肉体改造しまくったら過去に召喚されてた…おう、どうなってんだこれ?
目の前には橙色の髪の少女に、盾を構える少女。そして長髪の女性。場所は砂漠のど真ん中。状況整理。探知術式『内なる目』起動──完了。結果:測定不可。方針変更。
眼前の人物の簡易判定開始。
塩基配列:ヒト 魔術回路:有り 備考:マスター
塩基配列:error 魔術回路:有り 備考:英霊《??》
塩基配列:error 魔術回路:有り 備考──
「やめてもらおうか──探知魔術だよね?ごめんね、こっちも二人の命を預かってるんでね。」
「すまない、此方も少し遠慮がなかった。」
探知魔術を切る。英霊二騎。熟練のマスターには見えないが──
「我々は人理保証機関カルデア。話せば長くなるけど状況を説明した方がよろしいでしょうか?」
と、盾を構えた少女が話し出す。
「ああ、頼む。俺もイマイチ訳が分かっていない──」
◆◆◆◆
「──。」
「このようにして我々は今まで5つの特異点を攻略してきました。」
絶句した。こんな年半ばの少女がここまで英霊と契約していたとは。魔術師的な感覚しか身に付けていない人間ではないが、流石に資源として有効活用したい程度には稀有な人材である。
惜しむべきはこの状況か。この少女──立香を殺すなり危害を加えようとしたら多数の英霊と戦うことになる、それなりの英霊30騎程度なら何とかなるが、上級英霊相手は流石にキツイものがある。それに、人類最後のマスターであるため、彼女が居なくなれば人理は崩壊する。そんな戦いに巻き込まれたようだ──さて、どうしろと???
「さて、此方の情報は開示した。次は君の番だ。見たところかなり高位の英霊に見えるが。」
そう長髪の女性──英霊レオナルド・ダ・ヴィンチは言う。
「正直分からないと思うが──一応分類的にはサーヴァント。真名、多分だが、エクシア。よろしく頼む。」
「エクシア!最初に生み出された天使たちとされており、力天使と共に宇宙の秩序や均衡を保つ役割を持っているとされる強力な天使の総称です!あらゆる能力の源たる原理と同一化する性質を持っており、その能力が能天使という表記の由来になっているとされるそうです。
悪魔と直接接触する機会が多い事から、常に魔の誘惑に晒されており、それ故に特に堕天しやすい天使であるともされています。
ルシフェルが神に離反した際には、この階級から最も多くの堕天使を生む結果となったとも。
指揮官はラファエル、もしくはカマエルとされていますが、もしかしてエクシアさんはこのどちらかなんですか?」
「マシュ、落ち着いて。ちょっと引いてるから。」
おおう、めっちゃ長文で返してきた。怖い。この子、かなり博識のようだ。まあ神話に置ける天使と遭遇すればテンションが上がるのは分かる、が──
「残念だが、俺は天使じゃない。」
「では、貴方はいったいどんな英霊なのですか?」
「私としても興味深いね。エクシアの名を冠していながら天使ではないと?なかなかに信じがたいよ。」
まあそうだろう。エクシアと言えば天使であり、最も堕天使を生んだ階級。それ故に名高い天使は多い。それらが英霊となっている確率も高い。では、そうでないと言うなら、一体なんなのか。至極当然の疑問である。だから俺はこう答えよう。
「俺は──いや、俺がガンダムだ。」
「──はい?」
こうして俺とマスターの奇妙な旅は始まった。