ホロライブライダーズ 不死身の闘牛   作:プロトタイプ・ゼロ

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第一章ももうすぐで終盤に近づくぜ!読者の皆様!どうか!最後までお付き合いくださいませ!



それでは……本編へどうぞ


第八話「ジャマト襲撃」

 

 

 入院してから数日が経ち、ようやく身体が完治した俺は晴れて退院することができた。まぁ、予備みたいな感じで持ち歩いていたゾンビレイズバックルを使ってズルもしたが……。

 

 俺は今、生まれて一度も来たことがなかった桜神社を辿る階段を登っている。なんで登ってるかなんて簡単だ。ベッド生活が長かったために身体が鈍っていたからだ。まさか、まともに立てなくフブキ達に手を貸してもらわなければ動くことすらままならなかったが……もう一度鍛え直すために、このあたりで一番長い階段のある桜神社を登っているのだ。本音で言えばものすごく嫌だが。

 

(って、俺は誰に説明してるんだ?)

 

 ま、まぁ……そんなことは置いておこう。俺は電波系じゃないからな、うん。

 

 問題点があったとすれば、俺が初変身から今に至るまでずっと使っていたゾンビレイズバックルは、実はスピアバックルと呼ばれるものらしく、本来のゾンビレイズバックルと比べればだいぶステータスが低くなっていたらしい。

 

 お見舞いに来たジーンから直接聞いたから間違いないだろうが、それでもあの胡散臭い笑みを浮かべているのがなんか気にくわない。なんでかはわからんが、無性に腹が立つ。

 

 それはそうと、また俺が仮面ライダーであるという事実を知ってしまった人物が増えたな。これもしかしたら無限に増え続けるんじゃ……い、いや、俺がヘマさえしなけりゃ大丈夫なはずだ。きっと……うん、多分。

 

「それにしても……はぁはぁ……流石に……はぁ、はぁ、はぁ……長く……ないか……この階段……!!」

 

 もう何段登ったかなんて数えてない。小さい頃はこの段数に拒絶反応が出たことがきっかけで近寄ることさえ嫌だったが、今はリハビリのためにも頑張らないとな。いつ敵が襲ってくるかなんてわかったもんじゃねぇし。

 

 それに、かなたから俺と戦っていたあの仮面ライダーが勝ち逃げしていったことも聞いている。次は絶対にフルボッコにしてやるからな……!!

 

 

 

 

 

 

 

〜〜数分後〜〜

 

「やっと……登り……はぁはぁ、はぁ……きったぞ!! このやろう!!」

 

「うわぁ!? 急に叫ぶなよ! ビックリするだろぉ!?」

 

「えっ……? あ、ごめん……?」

 

「なんで疑問形なんだにぇ!?」

 

 ようやくあの地獄から開放された俺は、張り付く汗を吹き飛ばす勢いで叫んだ。だが、まさか近くに俺以外の人間がいるとは思わなかった。

 

 見れば桜髪をサイドテールにした少女がいた。誰が見ても美少女と呼ぶ容姿だ。赤と白の定番色による巫女服を着ていることから、この桜神社の巫女なのかもしれない。

 

「ってか、あの階段登ってきたんだ〜? ようやるねぇ」

 

「しばらく入院してたんでな。そのリハビリだ……最初にやるにはすげぇキツかったが」

 

「そりゃあそうだよ。今どきあの階段からここに来る人なんていないにぇ」

 

 は……? それどういうこと?

 

「2年ぐらい前に近くに通り道が作られたからねぇ。そこから来る人のほうが多いにぇ。良くて筋トレのためとかぐらい?」

 

「マジかよ……」

 

「あ、自己紹介してなかったにぇ。にゃっはろー! みこはこの神社に住んでるさくらみこだにぇ!」

 

「……芙蓉道長だ」

 

 突然始まった自己紹介。いつもみたいなそっけない反応になってしまった。

 

「へぇ~道長っていうんだ? う~ん……」

 

「……なんだよ」

 

「いや、どっかで聞いたことがあったような……? 思い出せないからいっか!」

 

 それでいいのか……。めちゃくちゃ気になるんだが……?

 

「どうせなら上がってく? お茶で良ければ出すよ?」

 

「いや、流石にそれは……」

 

「まぁまぁ、こんなあっつい日に階段登ってきたんだにぇ、脱水症状とかで倒れられてもみこが困るにぇ」

 

 なるほど……確かにそうだな。

 

「まぁ、そういうことなら……」

 

 気乗り自体はしないが。

 

「あ、みこの親友がいるけど気にしなくていいからね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そういうことは先に言いやがれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜しばらくお待ち下さい〜〜

 

 

 

 なんだこれは……?

