仮面ライダーギーツIF:仮面ライダージャマト   作:アンキパン

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第七話 謀略IR:狩人の葛藤。そして新たなFighter

「デザイアグランプリ最終戦・戦艦ゲーム。ラスボスの襲撃によって世界に危機が訪れる中

 脱落したはずのギーツがまさかの参戦。ラスボスを討伐し世界は救われました。

 
しかしデザイアグランプリはまだ終わっていなかったのです。」

 

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「これから始まるのは…デザイアグランプリ。デザ神決定戦です…!」

 

そうナビゲーターの女が宣言するとどこからともなく2人の仮面ライダーが現れる

その2体のライダーは洗脳されたパンクジャックに似た様なライダーだった

そしてギーツに向かって1人はドリルを、もう1人はアローを得物に襲いかかる。

 

「早速お出ましか…!変身!」

 

もちろんギーツもタダでやられる奴じゃない

マグナムフォームへ変身すると2人と戦闘を開始。

そんなギーツをよそにナビゲーターは俺の前に現れる

 

「花咲ムクロ様…。こちらへ。デザイア神殿でゲームマスターがお待ちです…!」

 

その表情は決して晴れやかな物ではなく悲しみとやり場のない怒りに満ちた表情をしていた

そして俺もギーツに一瞬視線を向けた後、その女に顔を向ける

 

「…あぁ…。わかった…。」

 

どういう事か説明してもらうぞ…ギロリ。

 

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俺はナビゲーターに連れられるとそこは「デザイア神殿」と呼ばれる浮遊した神殿へ向かった。

正直さっさと休みたい所ではあるが今はそれどころじゃない。

 

神殿中心部にはギロリが腕を後ろに組み待機していた。

 

「ご苦労。ツムリ」

 

ギロリにツムリと言われた女はそのままギロリの後ろへ下がる。

下がり終えたのを確認したギロリは話を始める

 

「まずは最終戦。ご苦労だったね。大変だっただろう?ギーツの暴挙に振り回されて。」

 

笑顔と共に労いの言葉をかけてくるギロリ

心の中は全く穏やかじゃないくせに。よくそれを笑顔ですらすら言えるものだなあと思う。

だが今聞きたいのはそんな言葉じゃない。

 

「わかっている、今のこの状況について知りたいのだろう?

 君も知っての通り今は敗者復活戦を行なっていてね。ゲーム内容はキツネ狩りだ。」

 

「キツネ狩り…だと?」

 

「あぁ、猟犬たちが追い詰めたキツネ…つまりギーツを討伐する事でゲームクリア。

そしてギーツ討伐の暁には…」

 

そう説明を終えると懐から金で縁取られた白黒のカードを取り出す

 

「デザ神として認め、理想の世界を叶えよう。」

 

つまりは、自分にとって邪魔なあいつを他の仮面ライダーを使って排除しようって事か

はてはこいつらの言う平和を脅かす敵のジャマト陣営を引き込んででも…らしい

なんとも狡猾な男だ。

しかし、それでも理想の世界が叶えられるというのには無視出来ない。

もし俺の理想の世界が叶うとするならば…

そしてギロリは話を続ける

 

「もちろん、君も例外ではない。もしキツネ狩りにエントリーし、

 もし君がデザ神になれば…君の願いも叶えてみせよう。どうだね?」

 

もちろん俺にも理想の世界が無いわけではない、それで願いが叶うなら…

だが本当にいいのだろうか…?

