仮面ライダー×hololive ~正義の系譜~   作:24時間深夜テンションなエルフの剣士

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仮面ライダーとホロライブをベストマッチにさせます

というわけで初投稿です


プロローグ:狂犬と呼ばれた男

 西暦2000年、突如事件は起こった。

 

 長野の遺跡から現れた未確認生命体が、無差別殺戮を行い始めたのだ。しかし、それに対抗するように英雄は現れた。

 

 未確認生命体4号、またの名を『クウガ』。彼と警視庁が協力し、事件を終結させてから早23年。

 

 未確認生命体こそ、世界から消えた。しかし、街には新たな怪人が蔓延っていた。

 

◆◆◆

 

 シマウマの様な怪人が高らかに笑って叫ぶ。

 

「恐怖しろ市民共!!この『ゼブラ・ドーパント』を恐れろ!!」

 

 怪人は逃げ遅れた男性に蹴りを入れる。その拍子に倒れ込んだ男性の顔が恐怖で歪む。

 

 更に追い打ちを駆けるかの如く、怪人がその蹄で男性を踏み付けようとした、その瞬間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと待ったぁーっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 上空から聞こえる少女の甲高い声が、それを遮った。

 

 その声を聞いた人々の顔が一気に明るくなる。

 

「なっ……マズい!!」

 

 対照的に、怪人は一気に青ざめた。

 

 その声の主は。

 

 

 

 

 

 

 

「こんぺここんぺここんぺこー!hololive3期生の、兎田ぺこらぺこーっ!」

 

『きtらああああああ!!』

『はじまった!!』

『頑張れー!』

 

 

 

 

 

 

 

「クソッ、マジかよ…!!」

 

 『兎田ぺこら』。その名を聞いた怪人は一気に冷や汗をかく。

 

「なんだー?おとなしく降参かー!?」

 

「チクショオ…こうなりゃヤケクソだッ!!」

 

 自暴自棄になったように怪人が突っ込む。

 

 しかし、その必死の抵抗も―――

 

 

 

「よいしょーっ!!」

 

 

「ギャアアアアアアアアアッ!!!!」

 

 

 

 巨大ニンジンでぶっ飛ばされ、無意味なものに終わった。

 

 

◆◆◆

 

 『ライバー』。ホロライブに所属するタレント達の総称である。

 

 彼女達は配信者。雑談をしたり、ゲーム実況をしたり、歌を披露したり。様々な配信を行ってファンを獲得している。

 

 その中でも、一際目立つものがあった。

 

 『バトル配信』。怪人との戦いや、他ライバーとの手合わせの様子を配信しているものである。

 

 ライバーが登場する以前は、怪人の犯罪が横行する世紀末一歩手前のようなところを、警視庁がどうにか食い止めている状態だった。

 

 しかし突如登場したライバー達の実力は、警視庁のそれを遥かに凌駕するものであった。

 

 各々が特殊能力を使い怪人達を圧倒する。そしてその力はリスナーやチャットが多ければより強くなる、エンタメとしてもバトルとしても完成されたものだった。

 

 そのおかげか怪人たちによる犯罪率も年々減少傾向にあった。

 

 ホロライブは警察が成しえなかった事をいとも容易くやってみせたのだ。

 

 

 しかし。

 

 

 それが与えた影響は、全てが良いものではなかった。

 

◆◆◆

 

「はぁ………」

 

 夜のビル街を疲れ切った様子で歩く青年。彼は『警視庁未確認生命体対策本部』の実働部隊である。

 

 警視庁未確認生命体対策本部、通称『MPD SAUL』。かつて現れた未確認生命体への対抗策として、警視庁が設立した機関だ。

 

 その当初こそ怪人の抑止力として信頼されていたが、今はライバーに立場を奪われてしまっていた。それどころか、配信の邪魔としてリスナーから厄介者扱いされる事すらある。

 

 勿論ライバーが何か悪い事をした訳ではない。悪意がある訳でもない。

 

