艦娘と深海棲艦の違いとはなんだろうか?
外見?知能?人類に敵対的か否か?
上げれば幾つかは直ぐに出て来るだろう。
「艦娘と深海棲艦は違う」
誰もがそう言う。
提督も士官も艦娘も皆が口をそろえて言うだろう。
艦娘は人類の味方で深海棲艦は人類を脅かす化け物だと。
しかし実際はどうなのだろうか?
外見の違いなど肌や髪の色位しかない。
更には艦娘と瓜二つの外見をした深海棲艦なども存在している。
知能も深海棲艦が戦略や作戦を用いていることを考えれば特段劣っている訳では無いだろう。
深海棲艦は人類に敵対的で艦娘は違う?
確かに艦娘は人類の側に立って戦っている。
しかし・・・
「と・・・これが今から10年ほど前に一部の科学者が提唱した・・」
鎮守府の敷地内に建てられた教室では神通が駆逐艦娘達に座学を教えていた。
授業内容は分かりやすくまとめられ艦娘達も真面目に授業を受けている。
「眠いですね・・・」
教室で学ぶ艦娘の中には右腕にギプスを付けた不知火も紛れていた。
しかしその態度はまじめとは言い難く、神通の話も殆ど聞いていない様である。
「ん?・・・もうこんな時間ですか・・・今日の授業はここまでです」
不知火が半分眠りかけている時、丁度12時を示すチャイムが鳴り授業が終了した。
昼時である為、終了と同時に艦娘達は皆、筆記用具をしまい食堂に向かっていく。
それは不知火も例外ではなく、席を立ち体を少し伸ばしたあと机の上を片付けていた。
私は机の上に出していた何も書いていないノートや使った形跡のない鉛筆をしまい教室を後にし食堂に向かおうとしていた。
「・・・・」
教室から廊下に出た瞬間私は無言の陽炎に背中から抱き着かれる。
いきなりの事だったが慣れている事なので特に驚きはしなかい。
「陽炎?いきなり何ですか?いつもの事ではありますがいきなり抱き着くのは止めて下さい」
私は廊下を歩きながら背中に抱き着いている数日ぶりに会った陽炎に声をかけた。
「・・・」
しかし陽炎は無言のまま背中に抱き着き続ける。
多分、拗ねているか怒っているんだとも思うがその場合抱き着く理由が無いので良く分からない。
私は廊下で不知火を見つけた瞬間気づいたら背中に抱き着いていた。
不知火が入院してから暫くして私はタンカーの護衛などの遠征に出ていた。
提督は私を暫く任務から外そうとしたが私は自分から志願して無理やりにでもついていったのだ。
理由は任務に集中すれば不安を感じずに済むと思ったから。
でも駄目だった。
護衛中でも戦闘中でも休憩中でもいつも不知火の事が頭から離れない。
だから遠征から帰って廊下を歩いている時に何食わぬ顔で平然と廊下を歩いている不知火を見た瞬間私は周りの目など気にせず不知火の背中に抱き着いた。
だが抱き着いたはいいものの私は不知火に何も話せずにいる。
何を言えばいいのか分からなかったのだ。
心配していたと怒りたかったし、無事で良かったとも思った。
あと・・・このまま不知火に抱き着いてもいたかった。
結局お互いほぼ無言のまま食堂につき流石に陽炎も人目が気になりだしたのか、抱き着くのを止めて私の後ろを歩き出す。
私はお昼のカレーを給糧艦の間宮さんから受け取り適当に人のいない席に座る。
陽炎は私の右隣りに座り無言で食べ始めた。
「・・・」
「・・・」
暫くお互いに無言の気まずい空気が続く。
食べながら色々と考えている内に私は罪悪感を感じていた。
何故ならこうなった原因は私にあるのだ。
私が色々と心配をかけてしまい、更に瀕死にもなった。
「陽炎・・・」
「・・・」
「色々と心配を掛けて済みませんでした・・・ごめんなさい」
「!」
いきなりの謝罪に陽炎はびっくりしながらも言葉を発した。
「うん、私の方こそごめんね・・色々とお節介して」
「いえ悪いのは私の方です・・後お詫びと言っては何ですが・・陽炎の言う事を一つ何でも聞きましょう」
「!」
その瞬間陽炎は驚愕と葛藤を感じた。
何でも不知火は確かにそう言った。
つまり煙草を止めさせる事や真面目に訓練に参加してくれるかもしれない。
ここはそう言う選択をすべきだ。
しかし
何でもと言う事は不知火にお姉ちゃん呼びをさせる事も出来るのでは!
更に言えばもしかしたら・・・あんな事やこんな事も・・・
私はどうすればいいんだ!
※陽炎のあんな事やこんな事はエッチなことでは無く添い寝や膝枕などです。