ありふれた職業で世界最強if優花   作:白San

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どうも、皆さん。お久しぶりです( *¯ ꒳¯*)

今日から投稿を再開します(*^^*)


八十話 ハウリア再び

 

眼下の八雲が流れるように後方へと消えていく。重なる雲の更に下には草原や雑木林、時折小さな村が見えるが、やはりあっと言う間に遥か後方へと置き去りにされてしまう。相当なスピードのはずなのに、何らかの結界が張ってあるのか風は驚く程心地良いそよ風だ。

 

「まるで……夢みたいね」

 

そんな気持ちの良い微風にトレードマークのポニーテールを泳がせながら、眼下の景色を眺めていた雫は、視線を転じて頭上に燦々と輝く太陽を仰ぎ見た。

 

雲上から見る恵みの光は、手を伸ばせば届くのでは? と錯覚させるほど近くに感じる。雫は、手で日差しを遮りながら手すりに背中を預け、どこか達観したような、あるいは考えるのに疲れたような微妙な表情でポツリと呟いた。

 

「……まさか、飛空艇なんてものまで建造しているなんてね。……もう、何でもありなのね」

 

そう、雫が現在いる場所は、ハジメが作り出した飛空艇〝フェルニル〟の後部甲板の上なのである。

 

このフェルニルは、重力石と感応石を主材料に、その他諸々の機能を搭載して建造された新たな移動手段だ。今まで使わなかったのは、ひとえにハジメの未熟故である。

 

重力石で物体を動かすことは難しくなかったが、質量が大きくなればなるほど熟練した生成魔法の行使が必要だった。クロスビットなどでは精々、人一人を持ち上げるくらいが限界だったのだ。しかし、ちまちまと時間の合間に修練を積んできた結果、ついに大質量を自在に浮かせて操作できるまでに熟練し、その集大成として飛空艇〝フェルニル〟を開発したのである。王都から出発する際、馬車も魔力駆動車も用意せず王都近郊の草原に集合させたハジメを訝しむ皆の前で、フェルニルをお披露目したハジメは、ニヤッと笑みを浮かばせながら

 

『やっと、飛行系の移動手段が完成した』

 

と、自信満々に語ったものだ。

 

このフェルニルは、全長百二十メートルのマンタのような形をしており、中には前面高所にあるブリッジと中央にあるリビングのような広間の他、更にキッチン・バス・トイレ付きの居住区まである。と言っても、帝国まで馬車で二ヶ月の道のりを僅か一日半。歩いて三ヶ月の樹海までを二日半で走破してしまうので、どこまで活用されるかはわからない。空に浮かせているだけでも、結構な魔力を消費するのだ。魔力が一番高いハジメでなければ長時間の使用など不可能である。

 

「あら、雫ここに居たの?」

 

「あっ、優花」

 

ハジメのセリフを思い出して、作れたってなんで飛空艇の設計を知ってるのかと内心ツッコミを入れていた雫に声がかけられた。

 

雫がそちらに視線を向ければ、ちょうどハッチを開いて優花が顔をのぞかせているところだった。優花はそのまま、雫に隣に並んだ。

 

「優花、南雲君達は?」

 

「確か……鈴はリリィと話してる。ハジメはフェルニルの操作に大分魔力を使ってるからブリッジでティオといるわ。 ユエとシアは何してるか分からないわ」

 

「優花は南雲君のとこに行かないの?」

 

そんな説明をする優花に雫は首を傾げながら何故ここに来たのかと言うと優花は頬をカリカリと困ったように笑みをしながら掻く。

 

「えっと……なんかね。今朝からティオがやけにハジメの傍にいたがるのよ」

 

「ティオさんが?」

 

雫は優花からの話を聞いて、雫から見てもユエとはまた違う意味で大人な色気と雰囲気を感じさせるティオは、雫にとっても女として憧れてしまう。そんな彼女がやけにハジメに甘えてることを聞いて少し驚いてしまう。しかし、優花はティオはハジメに対しては甘えてしまう事を知ってるので何とも言えないが今朝のティオは何時もと違うと気付いていたらしい。

 

「うん。何か思い詰める事があった感じでさ。少し心配でハジメと二人きりにさせて気を楽にさせよかなって。ユエ達と話したんだ。まぁ、私もユエ達も今さっきまで、ハジメに甘えてたけどねぇ〜」

 

「へぇ………」

 

最後の所が何故か惚気ていたので、雫の顔が少し強ばるも、気を取り直して笑みを向けながらサラッと話題を変えることにする雫。

 

