超次次元ゲイムネプテューヌ Re;夢のヒーローを目指して   作:ホタチ丸

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はい、皆さんこんばんわ!
今回はちょっと短めです。
……後、別作品が始まるわけじゃありませんからね?
それでは、 消沈×嗚咽×相談 はじまります


消沈×嗚咽×相談

 春の木漏れ日が私を優しく包み込む午後の並木道。

 少しだけ芽を生やした桜の木が季節の変わり目を教えてくれる。

 桜の花びらで彩られた道路は、まるでピンク色の絨毯。

 そこを歩く私は――ふふ、綺麗なドレスで着飾ったお姫様かな?

 

「なんてね、うふふ」

 

 浮かれていると自覚しながら、私は笑みを抑えられない。

 つま先で軽くスキップすると、スカートと共に自慢のツインテールがふわりと揺れる。

 ちょっと面白いと思い、私は弾みをつけてくるりと回転してみる。

 何のことはない。

 ただ自分のツインテールが揺れる様子を見てみたかっただけ。

 無意味な行動だったけど、私の心はそんな些細なことでもときめいてしまう。

 ふと立ち止まり、私は左耳を出すように髪を掻きあげて桜の木を見上げる。

 あの頃と変わらない桜が私に【おかえり】って言ってくれているみたいで嬉しくなる。

 

 ――あっ、自己紹介が遅れたわね。

 私はノワール。

 ごくごく平凡なラステイション育ちの美少女よ。

 自意識過剰ですって? ……そんなことはないわ。

 自分で言うのもなんだけど、私って結構レベル高いと思うのよ。

 まあ、それだけ髪の毛や肌のケアとか服のコーディネートとかも努力しているし、当然よね。

 だって、いつか夢が叶って声優になれた時に恥ずかしくない顔でいたいじゃない。

 ほら、アニメとかゲームとかの中の人がユーザーの夢を壊すような真似をするのは私的にご法度だと思うのよね。

 キャラクターの声じゃなくて、私の声をファンの皆に好きになってもらいたいのよ。

 あのキャラの人だ! じゃなくて、私が声を当ててるキャラだ! ってなるような声優になることが夢なの。

 だって、そっちの方が素敵だと思うのよ。

 私の声も、キャラの声も好きになってもらえるような気がしない?

 少なくとも私はそう思うわ。

 

「……なんてね。まだ学生の立場で何偉そうなことを考えてるんだか」

 

 思い描く自分の未来予想図に、私は苦笑しながら目を細める。

 いつまでも寄り道をしているわけにはいかないと、立ち止まっていた足を目的地へと進める。

 ――当然、目的地は久しぶりに帰ることになる我が家。

 

 つい先日まで私は修学旅行でラステイションを離れていた。

 学生生活最大イベントとも言われる修学旅行は期待以上に楽しかったわ。

 地方限定のグッズを買いに班別行動で抜け出したのはちょっとドキドキしたけどね。

 1人で遠出をする機会なんて滅多にないし……と、とにかく、修学旅行を満喫してきたのよ。

 今はその帰り道で、久しぶりに顔を会わせるお母さんと妹の所に急がなくちゃ。

 

 私の家は、母親と妹との3人暮らし。

 小さい時にいなくなっちゃったお父さんに代わって、ケイお母さんが小言を言いながらも愛情たっぷり育ててくれたの。

 妹のユニちゃんはちょっと臆病で人見知りのする子だけど、とっても優しい子よ。

 いつも私の後ろをついて回る可愛い妹なんだから。

 ……お父さんがいなくて、さびしいって思う時はあるけど、私は愛する2人の家族がいるから幸せだって胸を張れるの。

 そんな大切な家族の待つ我が家に帰ると思うと、私は自然と心が温かくなる。

 帰ったら、2人にたくさん楽しかった思い出を話してあげたいなあ。

 そうしたら、今度は3人で出かけようって約束して、いつの日か……

 

