デュエル開始の宣言でデュエルディスクが僕の先攻だと知らせてくれる。
「僕の先攻、ドロー!………………」
う~ん……良い手札なんだけど先攻だと悩むね。
強いメイドさんとお菓子に野菜………
「……どうしたのかしら?」
「あ、ごめんね。実はこのデッキ、今日の為に作った特別なデッキだからどうしよっかなって悩んで」
チラリと視線を向ければ黒幕のパルラさんがサムズアップで返事をしてきた。
「え?蟲惑魔デッキじゃないの?」
「うん。姉さん達はお休みで今日はメイドさんだからメイドさんデッキなんだ。
ほら、僕の友達や知り合いにメイドさんがいるから力を貸してもらってね」
「なるほど、ラドリーちゃんとかね」
「いやラドリーちゃんは……でもまあ間違ってないしそういうことで良いや。
……よし、決めた。
本日お越しのお客様、デザートに甘~いマカロンは等はいかがでしょうか?
ただしマカロンの販売はしておりませんのでご注意下さいませ!
マシュマカロンを守備表示で召喚!」
練習通りの振り付けとハッキリと聞き取りやすい事を意識した大きな声と共にデュエルディスクへカードを置く。
デュエルディスクが反応しピンク色をした可愛らしい見た目のよくわからない弾力のよくわからない生き物がプルンと出現する。
マシュマカロン☆1、光、天使族
攻撃力200
守備力200
「……サラさん、凄くノリノリね」
「えへへ、振り付けも練習したんだ~」
「そうなの……それよりそのカード、あの武藤遊戯が使ったカードね。
有名だけれど、あまり使う人の少ないカードよね」
「???……うん、使ってる人見たこと無いよね。
使ってない僕が言うのはどうかと思うけど、この子はかなり強いと思うんだけどなぁ……」
……『あの』むとうゆうぎ???
あのって事は有名人なんだよね?簡単な概要だけでも後で検索しとこ。
「でも貴女は素早いモモンガを入れていたじゃない」
「効果がちょっと似てるもんね~。
カードを3枚伏せて、これでターンエンドだよ」
サラ、LP4000、手札2枚
・モンスター×1
マシュマカロン
・魔法、罠×3
伏せ×3
「私のターン、ドロー!
私はエトワール・サイバーを攻撃表示で召喚!」
明日香さんがデュエルするのを見てるとほぼ毎回出てくるキリッとしていて格好いい女性が舞台へと舞い降りた。
エトワール・サイバー、地、戦士族
攻撃力1200
守備力1600
「バトル!エトワール・サイバーでマシュマカロンに攻撃!」
これはプレイミス……に見えるかもしれないけど、僕が上級モンスターを殆ど使わないって知ってるからデッキを変えてもその辺は変わらないでしょっていう身内読みかな?
だとしたら大正解だし後々困る時が来るかも……どうしよう、そう考えるとちょっと困るかも。
こんな事なら高い事故率が更に高くなるのを気にして強制転移とか抜かなきゃ良かったかな?
なんて考えている内にエトワール・サイバーの蹴りが直撃し真っ二つになったマシュマカロンは2体に増えた。
「攻撃を受けてマシュマカロンの効果が発動したよ!
この子は戦闘や効果で破壊されると2体までマシュマカロンを特殊召喚できる分裂効果があるんだ。
マシュマカロンを2体守備表示で特殊ちょうか……」
「……とくしゅちょうかん」
「守備表示で特殊召喚!!!」
周囲の「噛んだ」とかそう言った言葉を消し去るくらい力一杯の特殊召喚だよ!どうだ!
「……ええ噛みましたよ!」
ダメだった!ならば仕方ない!
こんな早々に切るカードじゃなかったけど、こうなれば完全完璧かわいいポーズをやるしかない!
刮目して魅るが良い!コレが蟲惑魔的の可愛いさだよ!
