【一巻発売中】たのしい異世界ハクスラ生活、あるいは超紳士的英雄譚   作:いらえ丸

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 感想・評価など、ありがとうございます。感想なんてナンボもらっても嬉しいですからね。励みになってます。
 誤字報告もありがとうございます。マジで助かってます。

 キャラ・ボスのご応募もありがとうございます。
 これも感想同様意欲につながっています。

 今回、書いてるうちにエピソードの枕が長くなってしまったので一旦切ります。
 そのせいでらしくない終わり方になってしまいましたが、本作はタイトル通りの作品なのでごあんしんください。
 あくまで、楽しい異世界ハクスラ生活です。スイカに塩かけるようなもんです。

 あと、例によってお叱りを受けたら素直に従うつもりです。
 直接表現してないからセーフと思いたいところ。



 追記
 本作にNTRとかNTSとか、その辺の要素は一切ございません。ごあんしんください。


だからロリコンは、かけがえのないロリを選ぶ

 エメラルドスプラッシュ。

 サテライトキャノン。

 真空波動拳。

 

 言い方は何でもいいが、それらの頭に“男の”とか“股間の”とかをつけると、途端に意味が変わってくる。要するに、そういう意味だ。

 以下、お下劣な表現が続きます。

 

 どこで知ったか忘れたが、前世地球人男性のエメラルドスプラッシュは平均1~5の破壊力があるらしい。多い人で7程度。

 対し、異世界ナイズドされた俺のサテライトキャノンは全盛期の威力を持っている。ついでにいつでも月が出ているので、連射性能もレオパルドだ。

 俺の真空波動拳は、ざっくり威力7で連射可能としておこう。

 

 ルクスリリアを購入してから約半年、大体180日。

 言うまでもないが、ルクスリリアを購入してから、俺は毎日彼女をハックしてスラッシュしている。

 時にハックされてスラッシュされてもいるが、結果は同じでセクエンス・モルガンだ。オーバーチャージで効果アップ。

 

 7×180=1260

 

 雑計算で、これが俺のウルトのスコアである。

 感覚的にはもっと撃ってる気がするので、実際はこれより上だと思う。

 

 それはさておき……。

 

 淫魔の話をするとしよう。

 淫魔……サキュバスとは魔族の一種である。普段からエリーゼが言うように、魔族的ランキングでは低位だ。特定の局面で強い代わりに、種族全体の戦闘力は微妙だからだ。

 種族特性としては基本の魔族的体質に加え、他種族の雄の精を吸って力を高めたり繁殖する事ができる。それと、特性を補助する系の魔法に秀でる。誘惑魔術とか、そのへん。

 

 また、淫魔はある程度他種族の精を蓄えると、デジかポケのモンスターの様に進化する事ができる。

 最も弱い“小淫魔”。空が飛べるようになる“中淫魔”。色々できるぞ“大淫魔”。

 淫魔女王とか一部高位貴族にもなると、大淫魔よりワンランク上の奴なのだとか。

 なお、進化してもタッパもケツもランクアップしない。やったぜ。

 

 そんな淫魔さんだが、リリィ曰く今日日淫魔はなかなか進化する事ができないらしい。

 というのも、淫魔王国が他種族と平和条約を結んだからだ。これまでは魔術なり何なりで強引に絞り尽くしていたのだが、それができなくなってさぁ変態。吸精は同意がないとダメとなったのである。

 そのせいで条約以後生まれの淫魔は皆さん精不足で困ってると……。

 

 淫魔にとって、性交とは繁殖行為以上の意味がある。

 美味しい食事であり、レベルアップの為の経験値であり、寿命を延ばす妙薬なのだ。

 それを、今の淫魔は満足にできない。需要と供給が噛み合ってないのだ。

 

 え? ヤリたい盛りの男なんて腐るほどいるだろうって?

 それはそうだが、世知辛い事に並みの人間じゃ淫魔の相手は務まらない。吸精は相手のHPを奪う。命を吸われるのだ。勢い余って絞り過ぎればパンピー男は即ミイラ。

 強い雄じゃないと死んじゃうが、強い雄はレア度が高い。分け合うパイがないのである。いや分かち合うべきはチンなのだが、それはいい。

 

 故、仮に機会があったとしても、貴重な雄は複数の淫魔でシェアしてするのだ。

 どれだけ頑張っても在庫には限界がある。性欲ガチ強種族であるところの獅子人や馬人でさえ、サキュバスがサティスファクションできるデュエルはなかなかできないのだ。

 集いし淫魔が新たな淫魔を作り出すには、そんなんじゃ満足できねぇぜである。光差す道は条約によって閉ざされた。腹八分目で不満族だ。

 

 また、少ない精で運よく子供を作れたとしても、多くの場合親以上の位階で生まれる事はない。

 小淫魔の子は小淫魔。中淫魔の子も場合によっては小淫魔。条約前は中淫魔のが多かったサキュバス人口も、今では小淫魔が殆どになってるとか。

 稀に、小淫魔から中淫魔が生まれる事もあるらしいが、それは特例だ。

 

