【一巻発売中】たのしい異世界ハクスラ生活、あるいは超紳士的英雄譚 作:いらえ丸
誤字報告も感謝です。助かってます。
キャラ・ボスのご応募もありがとうございます。そのうち出てきます。やる気に繋がっています。
ありがたいですね。ぶっちゃけ他力本願です。
ボスとか思いつかねぇですわ。
迷宮に行くのはもう少し先ですが。
さて、何やかやありつつ無事グーラを購入できた俺は、奴隷商館を出てすぐにとある問題を解決すべく行動する事となった。
お部屋問題である。
今は西区の少し外れにある中級宿屋の広いワンルームを借りているのだが、グーラ含めて四人暮らしとなるとあそこはちと狭い。
宿屋的には何人でも泊まっていいらしいが、あそこの適正人数は恐らく2人だろう。そこにエリーゼを入れても大丈夫だったのは、ルクスリリアもエリーゼもロリだからだ。同じベッドで寝ても割と余裕があったのである。
同じベッドで寝るのは確定的に明らかなので、確定的に明らかなので、これは解決しないといけない問題なのである。そうなるとデカいベッドがあるか、デカいベッドを置いていい部屋が望ましい。
という訳で、引っ越しである。
「引っ越すったって、どっかアテはあるんスか? ご主人」
「特には。けど、転移神殿の近くには良い宿屋があるはず」
そのまま、俺は一度いつもの宿屋に戻って店主にバイバイを告げ、いい感じの宿屋を求め転移神殿周辺へと向かっていった。元々荷物は全部アイテムボックスに入れてるからとても楽である。
お馴染み転移神殿の周りは西区内では高級店が並んでいるエリアだ。きっとそこには冒険者用の宿屋もあるはずである。人混みに目を回しているグーラを連れて、宿屋探しの旅を開始した。
「あら、あそこなんてどうかしら?」
神殿近く、エリーゼの示す先には、確かに質の高そうな建物があった。ちょうど昨夜泊まったヴィンスの高級宿屋に近い印象である。
入ってみると、そこはまさに高級ホテルといった雰囲気で、よくある一階食堂系の宿屋ではなかった。マ・クベの喜びそうな壺がぽんぽん置かれている。
「すみませ~ん」
と、一度中を見せてもらおうとしたのだが……。
「申し訳ありません。現在、我が店は全室長期契約済みでして……空き室がありません……」
との事だった。
仕方ないので他の店を当たってはみたが、どこも似たような状態だった。
全室ダメっていうのは最初の宿屋限定の現象だったが、それでもほとんどの部屋を一つの同盟メンバーで占めているケースが多く、そこではちょっと落ち着かない気がした。
プッツン来ると即殺し合いの銀細工界隈である。大きな同盟とは少し距離を置きたいところ。
「見つからないッスね~」
「いっそ宿屋を貸し切るというのはどうかしら?」
「いやそれはちょっと……」
そうなると、条件に合う宿屋は神殿付近にはないっぽいんだよな。
どうなるか悩んでいると、グーラが不安そうな顔になっていた。
「すみません……あ、あの、ボクは普通に床で寝ますから……。いえ、村ではほとんどそんな感じだったので……」
どうやら、自分の加入のせいで俺たちが困ってるのに引け目を感じている様だった。
確かに、奴隷事情的にはそんなのは普通なのだろう。が、同じベッドで寝る事は確定なので。是が非でも良い部屋を見つけないといけない。
「ま、別に高級宿じゃない、普通の広い宿屋に行けばいいだけだな」
方針を切り替え、神殿から離れていく。
少し歩くだけで西区は表情を変える。慣れた噴水広場に着くと、たくさんある屋台から肉汁の焼ける匂いや何かを脂で揚げた様な匂いが鼻孔を擽った。
食欲のそそる匂いを嗅ぐと、自然と小腹が空いてくる。ルクスリリア達を見ると、三人も同じような気持ちになってる様だった。グーラは見慣れない料理や嗅ぎ慣れない匂いに辺りをキョロキョロしては鼻をスンスンしていた。
「何か適当に食べようか」
「賛成~ッス! てな訳でご主人、お小遣いちょうだいッス♡」
「しょうがないなぁリリ太くんは」
宿屋探しは一旦休憩して、食欲を満たす事にした。
ルクスリリアにお金を渡し、何か適当な物を買ってきてもらう。三人はあれでもないこれでもないと屋台を物色し始めた。
