超次次元ゲイムネプテューヌ Re;夢のヒーローを目指して 作:ホタチ丸
何とか間に合って連続投稿できました。
それでは、 その偽物、キレる はじまります
「――本当によろしかったのですか?」
赤を基調としたメイド服を着たクリーム色の髪の少女がホワイトハートへと尋ねた。
先ほど退出した夢人達とは入れ替わりに入って来たため、現在執務室には2人しかいない。
「何のことかしら?」
「とぼけないでください。レジスタンスの件、彼女達に任せて良かったのですかと聞いているのです」
「ああ、そのことね。何も問題ないわ」
キッと鋭くなった視線を受けても、ホワイトハートの態度は変わらない。
むしろ、質問をしてきた少女を見て呆れているようにも思える。
「それよりも、例の件はどうなっているのかしら? 最近になって、また数が減ってきているみたいだけど?」
「……どうにも状況が悪いみたいですね。報告によれば、いくつか工場を潰されたみたいです。納期の遅れはそれが原因かと思われます」
「厄介ね。そろそろ本格的に対処しなくちゃいけないかしら」
「それは早計かと思われます。先方の技術レベルでは今以上のクオリティを引き出すのは難しく、無駄に数が増えるだけです。また、これ以上の接触は足がついてしまう可能性もありますし、私としましてはそろそろ縁を切るべきだと進言いたします」
「……分かったわ。まずはあちら側の言い分を聞きましょう。あなたの提案はその後で決めさせてもらうわ」
「ありがとうございます」
互いに書類から目を話すことなく会話を続ける。
しばらくして話がひと段落ついた頃を見計らい、ホワイトハートは少女へ疑問を投げかける。
「ところで、どうしてさっきからそんなに不機嫌なのかしら?」
「……では、言わせて頂きます。どうして“彼”を彼女達に同行させたのですか?」
「“彼”? ……ああ、案内役を任せた職員のことね。別に深い意味はないわ」
少女の質問だけでは思い出せなかったらしく、ホワイトハートの返答には少し時間がかかっていた。
それが余計に少女の癪に障ったらしく、眉尻を吊り上げてホワイトハートを睨んでしまう。
「“彼”は信用できません。それはホワイトハート様も分かっていたはずです」
「ええ、あなたの言いたいことは分かるわ」
「でしたら、今からでも……」
「――自分が代わりを務める、なんて言うのは駄目よ」
「っ、どうしてですか!?」
声を荒げる少女に対して、ホワイトハートはすまし顔のままだった。
悔しさに顔を歪める少女に、ホワイトハートは諭すように声をかける。
「あなたにはあなたの仕事があるはずよ。いくら“彼”が信用できないからと言って、それを放棄させるわけにはいかないわ。分かったのなら、早く戻りなさい」
「……分かりました。失礼します」
それでも納得をしていないのだろう、少女は眉間にしわを寄せたまま執務室を後にした。
バタン、と音を立ててしまった扉に目を向けたままホワイトハートはほほ笑む。
「期待しているわ。精々わたしのために働きなさい――フィナンシェ」
* * *
一方、その頃夢人達はレジスタンスが支配していると言う街へと順調に向かっていた。
「カメラ~、カメラがぁ~……」
「本当にすまなかった」
まったく動かなくなってしまったカメラを抱えたままフラフラと歩くデンゲキコと、ひたすら謝り続けるMAGES.を除いてだが。
「重症だね。無理しないで、教会でアタシ達の帰りを待っていた方がよかったんじゃないの?」
「……いえ、ジャーナリストの端くれとして、書く記事の真偽を自分の目で確かめないといけませんから」
「真面目だね。でも、文字だけじゃ伝わりにくいし、信憑性が薄くなるんじゃないの?」
「グハッ!?」
気遣ったはずのREDの言葉にトドメを刺されるデンゲキコ。
デンゲキコは大袈裟に胸を両手で押さえながら膝をついてしまう。
「だ、大丈夫です。先程皆さんがゆっくりしている間に使い捨てカメラを買ってきましたから。これで取材を続行できます」
「おぉ~、デンゲキコちゃんって仕事熱心なんだね~」
「これくらい普通です……せっかくファミ通さんとの差を縮められたのに、ここで引き離されるわけにはいきませんからね」
