【一巻発売中】たのしい異世界ハクスラ生活、あるいは超紳士的英雄譚   作:いらえ丸

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 感想・評価など、ありがとうございます。励みになってます。 
 誤字報告も感謝です。お陰でやれています。

 キャラ・ボスのご応募もありがとうございます。やる気に繋がってます。

 短め。いつものように推敲甘いです。
 今後の方針と、覚悟についての話です。

 今回、主人公のあたおかなトコがガッツリ出てきます。
 そんなに表に出してこなかった激重感情です。お気を付けください。
 持って生まれた部分と、異世界で強化された部分がごっちゃになっています。


淫魔の氷菓 サキュバス・アイス

 今俺がいるこの世界は、多くのオタクくんが想像するだろう類の異世界だ。

 剣と魔法のファンタジーで、ちょっとゲームっぽい異世界だ。

 価値観も、倫理観も、物理法則も、色々と違う。地球とは異なる世界である。

 

 レベル1巨漢戦士の斧攻撃より、レベル100少女格闘家のデコピンのが威力が高い。防御力の高いビキニ装備で腹筋パンチを防げるし、硬い奴なら頭部攻撃もノーダメージ。

 膂力があれば自重よりも重い武器を振り回せるし、技量があれば木のスプーンで鉄板を両断できる。

 地球出身の俺はキタサンブラックより足が速いし、リリィは吸精さえしてりゃ飲まず食わずで生活できるし、装備があればエリーゼは空を飛べる。グーラも気合ひとつで炎が出せるし、どういう理屈か雷を迸らせて空を走れる。

 まさにファンタジーである。

 

 なんというか、実にゲームっぽい。

 ぽいが、これは現実(リアル)だ。

 此処には生きてる人がいて、生活してて……俺の最愛の人が存在するのだ。

 

 生きようと思う。

 今だけじゃなく、ずっと先まで。

 ゲームみたいなこの世界を。

 

 

 

 俺は、この異世界で生きる。

 そう改めて決意した時、俺は自然といくつかの課題をクリアする必要があると感じた。

 

 その為に、やってきたのはいつもの奴隷商館だった。

 アポなしで失礼と伺うと、忙しい身だろうにクリシュトーさんが出迎えてくれた。

 本日は何用で? と訊いてきた彼に、俺は……。

 

「契約内容の変更を」

 

 と、云った。

 

 これまで、ルクスリリア達との契約には、このような内容が含まれていた。

 主人が死ぬと、連鎖して奴隷も死ぬ。そういう、この世界ではごくありふれた契約魔術だ。

 これは、奴隷が反逆しない為の保険だ。これがないと、強い奴隷は弱い主人をいとも容易く殺してしまう。勿論、そんな奴隷は主人殺しの犯罪者となるのだが、上手く逃げれば自由民だ。

 

 俺はこれを、解除しようと思った。

 催眠おじさん系作品のオチの一つに、こんなのがある。純愛に目覚めた催眠おじさんが催眠を解除した瞬間、被害者に殺されるという奴。当然俺は、契約の変更と同時に殺される覚悟もしてきた。

 この決断を、他人は愚かというだろう。けどそれでいいと思う。ルクスリリアになら騙されてもいい。エリーゼになら殺されてもいい。

 

 それに、俺が死んだ後も、彼女等には生きててほしいと思う。

 

 ルクスリリアは中級淫魔だ。何もしなくても、俺より長生きするだろう。

 エリーゼも竜族なので、寿命は俺より長いはずだ。

 グーラはちょっと分からないが、それでも人間より長生きなのではないだろうか。

 

 これまで、さんざん迷宮に潜っていた俺が言える事ではないだろうが、彼女等を道連れに死ぬのは、嫌だ。

 俺がゲームオーバーしても、彼女等には新しくスタートしてほしいのである。

 

 契約書に、名前を書く。

 

 クリシュトーさん立ち合いの下、俺と彼女たちとの契約は更新された。

 俺が死んでも死なないようにした。他にも、普通はしないらしい、俺の遺産の分配についての契約も交わした。

 遺産の分配に関しては、少し長い話になった。俺は全員に配ろうとしたのだが、何とエリーゼとグーラはいらないと言ってきたのだ。

 

「私には、よく分からない事ね……」

「ぼ、ボクもよく分からないので、いいです……! ルクスリリアにお任せします……!」

 

 との事なので、俺の遺産は全てルクスリリアに譲られる事になった。

 一生遊んで暮らせる金である。俺が死んだら、彼女はそれを手に入れる事ができるようになったのだ。すると、彼女は、

 

「まあ、子供の為に使うッスよ。あと、この二人の面倒も見なきゃッスからね」

 

 と言って、メスガキらしくない大人びた笑みを浮かべた。

 なんだかんだ、頼りになる。

 

 やがて、契約は完了した。

 

 これで、俺はいつでも死んでいい身の上になった。

 俺の死は、彼女等の大きな利益になれた訳だ。

 

 その気になれば、ルクスリリアは罪をチャラにできるようになった。

 元々、彼女は母国でやらかした罰で奴隷になった身だ。その期間はざっくり100年だが、それは主人の死亡と同時に終了し自由になれるのだ。

 俺が死ねば、ルクスリリアは遺産と自由を手にする訳だ。淫生勝ち組イージーモード突入である。

 

 エリーゼもそうである。

 俺が死ねば、彼女は自由の身だ。故郷の一族に、強くなった自分を受け入れてもらえるかもしれない。あるいは、父を殺した兄弟に復讐する事だってできる。

 長い竜生を、思うまま使えるようになるのだ。

 

