残る逃走者は、ティ、マリオ、ベルの3人
マリオ
「残り時間が……3分55秒。 絶対逃げ切ってやる……ここまで来たんだから」
対するハンターは……4体。 最後まで逃げ切れば、144万円を獲得できる
ティ
「疲れた……あと何分あるんだよ……」
ここで捕まれば、これまでの苦労も無駄となる
ベル
「草原エリアに留まってるけど……ここ微妙に見晴らしが良すぎる……」
ピーーーーーーーーーーーーーーー
逃げ込んできた教会近くの墓場に身を潜めるマリオ
マリオ
「もうやれるだけのことやったぞ僕は……逃げ切ってやるんだ……」
ミッションの流れのまま、村の中でゲームを終える決心をしたティ
ティ
「もう体力も限界だし……ここだ。 ここで全部を出し切る」
こちらもそのまま、草原エリアに潜む
ベル
「ライモンシティの遊園地、貸し切りに出来るんじゃない? 家族3人で……あと友達のところも二人いるから……あとチェレンのところと……」
ピーーーーーーーーーーーーーーー
ゲーム終了まで残り3分!
ティ
「何だよ……何だよ。 入ってきたぞ村の中にハンター……」
村の入り口に……ハンター
ピーーーーーーーーーーーーーーー
ティ
「来るな、来るな、来るな……」
逃げ切れば、144万円!
ピーーーーーーーーーーーーーーー
捕まれば……ゼロ
ティ
「………………怖すぎるだろ。 このゲーム……」
マリオ
「この緊張感、半端ないな……まさに逃走中だよ」
墓石の裏に隠れるマリオ
マリオ
「うわっやばい、歩いてる……そこにハンター」
ピーーーーーーーーーーーーーーー
マリオの近くに……ハンター
マリオ
「通り過ぎた……?」
ピーーーーーーーーーーーーーーー
マリオ
「ここ……ここまずい。 不用心、移動しよう……ハンター向こう行ったし……」
最終局面で、エリアの移動を試みる……
ピーーーーーーーーーーーーーーー
しかし……ハンターが……
振り返った……
マリオ
「(ハンター)よし、あっち行ってる間に……うわっ! 戻ってきた!」
ピーーーーーーーーーーーーーーー
慌てて元の墓石に戻るも……
マリオ
「うわっ!」ポン!
最後の最後に……判断ミス
マリオ
「マジかよ……マジか……。 残り時間、うわ……目と鼻の先だったじゃん……」
牢獄
ディクシー
「マリオ確保!」
アミティ
「えーっ!? あと何人? あと何人?」
アクロマ
「残り二人じゃないですか!?」
ディクシー
「残るはティとベルの二人のみ!」
ゲーム終了まで残り2分!
残るは、ティとベル! 逃げ切れるか!?
ティ
「残り二人……? 俺と……ベルだけ?」
ベル
「マリオも捕まっちゃったし……これで残り二人だよ……」
ピーーーーーーーーーーーーーーー
エリアには4体のハンター
ティ
「クソッ……早く時間過ぎてくれ……頼む!」
ここまで来たら祈るしかない……
復活からここまで生き残ってきたベル
ベル
「もうここで何とか逃げ切る……復活したから逃げ切りたい」
最後は、天に身を任せる
ピーーーーーーーーーーーーーーー
ティ
「うわ、そこいるのかまだ……」
村に入ってきたハンターが、徐々にティの元へ近づく……
ティ
「もうピンポイントで狙ってきてるだろ? ハンター……」
ベル
「もうどこから出てくるのか分かんないからな……4体いるから……挟まれる可能性も充分に、いた!」
ピーーーーーーーーーーーーーーー
ベル
「こっち来ないでよ……お願い」
ティ
「……………………………!!」
ピーーーーーーーーーーーーーーー
垣根を挟んで……ハンター
ティ
「シッ…………そこにいる」
ピーーーーーーーーーーーーーーー
ハンターとの距離は1m
ディクシー
「残り1分!」
りんご
「これいけるでしょ? 二人逃走成功!」
アミティ
「史上初の快挙になるよ!」
チェレン
「ここに来て捕まるのが一番悔しいだろうからね……」
アコール先生
「そうですね……後はお二人に頑張って逃げていただいて」
ティ
「…………………………………………」
地面を這いつくばり、ハンターの視線を垣根でかわす
ピーーーーーーーーーーーーーー
ティ
「……………………………………キツい体勢だ」
形振り構っては、いられない……
ベル
「あそこにいるから……」
ベルも視線の先に、ハンター
残り30秒
ベル
「もうこのエリア出ちゃおう!」
一か八かで、草原エリアを抜け出す!
ティ
「……………あっち行ったか? ハンター……」
ティもハンターをかわした……
ティ
「あと……20秒?」
牢獄一同
「19! 18! 17! 16!」
ベル
「ちょっと待って……あっちの方にもハンター歩いてる!」
ピーーーーーーーーーーーーーーーー
ティ
「もう終わりか? 終わりか? 残り10秒だ!」
残り10秒
牢獄一同
「9! 8! 7!」
ベル
「もう留まるしかないのかな……!?」
ティ
「5……4……」
ベル
「え、え、え? もう!? いけるいけるいける!」
ティ
「1……よっしゃあぁーっ!!」
ベル
「ええっ!? 凄い……凄い!」
ティ
「今まで出したこと無いくらいの大声で叫んだよ……やった! 俺やったよ……」
ディクシー
「ティ・ベル逃走成功!」
牢獄一同
「うおぉーっ! やったぁー!!」
そして、勝者の凱旋……
ティ
「もう駄目かと思ったよ……」
ベル
「二人が逃げ切れるなんて最高の展開だよ!」
りんご
「いやー、素晴らしい! おみそれしました!」
マリオ
「それでしかも今回……賞金獲得者が他にも二人」
チェレン
「僕はもう駄目だと思ったからね……」
アコール先生
「私は最初から自首しようと決めていましたから……」
アミティ
「それでもさ、自首するのも大変だよ? このゲームって……」
ノボリ
「いやまあ、判断力でゲームに勝ったってことですからね」
ベル
「それで言ったら私も……1回捕まっちゃったのに申し訳ないなって思うところあるけど……」
レムレス
「いや全然いいでしょ……それでも逃走成功なんてそうそう出来るもんじゃないんだから」
ノーティ
「それにそれで罪悪感感じてたら、復活してまた捕まった僕は何なのさ……もっと罪悪感あるよ」
タビー
「確かにそうね……」
ティ
「賞金ゲットだ!!」
ベル
「ぜっ!!」
アコール先生
「私達も……」
チェレン
「ゲットしました!」
こうして今回のゲームは幕を閉じた…・・・
場所は、謎の世界……この世界のゲームマスター・カンティーヌは、逃走中を開催するためのアンドロイド『ハンター』を度重なる実験と研究で作り上げる
ハンターの恐怖、そして逃走者それぞれの人間模様を映し出す『逃走中』というエンターテインメントゲームを完成させ、成功させた
『ゲームデータを保存しますか? YES NO』
カンティーヌはイエスをタッチした
前回、ゲームデータをコピーされてしまったカンティーヌ。 ゲームを開催しつつ、その主を探っていた
「またゲームを開催すれば現れると思ったが……今回は現れなかったか。 さすがに二度も現れると怪しまれる……からか?」
しかし、逃走中を狙っているものがいるのは事実。 果たして、今後の逃走中の運命は……