まるで……というか、お祭りではしゃぐロリそのものである。すげぇ良い。喧騒に掻き消えて三人の会話は聞こえないが、なんとなく分かる。グーラが見たことない料理を訊いて、ルクスリリアが答え、エリーゼが解説しているのだろう。目の保養になる。
「お? イシグロじゃねぇか」
声に振り向くと、そこには完全オフの恰好をしたギルドの受付おじさんがいた。彼は右手に淫魔ソーセージの刺さった串を持っていた。
「こんにちは。今日は休みですか?」
「まあな。イシグロは今日は一人か? 珍しいな」
「いえ、あそこに……」
指差した先では、愛しのロリ奴隷三人娘がサンドイッチモドキの屋台の前でアレコレ話してる姿があった。
多分、中身をどうするか話しているのだろう。予想だが、ルクスリリアが卵多めとかその辺で、エリーゼが野菜多め。グーラは分からないが、二人の話を聞きながらメニューを眺める彼女の二股尻尾はぴこぴこ揺れていた。
「見ねぇのもいるな。ありゃ、新しい奴隷か? ん? 尻尾が二つ……?」
「ええ、ついさっき購入しました。名前はグーラで、
「き、キメラ……? いや、なるほどな……。へっ、そういう事かよ……」
どういう事なのかは分からないが、おじさんは納得した様な顔をしていた。
「ギルドには後に報告しますので、彼女の種族についてはあまり吹聴しないようお願いします」
「分かってるさ。そりゃ、伝説の種族だもんな……」
流石のギルド職員ぶりで、おじさんは種族についても博識だった。
そういえばと、ちょうどいいので王都民であるおじさんに宿について訊く事にした。
「ところで、ひとつ伺いたい事があるのですが……」
「あ? 引っ越し?」
それからしばらく、俺はおじさんから世間話という体で西区の良い宿屋について訊く事ができた。
おじさんの話は確かに街をブラつくだけでは知り得ない事ばかりだった。とても参考になる。
「なるほど、これから見てこようと思います。ありがとうございます」
「ま、噂話だぜ。紹介はしてねぇからな」
「存じています」
そうこうしていると、手に手にサンドイッチとハンバーガーがポタラ合体したみたいな食べ物を持ったルクスリリアがやってきた。
後ろでは予想通り野菜多めのを注文したエリーゼと、果実系のを持ったグーラが続いた。
「おいッス~、ラリスサンド買ってきたッスよ~」
「ありがとう」
渡された片方を手に取ると、俺はエリーゼの隣でおじさんを見ているグーラに手招きした。
「グーラは初めてだよね。こちら、俺がお世話になってるギルド職員さん、挨拶して」
「は、はい……!」
おずおず近づいてきたグーラは、ピシッと起立しておじさんを見上げた。
その拍子に尻尾と耳がピンと立ったのが可愛かった。
「ぐ、グーラと申します……! この度、イシグロ様の一党に加えて頂ける栄誉を授かりました……! あと、えーっと、頑張りたいと思います……!」
言い終え、勢いよく頭を下げた。
ていうか、今更だけどこういう頭を下げる文化は異世界にもあるんだな。不思議とこれまで注目する事はなかったが……。今度エリーゼに異世界マナー教室を開いてもらおう。
「おう。イシグロも、しっかり生きて帰ってこいよ」
「はい」
言って、おじさんはソーセージをひらひらさせながらクールに去って行った。
おじさんはくたびれたおじさんって雰囲気だが、あれはあれでしっかりした大人って感じである。
「じゃ、座って食べようか」
それから、広場の隅のベンチに並んで座り、ぼんやり風景を眺めながら異世界軽食を食べた。
祭りの日でもないというのに、西区は今日も祭りみたいな活気があった。
そんな中、ロリと並んで屋台で売ってるモノを食べる時間というのは、なんだか青春みを感じた。
「ご主人、それ一口ちょうだいッス!」
「ん、いいよ」
「あ~ん♡」
「む……アナタ、私のも一口いかがかしら?」
「わぁ、これ獣拳記第三部外伝で読んだ奴……!」
ちなみに、俺に渡されたラリスサンドは、何か美味そうな具を全力で詰め込んだ様なデラックス仕様だった。
美味しかったが、カオスな味だった。
〇
「ひょえー、けっこう綺麗なもんッスね~」
「ええ、魔力に淀みがないわ……」