「でも、南雲君って……ホントに凄いわよね。こんな飛空艇も作ったりして……。」

 

「まぁ、ね。この飛空挺も、車の機構や機械の知識を覚えて自分の技能で作り上げたらしいし………」

 

「嘘……」

 

優花の話を聞いて、雫がハジメの凄さに賞賛していると、優花は少しぎこちなく笑みを浮かべていた。

 

「どうしたの? 優花そんなぎこちない表情をして?」

 

「いや……まぁ、日本に戻ったらハジメには自重して貰わないといけなぁー、と思ってね。 だって、あのバカはなんでも作ろうとするから………」

 

「アハハ……そういう事ね」

 

ぎこちない表情をしてる優花の理由を知った雫は乾いた笑みを浮かべ、優花の気持ちに同情してしまう。

 

「ホントに、ハジメったら私達の為だからって、昔から自分の体の心配はせずに徹夜するから危なかっしいのよ。だからね、ユエ達にもハジメを監視するようにお願いしてるの。でもねっ、ハジメったら作業にしてる時の顔がね……カッコイイのホントにずっと見ていたいぐらいっ! ……それにねっ、ハジメがねっ……」

 

「何、惚気なの? 惚気なのね」

 

しかし、段々と優花の話が心配から惚気に変わってい両手で頬を抑え顔を紅く笑みを浮かべながらイヤンイヤンする優花に雫は内心、イラッとして眉を八の字になってしまう。雫は何とかして怒り?を抑えて話題を変えようと数時間前に別れた三人の話をすることにした。

 

「まあ、南雲君のことは一旦置いてね……本当に大丈夫かしら……」

 

「何のこと?」

 

「遠藤君達のことよ」

 

ハジメに付いて来たのは、帝国に送ってもらう約束をしたリリアーナ姫とその護衛の近衛騎士達数名、光輝達勇者パーティー、それに迷宮攻略別働隊の浩介達だけだ。愛子は戦えない生徒達を放置することは出来ないと残り、永山達前線組も、光輝達がいない間王都の守護をメルド団長の指揮の元に居残りを決意した。

 

もっとも、王都にはフリードがわざとらしく残してくれた超長距離転移の仕掛けをヒントに、いつでも直ぐに戻れるアーティファクトを置いてきてあるので、光輝達もハジメに頼めば一瞬で戻ることが出来る。

 

そして、雫が心配してたのは数時間前に【ライセン大峡谷】で降ろし別れた浩介、妙子、奈々の三人のことだ。雫は心配していたが、優花の方は問題無さそうに心配などしてなさそうな表情だった。

 

「私は浩介達なら大丈夫だと思ってる」

 

「なんでそう言い切れるの?」

 

「幼なじみだから?」

 

「フフ、何それ」

 

優花の発言に自然に雫は笑みを零してしまう。すると、優花から雫に話しかける。

 

「あれ? そうえば、天之河君達は?」

 

優花は、何時も雫の傍に居そうな光輝は何処にいるかと尋ねる(優花自身も大体ハジメの傍にいる)。

 

「あー……光輝達はあっちにいるわよ」

 

「あっち?」

 

雫は優花に言われて、甲板の向こうを指さす。優花もそれに連られてその方向に目を向けると、そこには、光輝と龍太郎の2人がアレスと模擬戦をしてる光景だった。

 

「あー、アレスさんと模擬戦してるんだ……」

 

「えぇ……やっぱり衝突はしたけど、光輝自身、〝元〟王国最強の人と戦いたかったらしいの」

 

「へぇ、アレスさんもよく引き受けたわね」

 

「まぁ、アレスさんは模擬戦なら構わないと言ってたけど、アレは惨いわよ。 心が折れそうになったわ」

 

雫も今さっきまでアレスと魔法無しの模擬戦をしてたらしく、その表情は自信を失いかけてる表情だった。

 

「何があったの?」

 

「えっと、ね………」

 

そして、雫は遠い目で空を見上げながらアレスとの模擬戦での出来事を話しだした。

 

 

「では三人共、何処からでも掛かってきてもいいですよ」

 

甲板の上で模擬戦を引き受けたアレスは、そう三人に告げる。しかし、三人は少し文句を言いたそうな表情をしている。それもそうだ。自分達はちゃんとした武器なのに、アレスはというと、いつも持つ〝ロンギヌス〟ではなく、ただの木の棒だったのだ。龍太郎は舐めているのかとアレスを睨み、光輝は不満そうだ。