「万丈目!噛んじゃったからサラちゃんかわいいって言って!」
「誰が言うか!」
「サラちゃん可愛いよー!」「「サラちゃんかわいい!」ですわ!」【【サラちゃん可愛いー!】】「サラちゃん超かわいい!」【サラは可愛いよ】「サラちゃーん!」
「知ってる!!!」
最高の笑顔かつ「知ってる」までがセットでのトリオン姉さんとパルラさん伝授の奥義だよ。
せっかく手札を切ったのに釣れた人数はたったのこれだけかぁ~。
とっさだったし仕方ないけど蟲惑魔的に残念だなぁ。
それにジュンコさんにももえさんもそうだけど身内の声もノーカンって考えるとやっぱり少ない。
僕もまだまだ修行不足だね。
でも万丈目のこのタイプの照れ顔見れたので満足。
「何なのかしら、このやり取り……」
「困ったらこう言っとけってトリオン姉さんが教えてくれた蟲惑魔的にとっておきな行動だよ。
……ふぅ~、恥ずかしかったけどなんかもう恥ずかしさも1周回って震えが取れたよ。
さあ、こっから本番!僕のマシュマカロンは特殊召喚されたよ!」
「え、えぇ。破壊して特殊召喚されるのはわかっていたわ。
私はカードを2枚伏せてターンエンドよ」
サラ、LP4000、手札2枚
・モンスター×2
マシュマカロン×2
・魔法、罠×3
伏せ×3
天上院、LP4000、手札3枚
・モンスター×1
エトワール・サイバー
・魔法、罠×2
伏せ×2
「僕のターン、ドロー!
お客様がお見えです!アリアンナさん対応宜しくお願い致します。
手札からラビュリンス・サーバンツ アリアンナを攻撃表示で召喚するよ」
カードと同じ形に白銀の光溢れだし、そこから優雅にラビュリンスのメイドさんが現れる。
ラビュリンス・サーバンツ アリアンナ☆4、闇、悪魔族
攻撃力1600
守備力2100
「あら、綺麗な人……って、レベル4で攻撃力1600に守備力2100ですって!?」
「うん。学園祭の間だけ手伝ってくれている難攻不落のラビュリンス城が誇る凄く強いエリート戦闘メイドさんだよ」
ラビュリンス城はアトラ姉さんが売りに出してる特別な糸を大量に買ってくれるお得意様だからね。
ダメ元で聞きに行ったら何故か姫様がノリノリだったのだけど、用があるのはメイドさんだから姫様には丁重にお断りしたら【次があるなら必ず及びなさい!さもなければ地獄のラビュリンスへとご招待致しますわよ!?】って言われちゃったから高等部にも似たような行事があったら呼ぼう。
こうやって学園祭の間だけ貸してもらっている訳だしね。
「さて、アリアンナさんの効果発動するよ!
召喚、特殊召喚に成功した時にデッキからラビュリンスカードを手札に加える。
さあ、アリアーヌさんシフトが入りますよ!
僕はデッキからラビュリンス・サーバンツ アリアーヌを手札に加えるね」
アリアンナさんが羽ペンを取り出しサラサラと用紙に何かを書き終えると用紙が蒼い炎を上げて消えてなくなる。
すると丸めた用紙を片手に持つアリアーヌさんが出現したかと思えば光となって僕のデッキへと飛んで来る。
その映像が終わるとデュエルディスクが正常に作用しデッキから一枚のカード、アリアーヌさんが出てきたので手札に加えるとデッキは自動でシャッフルされる。
「バトル!アリアンナさんでエトワール・サイバーに攻撃」
「リバースカードオープン!ドゥーブルパッセ!
これによりこの戦闘をお互いのプレイヤーに変えるわ!
いきなさいエトワール・サイバー!」
「頼みますアリアナさん!」
接近するアリアンナさんの頭上をエトワール・サイバーさんが華麗に飛び越え、そのままエトワールサイバーの鞭のような蹴りは僕に当たる。
遅れてアリアンナさんの持つ3つの鍵が緑の光を纏い、振るわれる鍵は獣の爪のような軌道を描きながら迫り明日香さんへと命中する。
サラ、LP4000→2800
天上院、LP4000→2400
「いった……あれ?1200?」
「くぅ……エトワール・サイバーは直接攻撃する時に攻撃力が500ポイントアップする効果があるのだけれど、残念ながらドゥーブルパッセの効果は攻撃力分のダメージを与える効果だからエトワール・サイバーの効果は発動しないわ」
「なるほど。じゃあ僕はこれでターンエンド」
サラ、LP2800、手札3枚
・モンスター×3
ラビュリンス・サーバンツ アリアンナ
マシュマカロン×2
・魔法、罠×3
伏せ×3
天上院、LP2400、手札3枚
・モンスター×1
エトワール・サイバー
・魔法、罠×1
伏せ×1
「私のターン、ドロー!
