IS 全知全能(に近いナニカ)が転生するようです   作:見知らぬ誰か

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第02話 下心を隠す気がないその他転生者

「ふぁ~…………ねっみぃ…………」

 

 俺は教壇であれこれ言っている副担任『山田 真耶』の話を一切聞かずに大きな欠伸をしていた。

 何か、転生前ですら興味無かったこの世界だけど……全知全能貰ってから更に興味無くなった気がする……このまま一生を寝て過ごすのも良さそうだなぁ…………。

 

東屋(あずまや) 嘉寿(かず)です。趣味は読書で読むジャンルは特に決めていません、いろんなもの読んでいます。気楽に話し掛けて貰えると嬉しいです。

 これから宜しくお願いします」

 

 ……女子共が絶叫していたが、気にしない。下心丸見えだぞ、東屋某……もうちょい隠すようにしろ。

 まぁ、どうでも良いけどね…………ねむねむぅ…………転生者とかどうでもよさす……

 

「うにゅぅ~…………」

 

 何と、隣は布仏 本音か……アニメでは残念な登場回数だったやつだ。小説では出て来る回数多かったのにな……可哀想に。

 

十六夜(いざよい) 志紀(しき)だ。趣味はネットサーフィン。

 まぁ、これからよろしく」

 

 恒例(まだ2回目)の女子の絶叫……十六夜……?ああ、東方勢かなぁ……?時間でも止めるんですかね?ま、俺には通じないからどうでも良いけどさ……。あと、やっぱり下心丸見えだよ……完全で瀟洒な咲夜の真似は出来ないのか……?

 あ、そう言えば俺の特典普通にあいつらに言う必要ないんだよね……どんな能力(とくてん)かは知らんが……ま、あいつ等を騙すのは簡単そうだな……。

 

「えー…………えっと、織斑 一夏です。よろしくお願いします」

 

 終わりか?織斑 一夏よ…………さっきまで何を聞いていたのだ。

 

「………………以上です」

 

 あははっ!本当に終わったよ。俺は今回、あいつの運命弄って無いからな?

 

スパァン!!

 

 おぅっ!?何だ何だ?NA☆N☆DA?

 って、なんだ……かん……違う違う、織斑先生ですか……肉親を出席簿で躊躇無く叩くのはどうかと……んで、何か演説じみたこと言ってたけど要約すれば

 

①俺達新人を1年で使えるIS操縦者にするのが仕事

②織斑先生の言う事はよく聴き理解すること

③出来ないなら出来るまで指導する

④1年間で新人を鍛え上げることが織斑先生の仕事

⑤逆らっても織斑先生の言う事は聞くこと

 

 ……ジ・鬼教官ってやつだね!

 

ヒュッ!!

 

「オォゥッ!!??」

「チッ」

 

 ……今、織斑先生が思いっ切り舌打ちしたんだけど!?

 てか、出席簿が頭のすぐ上を通り過ぎたし!全知全能が1つの超反射が無ければ当たってたよ!!あっぶねーな!!

 

「……まぁ、良い。残りの奴、自己紹介をしろ」

 

 何が良いのかと俺は聞きたい。

 

茅場(かやば) 祐樹(ゆうき)です。趣味はとくにありません。

 よろしく」

 

 ……演技力皆無だな、何にも興味が無いように見せてるようだけど普通の人間じゃん。そして……SAO勢かなぁ……?

 やっぱりつまんねーや、この世界……おいカミサマ、この世界で本当にオモシロオカシク暮らせるんだろうな?

 

――……おぬしには詰まらん世界かの?――

―ああ、全くもって詰まらんね―

――なら、オモシロオカシク暮らす為に……儂等にその世界の管理権限を少し渡して欲しいの――

―副管理権限的な?―

――そんなもんじゃな――

―なら頼むぜ―

――了解じゃ――

 

 俺はそのカミサマとの脳内会話が終わると、神世界にこの世界の副管理権限を渡した。

 

ヒュッ!!

 

 あっぶな!?超反射使っても掠るってどんな速度だよ!?

 

「オゥフ!?」

「さっさと自己紹介をしろ、馬鹿者」

「ぼーりょくはんたーい!!」

 

ヒュッ!!

