逃走中 ~妖精様は突然に~   作:ハルカン

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流行

 

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タビー

「このビンどこで使うのかしら……?」

 

 

デイジー

「これをゲーム内で上手く使いこなせれば、逃走成功の確率がグンと上がるわけね……」

 

 

ティ

「ハンター3体に空きビン1個で立ち向かえってのか……このビン投げつけたらハンターの動きが止まる訳じゃないだろうに」

 

 

アクロマ

「使うことがあるのかこれは? …………ゴミじゃないのか、普通に考えたら?」

 

逃走者一人に1個ずつ与えられた空きビン。 これが逃走者の運命を大きく左右する

 

 

ノーティ

「ただわざわざ使おうとして、入れられる物を探し回るってのも自殺行為になり兼ねないからな……まあ時が来たら使えばいいか」

 

 

 

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ベル

「村だ、村だ! うわあ人がいっぱいいるじゃん。 安心出来そう……」

 

福引屋

『なあなあ、そこのお嬢ちゃん!』

 

ベル

「はい……? 私? 何なに……?」

 

村にやってきたベルが、突然声をかけられた

 

福引屋

『お嬢ちゃん、ちょっと福引きをやっていかないかい?』

 

ベル

「福引き? あ、やりたい! やりたい! いいの? 何も持ってないけど……」

 

福引屋

『一人1回まではタダだよ』

 

ベル

「うわあ楽しみ!」

 

突然福引きを勧められたベル

 

福引屋

『それじゃあ回してごらん!』

 

ベル

「はい! じゃあ行きます!」

 

ベルが回した福引きから出てきたのは……

 

福引屋

『白玉! あー、残念! ハズレだ』

 

ベル

「ええ……ハズレ? もう一回出来ませんか? 後一回!」

 

福引屋

『悪いね、タダなのは一人1回までだよ。 それ以降は50ルピーが必要だ』

 

ベル

「ここではルピーが単価なんですか? 持って無いよ~」

 

福引屋

『だったら残念賞を持って帰ってくれ。 お嬢ちゃん、何か入れ物持ってるかい?』

 

ベル

「え? 入れ物? あ、そうだ……あの、これでいいですか」

 

ここぞとばかりに、空きビンを差し出すベル

 

福引屋

『おお、これで十分だ十分! これに詰めてやるよ』

 

ベル

「うわあ、綺麗! 何ですかこれ?」

 

福引屋

『今この辺で流行ってる青い炎だよ。 炎なのに冷たいんだ。 まあ色んな所で出回ってるからこの辺じゃ珍しくは無いから残念賞だ』

 

ベル

「へぇー、ハズレちゃったのは残念だけど……これも結構綺麗だね」

 

ベルが空きビンに青い炎を入れた

 

 

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ベル

「福引きのハズレってポケットティッシュだったりするんですけど随分いいものにも見えるよ? この青い炎」

 

 

ティ

「あれ? りんごか?」

 

りんご

「ティ? 何だか他の人と結構会うんだけど……」

 

ティとりんごが合流

 

ノーティ

「皆大丈夫? ハンター見た?」

 

そこへノーティも現れた

 

りんご

「ハンターまだだけど……でもちょっと狭くない、このエリア?」

 

ティ

「ちょっと歩くだけでこんな3人集まるってなかなかの密度じゃないか?」

 

ノーティ

「しかもハンター3体いるんでしょ……?」

 

 

福引屋

『おい、お嬢ちゃん! 福引きやっていかねえか?』

 

アミティ

「福引き? あ、やりたーい!」

 

 

チェレン

「あそこで何かやってるのかな……?」

 

次に福引屋に現れたのはアミティとチェレン

 

チェレン

「福引きかな……? やれるんですか、ゲーム中ですけど? ちょっと行ってみます」

 

 

レムレス

「あれ? フェーリ?」

 

 

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フェーリ

「あ、先輩……」

 

村の中、民家の裏に隠れるフェーリをレムレスが発見

 

フェーリ

「私たちがこうやって出会ってしまうのはやっぱり運命なんですね」

 

レムレス

「あはは、そうなのかな……? それよりハンターいそうな場所分かるかな?」

 

フェーリ

「今はこの近くは大丈夫です……」

 

 

アミティ

「あれっ? 白い玉だ……」

 

福引屋

『残念! ハズレだ、ハズレ景品は青い炎だよ。 お嬢ちゃん入れ物持ってるかい?』

 

ベル同様に、アミティもハズレを引いた

 

アミティ

「えー、何とかもう一回出来ない?」

 

福引屋

『50ルピー持ってんのかい? 持って無いなら出来ないよ、お嬢ちゃん』

 

 

フェーリ

「このままゲームが終わったとき、誰と誰が残ってるか……楽しみです」

 

レムレス

「そう……それじゃね。 お互い頑張ろう」

 

フェーリ

「はい、先輩……それじゃ、また後で……」

 

レムレス

「じゃあ120分間頑張ろう!」

 

フェーリ

「ゲームが終わる頃には先輩がどうなってるか……これも全て運命よ……」

 

 

レムレス

「……ちょっと身の危険を感じますね。 でもフェーリはいいコだから。 皆さん誤解しないように」

 

逃げる相手が増えた……

 

 