感心するプルルートには聞こえないように、デンゲキコはボソリと本音をこぼした。
聞かれていれば、プロ意識よりもファミ通へのライバル心の方が高いと思われてしまったかもしれない。
「だが、それでは私の気が――そうだ! プラネテューヌに戻った後になるが、私が新しいカメラを造ってやろう!」
「へっ? 造る? カメラを?」
罪悪感を感じていたMAGES.が名案だと言わんばかりに顔を明るくさせて宣言した。
しかし、デンゲキコは目を丸くしてキョトンとするだけである。
「あの、それって新しいカメラをプレゼントしてくれるってことですか?」
「ああ、その通りだ。しかも、私が造るカメラだ。既存品よりも高い性能を期待していいぞ」
(魔術的なカメラとか嫌なんですけど……)
自信満々に言い放つMAGES.だったが、デンゲキコは信じられなかった。
外見で魔女だと宣伝しているようなMAGES.にカメラが造れるわけないと思っているのである。
「……今、私のことを馬鹿にしなかったか? こう見えても、私は機械弄りが得意でな。特に新しい機械を発明することを目標に掲げているくらいなのだぞ」
「そうだったのですか?」
「優れた魔術は方向性が違うだけで発達した科学と変わらないのさ。だからこそ、常人では到達し得ない領域――つまり、私は魔術と科学の両方を極めるために日々研究をしている狂気の魔術師と言うわけさ」
(あっ、全方向に対して厨2病ってことですね)
誇らしげに語るMAGES.をよそに、デンゲキコは失礼極まりない評価を下す。
熱っぽく、普段よりも饒舌に話していたMAGES.にも問題はあったのが。
「そう言うことなら、お言葉に甘えさせてもらいましょうか。正直に言いますと、ちょっと懐事情がきつくて……」
「ふっ、任された。安心しろ、きっと満足のいく出来に仕上げてみせよう」
ニヒルに笑うMAGES.に一抹の不安がよぎるが、デンゲキコに選択の余地はない。
他の物ならいざ知らず、商売道具であるカメラの問題は早く解決しておきたいのだ。
毎回インスタントカメラを購入できるほど、裕福な暮らしをしているわけでもないので尚更である。
「うむ、ではどのような機能をカメラに搭載するかだな。何か希望はあるか?」
「えっ、別に写真が綺麗に撮れればいいんですけど」
「何を馬鹿なことを言っている。この私が造るカメラだぞ? 普通のカメラでいいわけがないじゃないか」
――暗雲はすぐに広がり始めたらしい。
嫌な予感を感じるデンゲキコだったが、既に遅かった。
MAGES.は楽しげにカメラに搭載する機能を考えていたのである。
「まずは私が以前発明した写真を撮ると対象の服装を任意で変化させる機能を搭載しよう。後は、自動で動くと言うのは面白くないか? 蝙蝠をモチーフにして自在に動き回るとか……」
「お願いしますから、普通のカメラを!? 普通のカメラを造ってください!?」
「だが、自律行動とまではいかなくても、リモコンで操作できて撮る角度を変えられるカメラはいいと思うのだが……」
「それ、不自然になっちゃいますから!? 撮れない角度から写真なんて、すぐに合成だって疑われちゃいますから!?」
デンゲキコは必死にMAGES.印の魔改造カメラの誕生を阻止しようとする。
しかし、MAGES.は笑って流すだけで気にも留めない。
ギャーギャーと騒ぐ一方で、コンパは申し訳なさそうな顔をしていた。
「うるさくして本当にごめんなさいです。後で、しっかり言っておきますから、怒らないであげてくださいです」
「いえいえ、事情も何となく伝わってきますし、気にしなくてもいいですよ」
コンパが頭を下げている相手は教会からの案内人であるボッツと名乗る青年だった。
帽子で隠れているがオールバック気味に髪を整えているのだろう。
それに反して、両サイドにはねている後ろ髪はだらしなく見えるかもしれない。
大きな丸眼鏡をかけた優しげな雰囲気の青年である。
「私共としましては、皆様にご協力していただけることに感謝することはあってもご迷惑だなんて思うことはありません。ですから、あなたも気にしないでください」