 

「君達はまだ若い。幸せになれる時間が……可能性が、まだたくさんある…。」

 

「自分の理想のために他人を蹴落とす…そういうヤツらが許せなかった。

 だから仮面ライダー全員をブッ潰す力を手に入れるんだ!」

 

「うわっ…!!ああっーーーー!」

 

「ワタシハ…カタナキャ…ナラナインダ…!」

 

 

俺の脳裏には今まで戦い、散っていったライダー、ジャマトが浮かび上がる

もしこの手を取れば今までの犠牲や信念を無駄にするのと変わらないだろう。

だがその思いに反して俺はギロリからカードを受け取った。

その時ツムリの表情がもっと暗くなった気がするが、気のせいだろう。そう思い込む

 

「やってやる…。デザ神は俺だ…!」

 

カードに願いを書き、そして俺は悪魔に魂を売った。

 

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デザイア神殿から転送されると街は暗く、雨も降り出していた

支給されたスパイダーフォンと呼ばれる携帯型のデバイスの画面を見ると

参加欄のパンクジャックに「LOSE」と赤黒く塗りつぶされているところから

脱落したのだろう。まぁ、おおまかギロリが使い潰したのだろうが…。そこまで堕ちたか…。

 

だがそれは俺自身にも言える、ようやく見つけ出しそうになった答えを目の前に餌一つぶら下げられるだけで簡単に手放したのだ。胸糞が悪くなる。

だがその気持ちさえも、理想の世界を叶えるためと、もっともらしい言い訳で塗り潰し、

見て見ぬふりをする。

そこまでして叶えた世界に幸せなどあるのだろうか…。

 

ふと耳を澄ますと、男女2人ほどの話し声が聞こえてくる

おそらく、キツネ狩りに参加したライダー2人だろうと考え路地裏へと向かうと

そこにはキツネ狩りで疲弊したギーツとツムリが座り込んでいた。

 

ツムリはギーツに応急ではあるが手当をし、更には謎の三角の物体を渡していた

ギーツが口の中で頬張るところを見ると食事を提供していたのか。

ゲームマスターには内緒だろうが、バレたらどうなる事か。

それでも彼女なりの精一杯の抵抗なのだろう…

 

「さすが姉さん。家族っていいね!」

 

「姉さんは止めてください。」

 

そんな家族団欒の様な光景ですら、どこか寂しく感じる

もういっその事このままやり過ごそう…。いや、疲弊した今なら…。

なんて、頭の中で考えが変わりに変わる。

そこでツムリが再び話し出した

 

「なぜ…毎回あんな願いを?」

 

「…知りたいんだ。何故俺みたいな存在が生まれたのか。俺が生きている意味がなんなのか…

 母さんに会って確かめたいんだ。君の前任者でミツメという人を知っているか?」

 

母親に会うためだけにここまでの修羅場を潜り抜けないといけないのか。

親も親だ。そこまでしてどうして会おうとしないのだ

ギーツの母親…確か…

 

「ミツメ!?そんな…はずは…!?」

 

ミツメという名前を聞いたツムリはあからさまに動揺していた。

そしてその名を聞いた時また再び頭の中に流れ込んでくる混濁した記憶。

今度は頭が痛い…割れそうな程に…。

何故だ…?なぜ俺は少しの片鱗でもそのミツメとやらが記憶に現れる…?

 


「知っているんだったら教えてくれ!」

 


「…ごめんなさい、私には話せません」

 

やはり動揺具合から見て訳ありのようだ

少し頭痛は楽になった気がする

 


「だと思ったよ」

 

ギーツはツムリを安心させるかの様に笑って答えた

 

「…それに、今はその話ができる状況じゃなさそうだ。そうだろう?狩人さんよ。」

 

既にバレていたか。

諦めて俺も姿を見せる

 

「やっぱり参加していたか。」

 

「あぁ…恨んでくれるなよ…。これも理想の世界の為だ!」

 

「恨みなんてしないさ。勝つのは俺だ。」

 

そして両者共にレイズバックルを手に掲げる

 

「英寿様…。」

 

「大丈夫。下がってて。」

 

その言葉を聞いたツムリは近くの影に身を隠す

ツムリには悪いが…俺が勝つ…。

そして2人はバックルをドライバーに装填

 

『SET』

 

「変身。」

 

「ジュラピラ…変身。」

 

『MUGNUM』

 

『JYAMATO…』

 

『READY FIGHT!』

 

見合いながら構えをとった2人は電子音と共に駆け出しぶつかり合う

ギーツはマグナムシューターをジャマトライダーに向け射撃する。

それを左腕に茨の盾を出現させ防御し、突撃をする

 

