仮面ライダーバレット 作:了見
バレットの構想はめちゃくちゃ思いついた。ってか最終回辺りまではほぼほぼ決まったんでどうかご慈悲を。
バレットのopあるとしたら何がいいかなーって思って調べてみたらなんかいい感じの曲がありました
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The Brow Beat「銃声」
ギリギリ年内に投稿できてよかった~
夜になって、里奈は店内の掃除をしていた。
当然のように今日も客という客は全く来なかったのだが。
「というか裕也、次奏ちゃんに会ったら、それちゃんと返しとくんだよ!」
「あー、覚えてたらな。」
「返さないやつじゃんそれ!ってか盗んだって言ってたけどよく盗めたね。」
あの時は裕也と奏だけではない。
里奈、茂、そして相崎もいた中で、誰にも気づかれずに見事盗んでみせたバードフォンに逆に里奈は感心していた。
「あれでも作るときは苦労したんだよ、ほぼ感覚でやってたのもあるけどな。」
「へー…え、裕也が作ったの!?どうやって?」
話の流れでしれっと明かされた事実に里奈は驚きを隠せなかった。
「どうやってっつてもなぁ…一回全部分解して内部データに自立思考型のAIを内蔵して、自動可変型のガジェットを装着したら、あとは音声認識で動作を行えるようにして、そこからガイアメモリの構造を学習させて一定範囲内なら探知ができるようにして、本来のスマホの機能を阻害しないように慎重に組み立ててって、設計通りに動くかの動作確認をした後、動作が不正確だったところを修正して、それから…」
「分かった、OK、この話はやめにしよう、ね?」
あまりにも難しい話題に話を振った里奈も思わず中断させた。
そんな話をしていたら、そのバードフォンがスワンプに帰ってきた。
帰ってきたバードフォンは何かを訴えるようなそぶりを見せる。
すると外に出てガンドレッターと合体しバードガンドレッターになると、「乗れ」と言わんばかりにスワンプの入り口前に停める。
「え?何、どうしたの!?」
「そういうことか…わかった!」
その様子から何かを察した裕也はバードガンドレッターに乗り、バードフォンが示した場所へ向かう。
「え、ちょ、ちょっと!だから何~!?」
ナビに従って走ること数分。
バードフォンに案内された場所についた。
そこはどうやらどこかの出版社のようだった。
早速中に入ろうとするも、鍵がかけられており、中に入れない。
「んー、閉まってんなー。おいバードフォン、針金ってあったっけー?」
裕也は針金で鍵を開けようとしたようだが、バードフォンがガンドレッターのトランクを開けてもそれらしいものはなく、バードフォンは首を振った。
「そうか…じゃ、仕方ねぇな。」
そういうと裕也はガンドレッターに乗り、フロント部分をドアの方に向ける。
そしてハンドルをひねりエンジン音を鳴らすと―
―――――
アンダー教会内 通路―
豪拳坂は、どこか落ち着きのない様子であった。
目的であったドーパントは取り逃し、バレットとの戦いでは終始互角―どころか、バレットはまだ余裕を見せていた。
その前の戦いのときも、自慢のパワーがバレットにあっさり追い付かれる始末。
このままでは、いずれバレットに負けるのではという危機感が襲っていた。
「こんなんじゃあかん…オレは強くならんと…そうでなきゃ、オレは…」
「やっほー、豪拳坂君、元気してるー?」
悩む豪拳坂に、羽京が話しかけてくる。
相変わらず軽い態度で接してきたかと思えば、いるだけでこちらがひりつく空気になる相手である。
「で、一つ聞きたいんだけど君って強いの?弱いの?」
「ッ、どういうことや。」
「だって~君っていくら僕たちの中じゃ一番の新人とはいえハイドープも使えないんじゃぁね。僕たちの中でも一番弱いでしょ。」
痛いところを突かれた。
確かにそうだ、三騎士の面々は当然、幹部でも黒風たちはハイドープを扱えている。
なのに、自分はまだ…
「そ・こ・で、これ、使ってみない?これを使えばなんとメモリの力をちょっと危ないくらいまでに引き出せる強化アダプターなんだー、ちょっと君でじっけn…使ってほしくて―。」
これ見よがしに自分の発明品を見せつけてくる羽京。
確かにそれを使えば急激なパワーアップもできて、仮面ライダーにも勝てそうだ。
「断る!俺は自分で強くなって見せる、お前の手を借りるまでもないわ!」
自分は自分の力だけで強くなって見せる。
自分でつかみ取った力以外に意味はない。
豪拳坂は自分なりの思いを羽京にぶつける。
だが羽京はそんな思いも嘲笑するように返した。