「それ程状況は悪いんですの?」
「ええ、厳しいと言わざるを得ません。今はどうにか街1つで収まっていますが、それがいつ他の街に飛び火するかも分からないのです」
自分達に気を遣いすぎているボッツの態度に、ベールはホワイトハートにも尋ねたことをもう1度投げかけた。
不安なのだろう、ボッツの顔は悔しさを堪えているように見える。
「ですが、今日でそれも終わりです。『魔王派』などと言う不届き者なんて、所詮女神を騙る偽物を中心に集まった烏合の衆も同然です。頼りにさせてもらいますよ」
「……ええ、任せてくださいまし」
妙にはつらつと話すボッツに、ベールは不信感を抱いた。
その笑い方が邪まなものに映ったのである。
(これは警戒しておいた方がいいですわね。偽物だけでなく、教会の方も)
危険信号を鳴らす直感を信じ、ベールは今回の依頼を警戒する。
――あまりにも出来過ぎているのでは、と疑っているのだ。
『魔王派』のことはルウィーからもたらされた情報であり、それに対処するためにホワイトハートが自分達に協力を求めてきたのも不思議なことではない。
元々、親書を宣教師であるコンベルサシオンに持たせてリーンボックスに届けに来たくらいなのだ。
今の流れが自然だと考えるのもおかしくはないが……それが順調すぎて落ち着かないのである。
(考えすぎであってくれればいいのですが……)
周りを見ると、ベールは疑り深くなっている自分が嫌に思えてくる。
まだカメラのことで騒いでいるデンゲキコとMAGES.。
それを面白そうに眺めているREDとニコニコしているプルルート。
他にもボッツと会話を続けるコンパや、何故かピーシェを肩車している夢人、その隣で夢人の手を握っているネプギアの顔にもホワイトハートの話を疑っているような影はなかった。
例外はこの世界の姉に会えず残念な雰囲気を出しているロムに、夢人達に背中を忌々しそうに睨んでいるミモザ、1人所在なさげに俯きながら最後尾を歩いているナナハぐらいだろう。
――そこで初めて2人ほど足りないことに気がつく。
「あら? ネプテューヌとシンさんはどこへ行ったのかしら?」
* * *
……1人って言うのは寂しいね。
辺りを見渡しても薄暗い雑木林の中としか分からないし、寒さのせいで鳥の声も聞こえない。
これがわびさびの文化ってやつかな。
「――って、何か悟っている場合じゃない!? おーい!? 誰かいませんかー!?」
大声を出しても返ってくることはない。
ここが山の頂上だったら木霊が返ってきたかもしれないけど、雪はわたしの声を響かせてはくれなかった。
……わたし、絶賛迷子中です。
だ、だって、しょうがないでしょ!?
REDちゃんと一緒にMAGES.とデンゲキコちゃんの話を眺めていたけど飽きちゃったんだから!?
そこでわたしの好奇心を満たしてくれそうな――じゃなかった、1人離れていくシン君を見かけて追いかけたのが迷子の原因。
きっと寒くてトイレが近くなっちゃったんだねって、生温かい目で見送ろうとも考えたけど、1人残していけないと追いかけたのが悪かった。
わたしはシン君をすぐに見失っちゃって探していたら、いつの間にか1人知らない場所でポツンと立っていた。
後で良く考えてみると、シン君は1人になる前にゆっくんに何かを耳打ちしていたような気もする。
つまり、今迷子になっているのはわたしの自業自得なのだ。
「って、冷静に状況を振り返ってる場合でもないって!? 早く皆の所に戻らないと!?」
こう言う時、地面が雪で覆われているのって助かるよね。
自分の足痕を辿っていけば、皆の場所に戻れるんだから。
アニメやゲームでも定番のネタだし、これならイケるよ。
「……えっと、足痕ってどっちに残っているんだっけ?」
だけど、現実は残酷だった。
雪の上の足痕なんて相当深くないと良く分からない。
しかも、さっきからわたしがバタバタと動きまわっていたせいで余計に分かり辛くなっている。
「これ、かなりマズイかも」
脳裏に明日の1面を飾るわたしの姿がよぎる。
しかも、冷たくなって横たわっている写真でだ。
親族や関係者のコメントって、ゆっくん達がちゃんとしてくれるかな?