 

「あれ? 遅かったねみこち。早くゲームしよう!」

 

「いやなんかさ、外であの階段登ってきた人がいたんだにぇ」

 

「あの階段を!? 凄いね!!」

 

 もう一度言おうか……なんだこれは!?

 

 え……ちょっと待てよ。えぇ? なんでここにアイドルがいるんだ!? え、どゆこと!? なんで?

 

「なんか困惑してない?」

 

「そりゃあ世界が誇るスーパーアイドルがいるんだもん! 当たり前だよね!」

 

「自分で言うなよなぁ……」

 

 はっ! なんか凄い取り乱した気がした!!

 

「えぇと……えぇ?」

 

「めちゃくちゃ困惑してた!!」

 

「あははは」

 

 なにわろてんねん。

 

「あー笑った笑った! ところで君誰?」

 

「唐突だな!?」

 

「俺は芙蓉道長……普通の一般人だ」

 

「適応するなよ!? もっとこうーなんかあっただろ!?」

 

 うるさいぞみこ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、楽しかったよ! 君強いね〜」

 

「あはは……すっごく仲いいにぇ」

 

 仲良く見えるか? この状況見て仲良く見えるのかこのポンコツみこは?

 

「こんなにもスマブラ強いなんてね! すいちゃんびっくりだよ!」

 

「俺もびっくりだよ」

 

 いや本当にびっくりしてる。まさか前々からやってみたいとは思ってた初プレイの格闘ゲームで連勝できるとは思わなかった。マジで思わなかった。

 

 もうそろそろ帰ったほうがいいかなと思ったときだった。

 

「っ!!」

 

「どうかした?」

 

 なんだこの尋常じゃねぇ悪寒は……ここにものすごくヤバいやつが来る。そんな、気がする。

 

「わ、悪い。俺はもう帰る」

 

「えーもう?」

 

 元々こんなに遊ぶ予定じゃなかったんだよ。ほとんどお前のせいだぞ。

 

「みこももうちょっと遊んでいいと思うにぇ」

 

 俺が長くここにいることになった元凶その2は黙ってくれれ。

 

 俺は急いで玄関へ向かい靴を履いて外に出る。後ろから二人が近づいてきているが今は無視だ。

 

「ジャマ?」

 

 俺が通ってきた階段に向かうと、そこには数人の奇妙な姿をした怪人がいた。

 

「な、なんだ……こいつらは?」

 

「ジャマ? ジャマ! ジャマー!」

 

 俺のつぶやきに怪人の一人が気づいた。その顔を見た瞬間、俺の中にないはずの記憶な浮かんだ。

 

 燃え上がった街中。消えていった様々な友人たち……怪人と戦うバッファ。眼の前で血を吐いた自分と同じ顔をした男。そしてドライバーを貰い狐になった自分。そして、パンダと戦った。

 

「な、なんだこれは……? 誰の記憶なんだ……? 俺の……きおく、なのか?」

 

「ジャマ?」

 

 目の前で怪人――ジャマトの振り上げられた斧が迫っていた。

 

「危ない!!」

 

 青髪の少女に突き飛ばされた。そして、

 

「なっ……!?」

 

「すいちゃん!!」

 

 俺を突き飛ばした少女――星街すいせいから鮮血が舞い上がった。

 

「はっ? お、おい!! なんでだ!?」

 

「無事で……よかった」

 

 背中から血を流す彼女を必死に抱きかかえると手に血がついた。だが、そんなの全く気にならない。

 

「ふふ、よかった」

 

 すいせいの震える手が俺の頬に触れる。

 

「…………みこ」

 

「なに?」

 

「すいせいを連れて逃げてくれ……奴らは、俺が倒す」

 

「あ、危ないよ!! 君も逃げなくちゃ」

 

 どのみち俺のせいで奴らに見つかった時点で誰か一人が囮にならないと逃げ切れない。それぐらいジャマトはしつこいからな。

 

「安心しろ。俺は死なねぇよ」

 

「え……?」

 

 デザイアドライバーを取り出して腰につける。やはりデザイアドライバーにはヘルライジングレイズバックルが付いているが……まぁ気にしなくていい。

 

「これが俺の示す覚悟だ」

 

 ドライバーをリボルブオンし右側に本来のゾンビレイズバックルを装着。その際ドライバーから凄まじいほどの電撃が放たれ身体中に痛みが走りまくるが顔をしかめながらなんとか耐えきる。

 

 そして、左手で右腕を払い、小指と親指を突き出しながら胸をなぞり、左手を掲げ

 

「変身!」

 

 仮面ライダーバッファ・ゾンビヘルライジングフォームへと変身完了した。

 

