蟲惑魔とGX世界   作:メリルメリルメリル

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初めての決闘盤でのデュエル

 

~デュエルアカデミア中等部デュエルステージ~

 

 デュエルをすると言われてこの場所へと案内されこの場所の事を軽く説明もしてもらえた。

 ここはデュエルディスクを使ってデュエルするための場所で成績優秀生は面倒な手続きを無しに先生からの簡単な許可だけで使える事になっているらしいのだけど、今日の為に僕達以外は立ち入り禁止という事になっている。って聞かされたのだけど……

 

 

「あの人……ちょっとハイネさんに似てるかも。

 ……あれ?今は立ち入り禁止じゃなかったの?」

 

「天上院くんの事ですね。

 観客席にいる彼女も素晴らしい成績なのですが、同性相手の方が良いと思いましてこのようにしたのですが……」

 

「あの、北村先生。その子が例の?

 その……男の子………なんですよね?」

 

「はい。男性、の、よう、ですよ?天上院くん」

 

「そう……ですか。

 何と言いますか……かわいらしい子、ですね?」

 

「そうですね」

 

 

 質問した時よりも困惑した表情で座り直すハイ……天上院さん。

 その納得いかないって感じに困った表情をしながらもどことなくキリッとした感じなのが余計にハイネさんそっくりな人だなぁって思いました。

 しかし人間さん達の言う男とか女とかの拘りってよくわからないなぁ~……

 

 そんな風に考えていると準備ができたみたいでそろそろ始まるみたい。

 僕もデュエルディスクをセットして……セットして………???

 

 

「……ちょっと待って」

 

「どうした?……ってオイ、近い!近すぎるぞ!」

 

「あ、ごめん。近すぎた?」

 

 

 むう……こういうところやっぱり慣れない。

 姉さん達と話し合う時は隣り合わせで肩が密着するくらいの距離が普通で、お互いに気がのったりしてると寝転がって背中をくっつけてダラダラ話したりするのが普通だもん。

 魔法都市エンディミオンでも特に指摘された事無いから人間が距離感ってものに敏感すぎるのだと思います。

 

 

「それでね、万丈目くん……さん?」

 

「万丈目さんだ」

 

「ん、わかった。 万丈目さん。

 それで万丈目さん。 これってどうやって付けるの?」

 

「ん?……お前、まさかデュエルディスクの使い方がわからないのか?」

 

「ううん。 操作方法は習ったけど、腕に装着する方法は教わっていないんだよね。

 だから困ったの」

 

「……貸してみろ。 腕を出せ。

 ………………ほら、できたぞ」

 

「ありがとう。 万丈目さん」

 

 

 ちょっとしたトラブルも起きたけど準備完了。

 距離を取り直して万丈目さんに向き直ると号令がかかる。

 

 

「これより万丈目準対サラの試合を開始する!」

 

「デュエルッ!」「でゅ、でゅえる!」

 

 

 うわ、すっごい眼力、すっごい気合い。

 こんなに距離があるのにいきなりの事でビックリしちゃった。

 元々目付きが鋭い人だなって思ってたけどもっと凄くなるのか……

 

 

「俺のターン! ドロー!

 手札から増援を発動!デッキからレベル4以下の戦士族モンスターを手札に加える!

 俺は!デッキよりヘルソルジャーを手札に加え攻撃表示で召喚する!」

 

 大きな剣を持つ、黒い鎧に身を包んだがたいのいい戦士が剣を一振りしながら現れる。

 

 ヘルソルジャー☆4、闇、戦士族

 攻撃力1200

 守備力1400

 

「カードを2枚伏せ、ターンエンドッ!!!

 さあ、どう来るッ!? 貴様のターンだッ!!!」

 

 

・万丈目準、LP4000、手札3枚

・モンスター×1

ヘルソルジャー

・魔法、罠×2

伏せ×2

 

 

 人に指を指してはいけません!って言いたいけどちょっと怖くて言えない……

 どう来るって言われても……

 デュエルがこんなに激しくて気合い入れるモノだなんて知らなかったよ………

 

 姉さん達と日向で机の上に並べてのんびりとやるものだと思ってたんだけど……

 でも何か初対面で気押されっぱなしなの悔しいし、何よりコレが人間の普通なら真似しなきゃね。

 

 

「ぼ、僕のターン! ドロー!

 僕は、友達のラドリーちゃんを攻ッ!……間違えた!