もしかして、いつかやらかすんじゃないかって思ってました的なコメントとかしないよね?
「……とりあえず、ここを抜けないと」
外気とは違う寒さが背筋を襲うのに耐えられなくなり、わたしは当てもなく歩き始めることにした。
こう言う場合、動かず救助を待つのが正しいってどこかで聞いた気がする。
でも、こんな状況で1人でいるなんて耐えられない。
だから、無謀でもわたしは皆と合流できますようにと歩き始めたのだ。
「おーい、ゆっくーん! コンパー! ぷるるーん! REDちゃーん! ピー子ー! ……うぅぅ、誰でもいいから返事してよぉ」
段々自分でも元気がなくなってきているのが分かる。
この際、妙にわたしに突っかかって来た変態痴女でも構わない。
プラネテューヌで会ったオバサンでもいいから、誰か出て来て欲しい。
「――まさか、こんな所で会うなんてな」
突然、聞き覚えのない声が聞こえてきた。
バッとそちらを向くと、そこには水色の髪の女の子がいた。
「まあ、死にはしてねえだろうと思っていたが、こんな所で会うのも予想外だぜ。ったく、こっちはテメェの相手をしてやれるほど暇じゃねぇのによ」
何故かわたしに対して喧嘩腰の女の子だったが、それ以上に服装がおかしかった。
白いスク水のような服装で寒くないのだろうかと、心配になってしまう。
後、肩に担いでいる斧とか物騒すぎる。
多分、バスターソードと幼女みたいなギャップ萌えを狙っていると見た。
「で、だ。こっちにその気がなくても、テメェは関係ないだろ? いいぜ、かかってこいよ。テメェなんざ、何度だってぶっ倒してやるぜ」
挑発のつもりなのだろう、指をクイクイッと動かす女の子。
――それを見て、わたしはもう我慢するのをやめた。
ダッと女の子へと駆け出し……
「助かったあああああああ!!」
「ぬおっ!?」
思いっきり抱きつきました。
驚いていた女の子だったけど、倒れず受け止めてくれたのは素直に嬉しい。
「て、テメェ!? いきなり何しやがる!?」
「やぁ、地獄に仏って本当このことだよね。まあ、これもわたしの日頃の行いがいいおかげかな? とにかく、明日の1面を悲劇的なニュースで彩らずに済んでよかったよ」
「話を聞け!?」
女の子が何か言っているような気がするけど、わたしは今それどころじゃない。
これで助かるって分かった途端、わたしの中で色々と爆発しちゃったもん。
相手が見ず知らずの女の子だと分かっていても、思わず体をスリスリと擦り合わせて体温を確かめあっちゃったよ。
「なっ、なななな何してやがんだ!? 離れやがれ、このバカ!?」
「やーだー。1人で寒くて心細かったから、人肌が恋しいんだよ」
「いいから離れろ、この変態バカが!?」
引き離そうとする女の子だけど、わたしも必死にしがみつく。
絶対に離すもんかと腕に力を込める。
……そこでわたしはふと気がついたことがある。
おそらく女の子はこのことを気にしているのだと確信した。
「大丈夫だよ。小さくたって、需要はバッチリあるんだから」
「おい、テメェ何のこと言ってやがる!? 胸か!? 胸なのか!? っつか、テメェだって似たようなものだろうが!?」
「わたしはちゃんとあるもん。何なら、確かめてみる?」
「誰がそんなことするか!?」
怒らせているのはわたしだけど、さっきから怒鳴ってばかりで疲れないのか心配になってきた。
すると、女の子は強引にわたしを体から引っぺがす。
抵抗できず、わたしは尻餅をついてしまう。
「イタ――って、冷たっ!? もう、また服が濡れちゃったじゃん!?」
