モンハンは狩ゲー?いや死にゲー   作:Ωが来た!

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 ヤンデレと言いつつ、ヤンデレは本当に出せているのか?主人公にはもっとザクザク行かれてもいいポテンシャルがある筈だ。

 先ずは柔らかくなって貰います。


20乙目・これが現実

 

 

「………。」

(うひゃ〜、夕暮れだと言うのに活気に溢れてら。ホントに逞しいこって。)

 

 

 街に入れば斜陽の最中出会ってもその人の波はあいも変わらず、なんであればこれから盛り上がるであろう夜に向けて、人が増える余地すら残している。

 

「……?…なあっ!ハンター君!!久しぶりだね!」

 

 

「………。」

(……え?誰?俺見ての通りの友好関係だから、こんな女の子と知り合ある訳ないじゃん。……詐欺?)

 

 

 唐突に背後から声をかけられ振り向けば、これまた活気に溢れた同年代くらいの女性。

 短い茶髪に反してなかなか珍しい緑の瞳。こんな瞳をしている人は今のところ一人しか知らないが…。

 

「あれれ?…ほら!僕だよ!ジード!ハンター君なら気づいてくれると思ったんだけどなぁ〜。」

 

「……そうか。」

(………?……!?!?!?………?!)

 

 

 混乱でしか無い。まず自身の知るジードは、赤い帽子のせいで気に止める事が少ないが、よく手入れされた赤髪であった筈だし、声も怪しかったがそれでも…まだ何とか男声の筈であり、そもそも性別も男のはず…。

 

「あっと、この格好は勘違いしないでよ?ちょっと近づいて…。」

 

 

 ひょいひょいと手招きをするジード。どれどれと耳を貸せば…。

 

潜 入 捜 査

 

「………ッ!」

(うりゅあ!!?耳が!?……潜入捜査?)

 

 

 素早く貸した耳を引っ込めて片手で覆う。

 相変わらず変化に乏しいが、驚いている事は何となくわかる様で、何がおかしいのかクスクスと、何処かにんまりとした表情を浮かべながら話を続ける。

 

「へ〜〜。そう言う感じ何だぁ……。んんっ…とまぁ、そう言う事だよ。『良い物の周りには悪るい者』と言うわけで、情報を集めてるんだ。」

 

 

「そしてこの女装!そう言う輩は直感が鋭い、変化球で攻めないとバレちゃうし、こっちの方が警戒されにくい。それに、情報集まる酒場に勤めやすいし、街に受け入れてもらいやすいんだ。」

 

 

「………成る程。……大丈夫なのか。」

(へ〜〜。確かにこんなのがギルドナイトだとは思わんよな。……それ聞いた俺大丈夫なの?機密保持どうなってんの?)

 

 

「え〜心配してくれるのかい?大丈夫大丈夫、こう言うのは慣れっこだからね、慢心せずにきっちりやってれば何とでもなるなる。むしろ何か問題が起きたら僕を頼ってね。『友達』でしょ?………だよね?」

 

「……そうであるなら…お前もな。」

(と、友達!?!?……いい響きだ…(感涙)そんな存在諦めてたから…ホントに…ああ!友達だ!……友達に機密言っていいのか問題が発生してるけどな。)

 

 

「んへへ…それはまぁ無いと思うけど…ありがとう!でもそこら辺は僕らの仕事、ハンターさんは狩りに集中してこそだよ!……では…直ぐ会えると思うけど。」

 

 スカートの端をつまんで気取ったように礼をすると、何処か楽しげにその場を去っていく。

 

 

「………。」

(……これ許されたのか?……酒場か…。せっかくここまで来て帰宅部は塩っぱいよな…。)

 

 

 

………

……

 

 

 

「………。」

(うんめ、うんめ。酒は……いいや、そこまで疲れてないし。それに明日もあるし辞めとこ。…いやはや来てよかった。確かに話す相手は居ないが、この喧騒こそ、正しく異世界の醍醐味や!……そう考えるとダンま⚪︎とか行きたかったなぁ…。)

 

 