「意地だけで強くなれるの?守りたいものの1つも守れなかったの君が。」
それを言われた豪拳坂は嫌なことでも思い出した顔をして、言い返すこともせずその場に立ち尽くしていた。
「じゃ、僕はこれで~。」
そんな豪拳坂を置いて羽京は強化アダプターをしまってその場から離れると、ある人物に電話を掛けた。
「久しぶりー、元気?ちょっと頼みたいことあってさー…。」
―――――
「…ん?」
気を失った奏が目を覚ますと、そこはミステリアの編集部だった
「おや、目が覚めたかい?」
奏の前に立っていたのは、編集長である相崎だった。
「編集長…?」
「せっかくだから話してあげよう、連続行方不明事件の犯人は…私だ。」
相崎の口から明かされた事件の真実。
驚愕した表情を浮かべる奏に、相崎はさらに続ける。
「君もわかっていただろう、ここ最近、うちの週刊誌の売り上げが下がってきているんだ。スクープも他誌に先を越されてしまう。」
淡々と話しを続ける相崎
だがその目には、確かな狂気が宿っていた。
「だから私は、この力でスクープを自ら作り出したのだよ!」
相崎が取り出したのは、1つのガイアメモリ。
そのメモリこそ、豪拳坂が落とした"Eのメモリ"こと「抹消」の記憶を持つ"イレイサーガイアメモリ"だった。
「でも…!そのために他の人を犠牲にするなんて間違ってます!」
「こんなところなら、仮面ライダーも来れない。君を消せば、また新しいスクープの完成だ!」
勝ち誇ったように高笑いする相崎。
ここの倉庫の存在は仮面ライダーにも知られていない。
事件を調べている邪魔者を消せば、自分の将来は安泰だと確信していた。
が、その時、
ドガァァァン!!
入口の方からなにかが勢いよくぶつかった音がした。
何事かと思って向かってみると、ガンドレッターに乗った裕也が扉を突き破って侵入してきていた。
「悪い悪い、鍵が掛かってたようだったんで、無理やり入らせてもらったぜ。」
あまりにもな無茶苦茶っぷりを見せながらも笑っている裕也。
予想外の登場に、開いた口がふさがらない状態の相崎だったが、
「そこの女記者がちょっと危なそうだったんでね、何か釣れそうな気がしたからこいつにつけさせてみたらこれだよ。」
実は初めてあったときに、裕也は奏の行動力を見て、犯人に狙われる、いや、もう狙われているのではと考えていたのだ。
そして犯人が奏を狙いにくるだろうと踏んで、バードフォンに奏を尾行させて、犯人が現れるのを待っていた。
裕也の頭脳を甘く見ていた相崎はまんまと引っ掛かり、仮面ライダー、すなわち裕也に自身の正体がばれてしまった。
「こんなところで、終わってたまるか!」
「…あー、要は週刊誌のネタがなくて潰れそうだったから自分でそのネタを作ったのか?」
相崎の動機を推察した裕也は、呆れたようにため息を吐くと、次のように吐き捨てた。
「下らねぇメモリの使い方だな、こんなやつがトップの週刊誌なんざ、無くなって当然だろ。」
目を細めて小馬鹿にした口調で相崎の考えを"下らない"と一蹴し、さらには自分にとってミステリアに対する侮辱ともとれる発言をした裕也に相崎は怒りをあらわにする。
「下らないだと!?私が!どれだけこの週刊誌にかけてきたのか、貴様にわかるか!!」
自分がどれだけこの週刊誌に賭けてきたのか。
どれだけの努力をしてきたのか。
どれだけ悩み、苦しんできたか。
そんな
「興味ねぇな、てめぇの事情なんて。」
裕也にとっては、そんなことはどうでもいい話だった。
相崎はもはやただの倒すべき「敵」
そんな人物の事情など、まるで興味はない。
ましてやそれが、罪のない人々を簡単に手にかけるような「ドス黒い悪」であるのなら。
「てめぇみてーなクソッたれ野郎に教えてやるよ。俺の目的はただ一つ、俺の敵は全て潰す。」
先程までの相手を舐め切った態度から一変、目つきを変えて睨みつける裕也。
相崎も圧倒されそうになるも、怯まずに啖呵を切る。
「調子に乗るなよ、今度こそ引導を渡してやる!」
《イレイサー》
相崎はメモリをおでこに挿すと、全身が黒い闇で包まれ、丸っこい体に巨大な口を持ったイレイサー・ドーパントに変身した。
裕也もバレットに変身しようとするが、イレイサー・ドーパントが口を開いて突っ込んできた。
迎撃しようとするが、その瞬間危機感を感じた裕也はとっさに右へ避けた。イレイサー・ドーパントは裕也の後ろの壁に衝突するも、そのままするりと外へ飛び出す。
しかもその壁はなにかに食べられたように一部分だけが跡形もなく削り取られていた。
「…一発でも食らったら、怪我じゃすまねぇな。」