私は、手札より強欲な壺を発動。この効果によりカードを2枚ドローする」
「おっと、うぇっへっへっへ。明日香先輩なぁ~に良いもの持ってんですか?
あーしにも分け前くださいよ~」
「え?サラさん???」
「リバースカードオープン!永続トラップ、便乗を発動!」
「便乗……見たことあるけど、随分とマイナーなカードね。
どういう効果だったかしら?」
「このカードは相手がドローフェイズ以外でドローした時に発動することができるよ。
その後、明日香先輩が枚ターン支給されるドローフェイズ以外でドローする度に、あーしも明日香先輩から口止め料として2枚ドローさせてもらう関係になるってわけっスよ。
うぇっへっへっへっへ」
「……メイドさんデッキよね?」
「ゴマスリ?はメイドのたしなみだから入れたら?ってパルラ姉さんが言ってたから……」
視界の隅でパルラ姉さんがティルルさんの鋭いチョップを受けている様子からやっぱり嘘だったようだけど、せっかく練習してきたんだしやれることは全部やってくよ。
パルラ姉さんはやる時はやる人なのだけれど、普段から発言がだいぶふざけていて、けれどそれは自分から道化を演じて雰囲気作りをしてくれているからで、とても明るく優しい人なんだよ。
だからこそ、信頼できる。
パルラさんが嘘を伝えたのは自分のように道化になって祭りを盛り上げろって意図があるって信じてるから全力で道化を演じるよ。
さっきの「かわいいって言って」もその延長線だしね。
「サラさん……貴女、真面目な人だとは思っていたけどここまで真面目だったのね」
「む~……ほっといて!
せっかく練習したんだもん!やるったら全部やんの!」
「本当に貴女は真面目な子ね。
私は、手札からサイバー・ジムナティクスを守備表示で召喚!」
白い仮面を付けた褐色で筋肉質な体格をした女性が現れる。
この人、初めて見たときあまり見ない体格で凄く驚いたし今もつい腕の辺りをマジマジ見てしまいそうになる。
サイバー・ジムナティクス☆4、地、戦士族
攻撃力800
守備力1800
「サイバー・ジムナティクスの効果発動!
手札を一枚捨て、ラビュリンス・サーバンツ アリアンナを破壊する!」
「アリアンナさん!?」
体が赤く光るとガラスが割れるかのようになってアリアンナさんのソリッドビジョンが消える。
「バトルよ!エトワール・サイバーでプレイヤーにダイレクトアタック!」
「えっ!?ダイレクトアタック!?」
「前のターンに発動したドゥーブルパッセの効果よ。
このターンエトワール・サイバーの攻撃を相手プレイヤーへの直接攻撃にする事ができる!」
その説明が終わると同時にエトワール・サイバーの蹴りが放たれる。
「いった」
サラ、LP2800→1100
「むぅ、ライフが心許ない……」
「私はカードを1枚伏せ、ターンエンドよ」
「ターンエンドですね?では本日も勤務お疲れさまでした。
明日香先輩に差し入れが入っていますよ。
トラップカード、強欲な贈り物を発動」
「強欲な贈り物ですって?
……なるほど、ではお言葉に甘えて私はカードを2枚引かせてもらうわ」
「僕も便乗の効果で2枚ドローするね」
サラ、LP1100、手札5枚
・モンスター×2
マシュマカロン×2
・魔法、罠×2
便乗
伏せ×1
天上院、LP2400、手札5枚
・モンスター×1
サイバー・ジムナティクス
エトワール・サイバー
・魔法、罠×2
伏せ×2
「僕のターン、ドロー!
明日香先輩、ご主人様からチップを頂けるようですよ。
魔法カード成金ゴブリンを発動。
明日香先輩はライフを1000ポイント回復で僕はドロー1回が支給されるよ」
天上院LP2400→3400
「ライフがチップなのね」
「そういうこと。
僕はラビュリンス・サーバンツ アリアーヌを攻撃表示で召喚!」
アリアンナさんと同じ登場のしかただけれど、アリアーヌさんはちょっと気合いが入ってるのか可愛く ウインクして決めポーズを取ってくれた。
ソリッドビジョンの分身に意識を裂けるって事はもしかして仕事サボってますね?