拳が届く距離まで近づくとそのままギーツにパンチをお見舞いする

少しよろめいたギーツに向かって蹴りを繰り出しマグナムシューターを手から離させる

もちろんギーツもやられてばかりではなく、素手でも華麗に攻撃をかわしつつを反撃も行う

 

お互いを掴み合い壁に押し付けたり、周りの障害物や資材の山が崩れるほどの荒々しい戦い

だがやはりギーツは疲労も溜まってきている様で時々攻撃を喰らってしまう。

そしてよろめいたギーツの隙をつき必殺技を繰り出した。

 

『JYA-JYA-JYA STRIKE』

 

そして回し蹴りがギーツに直撃。

変身が解除され、地面に倒れる。

 

「デザ神は…俺の様だな…ギーツ。」

 

「フッ…。どうかな?願いを叶えようって時に迷い、答えすら見つけられない奴に

 理想の世界なんて掴めない。ましてや俺に勝つこともだ。」

 

まるで心を見透かされている様な気分だった…。

そんな事分かってる…!分かってるから…黙ってくれ…!

 

「うるさい…!うるさいうるさい!」

 

またギーツを殴ると再び口を開く

 

「俺の理想の世界にお前達なんていらない!

 ''ジャマトが明日を、未来をずっと笑顔で暮らせる世界''には…。」

 

「そうか…だったら叶えればいい。理想の世界も自分の手で。」

 

「黙ってろ…!説教はもううんざりなんだよ!」

 

『JYA-JYA-JYA STRIKE』

 

怒り任せにバックルを殴り必殺技を発動

俺は一歩、また一歩とギーツに歩み寄る

ふと横を見ると辛抱堪らずツムリが駆けつけていた

だが、俺には関係ない。ここでこいつを倒せば…!

 

しかし、震える俺の拳はギーツの目の前で止まりそのままゆっくりと下におろした

そして、変身を解除し地面に座り込んだ。

 

「行け。ギーツ。」

「もう直ぐここに猟犬どもがやってくる。その前に逃げろ。」

 

「良いのか?俺を倒せばゲームクリア、デザ神になれるんだぞ?」

 

ツムリに介抱されながら立ち上がったギーツは俺に言い返す

 

「だからだ…。分かったらさっさと行け。俺の気が変わらないうちにな…」

 

俺は立ち上がると奴に背を向けて答える。

ギーツはそうか。とだけ呟いてツムリと共にどこかへと去っていった。

顔は見ていないが恐らく少し笑っていたのだろう。こうなる事も予測済みってか。

相変わらず気に食わない。

 

そして猟犬達とすれ違うようにその場を後にした。

 

「愚かな事をしたな。ジャマトライダー。」

 

やはりというべきか、ギロリが待ち構えていた。

 

「ギーツを倒すんだ。今戻ればまだ間に合う。」

 

そうデサイアカードを見せながら説得しようとする。

 

「断る。」

 

「何だと!?本当に良いんだな?もうお前の願いが叶う事はないんだぞ?」

 

「俺の願いは、俺自身の力で掴み取る…!こんな紙切れに頼らなくたっても叶えて見せるさ。」

 

そう答えるとそのまま歩き去ろうとするが

ギロリが呼び止める。

 

「奴に絆されたか?後悔することになるぞ。必ずな!」

 

俺はギロリに言い返す事はせず、そのまま歩き続けた。

後悔か。確かにこれが本当に正しいかなんて俺にはわからない。

それでも構わない。俺が出した答えがたとえそうなったとしても

俺は俺の手で理想の世界を手にして見せる…!必ず…!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

俺はジャマーガーデンへ帰宅

 

「帰ったよ。」

 

だが声が返ってくる事はなかった。

どこかで栽培でもしているのだろうかなどと考えながら置いてある椅子に座る

そこの右手側に置かれているブラウン管テレビの映像が映っていた

そのテレビ画面にはギーツやタイクーン、更にはプロデューサーなる者が

ギロリを追い詰めている映像だった。

 

いい気味だ。

…ん?なんで現場にもいないはずの俺がこれを見ることができている?