 ――っと、そんなことを考えているうちに私は我が家の前まで帰って来ていた。

 高揚しているせいで、全然旅行の疲れを感じない。

 だけど、玄関の向こうには久しぶりに顔を会わせる家族がいると思うと、ちょっとだけ緊張してしまう。

 そんな自分がおかしくて口元がにやけてくる。

 表情筋を引き締めようと、頬を少しだけ強く叩く。

 

「ただいまー!!」

 

 今ある幸せを噛みしめながら、私は最大限の笑顔を浮かべながら家の中に入っていく。

 私の帰りを待っていてくれた2人の愛すべき家族の元に行くために。

 

 ――だけど、そんな私の些細な幸せは脆くも崩れ去ってしまうのであった。

 

「実はこの人と再婚したんだ」

 

「チャオ」

 

 突然に告げられた母の再婚。

 しかも、相手はリーンボックスを中心に活動する超人気グループ【ユピテル】のエースケさん。

 常に敬語で話し、女の人に優しいフェミニストとして有名な人だった。

 ……その裏では多くの女性と関係を持っていると黒い噂の絶えないプレイボーイな一面を持っている。

 

「おい、ノワール! さっさと宿題見せろや! は、早くしろよ!?」

 

「ねえお姉ちゃん、早く新しいゲーム買って来てよ……えっ? 可愛い弟の僕からのお願いを断わるわけないよね?」

 

 ケイお母さんの再婚に伴って、新しく家族になったシュンヤ君とカケル君。

 2人も【ユピテル】のメンバーであり、実はバツ1だったエースケさんの実の息子らしい。

 同い年のシュンヤ君は焦ったような表情で私を壁際に追いやり、無理やり宿題を映させるように命令してくる。

 その隙に弟のカケル君は無邪気な姿を装って、私の財布からお金を勝手に抜き取ってしまう。

 

 ……新しく増えた3人の家族に、私は戸惑いを隠せずにいつもびくびく怯えていた。

 ケイお母さんが幸せなのはいいと思うけど、私はその輪の中に上手く馴染めなかった。

 気が付けば、私は自分の部屋すら奪われてしまい、暗い物置へと追いやられてしまっていた。

 隣で明るく話すケイお母さん達の家族団欒の声を聞きながら、私は今日も食パンの耳をかじる。

 

「うっ、うううぅぅ……」

 

 食パンの耳が美味しくないわけじゃないのに、私の目からは涙が止めどなく流れてくる。

 ジャムすらない生活には、とっくの昔になれたはずだったのに。

 

 ――そんな私に追い打ちをかけるように、妹のユニちゃんが家を飛び出して行ってしまった。

 

『……お姉ちゃん、ごめんね。アタシ、どうしても行かなきゃいけないの』

 

『待って!? どこに行く気なの!?』

 

『――アタシの恋が認められる場所にだよ。バイバイ、お姉ちゃん。ずっと……ずっと好きだったよ……っ!』

 

『っ、ユニちゃああああん!?』

 

 ――あの時のことは今でも思い出せる。

 “同性婚”って書かれたチラシみたいなのを握りしめたユニちゃんが涙を流しながら私に笑いかけていた。

 その決意の固さに私はユニちゃんを止めることができず、その場で崩れて落ちてしまった。

 必死に手を伸ばしてもユニちゃんの背中は遠ざかっていくばかりで、私の足は言うことを聞いてくれなかった。

 

 ユニちゃんがいなくなってしまったことで、私の幸せだった日々は完全に崩壊してしまった。

 そんな家にこれ以上いることができず、私は遂に逃げ出してしまった。

 ……もう色々と堪えられなかった。

 ケイお母さんの再婚とか、実は【ユピテル】のメンバーがアットホームな家族グループだったとか、お酒を飲むと脱ぎだすエースケさんとか、私が少し上目づかいをするといつも挙動不審になるシュンヤ君とか、勝手にゲームのセーブデータを上書きするカケル君とか、法律的に結婚が認められているはずがないのに駆け落ちをしたユニちゃんとか、私の可愛いユニちゃんを奪った泥棒猫に対する恨みとか、ユニちゃんに同性愛じゃなくて普通の恋愛をして欲しかったなとか、妹に先を越されてしまった悲しみとか、どうして私には彼氏ができないのかとか……とにかく、私は大好きだった日常がこれ以上壊れていくのを見ていることができなかったの。