「……へ、変身……した?」

 

「早く逃げろ。そして誰でもいいから助けを呼べ。奴らがここにいるということは他にもいるはずだからな」

 

 それだけ言い残し、俺はジャマトの群れに突っ込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜

 

「おらぁ!」

 

 なんとかみことすいせいの二人を逃し、ゾンビブレイカーを振り回し迫りくるジャマト達を斬り捨てる。

 

 ジャマトは階段のところにもたくさん存在しているためなかなか数が減らない。斬っても斬っても斬っても斬っても……数が減っていかねぇ。

 

 やはりヘルライジングレイズバックルのエネルギーがやばすぎて未だに身体が痛い。ゾンビレイズバックルを持ってしてもあまりあるエネルギー量に身体が悲鳴を上げている。

 

 画面の上からではわからないと思うが、今の俺は相当痛すぎて顔を顰めてしまっている。

 

 だが、その無尽蔵とも言えるエネルギー量は俺の力となり、ジャマトを複数倒すことができている。ゾンビブレイカーを振り回したとき、ヘルライジングレイズバックルから流れるエネルギーがゾンビブレイカーこら放たれ斬撃となって飛んでいく。

 

「ジャマトが存在しているってことはデザイアグランプリが開催されていることになる。あのイカれた祭りは様々な世界で開催されているからな……」

 

 デザイアグランプリのせいで破滅となった世界を救いたい。かつての浮世英寿だった俺が願ったことだ。だが、その願いはなぜか叶えられることはなかった。

 

 願いが叶うその瞬間に、何者かによって邪魔されたからだ。容疑者の候補にジーンやツムリなどは入らないだろう。なぜなら俺の願いが叶う瞬間をともに見届けようとしてくれていたからだ。あいつらがそんなことはしないと思っている。

 

「貴様らジャマト共が世界を穢し壊すというのなら……この俺がぶっ潰してやる!!」

 

 ゾンビブレイカーで自分の肩を自ら斬り裂き自動的にエネルギーを溜め、ブレード部分に紫色のオーラを滾らせる。

 

「おらぁ!」

 

 ゾンビブレイカーを一振りし紫の斬撃を飛ばす。それだけで数体のジャマトを葬り去った。

 

「はぁ……今のところ雑魚ばかりだな」

 

「なら団長たちが!」

 

「相手になるよ!!」

 

 突然迫ってきた二人の気配に、俺は素早く身を撚る。それにより白銀騎士団団長ノエルのメイスがすぐ横を通り過ぎた。メイスが地面にぶつけられた瞬間、地面にヒビが入り僅かに浮かび上がる。そして身体を捻って避けた俺の背中に向けてフレアの矢が飛んでくるが、それは捻ったときに身体を無理に回転させ遠心力で勢いが増したゾンビブレイカーで叩き落とす。

 

「またお前らか」

 

「またとは随分な言い方ですねぇ」

 

「以前はボッコボコにされたが、今度はそうはいかねぇぞ。ってか、俺よりも相手する相手がめちゃくちゃいるだろ!!」

 

 なんでコイツら周りにいるジャマトには気にも止めずに向かってくるんだよ。そっち行けよ。人襲われてんぞ。

 

「仮面ライダーを倒すのが最優先に決まってるでしょ!」

 

「そうそう。だから早く倒されてね?」

 

 そう言ってそれぞれの武器を構える二人組。そして、なんとなくわかってはいたが……やはり二人からは禍々しい闇のオーラが身体から溢れているように見えた。

 

 こりゃあ一筋縄ではいかないかもしれねぇな。

 

 

 

 




今回登場したキャラ

◆芙蓉道長/仮面ライダーバッファ
 みんなも知っての通り我らが主人公。リハビリのために階段に登ったことを少し後悔している。初プレイのゲームで無双したことに自分が驚いている。かつての記憶が少しだけ戻った。

◆星街すいせい
 世界が誇る大人気3大アイドル「ホロライブ」の一人。サイコパス地味た言動を抑えられるように頑張った。

◆さくらみこ
 桜神社の巫女を務める少女。アイドルとなり人気を得ているすいせいの幼馴染みでおり推しとしている。本人にもアイドルとしての素質自体はあるが、推し(星街すいせい)の活躍を見ているだけで満足している。

◆ジャマト
 デザイアグランプリが開催される際に、とある場所からやってくる。

◆白銀ノエル
 脳筋担当の白銀騎士団団長。バッファに不意打ちが効かなかったことに少し焦った。

◆不知火フレア
 参謀担当の白銀騎士団副団長。仮面ライダーに変身しているとはいえ人外地味た回避方をしたバッファに引いた。
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