どういう事なんだ?なんて思っているとジャマーガーデン内の電話が鳴り響く。

恐る恐る電話を取ると女の声が聞こえてきた。

 

「見てたわよ〜キツネ狩りしてるあんたの姿。」

 

「誰だ…?あんた…?」

 

「そうね。ジャマトのスポンサーよ。

 まぁ、もうスポンサーやめちゃおうなんて思ってたけど。あんたが面白くって。」

 

そりゃどうも。

しかしスポンサー?まるでテレビ番組みたいだな。

 

「スポンサーって何の事なんて思ってる?あはは!

 いいわよ、ゾクゾクさせてくれたお礼に特別に教えてあげる。」

 

そう笑うと女は話を続けた。

 

「あんたが参加しているデザグラは世界を救うエンターテインメント…

 つまりリアリティーライダーショーなのよ。」

 

「なるほど…。俺たちはテレビの出演者だと?」

 

「そそ、話が早くて助かるわ。あ、そうだ。デザグラも新しいシリーズ始めるみたいだから

 せいぜい頑張んなさいよ?ふふふ…。」

 

ライダーショーだ?ふざけやがって。

結局俺たちはどこの馬の骨とも知らない奴らの道楽に付き合わされていたわけだ。

呆れて乾いた笑いが出そうになる。

 

「そうそう、もうすぐそこに私の推し候補送られると思うから丁重に扱いなさいよ?」

 

「誰が…」

 

「あんたにもプレゼント送っといたから、そう気を落としなさんな。

 じゃ、そうゆうわけで。また近いうちに会いましょ?ふふふ…」

 

と言われいきなり電話を切られる。何だったんだ…?

それよりもプレゼント?何の事だ?

そう思うと電話の横にいきなり濃い緑色の四角いボックスが送られてきた。

そこの上部にはおそらくジャマトライダーを模したクレストまで丁寧に刻印されていた。

 

そして箱の蓋を横にスライドさせると中には見た事もない

ミリタリーグリーン色のレイズバックルが収められていた。

そのレイズバックルはまるで戦艦を上から見た様な形をしており、 

スイッチ部には小さな戦闘機が形取られ、左右に動かす事ができそうだ

 

「へぇ…気が利くじゃねぇか…。」

 

バックルを手に持ちニヤリと笑っているとそこにアルキメデルがにこやかに、

そしてどこか焦っていそうな表情をしてこちらに来た。

 

「おぉ、帰ってきていたのか。…ん?何だ?その格好?」

 

アルキメデルは眼鏡をカチャリと掛け直すとこちらを見つめる。

何の事だ?と自分の服を見ると全く見た事もない服に変わっていた

上は黒の長袖の襟シャツになり、更にはご丁寧に柄入りの黒いネクタイが締められていた

下は、ワイドなパンツスカートになりこれもまた黒色、そして紐のないブーツに履き替えられていた

 

「…?何だこの服!?」

 

まさかあの女が…?いや、そんなわけが無い…よな?

せめてネクタイだけでもと首元から外そうとするが全く外れない。

最初からそうデザインされてる様に

 

「まぁ、なんであれ似合ってるぞ。」

 

とアルキメデルはポンポンと腕辺りを触る

まぁ、似合ってるならなんだっていいか。

 

「それよりも見てほしいのがあるんだ。」

 

そしてアルキメデルに連れられ肥料が蓄えられている倉庫に行くと

脱落して気を失っていた参加者が倒れていた。こいつの顔は見た事がある…!

間違いない。バッファだ…それにまだ息があるらしい…不死身かコイツ…?

 

「ゾンビバックルを使いすぎた効果か…!貴重なサンプルだ…!」

 

アルキメデルは嬉しそうに道長の手を持ちながらつぶやく

まさかあの女の推し候補とやらは…まさか…。

 

面白くなってきたな。

 

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         DGPルール

 

       デザイアグランプリは

    リアリティーライダーショーである。

     新シーズンに是非ご期待下さい。

 

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