 

「ええい!!なんで当たらんのだ!!」

 

ヒュッ!!

 

 だって、それ当たったら頭無くなりそうな勢いなんだもん!避けるに決まってんだろ!

 

「このっ!」

 

ガッ!

 

「はいはい、自己紹介しますから出席簿振り回すの辞めて下さい……」

「……何か気に喰わんが……まぁ、良い……さっさとしろ。後が支えてるんだ」

「へいへい……」

 

 俺は席から立ち上がって自己紹介をする事にする。

 

「あ~……禊 祓だ。趣味は特に無いが大半の話にはついていけると思う。特技は……まぁ、何でも普通程度にしか出来ないが出来ないことも無いからありとあらゆる事ってしといてくれ……あ、人の名前はあんまり覚えられないんで。

 後はまぁ……無気力・やる気無しにありとあらゆる事に無頓着・興味無し……IS学園に通わなければニートの道を進んで居るだろうが……ま、適当によろしく……」

『……………………』

 

 教室が異様に静かになったな……絶叫は……無さ気だな。良かった良かった、煩いのは好きじゃないからね。

 

―おっと、カミサマ―

――なんじゃ?――

―転生者共のISはあるんだよな?―

――織斑一夏よりは先に届く筈じゃ。もうすでに機体は完成しておるからの――

―なら、そのISを改造してチートにしといてくれ。弱点が無いような機体にな―

――……おぬしの『オモシロオカシク暮らしたい』の一環か?――

―俺が決めた所で詰まらないからな―

――よいじゃろう。やっておく――

―頼んだぜ―

 

 この後、俺の特殊さに驚いていたのか、逆に無能(に見える)さに呆れ幻滅していのかは分からないが、反応の遅れた女子の絶叫を聴きながら、転生者との邂逅がどうなるか考えていた。

 

※─※─※

 

 そんでまぁ、IS基礎理論授業が終わって1時限目の休み時間。いやはや、睡眠学習が出来るというのはイイネ!とっても楽だ……チート万歳!

 ……なーんて言うのは置いといて、おぉう……転生者組がコッチに来やがったよ。ついにあいつ等と邂逅かぁ……楽しみだなぁ……。

 

「ちょっと良いか?」

 

 えっと、コイツは十六夜某だっけ?

 

「ん?ここで話す訳にはいかない?」

「流石に聞かれたくないのは分かるよな?」

「うん、分かる。じゃ、屋上にでも行きますか」

 

 俺と他転生者組が俺についてくる。女子の人垣が海が割れるように割れて道が出来る。

 んにしても、楯無……気配消すのは良いけど完全に消しすぎだろ。対暗部の党首がそれで良いのか?

 

 んで、屋上に到着した。

 

「やぁ、えっと……誰だっけ?君たち」

「名前覚えて無いのかよ?」

「だから、自己紹介んときに言ったろ。名前覚えられないってさ」

「十六夜 志紀」

 

 なんかキリッとしているイケメン少年が十六夜で……

 

「東屋 嘉寿」

 

 中性的な顔立ちの少年が東屋。

 

「茅場 祐樹」

 

 何にも興味無さそうな学者っぽい少年が茅場か……。

 

「ま、必要ないかもだけど禊 祓だ」

 

 ……で、何したいんだろう?

 あれかな、不可侵条約的なそんなやつ。

 

「じゃ、ちょいと失敬」

 

 十六夜は制服の胸ポケットから懐中時計を取り出して何かした。ゆっくり話すために俺達以外の時間でも止めたんだろ。

 

「で、何の用だよ」

「いや、転生者なんだからこの世界でなにかしたいことがあるんだろうから聞いてみたいな……と」

「ふぅん……じゃ、十六夜からどうぞ!」

「え!?ちょ、いや、待てって!!何でそうなる!?」

 

 え……?いや、だって……

 

「言い出しっぺだし、一番最初なら被ることも無いから気まずくもならないから良いことだらけじゃん」

「あ、そうか……」

「じゃ、俺は最後で良いよ……あ、ついでに特典も言えば良さそうだな」

「じゃ、僕は2番で」

「私は3番目だな」

 

 おー、簡単に決まったなぁ……どうでもいーけどね。

 