 

 ――どこをどう走って来たのかなんてわからない。

 気が付けば、見知らぬ森の中で私はうつ伏せに倒れていた。

 体が鉛のように重く、段々と眠くもなって来た。

 

「あっ……」

 

 目を閉じることに忌避感を覚えた私が意識を保とうとして顔をあげると、そこには1本のキノコが生えていた。

 毒々しいまでの紫色をしているのに、どうしてか私にはとても美味しそうに見える。

 自然とそのキノコを採ろうと、腕を伸ばしていた。

 グニッと柔らかい感触と共に抜けたキノコを間近に見つめながら、私は生唾を飲み込む。

 

「美味しそう……」

 

 口づけをするように瞳を閉じて、私はキノコを食べようとする。

 危険だと分かっていながら、食欲と言う誘惑には勝てそうにない。

 ……それにちょっとした淡い期待もあった。

 

 ――今度生まれ変わる時は、仲がいい友達が欲しいな。

 それなら、きっとさびしくないもんね。

 

 来世への祈りを込めながら、私は握っているキノコに唇を近づけ……

 

 

*     *     *

 

 

「――そこに偶然通りがかった俺が毒キノコを食べるのを止めると、君は急に意識を失ってしまう。だから、仕方なく街まで運んで来たって言うのが、俺の考えたカバーストーリーなんだけど……」

 

「遺言はそれでいいのかしら?」

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!? 悪気があったわけじゃないんです!? 許して下さい!?」

 

 コンパに呼ばれてノワールの休んでいる部屋にやって来た夢人を出迎えたのは、有無を言わせぬ迫力を伴った命令だった。

 

『あなたが“ゆっくんさん”ね。コンパに話した私の事情ってやつを教えてくれないかしら?』

 

 言外に自分の吹聴した作り話にご立腹だと言うことが火を見るよりも明らかな様子のノワールに、夢人は体を震わせながら頷くことしかできなかった。

 拒否なんて考えもつかない。

 即座に夢人は扉を閉め、冷たい床の上で正座をしながらノワールの事情を誤魔化すために作り上げた【愛のノワルン物語(仮)】の詳細を説明したのである。

 

「……はあ、大体話はわかったわ。とりあえず、助けてくれたことは感謝してあげる。でも、よくそんな風にポンポンと変な設定とか思いついたわね」

 

「いや、俺も慌ててたし――それに設定も完全にオリジナルじゃ……」

 

「うん? 何か言った?」

 

「な、何でもないです!? 気にしないでください!?」

 

 夢人のカバーストーリーを全て聞き終えると、ノワールは呆れたようにため息をついた。

 この反応には土下座をしていた夢人も少し驚いてしまう。

 自分でも滅茶苦茶な設定の作り話であり、間違いなくノワールは怒っているだろうと思ったからだ。

 しかし、蓋を開けてみれば怒鳴られるどころか、ノワールは憐れみの目で夢人を見下ろすだけである。

 ノワールが作り話にひいていることは間違いないと夢人にも理解できるが、怒られないことに拍子抜けして危うく口を滑らせそうになってしまう。

 

 ――因みに【愛のノワルン物語(仮)】の原型となった世界観は、以前B.H.C.をノワールが飲んでしまった時に誕生してしまったノワルンワールドである。

 がすと謹製の本人の思い出したくない記憶――黒歴史をさらけ出してしまう薬によって暴走したノワールが作り出した妄想に少しだけ脚色を付け加えたのが今回のカバーストーリーの誕生秘話だ。

 その強烈すぎるインパクトによって夢人は忘れることもできず、ノワールのことをRED達に誤魔化すためについ口走ってしまったのである。

 

「まあ、いいわ。それと、普通に喋ってもいいわよ? 無理して敬語なんて使う必要ないんだから」

 

 ノワールが深く追求することもなく話を切り上げてくれたことに、夢人は安堵した。

 もしも聞かれていたら、未だにNギアに残っているワンダーの記録映像をノワールに話さなくてはいけないところだったからである。

 

「え、あ、ああ。わか……」

 