 それはそれだ、安全に暮らしたいのなら都市に行けば叶う話ではあるが、出来たら苦労はしていない。つまりハンター稼業は辞められない。

 

「……あっ…(ヒラヒラ)」

 

「……。(コク)」

(女の子に手を振られてる!…あれジードじゃね?……頷くくらいで済ましとくか。………何となく察してはいたが此処で働いてたか。)

 

 

「……やっ。…あっと、今はお客さんだった。それではご注文を…。」

 

「……(壁のメニューに指を刺す)」

(おっとと、何か注文か…ほな、あそこの掲げられてるやつで。)

 

 

「……?………。」

 

 突然何処かへ指を刺すので何事かとその刺す方角を見た途端、いつぞやの日に見た真剣な表情に様変わりする。

 それは、その格好こそ違えど、確かにギルドナイトとと呼べるに相応しいものである。

 

「……流石ハンターをしてるだけあって、そう言う輩には敏感になるのかい?……そうだよ、あの集団が今回の目標。貴重な資源やそこに住まう生物を、なんの遠慮もなく、根こそぎ持って行くとんでもない奴らだよ。」

 

 

 そんなつもりはないのだが…。

 

 採取、採掘、そして狩猟。ハンターの仕事であるが何も根こそぎ持って行く訳ではない。何にしたって、数ある内の一部で済ませるのみであり、狩猟もギルドの厳格な管理のもと許可が降りて行われているのだ。

 

 そして、狩猟した後であっても、全てを持ち去るのではなく、一部は残す決まりがある。……捕獲はまた別になるが。

 

 卵を奪う、子を奪う、邪魔だから、或いは素材目当てにモンスターを狩り尽くす、植物等を根こそぎ持っていく。そんなのが際限なく、組織的に行われれば生態系の崩壊を呼び寄せてしまう。そうなれば、周りめぐって痛い目を見るのは人間なのだ。

 

「…あっと、こんな話してたらご飯が不味くなっちゃうよね、ごめんごめん…。あまりこう言う話ができる人が少なくてね。あっ、呼ばれちゃった、ちょっと待っててね。」

 

 

「………。」

(まぁ、既にまあまあ食べてるしいいか。しかし、密猟者ってやつか?まさか本当に居るとはな…。何の後ろ盾もないから厳しい活動になるだろうに、ようやるわ。)

 

 

 ハンターになれば仕事の斡旋から正式な武器の使用許可、或いは必要な知識や技術に対する教育、更に移動や支給品、さらには危険状態になった場合の緊急離脱までも受けられる。

 

「……。」

(ま、大方暗い過去持ちなんだろうな。……とは言えど、か。……ん?)

 

 

「……ちょっと!?……お客さん困りますって…!……!」

 

「いいじゃんか!この辺じゃ見ない顔だしよ、何処から来たんだ?んんん?」

 

 こんな場所で酒癖の悪い奴が居ないわけがない。なかなかに面倒なやつに絡まれてしまった様ではあるが、その視線は仕切りに別のところへ向けられていた。

 

 

「…………。」

(ダル絡みかれてて草。……?…ああなるほ、例の集団がもうどっか行きそうで追いたいのにこれって訳か。それにタッチされると流石にバレるし…立場上問題は起こせないもんな。………ああ…もう!……腹括れ!うし!)

 

 

 すくっと立ち上がると喧騒を突っ切り問題の場所へと一直線に進む。既にガヤが集っていたが、そんな物は居ない、知らないとばかりに突っ切った。

 

 

「おい、アイツ、例の上位ハンターだ。」

 

「本当か!?あの、破竹の勢いで出世した新星とか言う…。」

 

「なら!紅蓮バゼルをソロ狩りして、G級ハンターとネルギガンテを撃退した!?あの!?」

 

「ネルギガンテは流石に眉唾でしょ?いいとこ避難民の保護に尽力したとかなんじゃないの?」

 

「だとしてもスゲェけどな。」

 

「にしてもホントに表情筋が死んでるんだな。…顔が凝りそうな厳しい表情だ。」

 

 

「………。」

(あっ、あっ、あっ、あっ。(大音量の心臓))

 

 

「おい何処見てんだよ。……んん?」

 

「あっ、マズ「おい。」……え?」

 

「……何だ、何のつもりだこの手は?」

 

 酔えどハンター。気づかれない様に気を配っていたつもりだったが勘づかれてしまった。このままでは密猟者にもバレてしまう。…その瞬間、悪酔いしたハンターの肩を何者かの手ががっしりと掴まれていた。

 

 

「おまえ、誰だ?何の様だぁあ!コイツと俺の話だろ!すっこんどけ!」

 

「………。彼女だ。」

(か、彼女が困ってるだろ!いい加減にしろ!)