「うるせえ!! そんなのわたしが知るか!!」
わたしの抗議を一蹴すると、女の子はぎろりと目を鋭くさせながら斧を構えだす。
「これ以上、テメェのお遊びに付き合っている暇はねえって言ってんだよ!! いいから、とっととぶった切られろ!!」
「えええ!? そんなの嫌に決まっているじゃん!?」
「うるせえ!!」
「ねぷっ!?」
咄嗟に体をずらしたから良かったものの、真横を斧が通過した恐怖に思わず声が漏れてしまっていた。
助かったわたしを見て、女の子は悔しげに舌打ちをする。
「チッ、動くんじゃねえよ。当たらねえじゃねえか」
「タンマタンマ!? いきなりの急展開過ぎない!? 森の中で偶然出会った幼女がまさか斧で殺人を繰り返す怪奇殺人の犯人だったなんて、予想もつかなかったんですけど!?」
「――テメェは2度と口を開くんじゃねえええええ!!」
「わぷっ!?」
ブチッと何かが切れるような音が聞こえた気がすると、女の子の攻撃が鋭さを増した。
真横に振られた斧を、今度は伏せて避ける。
その際、口の中に雪が入ってしまい、変な味を感じてしまう。
「オラオラオラ!! とっととくたばりやがれ!!」
「ちょっ!? まっ!? お願いっ!? 話をっ!? 聞いてっ!?」
ブンブンと振り回される斧を避けるのに精一杯で、わたしは必死だった。
慣れない雪の上じゃ、これ以上避け続けるのは不可能だ。
何とかこの状況を打開しないと……そうだ!
「よっ、と!!」
「っ、なに!?」
驚く女の子の真上を、わたしは華麗に跳びこえた。
いくら女の子の攻撃が鋭いと言っても、隙が全くないわけじゃない。
しかも、武器は重たい斧だ。
タイミングを見計らって避けるのは難しくない。
だから、大振りになる瞬間に後ろへ跳び、次に後ろにあった木を蹴って女の子の後ろを取ることができた。
今いる場所が森の中で助かったよ。
雪と違って、木の幹は足場にするのは簡単だった。
「もー、さすがのわたしも怒っちゃったからね! そっちがその気なら、こっちだって!」
後ろを取られたことで呆然としていた女の子を指さし、わたしは『変身』を行う。
怒らせたわたしが悪いのだろうけど、これでは話が進まない。
一刻も早くゆっくん達の合流するため、ちょっと手荒な真似で女の子の頭を冷やすことを決めたのだ。
「刮目せよ!! 久しぶりの『変身』!!」
前から考えていた決めポーズ……軽く右腕を突き上げながら右足だけでジャンプすると、わたしの体は光の柱に包まれた。
久しぶりの『変身』だけど、もうやり方を忘れたなんて間抜けな真似はしない。
一瞬でわたしの体は成長し、服も体にピッチリなコスチュームへと変化する。
同時に、頭の中が自然とクリアになり、冷静になれた気がした。
「少し頭を冷やさせてもらうわ。覚悟しなさい」
「上等だ!! そっちこそ覚悟しやがれ!!」
叫びながら突撃してきた女の子と斧と、それを迎え撃つために斬り上げを行ったわたしの刀剣がぶつかり合う。
押し返せないと判断し、わたしは悔しさに唇を噛んでしまう。
そして、至近距離で睨むように視線を交差させると同時に、後ろへと大きく跳び退く。
休む暇など与えず、わたしはすぐに女の子に向かって飛翔する。
女の子も同じように考えていたらしく、互いの武器がぶつかり合い再び火花を散らすのであった。
と言う訳で、今回はここまで!
本格的な戦闘は次回へ持ち越しですね。
ちなみに知っている人もいるでしょうが、今回登場したボッツはオリキャラじゃありませんよ。
それでは、 次回 「その暴走、止めます」 をお楽しみに!