 緩やかに衰退してるように見える淫魔王国だが、実はそうでもない。

 種族全体の中淫魔比率は減ってるが、人口は増えてるので国自体は繁栄している。

 それも、三代目淫魔女王が打ち出した「精がなければ牛乳を飲めばいいじゃない」政策によるものだという。

 

 他種族の雄に依存していた食糧事情を、自国の生産品だけで賄おうというのだ。

 高位淫魔は燃費が悪くてそれだとかなりキツいらしいが、低位淫魔は低燃費なので代用牛乳ゴクゴクで生きるだけなら何とかなる。

 で、余ったモンは他国に売ってお金稼ごうぜ計画も上手くいってると。これにより、淫魔王国は名実ともに牧畜最強国となったのだ。

 

 で、だ。

 

 20年前、淫魔王国に新たな淫魔が生まれてきた。彼女こそ、ルクスリリアその人だ。

 ルクスリリアの親は小淫魔で、その子である彼女もまた同様に小淫魔だ。前述の通り、普通なら一生小淫魔のままである。

 100年を過ぎてから、徐々に魔力の循環効率が落ちていき、最後はしおれて死ぬか暴走して殺される。それが低位淫魔の一生だ。

 おまけに彼女は元のロリ体型も相まって男をゲットできなかった。処女のままでは、淫魔の平均寿命を下回ってしまう運命だ。

 

 けれど、そうはならなかった。

 小淫魔から中淫魔へ。紆余曲折あり、彼女は見事にランクアップする事ができたのだ。

 寿命が延びて、空が飛べるようになり、身体スペックが上がったのだ。現代淫魔的には、ワンランク上がるだけでも勲章モノである。

 しかもこのランクアップは処女卒業すぐの事だった。彼女曰く、ありえねー事らしい。

 

 覚えてる限り、俺は最低でも21回のギガドリルブレイクをした。総スコアは最低でも147。例によって実際はもっと多いはずだ。

 小から中への進化が約147だとして、中から大への進化は1260過ぎてもまだである。倍以上にも関わらず、彼女はなかなか進化しない。

 

 この謎を探る為、俺は王都奥地の図書館に足を踏み入れた。

 すると、何となくこうなんじゃないのと思える記述を発見した。

 

 古い淫魔本に曰く、淫魔は色んなタイプの精を吸収する事で、自身を強化し、子孫に洗練された血を残すのだという。

 要するに、量より質で、質より数という事か。淫魔的には経験人数=力って話だな。

 

 つまりだ。ルクスリリアが強くなるには、俺以外の精を吸う必要がある訳だな。

 

 ………………。

 …………。

 ……。

 

 悪ぃ、やっぱ辛ぇわ……(脳破壊)

 

 申し訳ないがNTR・NTSはNG。

 俺の頭が月光蝶である。神の国へのインド王だ。

 

 一党の強化は急務だが、脳の健康は何よりも優先される。俺は懲りずにルクスリリアに精を吸わせ続けた。なに、緩やかだが種族レベルは上がってるのだ。理論値じゃないが問題ない。

 最近は三等分の花婿状態だが、そんな状態であっても俺は1試合1ハットトリックをノルマとしている。

 

 夢にまで見たロリハーレム。

 そう、今宵もまた……。

 

 

 

 銭湯で綺麗になった肌は、その日のうちに味わうのが俺というロリコンの流儀だ。

 試合開始の合図は決まっていない。食後の休憩中にチャージインする事もあれば、いつものエリーゼのキス要求の流れに乗るパターンもある。

 今回は眼前で行われたルクスリリアの挑発攻撃で俺がバーサクしたという、王道パターンだった。

 

「ご主人様? どうなさいました? あっ……」

「きひひ♡ どしたんスかぁ? 目が怖いッスよ~♡」

「今日はたくさん我慢させてしまったものね……ふふっ」

 

 ステージは終点。3on1のタイム制。

 アイテムなし、チャージ切り札ありの大乱闘だ。

 

 俺のファイター特性は、状況に合わせた形態変化が特徴である。

 時に受け、時に攻め、三人の猛攻を掻い潜り、渾身の一撃を加え……咥えさせるのだ。 

 

 対する三人も最早初心者ではない。

 各々の特性を活かし、イベントボスと化した俺と戦うのである。

 

「あはー♡ これもう、ちょっと触っただけでイッちゃいそうッスね~♡ ねぇご主人? どうしてほしいッスかぁ?」

 

 ルクスリリアは上下の口をバランスよく使ってくる立ち回り重視のファイターだ。

 最後の切り札はオバキューム。あの吸引力は最初からずっと変わらない。吸い込まれたら最後、バーストするまで出られない。

 

「ほら、先にこっち向きなさい。はむっ、ん、ちゅ、ぢゅるるる……ん、んんっ♡」

 

 エリーゼは超近距離特化のダメージ蓄積担当だ。上の口による吸引と長い舌による引き寄せ攻撃が強い。

 最後の切り札はハイパーダーククラッシャー改。密着状態に持ち込む誘いの技巧はホンモノである。逃れられるロリコンなどいようものか。

 