 

 

「は?」

 

「……え?」

 

(は?)

 

「「「「「「…は?」」」」」」

 

(ハァァァァアァァァア!?!!!!!!!!!)

 

 

「………?」

 

 

 空気が凍り付いた。

 

 

「ほ〜ん、ならいっちょ確かめてやろう、この上位ハンター、ムンダが!」

 

「……そうか。………。」

(……取り消しは…ですよね。……はぁぁ…まぁ、俺に釘付けになってるうちに離脱して、どうぞ。)

 

 

「……。……ありがとう。」

 

 多くは語れない。短い感謝ののちにすぐさまその場から立ち去るが、その様子を気に留める者は居なかった。

 

「ハンターの腕試しと言ったら!」

 

 

「「「「「「「腕相撲だぁぁあ!!!」」」」」」

 

 

「………。」

(……き、キタァァァ!!マジで!?やるの!?あの腕相撲を!?……スマン、拙者張り切りの方宜しいか?……いやマジでワクワクする!)

 

 

 どっからともなく現れた樽と椅子。両者座って向かい合い、睨み合い、腕を乗せたらスタンバイ完了。事はとんとん拍子で進んでいく。

 

「「「「「「「3!!!!」」」」」」

 

「「「「「「「2!!!!!」」」」」」

 

「「「「「「「1!!!!」」」」」」

 

 

バコン!

 

ドガシャンッ!!

 

「「「「「「……え?」」」」」」

 

 

「シィィィ……。ハァ…。」

 

 

「……?」

(何で俺は上を見上げてるんだ?……何で樽が粉々になってるんだ?…ヒぇ…。)

 

 

 まるでゲネル・セルタスの如き勢いで白い息を吐き出すムンダ。

 

 その圧倒的な筋力はハンターを地面に伏せさせるだけに留まらず樽すら砕いて見せた。

 

「……おめえ。上位ハンターなんだってな?…紅蓮バゼルを討伐し、古龍と戦ったんだってな?」

 

「おまえ、舐めてんのか?」

 

 凄まじい怒気を放つムンダ。その威圧にガヤは黙りこくってしまう。

 

「……いや。」

(いえいえいえいえ!滅相もありません!)

 

 

「ならこれは何だ?俺は確かにチャアク使いで、おまえの片手剣よりも遥かに重量級ではあるが…、そう言う問題じゃねえだろ?なぁ?」

 

「……そう言う事だ。」

(許シテ…許シテ…。)

 

 

「初っ端から気に入らなかった所だ。孤高気取りやがってよ。……かかってこいや!!…ボコボコにしてやる。」

 

「……そうか。」

(え?これやる感じ!?喧嘩なんてした事ないよ!え?マジ?……やってやらぁ!!こっちも伊達にハンターやってねぇ!こんな理不尽!拳一つで対抗してみせる!)

 

 

「そうこなくちゃなァァァア!!」

 

 

「………ッ!」

(ぬぉぉおラァァァァア!!!!)

 

 

 

………

……

 

 

 

「……本当に手加減してた訳じゃないんだよね?…シィ…此処切れてるじゃん…此処も、ちょっと消毒液つけるよ。」

 

「…。」

(……いひゃい…ひゃべりひゃくない…。みないで…。いっそ殺してくれ。)

 

 

 翌日、ハンターの様子を見に来たジードが目撃したのは、酒場の隅にボロ雑巾が如く打ち捨てられたハンター、その人であった。

 

 急いで裏に回収すると手当を行い、その内に目が覚めたと言う訳だ。

 

「確かにチャアク使いの人は、片手で2メートル越えの変形斧を振り回せる人達であるけど…。本当に手加減してた訳じゃないんだよね?本当に?…なんか信じられないよ。」

 

「……どうだった。」

(ホントにひどいよ、これが武器格差ってやつか(違う)……それでどうだったの?まさか俺の犠牲が無駄なんて事ないよね?)

