超次次元ゲイムネプテューヌ Re;夢のヒーローを目指して   作:ホタチ丸

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はい、皆さんこんばんわ!
もう5月も終わりなんですね。
去年の今頃に前作の最終章を書いていたことが懐かしいです。
それでは、 クーデターを起こすわけがない はじまります


クーデターを起こすわけがない

「――本当にそれは事実なの?」

 

「はい、誠に残念ながら」

 

 申し訳なさそうに表情を曇らせるジャッドに、ミモザは何も答えない。

 椅子に座ったまま、ただ憮然とした面持ちで天井を見上げ続ける。

 

「お嬢様、既に準備は整っております。今はお辛いでしょうが……」

 

「分かっているわ」

 

「でしたら、今すぐにでも……」

 

「――黙りなさい!!」

 

 机に思いっきり拳をぶつけ、ミモザはジャッドを黙らせる。

 少し前まで上の空で気のない返事を返すだけだったとは思えないほどの激情を表していた。

 取りつくろうこともせず、ミモザは怒りのままジャッドを睨みつけて口を開く。

 

「1日……24時間の猶予を与えるわ。他の者にはそう伝えておきなさい」

 

「……それでは遅すぎます。確実性を高めるのであれば、今すぐにでも事を起こすべきです」

 

 ミモザに睨まれても尚、ジャッドは怯むことなく進言する。

 だが、ミモザは頭を振って答える。

 

「駄目よ。今現在、リーンボックスと無関係の旅行客が何人いると思っているの? その人達の安全を最優先で考えなさい」

 

「ですが、それでは先にこちらが……」

 

「――これは命令よ」

 

 有無を言わせぬミモザの迫力に、ジャッドは息をのんでしまう。

 カリスマとでも言うべき、人を従わせてしまう力が今のミモザにあったのである。

 すると、ジャッドは胸元に手を添えて軽くお辞儀をする。

 

「仰せのままに」

 

 それは紛れもなく了承の意思表示であった。

 ミモザの命令に従うと決めたジャッドの行動は早く、退室しようと踵を返す。

 しかし、ドアノブに手を差し伸べたところで、ジャッドはふと思い出したようにミモザへと尋ねる。

 

「お嬢様、ネプテューヌ様達へのご説明はどういたしましょうか? よろしければ、私の方でやっておきますが……」

 

「私から説明するから問題ないわよ。あなたはさっさと他の連中に待機を命じておきなさい。私から指示があるまで、決して軽はずみな行動を起こすなとね」

 

「了解いたしました。それでは失礼いたします」

 

 バタンと音を立てて扉が閉まり、1人になったミモザは再び天井を見上げてしまう。

 ジャッドに命令を下した時の凛とした表情は崩れ、まるで涙を堪えるように目を細める。

 

「――様」

 

 ボソリと呟かれた言葉を聞いたのはミモザ本人だけだった。

 ミモザはポケットに忍ばせていた黄色いリボンを取り出して胸に抱き寄せる。

 そのリボンはラステイションで1度自身の髪をポニーテールに結った時のものだった。

 

 

*     *     *

 

 

 ……最悪な気分だ。

 ネプ子達と別れて1人になってから、余計そう思うようになってしまった。

 私はいったい何をやっているのだろう。

 

「おい、聞いたか? あの噂、本当みたいだぞ」

 

「マジかよ。だったら、絶対に許せねえな」

 

 俯いて歩いている私の耳に、同じ方向へと向かっている2人組の話が嫌でも入ってくる。

 言葉とは裏腹に、軽い雑談らしく笑いが混じっている。

 

「俺も俺も。まったく、やるなら余所の国でやっててくれって話だよな」

 

「同感。犯罪者ってのは、どうして平和な国を狙うのかねえ?」

 

 耳障りな声を除外する手段を私は持っていない。

 喧しいと注意する気力さえ残っていなかったのだ。

 

「そりゃ、アレだろ? 頭がおかしいからじゃねえのか?」

 

「プッ、そりゃそうだ」

 