チェレン

「白玉ですか……」

 

アミティ

「あ~ん、私と同じハズレだよ……当たり本当に出るの? この福引き」

 

チェレン

「ええっと……空きビンに入れてくれるんでしたっけ?」

 

福引屋

『おうよ、お前さんにもこの青い炎を残念賞としてあげよう』

 

チェレンとアミティも、今この世界で流行の青い炎をビンに詰めてもらった

 

 

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チェレン

「へぇ~……青い炎か」

 

アミティ

「夏の風物詩みたいなやつなのかな~?」

 

 

ノボリ

「賞金144万円……獲得したあかつきにはサブウェイで働いてるスタッフさんの皆さんに豪華な食事を差し入れしたいと思います」

 

 

クダリ

「逃げれないよ絶対……怖いもん」

 

福引屋

『おい兄ちゃん、兄ちゃん!』

 

クダリ

「えっ、僕……?」

 

福引屋が、今度はクダリを引き止めた

 

タビー

「福引き……?」

 

更にそこへタビーも合流

 

福引屋

『一人1回タダなんだよ。 やっていかないかい?』

 

クダリ

「……分かったよ」

 

タビー

「じゃ、ちょっとやっていきましょうか……いやでもここで時間をとられたくないわよ……ハンターいつ来るか分かんないんだから」

 

 

ノボリ

「あ、いましたね……遠いですが」

 

 

ピーーーーーーーーーーーー

 

ノボリの視線の先に、ハンターの背中

 

 

ノボリ

「……ハンターは視線に入らなければ私たちを追っては来ないんですね。 ある意味安全なのはハンターの背中を付けることなのかもしれませんね……」

 

 

ハンターは視界に入った逃走者を、見失うまで追い続ける

 

ピーーーーーーーーーーーー

 

 

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ノボリ

「うわっ、振り返りました!」

 

 

ピーーーーーーーーーーーー

 

 

ノボリ

「大丈夫です、大丈夫です……全然距離あるので」

 

 

ピーーーーーーーーーーーー……

 

ノボリは動物広場へと逃げ込み、難を逃れた……

 

 

ノボリ

「それにしても急に振り返りましたね、あのハンターは。 動きがトリッキーでございます……」

 

ハンターの動きを読むのはほぼ不可能……

 

ノボリ

「予測不能……」

 

 

クダリ

「え……白玉はハズレ?」

 

福引屋

『残念だったね、兄ちゃん!』

 

タビー

「あんまりジッとしてたくないんだけど……」

 

 

ノボリ

「早い段階からやはりハンターは見るものですね……うおっ!?」

 

コッコ

「コケーッ、コッコッコ……」

 

ノボリ

「びっくりいたしました……」

 

 

タビー

「ハンターいないわよね……ハンターは?」

 

周りを警戒しながら、福引きを回すタビー

 

タビー

「うるさいうるさいうるさい……ガラガラうるさいわよ。 あら、出たわ、出たわ……白は何?」

 

福引屋

『ああ残念、ハズレだ』

 

タビー

「ハズレなの!? 時間の無駄じゃない!」

 

福引屋

『残念賞としてこの青い炎を持ってってくれ!』

 

タビー

「もう持ってくから持ってくから……」

 

福引屋

『入れ物持ってるかい?』

 

タビー

「これに入れなさいよ!」

 

乱暴に空きビンを差し出すタビー。 ハンターへの警戒が強い……

 

 

アコール先生

「……10分以上経ちましたので……12万円ですか。 ということは25分間頑張ればいいわけで」

 

金額の計算を怠らない、自首狙いのアコール先生

 

アコール先生

「おや?」

 

そんなアコール先生の視線の先に……

 

 

アスファル

『成るほど……それがあれば?』

 

トレジャーハンター

『ただこの辺では見たことが無いっち……薬専門のおいらもなかなかお目にかかったことが無いっち……』

 

アスファル

『しかし、見つけなければならないんだ……情報すまない』

 

トレジャーハンター

『あ、アスファル! おーい! 行ってしまったっち……』

 

 

アコール先生

「何でしょう……? 訳アリですか?」

 

意味深な会話を聞いてしまったアコール先生

 

アコール先生

「着いて行きはしませんけど……自首用電話はこの近くですから」

 

 

クダリ

「青い炎もらったよ……」

 

 

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クダリ

「これが残念賞だって」

 

 

タビー

「早速ビンを使うことになったけど……これ何かに使えるのかしら? パッとしない景品な気もするけど……あっ、残念賞だっけ」

 

 

ベル

「青い炎……ちょっと出してみようかな? いやでもメールに空きビンの使い方が重要って書いてあったから」

 

 

アミティ

「これビンに入れて見てるだけでも綺麗だな……でもアイテムの空きビンこんな使い方しちゃっていいのかな? いざってときにどうなんだろ」

 

 

チェレン

「とりあえず滅多なことじゃ使わないよこれは……青い炎は」

 

 

福引屋

『おっと、ハズレの青い炎が無くなっちまった……そろそろ福引き終わりにすっか。 まあ福引きといってもとっくに当たりは出終わってて白玉しか入ってなかったんだがな……』

 

 

福引きによって青い炎を手に入れた一部の逃走者たち。 この後、ミッションが発動される!

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