 

 

「君はそうやって他人の事ばかり。…あぁ、助かったよ、お陰で尻尾掴めたし、君には感謝しても仕切れないよ。」

 

「……そうか。」

(そか、よかった、目的は達成された訳ならヨシとするか。)

 

 

「……ねぇ、こう怪我しちゃった訳だしさ、一旦家来る?……ほら!目もつけられちゃってる訳だしさ!…熱りが冷めるまで…。」

 

「…無理だ。……やる事がある。」

(……心配は嬉しいけどそれは無理な話やんね。……これ以上の迷惑はそっちに影響くるだろうし、それに何より後もう少しだし。……ほな!)

 

 

 すとんと断ると直ぐにその場を立ち上がると扉を開けて表へ出る。

 …朝早い時間帯は未だ静かに、昨夜の喧騒は何処へやら。丁度いいと宿へ戻って道具を揃え、ギルドに寄り狩場へと赴く。無駄の無い最短の行動で持って、速やかに街から姿を消したのだった。

 

 

「………ですよね、だよね。わかってたさ。……はぁぁ…、とんでも無いことを口走ってくれちゃってさ、訳わかんないよ。」

 

 

 

………

……

 

 

 

「………まさか?」

(……え?…これ現実?)

 

 

 ハンターの視線の先には己の得物である屠龍剣。では何に驚いているのかと言えば、“滲んでいる”のだ、龍属性が。

 

 過去にあった事を思い出して見れば予想は付く。…古龍種の出現だ。

 

 

「……。」

(……テオじゃね?テオ・テスカトルじゃね?……辞めテオ(激震))

 

 

 とは言えども、必ずしもそうとは言えないのだ。事実、未だに小型モンスターは悠々とその辺を歩いている。

 

 古龍特有の強大な威圧、或いは物理的な影響力は小型モンスターはもちろんの事、大型モンスターですら。例外はあるものの、その多くが姿を消すのが常である。

 

「……。」

(出現した瞬間に俺が入って来たってことか?……でもコイツらはそんな素振り見せてないし…火山活動で古龍骨かなんかが出て来たのか?)

 

 

 屠龍剣は反応こそすれど、その対象の生死は問わない。十分な質量であれば骨だろうと反応する事はわかっている。だからこそ最悪の事態である古龍来襲は考えなくとも…いや、これは考えたく無いだけでなのであろうか?

 

 ………。ただ、後もう少しというもどかしいラインを引き摺る気にもなれず、いつも通りのルートで採掘を進めていくことにはなるのだが…。

 

「……何も…か。……?」

(頂上まで来たけれど、結局いつも通りだったな…ん?……煤?…しかも点在している。)

 

 

 何事も無く頂上付近の開けた台地に到着する。…呆気なかったと思わず周りを見渡せば、煤の…小山と表現するには大袈裟だが、砂場のお遊びレベルの物が一つ二つ…。

 

 しゃがみ、手に取り、考察してみる。

 

 

「……。」

(煤と言えば高熱或いは爆破。点在してることから熱戦系は除外してみると、ガンキン、ヴォルガノス、レウス。……ブラキ、そして、テオ。……ただこれはその場に纏まって残留している、普通は吹き飛ぶ事を考えると、元は粘性があって……あっ。………ッ!)

 

 

ドバァッンッ!!

 

 

 視界の端には黄緑の塊。地に触れると同時にけたたましい程の炸裂音を響かせれば、哀れ不用心な狩人は四散どころか粉砕で、その生涯に幕を閉じるのであった。

 

 

 

「………ッ!…ブラキディオス!」

(ダラダラ考え過ぎた!くっそ寄りにもよってあのブラキかよ!…しかもなんか既に怒り状態…待て、可笑しい、何でそんなにボロボロなんだ?)