 ドラゴンメイド・ラドリーを攻撃表示で召喚」

 

 僕より少し小さいくらいの見慣れた友達が汚れ1つ無い見習いメイド服を着て元気良く現れる。

 

 ドラゴンメイド・ラドリー☆2、水、ドラゴン族

 攻撃力500

 守備力1600

 

 

 召喚の時はカードに記された名前をちゃんと言わなくちゃいけないんだったよね。

 あぶないあぶない。

 

 

「やはり、初めて見るモンスター……」

 

「かわいいわね……」

 

「Oh! かわいいデース!」

 

【ひさ……誰!?】

 

 

 こっち見て第一声それか~……

 というかそれこっちのセリフでもあるんだけど。

 何そのピカピカなメイド服?私の知ってるラドリーちゃんはいつもどこか汚れてるじゃん。

 

 

「【サラちゃんだよ~】」

 

【サラちゃん!?何その服!?どうやって光合成するの!?まさか虐待!?ヒドイ!】

 

「【違う違う大丈夫だよ。別に光合成できない訳じゃないし】」

 

 

 光合成は基本背中からするから上手くできないのは確かだけど……

 デュエル中なので挨拶はテレパシーで簡単な済ませたし続行させよ。

 

 

「【それはともかく力を貸してラドリーちゃん!】」

 

【任せて!】

 

「ラドリーちゃんの効果発動!

 ラドリーちゃんが召喚、特殊召喚に成功したら1ターンに1度だけデッキの上から3枚カードを墓地に送る事ができる」

 

【ふっ、やあ!】

 

 

 その場でくるりと回りバッと手を上げ3つの光が私の墓地へと吸い込まれていく。

 

 

「……ラドリーちゃん?」

 

【私悪くないもん!】

 

 

 強欲な壺と早すぎた埋葬が落ちた。

 ラドリーちゃんが悪くないのはそうなんだけどさ……

 あ、でもポトリ-ちゃんが落ちてるラッキー。

 

 

「先に発動しとけば良かったなぁ……

 僕は手札から天使の施しを発動。 その効果でカードを3枚引いて2枚捨てる。

 ………カードを3枚伏せて、よし!

 いくよラドリーちゃん!」

 

【いくぞー!】

 

「手札から右手に盾を左手に剣を発動!

 このターンの間だけフィールドにいる皆の攻撃力と守備力が入れ替わるよ」

 

 

 ドラゴンメイド・ラドリー

 攻撃力1600

 守備力500

 

 ヘルソルジャー

 攻撃力1400

 守備力1200

 

 

「バトル! ラドリーちゃんでヘルソルジャーを攻撃」

 

【ラドリー……フィストーッ!!!】

 

 

 攻撃をしゃがんで避けてからのアッパーカットでヘルソルジャーを打ち上げられたまでは良いんだけど、何故かヘルソルジャーが空中で爆発した。

 

 

 万丈目準

 LP4000→3800

 

 

「え? 今何で爆発……イタ!」

 

【ぷぷぷっ】

 

「えっ!? なに!? 今の何!?」

 

 

 サラ

 LP4000→3800

 

 

「ヘルソルジャーの効果だ。

 このカードが相手モンスターの攻撃によって破壊され墓地へ送られた時、その戦闘によって自分が受けたダメージと同じダメージを相手に与える」

 

「あ、そうだったんだ。 教えてくれてありがと。

 これで僕はターンエンドだよ」

 

 

・サラ、LP3800、手札1枚

・モンスター×1

 ドラゴンメイド・ラドリー

・魔法、罠×3

 伏せ×3

 

・万丈目準、LP3800、手札3枚

・モンスター×0

・魔法、罠×2

 伏せ×2

 

 

「俺のターン! ドロー!」

 

「この瞬間、リバースカードオープン。

 永続トラップ神の恵みを表向きにするね」

 

「それがどうした!

 俺は手札より強欲な壺を発動しデッキからカードを2枚引く。

 リバースカードオープン!リビングデッドの呼び声!

 蘇れヘルソルジャー!

 更に手札から速攻魔法、地獄の暴走召喚!

 この効果によりデッキからヘルソルジャーを2体特殊召喚!

 ただ、そちらも自分フィールドのモンスターを1体を選び、デッキ、手札、墓地から可能な限り特殊召喚する。

 さあ、ドラゴンメイド・ラドリーを特殊召喚しろ!」

 

「そう言われても僕の友達のラドリーちゃんは世界に1人しかいないもん……」

 

【そうだそうだー!グルルルル!】

 

「ならばそのままバトル!

 ヘルソルジャーよ、ドラゴンメイド・ラドリーに攻撃しろ!」

 

【ひっ】

 

「させない!トラップ発動アームズ・コール」

 

【おお!】

 

「このカードの効果でデッキから装備魔法を手札に加え、そのカードを装備可能な状態ならそのまま装備することができるよ。

 僕は装備魔法、明鏡止水の心を手札に加えてラドリーちゃんに装備」

 

【え?なにこれ?……イタ!】

 

「明鏡止水の心を装備している限りラドリーちゃんは戦闘及び効果では破壊されなくなるよ」

 

「だがダメージは受けてもらうぞ!