 何が楽しいのか分からないが、ゲラゲラと笑う声が鬱陶しい。

 男達の能天気さに怒りすら湧いてくる。

 気付かないうちに拳が強く握りしめられていた。

 これ以上、聞くに堪えない笑い声から離れるように私は足を速めて男達から遠ざかろうとした瞬間……

 

「でさ、グリーンハート様はどうなさるのだろうねえ?」

 

 ――今、1番聞きたくない名前が聞こえてきて頭が真っ白になってしまった。

 思わず立ち止まってしまった私にとって、幸運だったのは後ろに誰もいなかったことだろう。

 

「さあ、な。とりあえず、協会からの正式な発表まで待っているしかないだろうさ」

 

「それもそうだな」

 

 幸か不幸か、男達の耳障りだった声は私から遠ざかっていく。

 しかし、それは当初の思惑通りでなく、私が立ち尽くしてしまっているからだ。

 道の真ん中で立ち止まっているわけにはいかないと分かっていても、私の足は鉛のように重くて動いてくれない。

 まるで1人だけ取り残されているような錯覚に襲われた私はただ俯くことしかできなかった。

 

 ……グリーンハート様。

 私はグリーンハート様がゲイムギョウ界で1番女神と言う名に相応しい方だと思っていた。

 神々しいとすら思える容姿は元より、そのお考えや女神様としての姿勢に私は強い憧れを抱いていた。

 グリーンハート様なら、きっとゲイムギョウ界をよりより世界へと変えてくれると信じていた。

 

 ――しかし、そんな私の期待は裏切られてしまった。

 いや、私が勝手に期待して幻滅しただけか。

 初めてお会いしたグリーンハート様は私の思い描いていた姿と大きく違っていた。

 何より、あの一言が今でも信じられない。

 

【守護女神戦争の名の元に、わたくしリーンボックスの女神グリーンハートを倒してくださいまし】

 

 正直、私程度じゃグリーンハート様のお心を理解することなんてできない。

 きっと何か深い理由があって、あのようなことを言ったのだろう。

 

 ――だけど、私には我慢できなかった。

 グリーンハート様が守護女神戦争で敗者になること。

 それが何を意味しているのかを理解した瞬間、私は冷静でいられなくなった。

 こうして思い出しているだけでも胸が詰まってしまう。

 でも、私は……

 

「あの、大丈夫ですか?」

 

 最初、それが往来で立ち尽くしている私を心配する声だと気付かなかった。

 ただ呼びかけられたからと言う条件反射で顔を上げると、そこには私の顔を心配そうに覗きこんでいる金髪の少女がいた。

 十字に添えられた黄緑色のヘアピンが似合う少女は私の顔を見ると、何故か驚いたように目を見開かせる。

 今の私にはその仕草が酷く癪に障り、思わず少女を睨んでしまう。

 

「……何? 用がないなら話しかけないで」

 

 自分でも失礼だとは分かっている。

 でも、未だに苛立ちが胸の中に燻っていた私は八つ当たりの対象を求めていたのだろう。

 しかし、そんな私の攻撃的な態度を受けても、少女は困ったように笑みを浮かべるだけだった。

 

「ごめんなさい。ちょっと知り合いがあなたと似ていたから驚いちゃって……」

 

「そう。だったら、もういいでしょ。私、行くから」

 

 少女を冷たくあしらい、私は横を通り抜けようとする。

 このままだと、私を心配して声までかけてくれた少女に身勝手な怒りをぶつけかねない。

 

「あっ、待って。少し話を……」

 

「しない。じゃあね」

 

 呼び止めようとする少女の声に耳を貸さず、私は立ち去ろうとした。

 このままお互いに別れた方が幸せになれる。

 私は身勝手な八つ当たりをぶつけて自己嫌悪に陥らずにすむし、少女も嫌な気分になることはないだろう。

 態度の悪い私に気分を害するだろうが、それは我慢してもらうしかない。

 だから、私は足早に少女から離れようとする。

 

「ま、待ってください!? ――っ、アイエフさん!!」

 

