仮面ライダーバレット 作:了見
買い出しから帰ってきてから、裕也は部屋で何かを調べていた。
「裕也ったら、何か帰ってきてからずっと部屋に閉じこもっているけど何やってんだろ。」
里奈は裕也の部屋に入る。
「裕也、何やってんの?」
「ちょっとこの企業を調べててな。」
裕也がそう答えると、里奈は裕也のパソコンをのぞき込む。そこは、柴ヶ崎市にあるIT会社"ヴォルテージ"のホームページだった。
「たしかここって、最近社長が変わったっていう会社だよね。ここがどうかしたの。」
「これだよ。」
そういって裕也は前のドーパントとの戦いで拾ったキーホルダーを取り出した。
「ドーパントと戦った場所の近くに落ちてたからな、気になって調べてみたんだ。」
「へー、そーなの。」
そうして調べていた裕也は、とあることに気付いた。
「?この会社、数年前から業績が悪化しているのか?まてよ、もしかして…。」
そうして裕也は放火の被害にあった会社を調べだす。
「そういうことか…だったら次に狙われるのは…!」
―――――
とあるビルの近くの路地に、ヴォルテージの社長の
「さて、今日もやるか…。」
穗村はそういってポケットから何かを取り出そうとすると、
「こんなところでなにやってんだ?社長さん。」
「!」
穗村が声のした方に振り向くと、そこには裕也がいた。
「あの、私に何か用でしょうか?」
「社長さんよ、ここ最近多発している連続放火事件だが、犯人はいまだ見つかっていないらしいな。」
「あの、警察の方ですか?あの事件のことでしたら私は何も…。」
「だめだな~こんなもん落としちゃ、犯人を突き止めるのも簡単だ。」
そういって裕也は1つのキーホルダーを取り出した。
「それって、俺の会社のキーホルダー?」
「こいつを拾った後にこの会社について調べてみたんだが、なんでも新しい若手の社長が就任してから経営が苦しくなって、倒産寸前なんだって?」
「ッ!」
裕也が話すと、穗村は顔色を変えた。
「それで放火の被害を受けたビルを見てみたら、どれもこの会社と同じIT企業、つまりライバル会社だった。」
「…。」
「そこで、バードフォンにお前の会社の前で見張りをさせてたら、お前からガイアメモリの反応があったから、ついてきてみて今ってわけだ。」
「さっきからなんの話をしてるんです!俺が放火事件の犯人?バカバカしい、何を証拠にそんなことを…。」
「たしかに、どれもこれも状況証拠ばかりだしな。だが、俺に言わせてみれば経営に失敗した親の七光りが腹いせにライバル会社を片っ端から潰してるっていう不毛な所業をしているだけなんだがな。」
「何だとッ?」
裕也が煽ると、穗村は急に苛立ちをみせる。
「黙れ!何でもかんでも知ったような口を利きやがって!お前に俺の何がわかるってんだ!せっかく社長になれたのに、どんなに頑張ってもどんどん会社は廃れていって、そのたびに部下からも世間からも罵倒される。そんな俺の気持ちが、お前にわかるか!」
「ああ、分かんねぇな。そもそも俺は、お前のことはおろか、自分のことも知らねぇんだからな。」
「はぁ?わけのわかんないこと言いやがって。どっちにしろ、お前は生かしちゃ置けない。」
「お?やる気になったか?」
そうして2人はメモリを取り出す。
《ヒートヘイズ》
《バレット》
「変身。」
―――――
人気のない裏路地で、バレットとヒートヘイズ・ドーパントは対峙した。
「そうか、お前があの時の仮面ライダーだったのか!ちょうどいい、消えろ!」
「そう簡単に消えるかよ!」
「あの時は油断したが、今回はそうはいかんぞ。」
すると、バレットの攻撃はヒートヘイズ・ドーパントをすり抜けた。
「何!?」
「フフフ…フフフフ。」
バレットが周りを見渡すと、ヒートヘイズ・ドーパントが消えては現れ、現れては消え、を繰り返していた。
「まてよ、ヒートヘイズ…陽炎?」
「くらえ!」
「うぉぉ!クソッ、あの野郎、もしかして光を屈折させて、こっちからの認識を阻害しているのか。犯人の目撃情報が一切なかったのも、それが原因か!」
「今更気づいたところでどうにもできまい!」
「フッ、それはどうかな。」
するとその時、ジェットガイアメモリがセットされたバードフォンがヒートヘイズ・ドーパントに攻撃を仕掛けた。
