超次次元ゲイムネプテューヌ Re;夢のヒーローを目指して 作:ホタチ丸
ゴールデンウィーク終わっちゃいましたね……
私は久しぶりにニコ動で動画を視聴する日々を送ってました。
それでは、 肉・体・汚・染 はじまります
ルウィーの教会、その地下に作られた牢屋。
少し前までロムやデンゲキコ達が入れられていた部屋の中に、夢人は収容されていた。
手枷と足枷で拘束されたまま、座り続けている。
「……ネプギア」
収容されてから――いや、気絶から意識を取り戻してから、夢人はネプギアの名前しか口にしていない。
その目は虚ろで、何も映していないように見える。
「あなた、またここに来てたの?」
「……ミモリン」
「だから、ミモリンは……ハア」
牢屋の中で項垂れている夢人を見つめていたネプテューヌに、ミモザは呆れた顔をしながら近づく。
ため息をつきながらも、ミモザは静かにネプテューヌの横に並んで夢人の方を向く。
「ミモリンはどうしてここに?」
「私がここに来ちゃ駄目な理由があるの?」
「いや、別にそう言うわけじゃないけど……ほら、ミモリンってば、ゆっくんのことあんまり好きじゃなかったし」
ミモザがここに来たことを、ネプテューヌは素直に驚いていた。
先程のアイエフと衝突した会議でも、ミモザが夢人のことを心配しているようにはあまり思えなかったからである。
「好きか嫌いかで言えば、大っ嫌いよ」
「うわぁ、自分で出した2択なのに“大”まで付けちゃうんだ」
「当たり前じゃない。どう評価すれば、プラスになるのかを教えてもらいたいくらいだわ」
変わらないミモザの夢人に対する印象に、ネプテューヌは思わず苦笑してしまう。
ネプテューヌはそれだけで少し心が軽くなったような気がした。
「もー、ミモリンってば相変わらず容赦ないよね。そんなにツンツンしてると、すぐにしわしわのお婆ちゃんになっちゃうぞ」
「ならないわよ。それに、なったとしても原因はあなたにもあることを忘れるんじゃないわよ」
調子を取り戻したのか、ネプテューヌがミモザにふざけて話しかけた。
すると、ミモザは疲れたように額を手のひらで覆い、深く息を吐く。
「……私もこの男に感謝していないわけじゃないのよ」
「えっ、急にどうし……」
「ただの独り言だから、反応するんじゃないわよ――私はブ男に会う前から、ブ男のことが心底気に食わなくて嫌いだった」
(あっ、そこは混じりっ気なしの本音なんだ)
真面目な話なんだろうと、ネプテューヌはツッコミを心の中だけに留めておく。
今更感も漂っていたので尚更である。
「馬鹿で優柔不断で向こう見ず、それでも誰かのために動ける男だって聞いていたわ。そんな優しさと強さに惹かれたとも言っていたわね……でも、私は信じられなかった」
ナナハから聞いていた夢人の人物像を思い出し、ミモザは静かに瞳を閉じた。
「そして、実際に会ってみて確信したわ――ああ、この男は私が嫌いな人種だと」
続けて思い出した夢人達との初邂逅。
ひと目見た瞬間、ミモザは夢人の全てが気に入らなかった。
「身の程を弁えずに周りに迷惑だけをかける愚か者。馬鹿の1つ覚えのように綺麗事ばかりを口にして……本音をいつも隠してへらへら笑った振りをしていたのが、すごく気に食わなかった」
それはあくまでミモザから見た夢人の姿である。
だが、ネプテューヌは何も言わずにそれを受け入れていた。
ネプテューヌも夢人のそんな様子に心当たりがあったからである。
「本当、顔を見るだけで気分が悪くなったわ。何度私の持てる伝手の全てを使ってでも存在を抹消しようと思ったことか。いっその事、大陸同士を繋ぐ橋から落としてしまいたかったわ」
(うわぁうわぁ、これガチだよ。ガチな嫌われ方だよ)
「でもまあ、ナナハのことがあるから極力優遇したつもりよ。それでも苦痛であったことは変わりないけど、あの子のためならと我慢できたわ」
(……我慢って、いったい何だったのかな?)
