アーカムハウスのヨコハマ暗躍記   作:DUN.ネコノカンリニン

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久しぶりだぜ!


第三話:アーカムハウス、ポートマフィアから依頼を受ける。

さて、どうしたものか。まさか君が中也と解散したとは。それがただのポートマフィア離脱...笑えるね」

「おやー酷いなぁ。君はそんなやつだったかい?」

「いや、ただ事実を喋っただけじゃないか」

 只今我々は結構バッチバチにやり合っている。

 発端は私なのだが、その話題は太宰と中也が解散したことについてだ。

 しかし、私もそんなに暇ではない。なので、いつもならどちらかが折れるまでやるのだが、今日は私が早めに退いてやろうと思った。

「しかし、私も暇ではないのでね。ここで少しお暇させていただこう。仕事も結構溜まっているだろうからね」

「そうかい。なら、サヨナラだね。それじゃまた後日...あるか分からないけどね」

「そうだな。また後日」

 そう言って、私はその場から立ち去った。

 

―――「えーっと...なんでここにいるんです?ボス」

 私がボスというのは唯一人しかいない。ここのお得意さん”ポートマフィア”の首領(ボス)―――森鴎外だ。

「やあ、小泉君。少し、お邪魔させてもらっているよ。しかし―――」

「はぁ、なんです?私は忙しいんですよ。依頼なら聞きますけど、それ以外の雑談とか相談とかはやめてください」

「そうか。なら、君に依頼しよう」

「ほう。依頼ですか。なら、聞きましょう。雑用から世界征服まで、何でもお任せくださいがウチのモットーなんで」

「君への依頼は―――エリスちゃんの護衛だ」

 エリス。どこかで聞いた名前のような気がして仕方がない。しかし、ボスが自ら護衛を依頼するほど溺愛して、なおかつ”ちゃん”とついているから、少女ということは確定。しかし、ウチの少女はあいつ―――ワーグナーしかいない。

「それは、私ではなくあいつ―――ワーグナーに依頼すればいいんじゃないですか?あいつ、ずっと依頼が来るのを待っているんですよ。しかも、おそらく同世代の子でしょうし話も合うかもしれません」

「なるほど...しかし、私は君を見込んでこの依頼をしているんだ。どうだい?受けてくれないか?」

「けど、私、少女じゃありませんよ。あの子といると違和感しかありませんって」

「そこは問題ないんじゃないかい?なぜなら、君が異能力で変身すればいいじゃないか。そうすればエリスちゃんも怖がらなくてすむ」

 と、言われてもですね、こちらとて問題が有りまして...それが、少女の妖怪がいないということなのだ。

 私の異能力「骨董の怪談」は調服した妖怪を自分の手駒にしたり、その力―――容姿も含む―――を自分の身に宿したりする能力だけれども、肝心な妖怪がいなければ話にならない。

 まして、今私が持っている妖怪で女性の妖怪といえば「雪女」ぐらいである。しかも、その容姿はとても美しいザ・ジャパニーズ・ウーマンと言うに相応しく、高身長な色白の大人の女性である。

「しかし、こちらとしても問題が有りまして...使役している妖怪の中で女性が「雪女」ぐらいしかいないんですよ。しかもその雪女は高身長の色白な女性なんですよ。少女じゃありませんよ」

「ああ、それはこちらとて問題ない」

「なぜです?」

 そう問うと、ボスは衝撃発言を行った。

「その問の答えは、実に面白い答えだよ。何故なら我々、ポートマフィアが未確認の異能生物―――コードネーム「C001」の捕獲に成功したからさ」

「へ?」

 私は、思考を放棄しかけた。しかし、一瞬にしてその逃してしまった思考を取り戻し、落ち着いて続きを聞くことにした。

「その異能生物―――コードネーム「C001」なのだが、なんと丁度いいことに少女型なのだよ。どうせなら私も欲しいのだけれど、私にはエリスちゃんがいるから...おっと、話がそれてしまった。そして、その例の異能生物を、今、手元においてある」

「どれです?」

「これさ」

 そうボスが出したのは、少女だった。

「本当に少女だ……」

「そうだろう?では、今からこれを取り込みたまえ」

「では。「骨董の怪談」―――」

「どうだい?何か掴めたかい?」

 よし。取り込んだ。これは成功っと……情報を読み取ってみよう。この異能生物の名前は……与謝野晶子?どこかで聞いたことがある名前だ……ん?異能生物なのに異能力がある?「みだれ髪」?異能力者の情報は……ないな。

「はい。この体の名前は与謝野晶子……どうかしましたか?ボス」

「クックック……いやぁ随分と久しい名前を聞いたと思ってね」

「なにか知ってるんですか?」

「ああ、知っているとも。彼女は、私がまだ軍医として軍に所属していた頃の知り合いだよ。今は、武装探偵社にいる」

「ぶっそうたんていっしゃああ⁉」

「そして?他にわかったことは?」

「ああ……はい。この異能生物には、なぜか異能力があります。通常、異能生物は、その異能生物を生み出す異能力者に操られている前提なので、異能力は持っていないんです。なのに、「みだれ髪」という異能力を持っている。これは、明らかにおかしいことです」

 本当におかしい。

「ほう。まあ、しかし。良いじゃないか。それで任務に行ってもらおう」

「分かりました……依頼料は?」

「いつもの五倍だ」

「分かりました。受けさせてもらいます」

「うん。では、頑張ってね」

 そう言うと、ボスは帰ってしまった。




次回、あの人が出てきます。

この中ならどの文豪が出て欲しい?

  • ゲーテ・J――異能力「ファウスト」
  • 紫式部――異能力「源氏物語」
  • ダンテ・A――異能力「神曲」
  • 幸田露伴――異能力「風流微塵蔵」
  • ジョン・M――異能力「失楽園」
  • カーター・L――「ネクロノミコン」
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