《ストライク》
裕也もバレットに変身して応戦する。
対するイレイサー・ドーパントはバレットを飲み込もうと接近するも、なぜかバレットはその場から動こうとしなかった。
その様子を疑問に思っていると、
「ほら来いよ、俺を消してぇんだろ?」
「ッ、何を考えているか知らんが、消えろォ!」
イレイサー・ドーパントは躊躇なくとびかかり、バレットを消そうとする。
危うく飲み込まれそうになるが、口が目の前に迫ってきた寸前で、体を仰け反るように回避すると、そのまま腹にボディブローを叩き込んだ。
無防備の状態で強力な一撃をくらったイレイサー・ドーパントはうめき声をあげて地面に倒れ伏す。
そのまま追撃をしようとしたが、目線の先には見覚えのある顔があった。
「何の用だ筋肉ダルマ。」
前に立つフィスト・ドーパントを前に裕也は身構える。
「両方いるとはな、2人まとめと潰したるわ!」
フィスト・ドーパントはバレットとイレイサー・ドーパントに向かって殴り掛かる。
バレットも同じく拳で受け止め、壮絶な殴り合いを始める。
それは傍から見たら互角のようにも見えたが、冷静に攻撃を捌きつつ対処してるバレットとは異なり、フィスト・ドーパントの方はいつも以上に荒々しい攻撃で、冷静さを欠いていた。
そんなフィスト・ドーパントにもバレットは容赦なく攻撃を仕掛ける。
が、それを好機と見たイレイサー・ドーパントは背後から2人まとめて飲み込もうとしていた。
(誰だか知らんが、これはチャンス!2人まとめて飲み込んで…)
そうして浮遊して急接近。
このままいけば2人とも始末できそうだった。
(これで!―)
「「しょうもねぇ事すんじゃねぇ!」」
「ヒッ!」
ただし、2人はすでにそれに気づいており、そろってイレイサー・ドーパントに腹パンで反撃した。
すぐにイレイサー・ドーパントは起き上がったもののかなり堪えたようで、声を荒げていた。
「ぐ、ぐぅぅぅぅ~、もう許さん!本気で消してやるぞ!」
一方、バレットとフィスト・ドーパントは殴り合いを続けるも、バレットは相手の様子に疑問を持っていた。
「何焦ってんだ?そんなに戦いたけりゃいつでも戦ってやるよ。」
「そういう問題じゃぁねぇ、俺は強くあらな、強くなきゃ生きられないんや!」
「てめぇの事情はどうでもいいが…まずあっちをどうにかしろよ、ったく。」
確実にいつもと様子が違うフィスト・ドーパント、隙を見て即死攻撃をしてこようとするイレイサー・ドーパント。
2人まとめて相手しなければならない状況に若干面倒くさくもなって来たものの、バレットはフィスト・ドーパントに何かを話し始めた。
「…は?」
「というわけだ、分かったら協力しろ。」
戦いのさなかに関わらず冷静に話を進めるバレット。
いきなり伝えられたフィスト・ドーパントはあっけにとられていた。
「ふざけんな!なんでオレが!」
当然ながら今は戦いの真っ最中であり、2人も思いっきり殴り合っている。
こんな状況で強力なんてできるはずはないのだが、バレットは冷静に続ける。
「アレ倒さねぇと俺とてめぇの戦いどころじゃねぇだろ?てかもともとてめぇはアレ倒しに来たんじゃなかったのかよ。」
「…チッ、分かったわ。」
その内容に対して一度は反発したフィスト・ドーパントだが、バレットの主張に一応納得したのか、いったん攻撃を中止した。
その後ろには、2人に怒りを向けるイレイサー・ドーパントが2人を睨みつけていた。
そんな中フィスト・ドーパントはバレットに向かって拳を向けた。
バレットはフィスト・ドーパントの攻撃を足で受けると一気に吹っ飛ばされてイレイサー・ドーパントも飛び越した。
突然の事態に驚愕していると今度はフィスト・ドーパントが巨大な瓦礫を持ち出してイレイサー・ドーパントに投げつけてきた。
今更逃げることもで出来ない為慌てて飲み込もうとするが、流石にこれほどの大きさはすぐいは消しきれない。
そんな時。
「結構思い通りに合わせてくれるじゃねぇか、脳筋かと思ってたが、意外と頭も回るんだな。」
背後からは先程攻撃をくらって吹っ飛ばされたはずのバレットがすでに向かってきており、こちらもまたイレイサー・ドーパントに攻撃する気満々だった。
そこでイレイサー・ドーパントは漸く気が付いた。
さっきのはバレットへの攻撃ではなく、バレットが立てた作戦だったと。
~~~
(いいな、俺を殴り飛ばせ、あいつを飛び越えるくらいに。)
(そのあとてめぇはなんかでかいもんでもぶん投げろ。いくら物体を消すといっても限度はあるはずだ。)
(で、そこで動揺したところを、俺とてめぇの拳で挟み撃ちにするってのはどうだ?)