ミモザの夢人に対する風当たりの強さを知っているネプテューヌは頬を引きつらせてしまう。
そんな風に若干引き気味になっていたネプテューヌに構わず、ミモザは話を続ける。
「ブ男の話をするナナハは、本当に幸せそうだったわ。だから、そんなナナハを振ったブ男を許せないって先入観ももちろんあったと思う。それに、ニコニコと我が物顔でブ男の隣に当たり前のように居るネプギアも好きになれなかった」
(だから、ネプギアに対しても棘のある言い方をしていたんだ)
「正直、私には理解できないの。ナナハもネプギアも、どうしてブ男なんかを好きになったのか……今でも分からないのよ」
ミモザの声は震えていた。
それが悔しさなのか悲しみなのかは分からない。
だが、項垂れたまま身動き1つしない夢人を見つめるミモザの瞳は揺れていた。
「ブ男はお爺様や少し前のリーンボックスと同じよ。受け入れていると言えば聞こえはいいけど、ただ主体性がないだけ。必死に言い訳して作り出した正しさに逃げているだけにしか思えない――すごく、不快よ」
「ミモリン……」
「100%の正解なんてない。でも、きっとブ男やお爺様はそれでも笑って受け入れて……自分を切り捨てることでほぼ100%の答えを出してしまう。そんな気がするのよ」
「……でもさ、それは仕方ないんじゃないかな」
寂しそうに話し続けるミモザに、ネプテューヌは思わず口を開いていた。
いつもの厳しさがなりを潜めた顔を向けてくるミモザに優しくほほ笑みながら、ネプテューヌは言う。
「ゆっくんもイボ爺さんも、きっと自分よりも大切なものを守ろうとしただけじゃないかな? わたしにはちょっとだけその気持ちが分かるような気がするよ」
「……そんなのただの身勝手じゃない。自分だけ満足して、周りのことなんて見て見ぬ振りして助けたつもりになってるだけ。助けられた人の気持ちなんて、これっぽっちも考えてくれないのよ」
「ミモリン、それってもしかして……」
ミモザの言いたいことに心当たりのあったネプテューヌが問いかけようとした時、誰かが近づいてくる足音が聞こえてくる。
そちらの方に2人が注意を向けると……
「――うっ、また邪魔者が」
2人を見つけて、露骨に嫌そうな顔をしたナナハがいたのであった。
ボソリと呟いた言葉は聞こえなかったが、2人ともナナハが牢屋に来たことを意外そうな目で見つめる。
「ナナハ? あなた、大丈夫なの?」
「……えっ? あ、うん。大丈夫、だよ?」
「辛いなら無理しなくていいわ。大丈夫、ブ男とネプギアのことは私が何とかするから」
「ちょっ、誰がブ――んんっ、そう言うわけにはいかないよ。私も向き合わなきゃいけないから」
心配そうに近寄ってくるミモザに驚き、ナナハは反応が遅れてしまった。
それがまだ夢人やネプギアのことを引きずっているのだと感じ、ミモザはナナハの両手を強く握りしめて言う。
だが、肝心のナナハはミモザの言葉に一瞬だけムッとした表情になる。
「ナナハ……! ごめん、ごめんなさい! 私、私……!」
「ぐえっ!?」
咳払いをしてから居心地の悪そうに頬を掻くナナハを見て、ミモザは感極まって抱きついてしまう。
潰れたカエルのような悲鳴を無視して、ミモザは強くナナハを抱き締め続ける。
「私、あなたが心配だった! ブ男とネプギアのことで、あなたが他の誰よりもショックを受けているだろうと思っていたから!」
「く、苦し……!? 離し……!?」
「でも、そうよね! ショックだったからこそ、何かしたいと思うのは当たり前だったのよね! ごめんなさい! 私、あなたの友達なのに……大切な友達だったのに、あなたのことを信じられなくて!」
「いいから離しな――うぐっ!?」
ミモザとナナハの付き合いは1年。
長いとも短いとも思える時間の中で、2人は互いに多くのことを語り合っていた。