「っ!? なん、で……」

 

 名前で呼ばれたことが信じられず、私は驚いて振り返ってしまう。

 少女と私は間違いなく初対面のはずだ。

 少なくとも、私は少女と会った覚えがない。

 

「アンタ、誰なの?」

 

 警戒しながら尋ねると、少女は決まりが悪そうに表情を曇らせた。

 言い辛そうに頬を掻く少女を待っていられず、私は質問を続ける。

 

「どうして私の名前を知っているの? 声をかけてきた目的は何? まさか、アンタもアヴニールの……!」

 

「え、ちょっと待って!? 私の話を……」

 

「しらばっくれるんじゃないわよ!! 何? 何なの? 今度は私に何をさせようって言うのよ!!」

 

 1度疑念を抱くと、少女の背後にガナッシュの姿を幻視してしまう。

 慌てて弁解しようとする少女の言葉を遮り、私はあらん限りの声で叫ぶ。

 そうやって自分を鼓舞しないと、今にも膝から崩れ落ちそうだからだ。

 

「私とアンタ達はもう関係ないじゃない!! 私のことなんて放っておいてよ!!」

 

「っ、嫌です!」

 

「離して!!」

 

「絶対に離さないよ!」

 

 叫んだ勢いのまま走って逃げようとする私の手を、少女は強く掴んだ。

 振り解こうと暴れても、少女は頑なに私の手を離してくれない。

 

 何? 何なの? どうして私なんかに構うのよ?

 放っておいてよ。

 1人にさせてよ。

 私はただ、あの時のように……

 

「――だって、アイエフさん泣いているじゃないですか」

 

「え……あっ」

 

 言われて初めて、自分が涙をこぼしていることに気付いた。

 目の前が滲み、頬を伝う涙の痕が熱い。

 漏れそうになる嗚咽を堪えて、私は顔を俯かせる。

 

「事情は分かりません。でも、泣いているアイエフさんを1人にさせられません」

 

「……余計な、ひっく、お世話よ」

 

「ええ、これはただのお節介ですから」

 

 いつの間にか正面に回り込んできていた少女が私の肩に両手を置く。

 チラリと顔を見上げると、少女の優しい微笑が目に映る。

 

「少し私の我がままに付き合って下さい」

 

 その言い方はずるいと思う。

 甘えたくなるじゃないかと、考えてしまう程弱くなった心に苦笑してしまった。

 だから、私は優しく両肩に乗せられている少女の手を取り……

 

「ありがとう――それと、ごめんね」

 

「え……あっ!?」

 

 ――少女が油断隙に、私は逃げ出した。

 手を添えた瞬間、少女は私が逃げないと思って安心したのだろう。

 でも、そんな私は少女に背を向けて、一目散に逃げ出したんだ。

 

 今、優しくされたら抑えが利かなくなりそうだったから。

 甘えてしまったら、もう2度と立ち直ることができなくなりそうだったから。

 

 ……何より、私にそんな資格なんてないのだから。

 

 

*     *     *

 

 

「首尾は上々、予定通りに進んでいるよ」

 

 薄暗い裏路地、そこでシンは通信機を片手に笑みを浮かべていた。

 

『……そうか』

 

「おや、どうかしたのかい? 随分と嬉しくなさそうだけど?」

 

 通信の相手はデルフィナスであった。

 だからこそ、シンはミモザの屋敷から抜け出し、1人で裏路地までやって来たのである。

 

 追い出されるように協会から帰ることを余儀なくされたネプテューヌ達と共に、シンは1度ミモザの屋敷に戻っている。

 その時、アイエフのことを心配するネプテューヌ達を気遣う振りをして、思い思いに休もうと提案したのだ。

 当然、アイエフのことが気がかりであるネプテューヌ達は状況を整理する時間が必要であったし、シンは問題なく1人になれる口実も既に手に入れていた。

 

【アイエフさんが心配だから、ちょっと探してくるよ】

 