 

「ん、どうしました?」

 

かかってこない三人に、アレスは首を傾げると、光輝が苦言を呈した。

 

「あの、アレスさん。俺達を馬鹿にしてます?」

 

「いえ、全く」

 

「じゃあ、なんでっ、貴方は木の棒なんですか?! 貴方にあの槍があるでしょう!」

 

苦言を呈する光輝の意見は雫も同意できた。自分達相手なら木の棒で十分と言われているようなものだ。しかし、アレスはどこ吹く風だ。

 

「私が貴方達には、〝ロンギヌス〟を使わなくても良いと判断したまで。使わせたいのなら、証明して下さい。貴方達の強さを」

 

「なら、証明させますよ!!」

 

光輝はそう言い切ると、聖剣を構えながら〝縮地〟を駆使して、アレスの眼前へと移動する。それに続いて、雫、龍太郎も駆け出した。

 

「うぉおおおお!!」

 

「ハァアアアア!」

 

「オラァアアアア!!」

 

アレスは、眼前へと現れた光輝が振るう聖剣を木の棒で受け止めた。

 

「なっ?!」

 

「遅い」

 

光輝から驚愕の声が上がる。が、右から龍太郎、左から雫の攻撃が襲いかかる。しかし、アレスは二人の攻撃を予測してたのか甲板から落とさない程度の力で光輝を蹴り上げる。光輝は、咄嗟に受け身を取るが、蹴られたみぞおちの部分が痛みで苦痛の声を漏らした。

 

「ゔぅっ」

 

光輝を蹴り上げた後、アレスは龍太郎の拳を体を後ろに傾けることで最小限の動きで回避をすると、傾けている間の一瞬で、雫の腕を掴み取り、雫のバランスを崩して刀の斬撃の軌道を逸らした。そして、そのまま掴んでる腕を引っ張って雫を甲板に壊れない程度で叩きつけた。

 

「カハッ……」

 

雫は急な衝撃と共に激しい痛みが襲い肺から空気が出ていき、力が上手く入らず体が動かない。

 

「雫っ!!……「戦闘中で、余所見はいけませんよ」……っ?!」

 

龍太郎は、自分の拳を避けられた隙に、甲板に叩きつけられて戦闘不能させられた雫を見て、相手そっちのけで視線を向けたことで、隙ができる。その隙を、アレスが駄目だしされた直後、腕を掴まれたと同時に、木の棒でみぞおちを突かれる。

 

「グホォッ?!」

 

龍太郎はみぞおちの激しい痛みに、その場で蹲ってしまい戦闘不能となった。模擬戦が終わり、アレスは自分と勇者達の差がここまでとは知らず落胆の溜息を漏らす。

 

「ハア……ここまで差があるとは……少し残念です」

 

「くっ、俺はぁぁぁあ!」

 

アレスに駄目だしされて、激昂した光輝は聖剣を手に持って突貫する。振り上げた聖剣を光輝は勢いよく振り下ろした。しかし、アレスは光輝の剣筋を見通してるかのように木の棒で、光輝の剣戟を受け流していく。アレスと光輝の討ち合いが続く中、段々と光輝が押されていき、苦い表情となっていく。

 

「くぅっ」

 

そして……

 

「ここです」

 

「クッ?!」

 

アレスに隙を突かれて、木の棒で横腹を突かれた光輝は横腹を抑えるも、その間に、詰め寄ったアレスに、そのまま木の棒で胴体を突かれ、そのまま、後ろへ倒れて尻餅をついてしまう。

 

「甘いですね」

 

「……っ」

 

光輝は見上げると、其処にはアレスが目の前に立っており眼前には、木の棒を突き出されていた。無理に身の動きが取れない状況。

 

そんな惨いシゴキが三十分以上ほど続き、結果を言えばアレスの圧勝であった。

 

「まだ、続けますか?」

 

「……はいっ! お願いしますっ」

 

「俺もだっ!」

 

倒れる三人を見下ろしながらアレスは模擬戦を再開するかと問うと、光輝は三対一で負けた悔しさに歯噛みするも、立ち上がり再度、アレスに模擬戦をお願いする。それに連られて龍太郎も再戦をお願いする。

 

「ハハッ、元気でなによりです。……分かりました、受けて立ちましょう。で、 雫殿はどうします?」

 

「あっ、私は少し風に当たってきます……」

 

「了解しました」

 