 

 

 とはならないのがこの男、致命の初撃を何とか躱し【砕竜】『ブラキディオス』と遭い、対する。

 ブラキディオス…肉食恐竜のようなフォルムを原基に敷いた『獣竜種』のモンスターであり、とある生態から火山最強格の生物である。

 

「……。」

(…いや、考えても仕方ない、手負の獣は何とやらだ。兎に角逃げる隙を窺いつつだ、怒ってるとは言え消耗している事は確定。何とか疲労に持っていければ…。)

 

 

 堅牢かつ美しいさすら覚える黒曜色の外殻に身を包み、槌の如き尾を携え、その鋭い顔面より前方に張り出た頭角はまるでリーゼント…と言うよりかはモヒカンか?その先端は本来緑に覆われている筈だが、今は黄緑に淡く発光している

 

 

Grsyurrrrrr……

 

 

 しかし本種最大の特徴たるはその前腕だ!ボクサーの如きそれは正に何処までも打ち砕く事を目的とした形である。そしてさらに!そこにへばりつく緑の粘菌がとんでもない!何と爆発するのだ!緑、黄緑、橙、そして赤を最後に炸裂する!その威力たるや、あの火山の強豪アグナコトルを、場合によってはたったの2発でノックアウト!

 

 

BrAaaaaaa

 

 

 大銅鑼の如き剛咆が解き放たれた。今直ぐにでも飛びかかるかと思いきや、唐突に腕を内に当てがい片方ずつ素早く一舐め…。

 

「……まさか!」

(不味い不味い!ジャンピング土下座だ!…覚えてるぞ!これは!)

 

 

 飛びかかった!腕を舐めるは粘菌を活性化させる為、砕竜の唾液はそれを可能にする。

 

 主の怒りに呼応した粘菌は淡く発光する黄緑へと変色し、既に手順を踏む事はない。僅かな衝撃でも炸裂する炸裂する爆破は主すらも巻き込んで、大地を揺るがし、そして砕く。

 

「……。」

(エッグ…!え?リアルだとあんなやばいの?……いやまぁ、常にゼロ距離でこれに耐えてるのも可笑しいけど。)

 

 

 生まれた時から爆破とともにある為に、耐えられなければ退るのみ。

 

 前に飛び込む事で一生を得る、が、砕竜の反応は素早く、振り返ると同時に拳を振り上げ、打ち下ろす…いや、撃ち下ろす準備に入る。

 

 

「…見え空いた事を…。」

(それは流石に当たらんて!)

 

 

 それは撃ち下ろ…。

 

 

「……?」

(あれ?何も来な…まてブラキってそう言えb(早口))

 

 

 ギリギリまで粘り騙したその拳は、確実にそれを葬った。

 

 

「……フェイント!」

(っぶねぇ!!!とりま離れないと!!)

 

 

 吹き荒ぶ爆風に紛れて距離を取るハンター。

 

 …正直舐めていたのだろう。その黒曜殻も今や罅付き、皮は裂け、生傷が絶えない、その様相に。

 

 距離を取り、心を取り直した今こそ、会い対する。……筈だった。

 

 

GoOOooraaaAッ!!!

 

 

バガャンッ!!!

 

 

 金剛棘と黒曜殻がぶつかり合いは凄まじく、いっそ火花すら散るほどに、しかし尚、穿つこと叶わず砕け散る。

 

 ……ならば何度でも突き立てよう!何だ折れようと!何度でも!

 

 

 黒い巨影は怒れる砕竜を叩き伏せた。

 

 反撃もままならず哀れ、その横っ面は大地にめり込む程に叩き伏せられ、その身体は確とマウントを取られて仕舞えば、弱々しく踠く事しか許されない。

 

 

………ッ!

 

 

 発覚。対峙。その瞳に映るは果たして怒りか、興味か、或いは本能に刻まれた破滅か?

 

「……。」

(へへっ……勘弁してくれよ(絶望))

 

 

 





 ハンターはね、常に逆境に立たされてなんぼなんだ。狩場とか言いつつもそこは、自然の領域。結局は狩られる側でもあるんだ。
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