 好青年な“僕”を演じているシンにとって、そう言って屋敷から抜け出すことは難しくなかった。

 同調して一緒に探すと言い出したネプテューヌ達には屋敷でアイエフを待っていてくれと言い包め、シンは1人で街の中に紛れることに成功したのである。

 入れ違いになるといけないから、と言って素直に自分の言葉を聞き入れるほどにネプテューヌ達から信用されていると分かった時、シンは思わず噴き出してしまいそうになった。

 しかし、すぐにお人好しな“僕”と言う仮面をつけ、シンは何食わぬ顔でネプテューヌ達を騙したのである。

 そのことに微塵も罪悪感を抱くことなく、だ。

 

『問題ない。貴様らが何をしようとも、御波夢人さえ巻きこまなければ何も言うつもりはない』

 

「もちろん、分かっているよ。だから、御波君には1番安全な場所に避難してもらったんじゃないか」

 

 短い付き合いだが、シンは通信機から聞こえてくる声にデルフィナスらしくないと感じてしまった。

 機械的とも言える平坦で感情の機微を悟らせないデルフィナスを、シンはとある理由で好ましいと感じていた。

 しかし、今のデルフィナスの声には何らかの感情が見え隠れしているように思えたのである。

 それがどのような物なのかまでは分からないが、推測することはできる。

 だからこそ、シンは敢えて夢人の名前を出したのだ。

 

「いやぁ、本当に苦労したんだよ。いくら下地ができていたとしても、1日で噂を広めるにはそれなりに話にも信憑性をつけないといけないからさ」

 

『知ったことではない。それで、御波夢人の安全は確保されているのだな?』

 

(……本当、どうしてそこまであの男に執着するんだろうねえ)

 

 シンの挑発にも似た物言いを無視して、デルフィナスは改めて夢人のことを尋ねた。

 そんなデルフィナスの様子に、シンは自分の推論を確定づけることができた。

 

 ――デルフィナスにとって、夢人はとても重要な存在であると。

 

 デルフィナスから感情の片鱗を読み取れる時は、決まって夢人の話題である。

 それがシンには不思議でならない。

 シンからすれば、夢人はブレイブソードと言うおかしな剣を持っているだけのごくごく凡庸な男だった。

 コンベルサシオンから聞かされた不思議な力の正体には興味を覚えるが、夢人個人にはまったく関心を寄せる部分が存在していないと判断している。

 

「ちょっとそこまでは保証できないかな。なにせあの協院長、かなりやり手みたいだからね」

 

『つまり、御波夢人に危害を加えると?』

 

「うーん、それはどうだろうね。少なくとも、無実の罪で投獄されている御波君に何かするような人には見えなかったと思うけどね」

 

 シンがわざとらしく曖昧に答えるのにも理由はある。

 少しでもデルフィナスから情報を引き出そうとしているのだ。

 今はお互いに穏便に過ごしていても、これから先もずっと協力関係を結んでいられるとは限らない。

 得たいが知れないからこそ、シンがデルフィナスへの警戒を片時も緩めることはないのだ。

 

『……それならばいい。万が一の場合は我が動けばよいのだからな』

 

「囚われの愛しの王子様を自ら助けに行くのですね?」

 

『黙れ』

 

「おー、怖い怖い。冗談を真に受けないで欲しいものだね」

 

 明らかな怒気を孕んだデルフィナスの声を聞き、シンはにやりと口角を吊り上げた。

 夢人と言う存在が色々な意味でデルフィナスに対して有効なワイルドカードであることを証明することができたからである。

 

「とにかく、こちらは君のオーダー通りに御波君を俺達の目的から遠ざけるように配慮した。君にはそれで充分だろう?」

 

『……我から言うことはもう何もない。後は好きにするといい』

 

 それだけ言い残すと、デルフィナスは通信を切ってしまった。

 一方的に切られる前、シンはやはりデルフィナスが何らかの感情を隠していたことに気付いた。

 だが、目の前まで迫ったことに比べて、すぐに些細なことだと割り切って頭の隅へと追いやる。

 