ラビュリンス・サーバンツ アリアーヌ☆4、闇、悪魔族
攻撃力1800
守備力1100
「アリアーヌさんの効果を発動!
手札のトラップカードを1枚捨てデッキからアリアーヌさん以外のレベル4以下の悪魔族を守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚するのはうちの料理長のデビル・コックです!」
アリアーヌが三叉槍のような蝋燭立てを打ち鳴らすと何処かのお城にありそうな両開きの扉が出現して、ゆっくり開くと中から紫色の肌をしたゴブリンみたいな人が片手のフックとナイフを打ち鳴らしながら登場する。
デビル・コック☆4、闇、悪魔族
攻撃力1800
守備力1000
「速攻魔法、神秘の中華なべを発動!
さっそくデビルコックに料理を作って貰いましょう!」
そう口にはしたものの、残念ながら中華なべは出現しても料理のソリッドビジョンは用意されていないのか精霊の力がこもっていないデビルコックは【バシュゥ…】って音と共に消えて無くなった。
サラ、LP1100→2900
「永続トラップ、リビングデッドの呼び声!
厨房に戻るのは早すぎますよ料理長!デビルコックを攻撃表示で特殊召喚!
さあお仕事の時間です。バトル!
料理長はエトワール・サイバー、アリアーヌさんはサイバー・ジムナティクスへの接待をお願いします!
手札より速攻魔法突進を発動しアリアーヌさんは攻撃力を700ポイントをアップする事もお忘れ無く!」
料理長の投げた包丁が、アリアーヌさんが蝋燭立てを使わず肘を使った強力なタックルを放ち命中するとガラスのように砕ける。
天上院、LP3400→2800
「料理長の効果発動!
明日香先輩、お楽しみのまかないの時間です!2枚ドローしてください!」
「こんなに手札が増えるのは初めてね……ドロー!」
「便乗の効果で僕もドロー!……お?
手札抹殺を発動するよ!」
「ここで手札抹殺!?」
「僕は3枚捨てて3枚ドロー!」
「私は7枚捨てて7枚ドロー……まさか、デッキ破壊?」
「え?違うよ?ちょっと準備に時間がかかるだけ。
明日香先輩がドローしたから僕も2枚ドロー。
強欲な壺を発動して2枚ドロー。成金ゴブリンを発動して1枚ドロー。天使の施しを発動して3枚引いて2枚捨てるよ。カードを2枚伏せてリロードを発動して3枚戻して3枚ドロー!手札の貪欲な壺を発動、僕の墓地の5枚のモンスターカードをデッキに戻してシャッフル、2枚ドロー!
………ざぁ~んねん。止まっちゃったかぁ。カードを1枚伏せてターンエンドだよ!」
天上院、LP2800→3800
「ず、ずいぶん凄いドローだったわね……」
「手札まだ3枚も残ってるっての幸せだよね~」
「その幸せはこのターンまでね。トラップ発動、因果切断!
手札を1枚捨てマシュマカロンを除外し墓地に同名カードがあればそれも除外よ!」
「むぅ……大変好評の為お店のマシュマカロンは商品棚の上にある物で最後となってしまいました」
サラ、LP2900、手札3枚
・モンスター×3
ラビュリンス・サーバンツ アリアーヌ
デビルコック
マシュマカロン
・魔法、罠×5
リビングデッドの呼び声
便乗
伏せ×3
天上院、LP3800、手札6枚
・モンスター×0
・魔法、罠×1
伏せ×1
「私のターン、ドロー!」
「トラップカード発動、ゴブリンのやりくり上手を発動!
このカードは墓地のゴブリンのやりくり上手の数+1枚ドローして手札から1枚デッキの1番下に戻すよ!
けどここでチェーンして、ゴブリンのやりくり上手、更に非常食を発動!
非常食の効果で僕は全部のカードを墓地に送って4000回復するね!」
サラ、LP2900→6900
「リビングデッドの呼び声が無くなったから料理長がお帰りになりま~す。お疲れ様でした~。
チェーン解決で墓地のゴブリンのやりくり上手の効果!