「ま、窓が透明です……!」
昼食後、俺たちは受付おじさんの話に出てきた優良宿屋へとやってきた。そんで、すぐ契約した。
場所は転移神殿エリアと繁華街エリアの境目。宿泊部屋が少ない、四階建ての宿屋。その最上階である。
一階は以前と同様食堂になっており、そこは大衆食堂というよりちょっと特別な日に食べにくる系の高級店だった。二階は小さな賭場や異世界ボドゲを楽しめるバーになっていて、三階には両店主とその家族が住んでおり、最上階に宿部屋がある。が、宣伝不足なのかこの事を知ってる人は少ない様だ。
またおじさん情報によると、この宿屋は設備は整ってるが、整い過ぎてるので無駄に宿泊料金が高く、よほどの人でもない限り連泊しないらしい。そも、エレベーターのない異世界は最上階が好かれない。
「うわっ……! 見て見てご主人! これ冷房機能あるッスよ! ほら!」
広い広いリビングにて、魔導式暖炉を弄っていたルクスリリアがはしゃいでいた。
それから魔道具に魔力を流すと、その暖炉部分からブワッ! と冷気が解放され、一気に室温が下がった。暖炉、というか暖炉型の魔導式エアコンだな。
夏真っ盛りの今だと有難い機能である。まあ、異世界ナイズドされた俺の肉体はこの程度の暑さは全然辛くないが。
「確かにすごいな……」
「こっちは氷作れるみたいッスよ。こうッスかね?」
「おぉ、できた。いやデカいな」
「火酒に合いそうッス!」
此処は所謂2LDKといった感じの部屋であり、デカいベッドの置かれた寝室と、物置っぽい雰囲気の部屋と、かつての宿よりも広いリビングで構成されていた。
リビングには色んな魔道具が置かれていて、暖炉みたいな形をしている冷暖房魔道具と、キッチンっぽい場所にはコンロめいた湯沸かし魔道具や、冷蔵庫めいた製氷魔道具が置いてある。出来た氷は大きいのが一つドンのスタイルだった。豪快である。
「悪くないわね……」
それと、予め備え付けになってるソファも前の宿屋よりも上等で、ヴィンスで泊まった宿に勝るとも劣らぬクオリティだった。
床はヴィンス宿と違い木材むき出しだが、ボロい感じは一切ない。俺的にはこっちのが落ち着く。
「これは、何でしょうか……?」
「食事のメニューでしょう?」
「それが何故ここに?」
「持ってきてくれるんじゃないかな?」
「えっ? なんでそんな事を……?」
また、リビングには色んな料理名が書かれたメニュー表があり、店主曰く注文すれば部屋まで届けてくれるらしいのだ。
これまではルクスリリアかエリーゼに取ってきてもらっていたが、これからはそれもしなくて良くなった訳だ。何気にとても有難いサービスである。なお、料理はどれもお高い模様。
「もう遅いし、そろそろ夜ご飯にしよっか」
実際、透明度の高いガラス窓から見える外は既に暗くなり始めていた。
夜と同時に眠る異世界人的には、けっこう遅い時間帯である。
グーラ歓迎会は、ここで開くとしよう。
「うわぁ……!」
しばらく後、大きなテーブルいっぱいに沢山の料理が置かれる事となった。
まるでモンハンシリーズのネコ飯を全種類再現したかの様な光景である。肉にスープに謎の串焼き、煮物揚げ物なんでもござれといった感じだ。
以前、エリーゼをお迎えした日に食べたのがカラオケのパーティメニューだとしたら、こっちは体育会系のドカ盛りパーティメニューである。前の俺なら無理だっただろうが、今の俺なら多分いける。
「エリーゼ、麦酒取って」
「あら、なら私が酌をしてあげるわ」
「グーラは酒ッスか? 果実水ッスか?」
「えと。なら……甘いお酒を……」
テーブルは無駄に大きな長方形タイプで、俺は所謂お誕生日席に座っていた。ルクスリリアの隣にグーラがいて、その対面にエリーゼがいる感じだ。
全員に飲み物が行き渡ったところで、俺は事前にエリーゼから聞いた異世界式の乾杯の音頭を取った。
「我が一党にようこそ、グーラ。歓迎する」
「歓迎するッス!」
「歓迎するわ」
「ありがとうございます。お、お先に失礼……!」
それから、最後に歓迎される側のグーラが杯を掲げ、一口飲む。それに続いて俺たちも一口。これで完了である。