 ただ、自分の積み重ねた努力が全て無駄になってしまうような錯覚を覚えて、青年はこの上ない脱力感に苛まれていた。

 

 

 

 青年の名は『大神イサム』。ホロライブに所属する『大神ミオ』の兄である。

 

 

 

 缶コーヒーを一気に飲み干し、イサムは再び溜め息をつく。

 

『町を泣かせる怪人共は、俺がぶっ潰す!!』

 

 それが彼の口癖だった。鍛え上げた筋力と狼の獣人としての身体能力を最大限生かし、怪人を次々なぎ倒す。

 

 その実力と、誰彼構わず突っかかっていく短気な性格から『狂犬』というあだ名を付けられていた。

 

 しかし、そんな『狂犬』はもういない。

 

 今いるのは、自分の無力さを痛感した一人の人間だった。

 

 

 

 イサムは近くにあった自販機から、もう一杯缶コーヒーを買おうとする。

 

 丁度先客の少女が買い終わった所だ。

 

「あ」

 

 イサムはふと釣り銭口を覗いた。その中に残っていた硬貨に気付き、先程立ち去った少女に声をかける。

 

「お釣り、忘れてんぞ」

 

「あっ、ありがとうございます!」

 

 硬貨を受け取った少女は深々と礼をする。フワッとなびく綺麗な青髪が目を引いた。

 

「アレ?アンタ星街すいせい…」

 

「えっ」

 

 少女は動揺する。マスクで顔を隠しているとは言え、やはり誤魔化せはしなかったようだ。

 

「そ、それではー!」

 

 すいせいは小走りで夜の闇に姿を消した。

 

「………行っちまった」

 

◆◆◆

 

 数日後、未確認生命体対策本部。

 

「おい」

 

 もはや怪人退治よりも頻度が増えてしまった見回り警備を終えたイサムは、ふと耳に入る声を聞いた。

 

「…何だ門矢、コーヒーでも奢らせに来たのか?同僚としてどうかと思うぞその図々しさ」

 

 門矢士。イサムと同じ実働部隊の男だ。

 

「今日も仕事は取られたのか」

 

「…残念だが、その通りだ」

 

 そう、ここ最近ずっとこの調子なのだ。どんな事件でも現場に着く前に、すでにライバーが解決している。

 

 対策本部の隊員達も迷走し、やる気を失っているような状況であった。

 

「お前の妹は元気そうだな」

 

「…あぁ」

 

 士の言葉を聞き、イサムの顔色が変わる。

 

「どうした、イサム?」

 

「…嫌なんだ、ミオの事が」

 

 吐き捨てるように言うイサム。

 

「ほう、初耳だな」

 

「いや、言葉が悪かったな。俺が嫌なのはライバーとしてのミオだ」

 

「どう言う事だ?」

 

 イサムの言葉を聞いた士が首を傾げる。

 

「なぁ士、俺はミオに対策本部だって事隠してるんだよ」

 

 諦めたように肩を落として、イサムは続ける。

 

「怖いんだ、ミオが事件に関わるのが。何か取り返しのつかない酷い目に遭いそうで」

 

「…………。」

 

「ミオには戦いから離れてほしい、ミオに苦しんでほしくない、ミオの分まで俺が背負いたいんだよ!!」

 

 イサムが感情的に叫ぶ。それはどうしようもできない悲痛さを背負った、痛々しい叫びだった。

 

「『狂犬』は変わらないな、イサム」

 

 士のその一言で、イサムは冷静さを取り戻す。

 

「…悪ぃ、熱くなりすぎた」

 

 すぐ感情的になる、俺の悪い癖だ、とイサムは口の中で呟いた。

 

「……気分転換に散歩言ってくる」

 

 そう言ってイサムは外へ飛び出した。まるで、苦悩を振り払うかのように。

 

 さらに夜は更けていった。




書きたいところまで行けないッ!!

3話までには絶対変身させてやるッ!!
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