「――それで、私はいつ処刑されるのかしら?」

 

「っ、はあ!?」

 

 ネプテューヌと戦うことに固執していた時とは違って、スムーズに話が進みそうだと夢人は思った。

 だが、ノワールが言った言葉に緩みかけていた口元は驚愕に開かれてしまう。

 そんな夢人の様子に構わず、ノワールは自嘲的な笑みを浮かべながら言葉を続ける。

 

「アヴニールとの取引が全部終わった後? それとも、他の女神を倒した後かしら? こうして私を治療したのも、守護女神戦争に勝つための戦力にするためなんでしょ?」

 

「い、いや、何言っているんだよ!? 別に俺達は……」

 

「隠さなくてもいいわ。敗者の私に拒否する権利がないのはわかってるつもりよ……でも、1つだけお願いがあるの。私は奴隷のように使われてもいいし、何でもするわ。けど、ラステイションの――アヴニールのせいで苦しんでいる人達をこれ以上増やさないで! お願い、します……っ!」

 

 何を言われているのかわからず混乱する夢人をよそに、ノワールは悔しさに顔を歪めながら頭を下げた。

 唇をかみしめて涙がこぼれないように固く瞳を閉じたまま、ノワールは夢人へと懇願する。

 

「どうか、ラステイションの人達の安全だけは保証してください! そのためだったら、ネプテューヌ、様の足だって舐めて服従を誓わせていただきます! ラステイションがなくなっても、この大陸にいる人達だけは……」

 

「ま、待てって!? お願いだから落ち着いてくれ!? 俺には何を言っているんだか、さっぱりわからないんだ!?」

 

 悲痛な声で頼み続けるノワールを見ていられず、夢人は慌てて言葉を遮った。

 正座から立ち上がり、夢人はそっとノワールの肩を掴んで頭を上げさせる。

 ノワールは逆らおうとせず、素直に上体を起こして夢人を見上げる。

 その目尻には涙が浮かんでおり、夢人はさらにパニックに陥ってしまう。

 先程までの言葉が冗談ではなく、本気で言っていたのだと理解したからである。

 

「俺もネプテューヌ達もノワールを処刑しようだとか奴隷みたいに扱うつもりはないんだ!! 俺達は敵じゃない!! ……信じてくれとは言わないから、まず落ち着いて話をしよう? そうすれば、ノワールが何を勘違いしているのかも……」

 

「――そうやって、今度は私に何をさせるつもりなの?」

 

「えっ……」

 

 ノワールのネガティブな言葉を強気で否定し、夢人はゆっくりと目線を合わせようとした。

 安心させるために笑みを浮かべようとした夢人であったが、ノワールは不意に顔を俯かせてしまう。

 そんなノワールが口を開いて出た声には諦めが滲んでいた。

 

「守護女神戦争で勝つことが……強くなることが皆のためになると思っていたのに失敗して……何もできなくなって……教会を抜け出してモンスターを退治しても……何も変えられなくて……アヴニールの手のひらで踊らされているだけだと分かっていながら、ネプテューヌとの負けられない戦いに負けたのに……こうして、トドメも刺されずに情けをかけられて……っ! ――私に、いったい何をさせようって言うのよ!!」

 

 ノワールは溜めこんでいた感情を爆発させるように叫ぶ。

 シーツを強く握りしめ、血を吐くようにノワールは声を荒げる。

 

「もういい加減にして!! 信じてくれとか言って裏切るくらいなら、最初から利用するって言いなさいよ!! 私を苦しめたいなら、皆を巻き込まないでよ!! 私に――私達にこれ以上惨めな思いをさせないで!!」

 

「だから、それは……」

 

「――出てって」

 

 ノワールは頭を抱えてうずくまるようにして体を震わせる。

 声をかける夢人を見ることなく、ノワールはそのままの状態でか細くつぶやく。

 

「私の敵じゃないって……信じて欲しいなら、出てってちょうだい……私を、1人にさせて」

 

「……わかった」

 

