キノの旅 幻想の世界へ 作:小説の国 住人No.8
とある平原にぽつりと立つ国。
空まで届かせると言わんばかりに大きい壁が周りを守っている。
そんな国から、一人の人物が出てくる。
「キノ?本当にこの国から出ちゃうの?あと一日だけ..ダメ?」
「ダメ。一つの国には三日だけ、これは絶対に変えない決まりだ」
「けちー」
「..あのね、エルメス...」
国から走り出してきたモトラド(二輪車。空を飛ばないものを指す)のエルメスとそれに乗った人間が話す。
キノと呼ばれた人間は帽子をかぶり、ゴーグルを着用していた。そのため、顔ははっきりと見えないが、どこか落ち着いた、だが幼い雰囲気を漂わせる。
今はさんさんと太陽が照り付け、人間たちの大地を照らし続ける。
どこまで続くか分からないほど広大な大地を、キノとエルメスを照らしている。
「..ところでキノ?次の目的地は何処?」
「次はここから半刻ほど東に行った場所、特に珍しいものは無い国らしいけど..珍味が多く集まっているらしい」
「ふーん。聞いて損した気分」
「もちろん、凄腕の技師もいるみたいだ」
「よしキノ。エンジンを壊さないようにエンジン全開だ!」
まるでコントのような手のひら返しにキノは若干の呆れを見せながら、言われた通りに速度を上げる。
その瞬間、辺りが暗闇へと変貌した。
突然の出来事にキノは急ブレーキ、エルメスは悲鳴を上げながら止まった。
「ねぇエルメス。ボクらは昼間の平原を走ってたよね」
「そうだね。日差しがとても暑い平原を走ってたね」
「じゃあここは何処だろう」
「知らない」
とても短い会話を済ませ、キノはエルメスのライトをつける。
普通ならばライトの先しか照らせないはずだが、辺り一帯がまるで呼応するかのように光りだす。
「うわ...」
「うへぇ..悪趣味」
照らし出されたその空間は赤い壁に目が点在していた。
何の比喩でもなく、目だった。
左を向いているものもあれば、キノやエルメスを見ているものもあった。
あまりの気持ち悪さにキノが引いていると..
「全く、悪趣味とは失礼ですね。これでもかわいい方なんですよ?」
気が付けばキノの背後からかわいらしい声が響いてきた。
反射的に腰につけているパースエイダー(銃器)を取り出そうとしたが、
「..無い?」
あるはずの場所にパースエイダーが無いのだ。
ふと、声の主に目線を向けると、その手にはキノのパースエイダーが握られていた。
「いつの間に..」
「ありゃま、キノはここでご臨終かぁ。さみしいもんだね」
キノは両手を上げ、打つ手なし、と半ば諦めていたが、その声の主、金髪の少女は意外な言葉を発した。
「私は別に殺すつもりなんてありませんよ?これを取った理由は"対等に"話をするためです。貴方が私にこの銃口を向けなければなんら問題ありません」
「良かったね。キノ。命は助かりそうだよ」
「エルメスは一旦黙ってて」
金髪の少女は目が動き続ける地面にパースエイダーを置き、キノに向き直る。
キノも両手を下げ、少女の瞳を見つめる。
それを確認して、少女は口を開いた。
「さて、キノさん。貴方を幻想郷へと招待します」
「ただのあとがき」
キノやエルメスはキャラが定まっていて二次創作書く側としてはすごく書きやすいですよね。途中はいるコントもどきも書いていて楽しいです。完全自己満なクロスオーバー小説ですが、楽しんで書きたいと思います。