墓地のゴブリンのやりくり上手の数は3枚だから4枚ドローし1枚デッキの1番下に戻すのを2回するよ」
「嘘でしょ!?」
「えへへ、手札9枚だよ?凄いでしょ~」
「そのカード、私も採用しようかしら?
……でも、今は関係無いわね。
私は私のできるデュエルをするだけ!
私はリビングデッドの呼び声を発動!
墓地からエトワール・サイバーを特殊召喚し、手札から融合を発動!
エトワール・サイバーと手札のサイバー・チュチュを融合!
来て、サイバー・ブレイダー!」
融合のグルグルとした演出の中心から飛び出し、長い髪をなびかせながら部屋のデュエルスペースをめいいっぱい使い風のように滑り、回転からピタリとポーズを決める格好いいスポーツ選手が登場した。
サイバー・ブレイダー☆7、地、戦士族
攻撃力2100
守備力800
「ひ、非常食発動しておいて良かった……」
うわ~、思わず冷や汗が出ちゃった………
大量ドローで気持ちよくなってもっと気持ちよくなろうとしての行動だったけど正直プレイングミス気味だったよねって反省していたところで明日香さんのエースが登場。
相手が明日香さんだから融合にチェーンして非常食使っていただろうけど、明日香さんじゃないなら使ってなかったと思う。
そしてサイバー・ブレイダーの効果は、相手フィールドのモンスターが3体なら相手が発動したカード効果は無効化される永続効果を持ってるから、残りライフ2900ポイントしかないのに沢山手札のある状態でそんなことしてきたら生きた心地がしないよ。
というか因果切断はその為の調整だったのか。恐いなぁ。
「えぇ、まさかそんな思い切ったことされるとは思わなかったわ。
私は機械天使の儀式を発動!
手札のサイバー・エンジェル-韋駄天-を使用し儀式召喚!
現れよ、サイバー・エンジェル-弁天-!」
ヌンチャクのように鎖でつながれた鉄扇を構えて黒髪の格好いい女性が現れる。
サイバー・エンジェル-弁天-☆6、光、天使族
攻撃力1800
守備力1500
「墓地のサイバー・エンジェル-韋駄天-の効果、フィールドの儀式モンスターの攻撃力を1000ポイントアップする!
更に手札よりリチュアル・ウェポンをサイバー・エンジェル-弁天-に装備し1500ポイントアップ!」
鉄扇を持つ手に魔法の弾を放つボウガンの付いた金色のガンドレッドが装備される。
サイバー・エンジェル-弁天-
攻撃力1800→2800→4300
守備力1500
「攻撃力4300!?」
ほら予感的中したじゃん!非常食無かったらこのターンで負けてたよ!?
「バトル!サイバー・エンジェル-弁天-でラビュリンス・サーバンツ アリアーヌに攻撃!」
以前見た事のあるXYZドラゴンキャノンもモノを遙かに超えるエネルギー弾が放たれアリアーヌさんを飲み込もうとする。
……が、アリアーヌさんは自分が立っていた地面を蹴るとカードが起き上がり、起き上がったアリアーヌさんのカードの映像だけがエネルギーに飲み込まれてアリアーヌさん自身は横に避けて【またね~】とでも言いたげに僕と明日香さんに手を振って、その場で優雅にクルリと回ると蒼い炎を上げて姿をかき消した。
「……もしかして今の子もカードの精霊だったのかしら?」
「うんそうだよ。学園祭のために協力してくれたんだ」
「そうだったのね。でも、破壊は成功しているようね。
サイバー・エンジェル-弁天-の効果発動!アリアーヌさんの守備力分のダメージを与えるわ!」
サラ、LP6900→4400→3300
「サイバー・ブレイダーでマシュマカロンに攻撃!」
「え?」
なんで……あ、そっか。
僕ほどじゃないけど、明日香さんも緊張していたのか。
「マシュマカロンは不死身だよ!
墓地からマシュマカロンを特殊召喚!」
「な……カードを1枚伏せ、ターンエンドよ」
サラ、LP2900、手札9枚
・モンスター×1
マシュマカロン
・魔法、罠×0
天上院、LP2800、手札0枚
・モンスター×2
サイバー・エンジェル-弁天-
サイバー・ブレイダー
・魔法、罠×3
リビングデッドの呼び声
リチュアル・ウェポン
伏せ×1
「僕のターン、ドロー!