「俺は更織 楯無が好きで、ここに来た。特典は【時間操作】だ」

「僕はシャルロットかな……特典は【最高の幸運】」

「私は篠ノ乃 束だ。特典は【ライトノベル再現】【ISに関する全ての知識】だ」

 

 ……とんだ奴等だなぁ……。

 

「俺は特に狙っている人物無し。行き当たりばったりで行動する予定。特典は【超反射】」

「「「ああ……納得」」」

 

 どうでも良いこと納得してんなぁ……。

 

「じゃ、禊・東屋・茅場。相互不可侵条約結ぼうぜ」

「良いよ」

「良いだろう」

 

 ……俺は……結ばんぞ。

 

「禊は?」

「結ばない」

「は?」

「絶対に結ばない。

 俺はオモシロオカシク生きて行ければそれで良いからね。

 決められた『道』歩くなんざ一切ゴメンだね」

「へぇ……」

 

 気付けば俺は右頬に痛みを感じ、脚を十六夜に向けて振り抜き吹っ飛ばしていた。

 つか、そのパンチ……素人丸出しじゃねぇか……そんなんで楯無とデキる訳ねぇ……。

 

「いってぇ……何しやがる!!」

「……何しやがる?言ったろ、超反射だって。殴られた反射で蹴っちまったよ」

「ちっ!なら良い……勝手にやれ。邪魔するなら潰す!!」

 

 よし、決めた。とことん邪魔してやる。十六夜に関しては特に邪魔してやろう……

 

「ふん、やれるもんならやってみな」

 

 俺はそう言って屋上から出る。時間操作は十六夜が適当に切ったっぽいな。切らなかったらバレるのも致し方なしで全知全能で対応したけど。

 

※─※─※

 

 んで教室前、俺は早速スニーキングミッション(笑)中の楯無に声を掛ける事にした。

 どうも俺の方を尾行しているようなので、俺は気配を周りの人間に同化させ楯無を撒いた。後は楯無の背後に移動してから声を掛けるだけだ。

 

「生徒会長さん」ボソ

「ッ!?」

 

 キョロキョロと周りを見て俺を探していた楯無の後ろから耳元で呼ぶ。

 

「アナタは!?」

「どーも、禊祓と申します。尾行、ご苦労様です。何のご用でしょうか?」

「特に用なんて無いわ。アナタ達男のIS操縦者に興味があったから尾行してただけよ」

「なら、1つ助言を……人混みで尾行するなら気配を完全に消すのではなく、周りの人間に合わせるように中途半端に消して中途半端に残すのが良いでしょう。

 人混みで完全に消しては、そこだけ何も無く感じ、逆に不自然に感じますよ」

「あ、ありがとう。気を付けるわ……」

「では」

 

 俺が教室に行こうとした所で右の手首を楯無に掴まれた。

 

「待って」

「なんですか?」

「私の名前、言って無かったから……」

「ああ、そう言えば聞いてない?」

「更識 楯無。これが私の名前よ。呼び方は楯無でもたっちゃんでもオーケー」

「俺の事は好きに呼んでください。更識会長」

「やん♪それはやーよ」

「ん~……んじゃ、たっちゃん先輩で」

「よろしくね、祓くん」

 

 そう言って颯爽と居なくなるたっちゃん先輩……あ、楯無でいいや。

 更識 楯無……対暗部用暗部組織『更識家』第17代目党首を17歳で襲名した努力家の天才……恐らく、もう既に第16代目は死んでいるのだろう。でなければ弱冠17歳の真名『更識 刀奈』があんな組織を引っ張る党首になる訳は無い。

 更に、楯無という名によって手に入れた自由国籍によって取得した現ロシア代表……裏の楯無・表のロシア代表……

 

「苦労はしてるんだろうな……」

 

 更にはIS学園の生徒会長もしているのだ。苦労しない筈が無い。

 とは言え、第3回モンドグロッソは第3世代機が普及しない内は開催しないと思われるので、国家代表はあまり関係の無い話なのかもしれないが……

 

「……今の俺にとってはどうでも良いことか……」

 

 気にする必要はない。

 今、俺は日本国籍からは除外されては居るが、全知全能を使えば自由国籍なんてちょちょいのちょいで取得出来るのだから。

 俺は教室に戻った。廊下に立っていても意味が無い。

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