 いけ!ヘルソルジャー2体でドラゴンメイド・ラドリーに攻撃!」

 

【サラちゃんのバカー!!!】

 

 

 サラ

 LP3800→3100→2400→1700

 

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」

 

 

・サラ、LP1700、手札1枚

・モンスター×1

 ドラゴンメイド・ラドリー

・魔法、罠×3

 伏せ×1

 神の恵み

 明鏡止水の心

 

・万丈目準、LP3800、手札2枚

・モンスター×3

 ヘルソルジャー×3

・魔法、罠×3

 伏せ×2

 リビングデッドの呼び声

 

 

「僕のターン、ドローしてライフを500回復するよ。

 ……えっと、ごめんね? そんなそっぽ向かないでよ」

 

【つ~ん】

 

「ふぅ、ラドリーちゃんを守備表示に変更するね。

 そして今引いたランカの蟲惑魔を攻撃表示で召喚するよ!」

 

 他の姉さん達と比べて一歩くらい引いた距離から、しかし確かな愛情で僕を見守ってくれる頼もしい背中がツインテールを揺らしながら降り立った。

 

 ランカの蟲惑魔☆4、地、昆虫族

 攻撃力1500

 守備力1300

 

 

「ランカ姉さんの効果!

 デッキから他の姉さんを手札に呼んでくれるよ」

 

【コールゲート】

 

 

 姉さんが優雅に片手を振ると闇を凝縮したかのような黒いゲートが出現し、そこからリセ姉さんが出てきて僕の隣に並ぶと光になって手札に収まる。

 

 

「手札に加えたのはリセ姉、リセの蟲惑魔。

 伏せカードオープン。

 魔法カード、デュアルサモンを発動してそのまま召喚」

 

 濃い霧が発生し、その霧がグニャリと人の形に輪郭を型取り赤い瞳が輝き、霧が吹き飛ぶと同時に緑の瞳をした白い姉が姿を現す。

 

 リセの蟲惑魔☆4、地、植物族

 攻撃力1200

 守備力1600

 

 

「手札からフィールド魔法、森を発動。

 これで姉さん達の攻撃力、守備力が200ポイントアップするよ」

 

 

 ランカの蟲惑魔

 攻撃力1700

 守備力1500

 

 リセの蟲惑魔

 攻撃力1400

 守備力1800

 

 

「バトル! ランカ姉さんでヘルソルジャーの1体に攻撃!」

 

「リバースカードオープン!速攻魔法、収縮!

 この効果で俺は自分のヘルソルジャーの攻撃力を半分にする!」

 

「……なんで???」

 

「さあ、もう攻撃は止められんぞ!」

 

【チャームファング】

 

 

 姉さんが優雅にクルリと回ると同時にヘルソルジャーの死角からのびた口が襲いかかり、小さくなった体を一口で噛み砕くと爆発した。

 

 

「くっ……」

 

 

 万丈目準

 LP3800→2700

 サラ

 LP2200→1100

 

 

「よくわかんないけどリセ姉で攻撃!」

 

【ダークボール】

 

 

 リセ姉さんが術を作り出し闇のエネルギー弾をぶつけてやっぱりヘルソルジャーは爆発した。

 

 

 万丈目準

 LP2700→2500

 サラ

 LP1100→900

 

 

「リセ姉さんの効果を発動!」

 

 

 リセ姉さんの瞳が赤くなり、深い笑みを浮かべ【クスクスクス……】という笑い声と共に赤黒い霧へと幻影のように姿が溶け消える。

 

 

「リセ姉さんの効果は自身をリリースして墓地とデッキから1枚ずつ落とし穴かホールと名のついた通常トラップカードをセットできる。

 この時同名カードは駄目だから……僕は墓地の蟲惑の落とし穴とデッキの串刺しの落とし穴をセットする。

 ふふふ、これこそが僕達蟲惑魔一族の戦い方だよ。ターンエンド」

 

「悪いが、蟲惑魔モンスターの効果というものが見たかっただけで今の動きである程度把握できた。

 態々落とし穴かホールと言っている辺り、融合をサポートするのと似たように落とし穴カードを多用しサポートするのが蟲惑魔の特徴なのだろう。

 様子見は十分……故にこのデュエル、次の俺のターンなど来ること無く終わるッ!!!

 貴様のターンエンド時、トラップカードオープン!破壊輪!

 俺は破壊輪をヘルソルジャーに取り付ける!」

 

「装備する罠カード?」

 

「違う。 爆発させるカードだ。

 爆発させ、爆発したモンスターのその攻撃力分のダメージをお互いに与える」

 

「ダメージをお互いに……えぇっ!?」

 

【あらら、ここまでね】

 

【なんかあの人ずっと爆発してない?】

 

「俺もその美人な姉達が爆発するところなんてみたくないからそれは許してやる。

 さあ、心の準備は良いな?

 スリー!ツー!ワン!ゼロ!」

 

 ヘルソルジャーが大爆発し僕のライフポイントは0になった。

 

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