僕は手札より高等儀式術を発動!
今度の料理人はこの人、デッキから鉄鍋……コホン、鉄腕ゴーレムを墓地支店へ派遣し料理開始!
メイド喫茶墓地支店からハングリーバーガーを守備表示でお届けです!」
「ハングリーバーガーですって?」
「彼は私のデッキで唯一の勇敢な戦士様だよ」
デュエルモンスターズって精霊をモチーフにしてカードを作っているらしいけどこんなふざけた形状の子を精霊界の、少なくとも魔法都市やドリームランド、ラビュリンス周辺の草原や森でも見たことないんだけど。
そんないるかどうかもわからない生きたハンバーガーが手札より降臨した。
ハングリーバーガー☆6、闇、戦士族
攻撃力2000
守備力1850
「ライフを800払い、早すぎた埋葬を発動!
来て、ドラゴンメイド・ラドリー!!!」
【やっと出番だね!私の効果発動!】
見慣れた友達が元気よく飛び出し能力を使おうと光を作るけど、それはすぐに霧散して小さな煙りだけが流れていく。
ドラゴンメイド・ラドリー☆2、水、ドラゴン族
攻撃力500
守備力1600
サラ、LP2900→2100
【え?え?】
「残念だけどサイバー・ブレイダーがいるから効果は使えないけどね」
【そんなー!?】
「でもラドリーちゃんのおかげで次の効果は発動できる!
ドラゴンメイド・ナサリーを守備表示で召喚!
ナサリーさんの効果発動!召喚、特殊召喚に成功したら墓地からレベル4以下のドラゴンメイドを1人を特殊召喚できる!
ドラゴンメイド・パルラを攻撃表示で特殊召喚!」
つい最近私を看病してくれた優しそうなナースさんが今回厳しい指導をしてくれたパーラーメイドを呼び出す。
ドラゴンメイド・ナサリー☆2、地、ドラゴン族
攻撃力500
守備力1600
ドラゴンメイド・パルラ☆3、風、ドラゴン族
攻撃力500
守備力1700
なんか若干パルラ姉さんの髪が乱れている気がするけどそれはきっと気のせいだね。
「その人も場に出たら何か効果が発動するのかしら?」
「パルラ姉さんは出たらドラゴンメイドカードをデッキから墓地に送る効果を持っているんだけど、僕のデッキのドラゴンメイドカードはこれで全部だよ!」
「えっ?ドラゴンメイドカードを送る効果なのにそれで全部なの?」
「そうなんだけど他の人達は立場が上すぎて頼みづらくて……」
ドアをノックして応対してくれたアリアーヌさんから直行で姫様のとこまで案内されたラビュリンスという例外は置いといて普通に頼みづらいって。
特にハスキーさん大きくて普通の表情をしてるんだろうけど、見上げてると威圧感凄くてちょっと苦手……
そしてティルルさんは基本的にハスキーさんの側にいて修行中の身だから頼めるタイミングが無かった。
「けどこの瞬間!僕のデッキのメイドさんが全部出きったよ!ヤッター!!!」
「それは、おめでとう」
「ありがとう!それじゃあフィナーレと行くよ!
魔法カード財宝への隠し通路!効果でこのターンラドリーちゃんは直接攻撃ができる!
手札を1枚捨て閃光の双剣-トライス、凶暴化の仮面、団結の力をラドリーちゃんに、魔道士の力をパルラ姉さんに装備!」
ドラゴンメイド・ラドリー
攻撃力500→0→1000→5000
守備力1600→600→4600
ドラゴンメイド・パルラ
攻撃力500→3000
守備力1700→4200
「勝った!明日香先輩は手札無しで伏せが1枚!
前はドレインシールドで負けちゃったけどそれも直接攻撃を防がれた時の事もちゃんと考えてある!
前回も前々回も負けちゃったけど今回は勝たせてもらうよ!
バトル!ラドリーちゃんで明日香先輩にダイレクトアタック!」
【アルティメットラドリーバースト!!!】
ラドリーちゃんの口から放たれた巨大な球状のエネルギーが目の前の隠し通路へと消え、明日香先輩を守るように立ち並ぶ2人の背後で扉が開き、そこから飛び出す巨大なエネルギーが明日香先輩を飲み込んでいった。