異世界の乾杯に長い挨拶はいらない。というか、これは古式の歓迎法らしく、最近の冒険者はこういう歓迎の儀式自体やらないらしい。せいぜい、同盟や一党で騒ぐ際に軽く名乗らせるくらいだとか。
けれどそこは古典好きのエリーゼである。是非やってみたいとの事で、グーラの歓迎会でやる事にしたのだ。
「んっ、ふぅ……美味しいです、とても……!」
「料理もいっぱいあるから、どんどん食べてね」
「ありがとうございます……!」
それから、俺たちはモンハンスケールの異世界飯を食べ始めた。
机の上には肉、魚、チーズに酒にパンモドキ等々いっぱいある。俺は異世界のメシ流儀に則りスープを椀ごと持って飲んだ。王都に出汁を取る文化があって良かったと思える味である。
ルクスリリアはいつもの淫魔シチューを食べ、エリーゼは優雅に食器を使っている。グーラは初めての銀食器に悪戦苦闘しながら一生懸命食べていた。
「んぐっ、美味しい……! 美味しいです、これ!」
「それはドワーフニンジンよ。太くて小さくて、
「ど、ドワーフニンジン……!」
「グーラ、これも食べてみるといいッスよ。淫魔王国産の豚肉の煮込みッス!」
「ありがとうございます……。んっ、んん~っ!? ほひひふひはふっ!」
「とりあえず飲みこみなさい……」
食事中、グーラはどの料理を食べても毎回若干オーバーな程のリアクションを取った。保存食の味に感動していたグーラである。出来上がりほやほやの高級飯はさぞ刺激的だったのだろう。
今朝も昼もあっさりめだったからな。何気に今回のが初の王都メシといったところか。
「美味しいです……! 本当に美味しいです……!」
そのうち、グーラはご飯を食べながら涙を流しはじめた。
笑顔で泣きながら飯を食べる姿に、俺たち三人は顔を見合わせた。
この気持ち何なんだろうね。うん、なんだろう、うん……。
「料理はまだまだあるから、焦らなくていいよ」
「はい……! ありがとうございます……!」
分からないが、とにかくグーラにはお腹いっぱいになってもらおうと思った。
「あー、そのソースは飲むもんじゃないッスよー」
「え!? あ、すみません……! でも、美味しくって……」
「そういう時はこれをちぎって、付けて食べるのよ……」
「なるほど……!」
それにしても、凄い食欲である。
三人の中では、グーラは最も高身長である。けれど最も華奢だ。そんな彼女の身体のどこに収まるというのか、テーブルの上の料理はどんどんその量を減らしていった。
「グーラ、これも食べていいよ」
「ありがとうございます……!」
「グーラ、これも美味しいッスよ」
「ありがとうございます……!」
「グーラ、これも飲んじゃいなさい」
「ありがとうございます……!」
そのうち、俺たちはグーラの食いっぷりを肴に酒を呑むようになっていた。
美味しそうに沢山ご飯を食べるロリというのは、見ているとなんだか嬉しい気持ちになる。
なるほど、世に大食い番組がある訳だ。
「あ……」
やがてテーブルから料理がなくなると、グーラは少し遅れて気づいた様でちょっぴり悲しそうな表情になった。
言うて、モンハンスケールの宴会メニューである。その殆どを食べれば彼女も満腹になるだろうと思っていたが、どうやらそうでもなかったらしい。
一瞬、グーラを見る。多分物足りなそうな顔をしている。
「リリィ、何か頼むものある?」
「え? あー、そッスね。じゃあ淫魔王国風
咄嗟の質問に、ルクスリリアはすぐ応えてくれた。
この娘はメスガキだが、割と仲間想いなのだ。メスガキだが。
「わかった。エリーゼはどうする?」
「そうね……岩鯰の鉱人鍋にしようかしら」
「あいよ。俺は茹で魵盛りかな。グーラは?」
「え? えと、その……すみません、分かりません」
「何か気に入ったモンとか無かったッスか?」
「その、全部美味しかったので……」
「じゃあ……」
まあ、もし残しても俺が頑張ればいいだろう。
今はとにかく、グーラに飯を食わせるのだ。
「ぼ、ボク、お腹いっぱいになったの、生まれて初めてです……!」
結局、その後も何度か追加注文するのであった。
お腹いっぱい食べたグーラは、満足そうな屈託のない笑顔になっていた。
〇
さて、ご飯の後はお風呂である。
