負けヒロイン、即ち死 作:獅子志士姫
▲がつ○にち
きのうは、おひっこしでいそがしかったので、にっきをかけませんでした。
おとうさんのうんてんで、とうきょうにきました。
おかあさんも、まえのおうちのにもつをはこぶのでいそがしそうでした。
らいしゅうから、ほいくえんにいくらしいです。
たのしみです。
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▲月○日
俺IN東京。
昨日、机やタンスといった家具が運び終わり、備え付けの家具だけとなった部屋を後にし、東京へと身を移した。
母さん達が引越しの準備に手を煩わせていた中、俺は『フラグ撲滅、強制一択恋愛シミュレーション作戦』
以降、フラグ撲滅作戦について明確なプランを練っていた。
まず、各ヒロインのフラグの折りやすさを考えてみた。
その中で、フラグの折り方に見当がつかない、又は想像される内容がこんなんであろう二人に考えが至った。
その一人が、主人公の幼馴染という最強のステータスを持つ
彼女は長く艶のある黒髪に、調理上手、成績優秀、眉目秀麗、とこれでもかとモリモリにした
物語序盤から登場して主人公と行動を共にする、戦闘、学園生活共にパートナーとして役割をこなしていくのだ。
ここまで序盤の情報を整理しただけで浮かび上がる飛彩のヒロインとしての強さ。いや、戦闘面で見ても最終的に強いんですけどね。
そして俺が三日三晩考え尽くしても浮かび上がらなかったこの女のフラグの折り方だが、どうしてもこの“幼馴染”というステータスが俺の邪魔をする。
というのも、この幼馴染設定に関する詳しい情報は、実のところあまり判明してないのだ。
数多くの媒体で、アニメやゲームでのメディア展開が行われている『蒼焔の星』であるが、主人公、仁と飛彩に関するガッツリとした情報は、あまり露見されていない。
わかってることは、彼らの関係は幼少からあること、主人公は飛彩に対して昔プロポーズをしたことがあることだ。
もうね、この情報だけで勝ち目が薄々なことに勘づくよね。
今こうやって必死になって日記を書いて対策を練ってる合間に、彼らがプロポーズへと進んでると考えると、もう惨め通り越して敗北感、感じちゃうよね。
もう時系列的にも手の施しようがない気がする。これを『飛彩さんマジ強すぎ問題』と名付けよう。
さて、次だ。
俺が勝てる気がしない女、パート2。
小悪魔カワイイ系後輩、
いやー、カワイイですよね、ハイラちゃん。
ボブカットでの登場シーンの多い銀色の髪を持つ彼女。
「くっふふぅ〜、先輩って、バカですよねぇ。」この台詞、ハイラちゃんファンなら忘れられない名台詞である。
は?どこが?と初見で見るとそう思うこの台詞、これが感動的な台詞に変わるのは彼女の持つ信じられない位重すぎるストーリーにあるのである。
物語的には、序盤から少しずつ出てくるタイプで、最初は仁を小馬鹿にする謎の少女として、舞台が一年進み、物語としては二部に当たる部分で、彼女は蒼聖煌学園の新一年生として入学する。
ここまでが表の姿、実はハイラちゃん、敵組織の幹部でした!えー、驚き!
ま、こんなの一部が終わる頃には余裕で考察スレとかで確定情報として扱われてたけどな。
ここら辺の本編はともかく、大事なのはスピンオフの作品で描かれたハイラちゃんの過去。
両親が借金作って彼女が物心つく前に自殺。
なんとか物置街で命を繋いでいた彼女の元に敵組織が特別な力を持つ彼女に目をつけ拉致。そこから彼女が幹部になるまでの血生臭い日々を描いたスピンオフが、俺の心を抉った。いや、俺だけじゃないけどね。こんなの読んだ全ての読者が生々しい描写と、複雑な心情描写に涙したでしょ。
ぶっちゃけこの話を知ってると、笑顔で学園ラブコメしてるハイラちゃんが尊く見えて仕方ない。
あの過去エピソードをアニメ一話丸々使って放送してくれた製作委員会に感謝を。
と、ついハイラちゃんの話で筆が長引き過ぎてしまったが、彼女に関しては『飛彩さんマジ強すぎ問題』とは別の、『ハイラちゃんの経歴重すぎ問題』が発生してるのだ。
というのは、先述の通り重過ぎな過去を持つ女ハイラちゃん、最終的に彼女は主人公の仁と戦うことになるのだ。
ここのシーンは、漫画でもアニメでも胸熱な演出と、ハイラちゃんの切実な内心が初めて現れる名シーンの一つなのだが、この戦いの結果負けたハイラちゃんは、もう助かる術は無いからと仁に殺害を求める。
しかし、そこで「お前も守るんだよぉ!」宣言をする仁の漢気に、「…トゥクン(キュン)♡」するという、まぁ結構分かりやすい理由なのだが。
問題はハイラちゃんとの戦闘は物語に大きく関わるイベントで、原作の展開をなぞるのが俺の生存的にも安牌なのだ。
しかし、このイベントを通ると、間違いなく強力なヒロインが増えることになるのだ。
じゃあ、恋愛イベントに繋がらない俺が代わりをしてやんよぉ!