「さて、お膳立ては整えさせて頂きましたよ――お嬢様」

 

 独り言を呟いたシンの口元には酷く歪んだ笑みが浮かべられていた。

 

 思い浮かべるのは自分達をリーンボックスまで誘ったミモザ。

 ここまで計画はすべて順調に進んでいる。

 不確定要素であったデルフィナスの介入を防ぐために夢人をリーンボックスの協会に逮捕させると言う労力を払ったが、それ以上の成果をあげられることをシンは確信していた。

 後はミモザが引き金を引けば、自分達の目的が達成できるとほくそ笑んでしまう。

 

(……あっ、そう言えば、コンベルサシオンさんも捕まっていたんだっけ)

 

 ふと共犯者であるコンベルサシオンのことを思い出した。

 計画の下地を作ってくれた協力者からの情報で聞いた時、シンは呆れるよりも先に笑ってしまった。

 あれだけ自信満々に問題ないと言い切ったのにと、今でも思い出して笑ってしまいそうになる。

 

(正直、助ける必要はないんだよね……うん、やっぱり放っておこう)

 

 わざわざ助け出すことにメリットを感じることができず、シンはコンベルサシオンを放置することを決定した。

 薄情かもしれないが、それこそがシンとコンベルサシオンの関係だった。

 所詮、利用し利用されるだけの付き合いなのだから。

 

「うん? おっと、コンパさんからか――もしもし、もしかしてアイエフさんが帰ってきたの?」

 

『はい、どうも本当に入れ違いだったみたいで、シンさんには悪いのですけど……』

 

「大丈夫大丈夫。心配は無駄になった方がいいからね」

 

 デルフィナスと通信していた端末とは違う端末がシンのポケットで震えた。

 相手はコンパだった。

 シンは先程までデルフィナスと話していた時と違い、好青年の“僕”を演じてコンパと会話を続ける。

 もしもデルフィナスと話していた光景を見られていたら、その変わりように驚いたことだろう。

 

『ありがとうです、シンさん。それじゃ、シンさんも気をつけて帰って来てください』

 

「うん、分かったよ。それじゃ、今から帰るね」

 

 何も知らないであろうコンパの気遣いに、シンは静かに目を閉じた。

 そして、アイエフがどんな気持ちでネプテューヌ達の元に戻ってきたのかを考え、シンは嘲笑うかのように鼻を鳴らす。

 

(馬鹿な女だよ、本当に)

 

 心の中でアイエフに評価をつけ、シンは表通りの雑踏に紛れてミモザの屋敷へと帰るのであった。

 どことなく嬉しそうに口元を綻ばせながら……

 

 

*     *     *

 

 

 リーンボックス協会の1室、昼間コンベルサシオンが捕まった部屋に夢人とデンゲキコは通された。

 部屋の中にはイヴォワールも含めた3人しかいない。

 

「あ、あのもう1度言ってくださいますか? どうにも耳が悪くなってしまったようなので……」

 

 信じられないと言った風に目を見開かせたデンゲキコがイヴォワールへと頼んだ。

 隣にいる夢人も、動揺しているデンゲキコ同様に驚いて固まってしまっている。

 だが、イヴォワールは硬い表情を崩すことなく2人に告げる。

 

「何度聞いても変わらんよ。明後日にはミモザ達がクーデターを起こす。これはもう確定事項じゃ」

 

 夢人達はイヴォワールの言葉を上手く飲み込めずにいた。

 突然呼び出されたと思ったら、国が転覆するような事態が起こると言われてもすぐに納得できるわけがない。

 詳しく事情を聴くために夢人が口を開こうとするが、イヴォワールはそれよりも先に言葉を紡ぐ。

 

「――だから、2人には今すぐこの国から立ち去ってもらう」

 

 そう告げたイヴォワールの顔には苦渋の色が浮かべられていた。




という訳で、今回はここまで!
この章もようやく中盤あたりですかね。
次回は協会側とミモザ側の同時進行でいきますよ。
それでは、 次回 「信仰に繋がるわけがない」 をお楽しみに!
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