だからこそ、ミモザは親友とも言えるナナハの現実と立ち向かおうとする勇気に、信じ切れなかった己を恥じて謝り続ける。
美しい友情のなせる光景だろう。
――ただ、抱き締められている方の顔が段々と悪くなっていること以外は。
「待った待ったー!? ミモリン、ストーップ!? それ以上やったら、ナナハちゃんが落ちちゃうから!?」
「――ハッ!? ご、ごめんなさい!? つい、やってしまって!?」
「ゴホゴホッ……う、うん、大丈夫だよ」
顔色が悪くなっていくナナハを見て、ネプテューヌは慌ててミモザにストップをかけた。
言われるまでナナハの様子に気付かなかったミモザはハッとし、急いで体を離した。
苦しそうに咳き込むナナハをオロオロと見つめるミモザであったが、返って来た笑みに安堵の息をつく。
だから、ナナハのこめかみ付近に青筋が浮かんでいたのに気付くことはなかった。
「お願いなんだけど、ちょっとだけ夢人と2人っきりにさせてくれないかな?」
「……分かったわ。でも、あまり無理しないでね?」
ナナハの願いはすんなりと受け入れられた。
夢人のことを慕っていたことを知っているミモザはもちろん、ネプテューヌも今までのやり取りからナナハの思いを汲みとる。
心配そうな顔をする2人を、ナナハは安心させるように淡くほほ笑む。
「それじゃ、私達は行くけど……」
「1人で無茶しようとか考えないでね。わたし達もちゃんと付いているから」
最後まで気にかけてくれるミモザとネプテューヌを、ナナハは口元を緩めたまま手を振って見送った。
そして、完全に姿が見えなくなった所で手を止める。
……すると、ナナハは笑みを浮かべていた表情を一変させ、忌々しそうに眉を吊り上げて舌打ちをする。
「チッ、あのまな板女が。父様のどこがブ男だって言うのよ」
まるで別人になったかのようにミモザを罵倒するナナハ。
因みに、その蔑称は抱き締められた時の痛みを皮肉ったものである。
「ネプ……ギア……」
「っと、そんなこと考えている場合じゃなかったわ」
か細くネプギアを呼ぶ夢人の声を聞き、ナナハはここにやって来た目的を思い出す。
何の躊躇いもなく持ってきた牢屋の鍵を使い、夢人の近くに歩み寄る。
「父様、今私が……っ!?」
ナナハが夢人の手に触れようとした瞬間、見えない何かがバチッと反応した。
衝撃に弾かれ、夢人の手に触れられなかった手を胸に抱きながらナナハは考える。
(チッ、やっぱり駄目ね)
その現象はナナハにとって想定内のものであった。
落胆した様子も見せず、ナナハは立ち上がって牢屋から出る。
鍵を閉め終えると、名残惜しそうに夢人を見やるが、ナナハはすぐに目を伏せて立ち去っていく。
(でも、絶対に諦めない。待ってて、父様。すぐに何とかしてみせるから!)
決意を固めるナナハが立ち去った夢人の牢屋。
誰もいなかったはずの夢人の隣の壁が揺らめく。
――赤い粒子を撒き散らしながら。
* * *
ラステイション、アヴニール本社の社長室。
ガナッシュが退室したことにより、静かになった部屋の中でシンのキーボードを叩く音だけが響く。
(何度見ても不可解な現象だ)
画面に映された動画――使い魔で撮影した物をシンは観察し考察する。
夢人の赤くなった右腕に触れることなく消滅する牛鬼達。
その謎が解けず、シンは眉間に深い皺を寄せている。
(あの時はモンスターを分解していると思っていたが、これは違う。明らかに少なすぎる)
狙われていた時には気付かなかった点。
モンスターのことをよく知るシンだからこそ、気付ける疑問がその映像の中に残されていた。
――消滅する際に発生する光の量が少なすぎるのである。
他人にとってみれば些細な問題であるかもしれないが、シンにとっては見逃せない点なのである。
(確か、デルフィナスは『再誕』の力と言っていたかな? 幻とか怨念だとも……怨念?)