 グーラもそうだ。

 行くアテなどないだろうが、それでも自由を制限するものがなくなる。

 彼女の強さなら、冒険者として成功する事だってできるだろう。それこそ、俺を抜いた三人で一党を組む事だってできる。

 

 それでいいと思う。

 それだけの事はやったと、まぁ思う。

 

 別に、俺は鈍感系主人公じゃあないので、ルクスリリアとエリーゼから向けられる好意に気づいてない訳でもない。

 けれども、それはそれとして、主人と奴隷だ。恋人同士でもないし、そう思うべきではないだろう。

 押し付けた愛だ。奪い取った愛だ。それを捨てられる事を、裏切りとは思わない。

 

 良い夢見せてもらった。望外の幸せだ。

 それこそ、身軽になれた気分だった。

 責任を放棄したとかじゃなく、転移直後の様な世界の広がりを感じたのだ。

 

 今日、俺は毒を飲まされるかもしれない。

 明日、俺は事故死するかもしれない。

 これからは、その覚悟をもって生きようと思う。

 

 まあ、でも……。

 できたら、死にたくはないなと思う。

 捨てられたら、やっぱり悲しいと思う。

 

 ルクスリリアの事は好きだ。

 俺を受け入れてくれたし、俺を好きでいてくれる。相性は良いと思う。

 好きにならない訳がない。

 

 エリーゼの事も好きだ。

 母の様に優しく、妹の様に甘えてきて、娼婦の様に淫ら。まさに、ロリコンの思う理想の女ではないだろうか。  

 好きにならない理由がない。

 

 グーラの事も、多分すぐに好きになる。

 接してみて分かったが、彼女はとても寂しがり屋なんだと思う。それから、素朴な性質の持ち主だ。庇護欲というものを刺激してくる。

 今よりも、ずっと好きになる確信があった。

 

 好きだから、幸せを願う。

 幸せを願うから、受け入れられる。

 愛の手のひらも、憎しみの拳も。

 

 いつか、俺は彼女たちを解放しようと思う。脳へのダメージも覚悟して。

 その上で、恐ろしいほど都合の良い話だけど……。

 今度は、俺は……。

 

「あっ! ご主人、見てあそこ! 淫魔氷菓(サキュバスアイス)の新しい味ッスよ! 食べてみたいッス!」

「どろり濃厚いちご味……? どろり……と、つける意味はあるのかしら?」

「い、いちご……! 分かりませんが、なんだか美味しそうです……!」

 

 ……やめよう。

 深く考えるべきじゃない。

 そのうちだ、そのうち……。

 

 それに、まだ課題は残っている。

 解放するのは、その後だ。

 そうじゃないと、それこそ無責任というものだろう。

 

 まず、エリーゼの呪いを解く。

 何が何だかさっぱり分からんが、あって良いもんでもないだろう。解けるモンなら解くべきだ。

 

 並行して、皆を強くする。

 ゲームみたいだが、かなり修羅で世紀末な異世界。何があってもいいように、少なくともあの鬼人少年を単騎で鎧袖一触できる程度には強くなってもらおう。

 

 それから、金。

 専用の口座を作って、彼女たちがしばらく生活に困らないだけの金を貯めよう。それを、解放したら渡そう。遺産とは別に。

 

 話はそれからだ。

 まるで、新しいメインミッションが生えてきたかの様である。

 楽しくなってきた。

 

 それまでは以前と同じく、深く考えずに生きよう。

 俺の人生に、シリアスは長続きしない。

 

「そうだな……。すみません、新作の味を三つ……いや、四つお願いします」

 

 ロリコンと奴隷少女の楽しい異世界ハクスラ生活。

 第一部、完ッ!

 

 

 

「んん~! お、美味し過ぎます! なんですか、この! 冷たくて甘くて! すごい!」

「あー、グーラ? あんまり急いで食べない方が……いや、獄炎犬(ヘルハウンド)の特性で平気なんスかね?」

「んっ、くぅ~! な、なんだか頭の横がキーンってします……の、呪いでしょうか?」

「ほら言わんこっちゃねぇッス。これ、あの竜族もなるんスからね」

「おぉ……これめっちゃ甘いなぁ。やば、ちょっとキツいかも……」

「あら、また食べさせてほしいのかしら……?」

 

 まあ、もうちょっとだけ続くんじゃ。という奴なのだが……。

 

 

 

 そう、俺の生き様は、俺の夢は終わらない。

 形は変わっても、我が魂魄百万回生まれ変わっても、俺の性癖は変わらない。

 

 俺の夢は、目標は、あくまでもロリハーレムだ。

 そう遠くないうち、新しいロリ奴隷を買うだろう。その為にも、金策は続けるだろう。

 しばらくは、この生き方を変えるつもりは一切ない……!

 

 この石黒力隆は、いわゆる“ロリコン”のレッテルを貼られている……。

 目的の邪魔者を必要以上にブチのめし、並みの回復魔法じゃ治らねぇ怪我をした奴もいる。

 おまけにクズだしバカだしド変態。キレてカッとなったら平気で他人様の手足を斬り飛ばすようなやべーやつだ。

 

 何より、合法ならばこれ幸いと奴隷を買って即手籠めにする異常性欲の持ち主だ。

 奴隷制度万歳という、現代日本人にあるまじき倫理観の持ち主でもある。

 

 が、それはそれ。これはこれ。

 

 なにも罪を自覚してションボリしてたんじゃあ断じてない。

 ただ、次を欲しがるようになっただけだ。

 色々ごちゃごちゃしているが、一言でまとめると……。

 

 真のロリハーレムの主人に、俺はなる!

 

 それだけの話だ。

 俺の戦いは、これからだからな……!




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 詳しくは活動報告にて。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=296177&uid=59551

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 別に、以降ノリが変わるとかはないです。
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