 今のノワールにかける言葉が見つからず、夢人は頷くことしかできなかった。

 悔しそうな顔で夢人が退室すると、ノワールの瞳からぶわっと涙が溢れだす。

 1人になって我慢する必要がなくなったノワールは体を大きく震わせながらむせび泣く。

 

「あっ、あ、あ、ああああああああああああああああ……っ!!」

 

 押し殺せなかった泣き声が、しばらくの間部屋に響くのであった。

 

 

*     *     *

 

 

「クソッ!」

 

 ホテルの廊下に拳をぶつけ、俺は自分の不甲斐なさに悪態をついた。

 扉越しに聞こえてきたノワールの泣き声が、俺の頭の中から離れない。

 

 ……俺がノワールに言った言葉に嘘はない。

 ノワールを裏切るとか利用するつもりなんて、これっぽっちも思っていない。

 それはネプテューヌ達も同じ気持ちだと思う。

 カバーストーリーを信じてくれなかったアイエフやミモザ、ファルコムだって、きっと。

 ――でも、それをノワールに信じてもらうにはどうすればいいんだ?

 俺達が敵じゃないってことを分かってもらうには、何をすればいいんだ?

 

「……本当、どうすればいいんだよ」

 

 口に出しても解決しないのはわかっていても、出さずにはいられなかった。

 頭の中で片づけなければいけない問題が浮かんでは消えてを繰り返し、俺は思わず目元を手のひらで覆い隠す。

 しかし、思考は止まってはくれず、俺はふらついて壁に寄り掛かってしまう。

 

 ――ネプギアのこと。

 ――夢で見たフィーナのこと。

 ――記憶を失っているネプテューヌのこと。

 ――ブレイブソードを使いこなすためにしなければいけないこと。

 ――俺に嫌悪を向けてくるミモザのこと。

 ――プルルートやピーシェのこと。

 ――理由はわからないが、こっちに来てしまったロムのこと。

 ――この神次元のこと。

 ――未だに距離感のあるアイエフのこと。

 ――ピーシェの持っている宝石のこと。

 ……細かく挙げればきりがなくなってくる問題が目の前で浮かんでは消えていく光景を見せられているような気がして、俺は段々と気分が悪くなってくる。

 解決しなければいけない問題が多すぎて、よく状況が整理できない。

 

(落ち着け……落ち着いて1つずつ考えればいいんだ……)

 

 深呼吸をしながら、俺は1度頭をスッキリさせようとする。

 問題は山積みだが1つずつ冷静に考えていけばいいんだと、自分に言い聞かせる。

 

「あっ、いたいた。おーい、ゆっくーん!」

 

 俺がゆっくりと落ち着きを取り戻していると、通路の先からネプテューヌが手を振りながらやってくるのが見えた。

 寄り掛かって壁から離れ、俺はネプテューヌが近づいてくるのを待つ。

 そして、近づいてきたのを見計らって声をかける。

 

「どうかしたのか?」

 

「うん、実はそうなんだよね。ちょこーっと聞きたいことがあってさ」

 

 ネプテューヌは珍しくふざけた様子を見せずに、困ったように眉を八の字にして相談を持ちかけてきた。

 

「今日戦ったあの子とわたしって、どんな関係だったのかなって思ってさ」

 

「……何か気になることでもあったのか?」

 

「うーん、気になるって言うか……プリンを食べたはずが実はウニだったとか……わたしのキャラじゃない気がするんだけど……」

 

 ネプテューヌの質問に、ノワールについて何か思うことがあるんだろうかと俺は眉間にしわを寄せてしまう。

 すると、ネプテューヌはよくわからない例えを出しながら言い淀む。

 やがて、意を決したようにネプテューヌは弱気な顔で口を開く。

 

「――わたし、あの子のことを“倒さなきゃいけない敵”としか思えなくなっちゃったんだよ」

 

 ……ネプテューヌの告白は、整理したはずの俺の頭の中に新しい問題を投げ込んできたのであった。




という訳で、今回はここまで!
ネプリバ3は面白いんですけど、この前の俺ツイを見た後だとどうしても違和感が襲ってきます。
……くっ、ぬるぬるのにょろにょろが!?
それでは、次回 「関係×嫌悪×役割」 をお楽しみに!
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