「では、ボクも。ご主人様、右から失礼しますね……はむっ、んちゅぷ♡ れろ、ちゅ……♡」

 

 グーラは適格に間合いを制するゲームメイカーだ。それでいて彼女の舌は全部位クリティカルの出し得技である。スウィートポイントにヒットすると即ホカホカだ。

 最後の切り札は大魔獣召喚。発動中のグーラは普段とは打って変わって近距離特化のコンボキャラになる。

 

「ほらほら♡ ご主人♡ いっちにっ♡ いっちに♡ いっちに♡ いっちに♡ んんぅ~っ♡」

 

 そんな三人の必勝パターンは、エリーゼが口、グーラが乳首、ルクスリリアが下を担当する総攻撃だ。

 こうなると全身の力が抜けてコントローラーを落としてしまい、ほどなくバーストするのが定めである。

 

「はぁ、はぁ……ご主人様♡ ご主人様からもお願いします♡ んひゃぁ♡」

「ちゅぅぅぅぅぅ……♡ ん、ちゅぱ♡ んはぁ♡ あらあら、なによその物欲しそうな顔は♡ 情けないわね♡」

 

 なお、撃墜後のアピールで復活するまでがセットである。

 馬鹿野郎俺は勝つぞお前。

 余の辞書に不能という言葉はないのだ。

 

 ルクスリリアとの初対戦以降、俺は再起不能になった覚えがない。

 前世、同じ女と寝ると二度目は飽きると言う人がいた。

 俺にはその気持ちは分からない。むしろ、俺は日に日に彼女たちに心奪われていった。

 

「すぅ……すぅ……」

「グーラったら、もう寝ちゃったのね……」

 

 大乱闘の後、俺は満足感と倦怠感の狭間で微睡んでいた。

 右にグーラ。腕枕で眠っている。

 左にエリーゼ。髪を撫でると、くすぐったそうに眼を細めた。もうすぐ眠る兆候だ。

 そして、上にルクスリリア。今も繋がっている。

 

「んっ……じゃあ、ラストドロップいただくッスよ……♡」

 

 寝ているグーラを起こさないように、ゆっくりゆっくり。

 それはさながら、メタルギアソリッドで前後にホフク移動する動きの様。

 我慢が利かなくなっている俺は、すぐに「!」してしまった。

 

「んぁぁぁ……♡ この一発の為に生きてるッスぅ……♡」

 

 戦いが終わると、ルクスリリアはコントローラーの接続を外してもたれかかってきた。

 

「ん……ちゅ、ん……ちゅ……ちゅぅ……♡」

 

 薄目を開けながら、唇を重ねる。

 高め合う為でなく、余韻を楽しむ為の優しいキス。

 

 しばらくキスをした後、彼女は俺の胸にうつ伏せになって眠った。

 左右と上にロリの体温。重さは感じるが、苦痛は全くない。

 

 あまりにも充実した、あまりにも幸せな時間だ。

 いっそ恐怖を感じるほどに。

 

 月明かりが照らす部屋の中、聞こえるのは安らかな寝息と、小さな鼓動。

 夢の様な光景。夢にまでみた絶景。

 

 そこにいる俺だけが異質で、醜かった。

 

「はぁ……」

 

 皆の寝顔を見ながら、思う。

 あと何度、こんな幸せな夜が許されるだろうかと。

 

 彼女たちは俺が購入した“奴隷”だ。

 俺が主人で、奴隷は主人の所有物という扱いだ。

 

 この国の奴隷には財産を持つ権利はないし、冒険者登録もできないし、一人で図書館や公衆浴場に入る事もできない。

 人にして、物、それが奴隷身分だ。

 

 グーラを購入する前、俺はこの事についてそんなに気にしてはいなかった。

 俺ならば大丈夫。幸せならOKじゃんとか。そんな感覚で人の自由を買ったのだ。

 

 もう、そう遠くはないのだろう。

 

 ルクスリリアもエリーゼもグーラも、既に銀細工程度には強くなった。

 俺の庇護がなくとも、十分この世界で生きられるようになったのだ。

 

 当初の目的は既に達成されている気がする。退職金的なものはまだ少し心許ないが、装備は全て譲るつもりだ。

 解放の時を、それを伝える時を、俺は引き延ばしにしている。

 

 俺は鈍感系主人公じゃない。彼女たちから向けられている感情は分かっている。

 だが、それはそれだ。ケジメはつけなくてはならない。

 今後も異世界で生きるなら、いつまでも今のままじゃいられない。

 

 本当に取り返しがつかなくなる前に、伝えるべきだ。

 その上で、彼女たちが答えを出すのを待とうと思う。

 責任は持つ。放逐もしない。どうあっても、尊重しよう。

 

 もうすぐ一年。

 

 そろそろ、潮時かもしれない。




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 前書きにもありますが、本作はあくまで楽しい異世界ハクスラ生活がメインです。ごあんしんください。
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