「ぐわぁ!ッなんだと!」
「
バレットはバードフォンにセットしてあるジェットガイアメモリを、バレットドライバーにセットした。
《ジェット マキシマムドライブ》
「それじゃ、消火作業といきますか!」
バレットはジェットスプラッシュでヒートヘイズ・ドーパントが放った炎をすべて消火した。
「なっ、しまった!」
バレットはヒートヘイズ・ドーパントの炎がすべて消えたところに、すかさずマキシマムドライブを放つ。
「邪魔な炎は消えたな。これで、チェックメイトだ。」
《バレット マキシマムドライブ》
「ハァァー…オラァァ!」
「うわァァァ!」
ヒートヘイズ・ドーパントはバレットギガブローをくらって撃破され、ヒートヘイズガイアメモリは破壊された。
―――――
ヒートヘイズ・ドーパントを撃破したバレットは変身解除すると、穗村に詰め寄った。
「ところで、一つ聞きたいことがあるんだが、お前はどうやってガイアメモリを手に入れた?」
「フン、誰が話すか。」
裕也に問いかけられても穗村は話そうとしなかったが、
「ほーう、答えないなら、無理やり答えさせるまでだが。」
「ヒッ…?分かった、言うよ!」
裕也に脅され、穗村はガイアメモリを手に入れた経緯を話す。
「俺は、あの日も普段と同じように働いていたんだ。毎日毎日うまくいかなくてやけになっていたところに、アイツは現れたんだ。」
回想―
社長室
「クソッ、なんでこんなにうまくいかねぇんだよ!」
「おやおや、噂以上に荒んでんな。」
声のした方を見ると、そこには一人の青年が立っていた。
「え!?誰だ、お前!どうやってここに!?」
「邪魔な警備員や社員だったら全員眠らせておいた。俺はお前に用があってきたんだ。」
「け、警察!」
穗村は慌てて警察を呼ぼうとするも、青年は穗村の腕を掴み、電話ができないようにする。
「応援は呼ばせんぞ。」
「待ってくれ、殺すのだけは!」
「俺は何も殺しに来たわけじゃない、これをお前に渡しに来ただけだ。」
そういって青年は一つのメモリを取り出した。
「お前の会社がここまで廃れたのは、ライバルがいるからだ。ライバルがお前は必要なくなり、消えていく。だったらその前にライバルをすべて消してしまえばいいんだ、この力でな。」
そうして穗村は青年からメモリを受け取る。
「はは…そうか、そうすればよかったんだ!邪魔なものは全部消してしまえばいい!」
現在―
「それから俺は、邪魔な会社に放火を続けてきたんだ。せっかく順調に排除できていたのに、お前のせいで台無しだ!」
「そうか。」
(答え次第ではまだ同情してやらなくもなかったが―なかなかのクズだな。)
穗村の答えに裕也があきれていると、
ザシュッ!
「ガハッ!」
「ッ、何!?」
突如現れた謎のドーパントが穗村を爪で貫いた。
「誰だ、お前!」
「俺か、俺はジャッジメント最高幹部、"トロワ・シュバリエ"の一人。
裕也の問いにドーパントは答える。
「ジャッジメント…?」
「そうだ、それが俺たちの組織の名前。また会おう、仮面ライダー。」
「なっ、待て!」
裕也の静止も聞かず、ドーパントは倒れた穗村を背負うと、そのまますさまじいスピードで去っていった。
―――――
穗村にガイアメモリを渡した青年が、とある人物と通話をしていた。
『それで、アレはどうなったの?』
「アレは玲央が始末していたよ。ご丁寧に仮面ライダーに自己紹介もしてやがったけどな。」
『アハハ!自己紹介って。でも、どんなときも正々堂々が彼の流儀らしいし、組織と彼の名前くらいはいいんじゃない?』
「それと、計画の方は本当に大丈夫なのか?5年たっても一向に進行がないようだが。」
『大丈夫だよ、大翔。あのお方はすでに完成した。このまま待っていればいいだけさ。それじゃ、今まで通り頑張って~。』
「チッ、相変わらずの人使いの粗さだな。」
青年―
次回、仮面ライダーバレット
「これでなんでも壊してみるといい。」
「悪いな、邪魔させてもらうで。」
「幹部のお出ましか。」
「なにやってんだろ…私…。」
第4話 Vの嘆き/幹部登場
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