思い出したのは夢人とディックが戦っていた時のデルフィナスとの会話。
その時にデルフィナスがこぼした物騒な言い回しがシンの頭の中に引っ掛かる。
(彼はあの時、ネプギアを消した俺に対して明確な殺意を覚えていたはずだ。だからこそ、あのバイクや女剣士にも目をくれず、俺だけを狙ってきた――だとしたら、鍵は御波夢人の感情と言うことなのだろうか?)
シンは思考と並列して新たな動画を画面に流す。
夢人とディックが戦っている映像……それもブレイブソードが折れた後から再生させる。
(この時の御波夢人の動きと俺を襲った時の動きは似ている。だが、御波夢人がこの男に殺意を抱いたとは考えにくい)
騙していた間柄とはいえ、シンも夢人のことをある程度理解している。
良い言い方をすれば、お人好しと言う評価をシンは夢人に付けている。
そんな夢人が初対面の誤解しているだけのディックに悪感情を抱くだろうか、とシンは首を捻ってしまう。
むしろ、誤解の種を撒いたのは己だと自責の念にかられるのではないかと推測する。
(そうなると、ネプギアを失った悲しみが引き金となって力に目覚めた? ……馬鹿馬鹿しい。そんなアニメやゲームのような展開は有り得ない。それなら、御波夢人はもっと早く力に目覚めて使っていたはずだ)
煮詰まりそうになる考えを頭の中から追い出すように、シンは天井を見上げる。
考えすぎて疲れたせいか、深く息を吐き出すと目を細めてしまう。
肩からも力が抜け落ち、そのまま眠ってしまいそうな様子だ。
(考えろ、そしてよく思い出せ。あの時、御波夢人に起こった変化を……)
「――社長、そろそろお時間ですが、準備はよろしいでしょうか?」
シンの思考を遮るように、扉をノックした音とガナッシュの声が聞こえてくる。
一瞬、何のことだか思い出せなかったシンであったが、すぐに思い出す。
「あー、そう言えば教会に行かなきゃいけないんだったっけ……大丈夫だから、先に車を準備しといてくれるかい?」
「分かりました。では、入口の方で待たせて頂きます」
シンが面倒臭そうにしながらも返事をすると、ガナッシュは入室することもなく離れていく。
アヴニールの新代表として、これからラステイションの教会に出向く予定なのである。
内容は近々開く総合技術博覧会の内容であり、簡単にボイコットするわけにもいかない。
(いやあ、呼びに来るように頼んでおいてよかったよ。まさか時間も忘れて考えさせられるなんて……時間?)
不意に腕に巻かれている腕時計を見て、シンは固まってしまう。
腕時計が故障していたわけではない。
とあることを思い出したからである。
(そう言えば、御波夢人はブレスレットがあるから『再誕』の力が使えると言っていたな。だが、いくらなんでもそれは有り得ない)
思いつきを即座にシンは否定する。
無機物であるブレスレットが『再誕』の力を発生させる起点だとしても、それが勝手に発動するわけがないと考えているからだ。
実際、夢人に見せてもらったブレスレットは何の変哲もないブレスレットにしか見えなかった。
(確かに、あのブレスレットには何らかの力があったのだろう。しかし、それを行使するのは御波夢人自身の意思が必要なはずだ。だから、あの妙な薬を……待てよ)
くだらない考えだと破棄しようとしたが、シンは思いとどまった。
すると、端末からとある情報を引き出す。
それはリーンボックスでの茶番劇の際、ベールを担いで逃げる夢人の身体データであった。
(おかしい。この時の御波夢人の身体能力は明らかに通常よりも強化されている。だが、ブレスレットの水晶が減ったのはあの薬を呑んだ後だけだ)
平均的な女性よりも高身長のベールを担いで長時間逃げ回るほどの身体能力が夢人にあるわけがない。
しかし、使い魔を通して夢人の逃亡劇を見ていたが疲弊した様子は1度もなかった。
普通なら、『再誕』の力を使ったのだと考えるだろう。
だが、『再誕』の力を使った証拠でもある水晶の消失は行われていない。
つまり、この時点で仮説通り、ブレスレットが『再誕』の力を発生させているわけではないと証明できた。
(減らなかった水晶、身体能力の謎の上昇、殺意に怨念、後は水晶が体の中に吸い込まれ……吸い込む? ――ッ、吸収だ!!)
