の発言に幽々子とついでに妹紅も困惑するが、理由は単純だ。
「自殺者を取り込む妖怪桜が出す幻影だぞ?本物を出すワケないだろ」
「出すとしてもう少し感知する妖力が強いハズよ」
「なるほど…」
西行法師が自殺した理由は教えられなかったから分からないが、少なくとも周りを巻き込もうとは思ってないハズだしな。そのつもりなら自殺する際に幽々子も巻き込んでるだろうし。
『…想定よりバレるのが早かったな。如何にも、私はただ西行法師の姿をしたこの桜の意志だ』
やっぱりか。
「すぐ種明かしするとはな。隠し玉でも持ってるのか?」
『そんなものはない。だが…私はまだ本気を出してなかった、と言ったら?』
「何…──ッ!?」
ゴォッッ!
木が薄紫色に光りだし、背筋がひやりとした。
「死の気配が強まった!?」
「ぬぅ、コレは…!」
先程まで死の気配に耐え切れていた妖忌の顔色が悪くなる。
「妹紅は「大丈夫!」…そりゃありがたい──幽々子?」
「………」ガクッ
俯いたまま動かないな…気絶して──
「うぉっ!?」ぐぃっ
気絶しても抵抗してるな、妖忌が気絶しても意味はないって言ってたのも納得だぜ…!
「紫!妖忌と幽々子を夢幻の里にぶち込め!」
「分かったわ!」スッ
シュッ
…さて。
「おい西行妖、お前に2つの選択肢をやる」
『…言ってみろ』
「そのクソ濃密な死の気配を引っ込めるか、俺達に伐採されるk『舐めるな!』…聞く必要もないか」スタッ
スキマから出て、西行妖と相対する。続いて紫と妹紅も背後に俺の立った。
『貴様らのそのタマシイ、さぞ強大な力を秘めている事だろう…私にそれを寄越してもらうぞ!』
「へっ、その前にテメェを消し炭にしてやるよ!」
コイツの木材で家でも建ててやるぜ!
Q.幻影なのに本物って何?
A.吸収した西行法師の魂を具現化した場合、本物。
次回もよろしくおねがいします。
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