食後休憩の後、俺たちは部屋付の風呂に入る事となった。
昨夜は除け者にされてしまったが、今回は俺も一緒にお風呂できるらしい。脱衣所では慣れた手つきで脱がしてもらい、ルクスリリアたちも誰憚る事なく全裸になった。
そんな中、グーラも存外あっけらかんと服を脱いでくれた。
「おぉ……」
という感嘆の声は、多分全員に聞かれていたと思う。
ずっと見たかったグーラの裸は、俺視点芸術品の様に美しかった。
さっきのご飯は何処へ消えたのかというほど細いお腹に、くっきりと浮き出た肋骨。胸といいお尻といい肉がなく、ボンキュッボン信仰に中指を突き立てるが如きスレンダー体型。彼女の耳はピクピクして、二股の尻尾は自然に立ち上がっていた。
何より魅惑的なのは褐色の肌である。太陽の下では活発で明るい印象の褐色肌は、夜になると途端にエロさが際立つ。そう思うのは俺だけだろうか。
「あの、ご主人様……? 如何されましたか?」
「……いや、なんでもないよ」
そのまま見ていたらスタンディングオベーションしそうだったので、俺は気持ち急いでお風呂に向かった。
三人も後に続いた。多分この事は二人から聞いていたのだろう、グーラも惑う事なくついてきてくれた。
この異世界は、というか王都アレクシストは風呂文化が活発である。
それでも多くは大衆浴場が使用され、自分の部屋に風呂があるのはかなりの贅沢である。
そんな贅沢を、俺はロリ三人組に囲まれながら満喫していた。
「し、失礼しますね……」
いつもは二人がかりで洗体してもらうのだが、今日からはグーラも加わり三人がかりの泡々タイムだ。
各々のポジションは斜め後ろにリリィとエリーゼ、正面にグーラといった感じである。これも恐らく、二人の計らいだろう。
グーラは羞恥……というか、緊張で顔を赤くしながら俺の身体を泡のついた手ぬぐいで拭いはじめた。
「ご主人~♡ 痒いところはございませんか~♡」
「ああ、すごく気持ちいいよ……」
「それ毎回やってるわよね……」
王都には身体を洗う用の石鹸が普通にある。それは安い奴から、花の香りのする高い奴まであるが、高いといっても無銘やエリーゼの王笏ほど高くはない。
なので、どうせならと、俺は王家御用達だという一番いいのを使っていた。ちなみに、高級石鹸の産地は今朝にいたカトリア領である。
ま、風呂上りには“清潔”使うんですけどね。
「ご主人様、ボクのやり方は合っていますか……?」
「大丈夫、合ってるよ」
すぐ目の前では、グーラが一生懸命に俺の身体を拭いてくれていた。
当然として、彼我の距離は近い。これまた当然として、俺の視線は彼女の薄い唇や鎖骨や犬耳に向いてしまう。そうなると俺のロッドも立ち上がる訳で……。
いや、待て、抑えろ。まだ慌てるような時間じゃない。
俺は努めて欲望を自制し、自らデバフをかけて宝具を封印状態にした。
それから、諸々を終えて……。
「ご主人は先に上がっててほしいッス~♡」
「ただ待つというのも、主人の役目よ……」
と言われ、俺は一足先に寝室に向かう事になった。
昨夜の「待て」はショックだったが、今のはむしろワクワクが強い。
会って間もないグーラである。心など、開いているはずもない。
けど、ここは異世界、日本じゃない。向こうも了承済みで契約したのだ。何の問題もない。
現代日本倫理? そんなもんじゃ、憧れは止められねぇんだ。
感想投げてくれると喜びます。
現在、本作に登場するキャラやボスを募集しています。
興味のある方はお気軽にどうぞ。
詳しくは活動報告にて。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=296177&uid=59551
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こっちも投げてくれると喜びます。
諸々の都合で、グーラが湯舟を怖がるシーンとかお湯にビビリながら髪の毛洗われるシーンとかは飛ばしました。
あと、本作における獣人、および獣系魔族はエビとかタマネギとか食べても大丈夫です。ごあんしんください。一応の補足です、主人公はこれを知っています。