~~~
気付いた時には、時すでに遅し。
「チェックメイトだ。」
《ストライク マキシマムドライブ》
そう、イレイサー・ドーパントはすでに2人に挟み撃ちにされていた。
逃げようにも瓦礫に潰される。
かといって瓦礫を消そうとしたらその隙に2人の攻撃を受ける。
どちらにしても詰んだ状態になってしまった。
「「オラァ!!」」
そしてそのままイレイサー・ドーパントはストライクスマッシュとフィスト・ドーパントの拳を挟み撃ちになる形でくらい、変身が解除された相崎はその場で気絶していた。
そして、その隣では放出されたイレイサーガイアメモリがメモリブレイクされていた。
―――――
気絶した相崎をよそに裕也と豪拳坂は改めて対峙する。
(こいつ、あの一瞬であんな作戦を思いつくなんて、それなのにオレは、ただただ相手を殴りいつけて、何も考えてへんかった…)
「次は、お前がやんのか?」
戦いがひとまず終わっても、一切油断せずバレットドライバーを構える裕也
だが、豪拳坂は今は戦う気はないらしく、その場でただ裕也を見つめていた。
「…今日のところは勘弁しといたる、次ぎ会ったら確実に潰す!」
「そうか。」
裕也の方もさっきの戦いで疲弊したのか、それ以上深追いせず、去っていく豪拳坂をただ見送った。
その後、縄を切って奏を開放した。
外傷は特に無いようで、ピンピンしていた。
それに精神的なショックも特に無いどころか、
「おぉぉぉ!まさか都市伝説と言われていた仮面ライダーが本当に居たなんて!これ、記事にしていいですか!?」
と、目を輝かせながら言っており、ウッキウキの様子。
挙句記事にしたいとまで言ってきた。
「あれ?そういえば編集長はどうしたんです。」
「は?あいつならそこで気絶して…!!」
振り向くと、さっきまでそこにいたはずの相崎が跡形もなく消えていた。
目覚めて逃げたにしては、一切気配を感じさせてない上に、倒してからあまりにも早すぎるので不自然。
すると―
ヒュッ!
「え?」
「!」
反対方向からナイフが奏めがけて飛んできた。
危うく刺さりそうになるが、寸前で気づいた裕也がナイフを蹴り飛ばす。
そしてナイフが飛んできた方向の人影に気付いた裕也はその方向に何発か弾丸を打ち込むが、そこにすでに人はいなかった。
「何だ今の…。」
「それはそうと、あれ、どうしましょう…」
「あ。」
奏に言われて後ろを見ると、そこは見事に消し飛んでいた入り口だった。
バイクでの強行突破、イレイサー・ドーパントの消滅能力に加え、フィスト・ドーパントの怪力ですさまじいまでに大破していた。
そこでまずは目の前の悲惨な状況をどうにかしようとすぐさま修復に取り掛かる裕也なのだった。
一方、少し離れた場所では、何者かと連絡を取っている人物がいた。
「言われた通り始末しといたぞ…結局あいつは何かしたかって?一応最低限のけじめはつけてたな。」
黒一色のスーツに身を包み、夜の街の隅でひっそりと佇むその人物は、電話越しに任務完了の報告をする。
「それで、
―――――
数日後―
相崎の失踪や色々破壊したあれやこれやの後始末等一波乱ありつつも、
いつも通りの日常、と思いきや―
「改めまして記者の音切 奏です!」
何故かその後、奏はスワンプに通い詰めるようになった。
「へぇー、嬉しいじゃない、この店に常連さんが増えるっていうのは。」
「おうよ、これでこの店もちょっとは賑やかになったな。」
「奏ちゃん、これからよろしくね。」
「はい、今日から通わせてもらいます!」
店が多少にぎやかになってうれしそうな茂たちに対し、裕也はというと、何かにつけて仮面ライダーのことを聞き出そうとしてくる奏には困っており、こうして裕也の悩みの種が1つ増えたのだった。
「やれやれだ…」
さて、しばらくサボった結果、こんな感じになりましたがいかかでしたでしょうか。
次回は豪拳坂メイン回にしようと思ってるんでお楽しみに
それではみなさん良いお年を