無理です。不可能。戦闘面において最強クラスの主人公である仁だから可能であるのだ、まだ俺の能力が未知数であるとはいえ、チートレベルの闇魔法には敵いません。というかハイラちゃんも闇魔法使いです。
つまり、このイベントは通るか通らないかの二択であり、かつそのどちらに転んでも不都合が付くというのだ。
さらに最悪なことに、仮にこのイベントを通らない選択をするとして、肝心のその方法は恐らく、
ハイラちゃんを殺すことだ。
この文を書いてから筆が乗らない。そもそも、あまり考えないようにしてたが、この世界で生きていくのなら人の死や、自分の殺しも覚悟しないといけない訳だ。
ある程度、生きるためなら仕方ないと考えていたが、それがあんな過去を持つハイラちゃんとなると。
やめだ、今日は考えるのをやめよう。
とにかく、解決すべき課題はまだ多い。明日からはそこも含めて考えていこう。
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▲がつ×にち
きょうは、あたらしいおうちのまわりを、おかあさんといっしょにおさんぽしました。
しらないひとや、ふしぎなたてものをみつけました。
あたらしいじぶんについて、かんがえさせられました。
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よし、今日は暗い話はやめにしよう。
同じく今課題となってる“キャラ付け”について考えよう。
現状、俺の方針はそもそもの土俵に各ヒロインを上げないことだが、最早飛彩という強力なヒロインが付近にいるのだから、元男の俺が必死に愛想良くしても失敗に終える可能性がある。
そのため、まず主人公の目に留まるような彼女らに負けない“キャラ付け”が必要なわけだ。
しかし、構想があまり纏まらない。前世の知識含め、この世には人気あるキャラクターにはその根幹となるキャラクター性がある。
ツンデレ、クーデレ、ヤンデレ…『〇〇デレ』と名のつく個性だけでかなりの数があるのだ。これらに類し、かつ彼女らと被らず強力で俺の演じれる範囲の個性。
これがなかなか思いつかない。
主人公を前にして突然キャラチェンするのも、ボロが出そうで怖い。もう幼少の時点である程度考えたキャラクター通りの行動を行いたい。
うーむ、しかしほとんどの王道属性は他の四人で埋まってる。仮に被りでもしたら、火力勝負で負ける。
この状況で個性的で俺の演じられる属性とは。
とりあえず、今から風呂に入るよう母さんに呼ばれてるので、今日はここまでだ。
風呂上がって閃いた
厨二病カワイイ、ありか?
〜覚えてる範囲の原作知識〜
忘れないようにメモる
『
『ハイラ』…はい、さいかわです。きましたハイラちゃん。いやー、いいよね、ハイラちゃん。銀髪をボブカットにしてる小柄で守ってあげたくなる印象を与えられる。いつも主人公の仁をおちょくって小馬鹿にする態度をとるけど、その裏にはきちんとした好意があって、でもそれを全開にできなくて、思わせぶりな態度で表す。ここだけでご飯三杯はいけるけど、たまにガチデレハイラちゃんとか、テレデレハイラちゃんとか、数多くのカワイイハイラちゃんを適度な頻度で伺える原作は素晴らしいですよね。少し書きすぎた気がするけど、この子は過去敵組織に拾われ、闇魔法を扱える特異性から幹部まで上り詰める。正直作中屈指の不遇っぷりで、可哀想な子。その隠しまくった本音をぶちまける二部の主人公との戦いは、色褪せないレベルで胸に残ってる。ちなみに推し。
追記:思いついたぞ!ハイラちゃんのフラグを折る方法!これが成功すればハイラちゃんと原作で関わることなくて少し悲しいが、ハイラちゃんも幸せ、俺も幸せで最高