その単語を思いついた途端、シンの中でバラバラだった疑問が全て繋がった。
思わずにやけてしまう。
(そうか、前提から間違っていたんだ!! 御波夢人の意思でブレスレットから力が発動するんじゃない!! 水晶の力を吸収することで御波夢人が力を行使していたんだ!!)
同じように思えて両者には明確な違いが存在している。
シンが夢人から聞いていた話通りなら、前者であっただろう。
夢人自身もブレスレットがあるからこそ、『再誕』の力を使えていると考えていたのだから。
しかし、シンが状況証拠から導き出した答えは後者である。
ブレスレットはあくまで力を蓄えているだけのタンクであり――『再誕』の力へと変換しているのは夢人自身だと示している。
(だが、問題は御波夢人がどうやって力の使い方……いや、この場合はエネルギーの使い方を覚えたのかか。少し実験をしてみる必要があるかもしれないな)
今後行うべき実験の計画を立てながら、シンは手早く教会に向かうための準備を整える。
そこには自分の推測を疑っている様子は全く見られない。
何故なら、シンは水晶の中に溜まっていたエネルギーに心当たりがあり、それを受け入れて活動する生物も知っている。
さらに言えば、ブレスレットの水晶がどのような鉱石なのかも検討がついているのだ。
(まあ、デルフィナスの目的と勝ちあわない程度には利用させてもらうとしようか。楽しみだよ――君がそのエネルギーでどんな“進化”をしてくれるのかね)
推測通りであるなら、シンにとって夢人の利用価値は高まる。
頭の中で計画を更新させながら、シンはほくそ笑むのであった。
* * *
「……あれ、ここは?」
目を覚ますと、どこか分からない真っ白な空間に居た。
意味が分からな過ぎて周りを見渡すけど、何もない。
入口もなければ、出口も当然ない。
前後左右上下全部が真っ白なせいで、自分が立っているのか、それとも浮いているのかどうかも分からなくなってくる。
「えっと、確か私部屋で……」
眠る前……ううん、覚えていた記憶が正しければ、私はルウィーの教会に居たはず。
こっちの世界のブランさんに部屋を借りて、1人で考え事をしていた。
でも、どこかで聞いたことがあるような声が聞こえて来たと思ったら急に……
「――やっと起きたのね」
「っ、誰!?」
誰もいなかったはずの後ろから声が聞こえてきた。
驚いて振り向くと、黒い人がいた。
「そんなに驚かなくてもいいじゃない。挨拶はもう済ませているんだから」
「ネプ、ギア……?」
「あっ、そう言う反応ですか。じゃあ、もう1度自己紹介させてもらうわ」
そこに居たのはネプギアだった。
でも、普段の白いセーラー服を着た彼女じゃない。
まるで人形のような……そう、ベール姉さんの部屋に飾ってあったゴスロリ服とか言うのを着ている。
髪の色も青っぽくなっているし、右側に垂らしている髪が軽く渦を巻いている。
「どうも、元『再誕』の女神フィーナよ。1度しか会ってないから、忘れちゃったかしら?」
挑発するように笑うフィーナを見て、私は戸惑いしか感じられない。
だって、フィーナは犯罪組織との戦いの時に消えたはずなんだから。
「まあ、いいわ。そんなことよりも、今はとーっても大事な話があるの」
「私、に? それよりも、どうして……」
「あーもー、そう言うのはどうでもいいのよ。後でまとめて答えてあげるから、さっさと用件に移らせてもらうわ」
口にしようとした疑問を遮られて困惑する私に、フィーナは構うことなく真剣な表情で言う。
「――単刀直入に言って、あなたの体貰うから」
……一方的な略奪宣言を。
と言う訳で、今回は以上!
そう言えば、今度のネプテューヌの新作は四女神オンラインがモチーフなんですね。
ベールがたくさん活躍してくれると嬉しいなあ。
それでは、 次回 「憎・悪・爆・進」 をお楽しみに!