アレスは光輝と龍太郎の意見を聞き、再度の模擬戦を了承するが、雫はアレスの確認に休むと申し出て甲板のハッチの近くに歩き出して休憩を取るのだった。

 

 

「………ってことがあったのよ」

 

「うわぁ………(アレスさん……容赦無いなぁ〜)」

 

優花は雫からアレスとの模擬戦の話を聞いて、同情してしまった。何故なら、優花自身もまだアレスに模擬戦では負けてしまうからだ。ハジメとシア、ティオ、そして、何故か浩介ならアレスとは良い模擬戦は出来る。しかしユエと優花は勝てない。優花はステータスならアレスに勝ってはいるが、戦闘経験と戦闘技術の差でステータスの差を埋められてしまい、まだ勝てないでいた。

 

優花はアレスとの模擬戦を思い出し苦笑いしてると、自信を失いかけてる雫に背中を擦って励ます。

 

「大丈夫よ雫。私もまだ、アレスさんに勝てないから」

 

「でも……優花は、あの〝天使化〟が上手く扱えるようになったらアレスさんに勝てるのよね?」

 

「えっ、まぁ………そう、かな……」

 

〝天使化〟をしても、果たしてアレスに勝てるかと疑問が生じてしまい苦笑いする優花に雫は久しぶりにこんな楽しく友達と話せることに笑みを零す。と、その時、今まで一定速度で飛行していたフェルニルが急に進路を逸らし始めた。帝国までは真っ直ぐ飛べばいいだけのはずなので何事かと顔を見合わせる優花と雫。

 

「……何かあった……ん? ハジメ?」

 

直後、優花の〝念話石〟で作られたアクセサリーからハジメの〝念話〟が入る。

 

「うん。……わかった」

 

少し、優花はハジメと話した後、雫の方に振り返る。

 

「雫。取り敢えず、中に戻ろう」

 

「わかったわ。でも、光輝達がまだ……」

 

「あっ、それは大丈夫よ。ほら」

 

雫の心配に優花は問題ないと言って、アレス達がいた場所に指をさす。雫もそれに連られてその方向を見ると、アレスも耳につけていた〝念話石〟のイヤリングでハジメと連絡を取っているようだった。

 

「天之河君達はアレスさんと一緒に行くと思うから行こ?」

 

「わかったわ」

 

二人は、一拍おいて頷き合うと急いで艦内へと戻っていった。

 

そして、雫と優花の二人がブリッジに入った時には、既に全員が集まって中央に置かれている水晶のようなものを囲んでいた。アレス達は空間魔法で転移したらしい。

 

「何があったの?」

 

「………ん、優花に雫。なんか帝国兵に追われている人がいるみたい」

 

尋ねた優花にユエが答える。そのユエが指差した立方体型の水晶には、峡谷の合間を走る数人の兎人族と、その後ろから迫る帝国兵のリアル鬼ごっこが映っていた。

 

この水晶は、〝遠見石〟と〝遠透石〟を生成魔法で付加した水晶で出来ており、外部遠方の映像をブリッジに設置されている水晶に映すことができる、簡単に言えばディスプレイに画像を映せる望遠鏡である。

 

二人が、その水晶ディスプレイを覗き込めば、確かに、水の流れていない狭い谷間を兎人族の女性が二人、後ろから迫る帝国兵を気にしながら逃げているようだった。追っている帝国兵のずっと後ろには大型の輸送馬車も数台有って、最初から追って来たというより、逃がしたのか、あるいは偶然見つけた兎人族を捕まえようとしているように見える。

 

どうやら、ハジメ達は、この状況を見てフェルニルの速度を落としたようだ。

 

「不味いじゃないか! 直ぐに助けに行かないと!」

 

光輝が、案の定、喚き立てた。ここは空の上だというのに今にも飛び出していきそうだ。しかし、ハジメは急かす光輝には答えず、その眉を寄せて訝しげに水晶ディスプレイを眺めている。

 

「おい、南雲! まさか、彼女達を見捨てるつもりじゃないだろうな!? お前が助けないなら俺が行く! 早く降ろしてくれ!」

 

「シア、こいつらって……」

 

「へ?……あれっ? この二人って……」

 

いきり立つ光輝を無視してシアに声をかけるハジメ。シアも、よりズームされた映像を見て気がついたようだ。

 

「二人共、何をそんなにのんびりしているんだ! シアさんは同じ種族だろ! 何とも思わないのか!」

 

「すいません、ちょっとうるさいんで黙っててもらえますか? ……ハジメさん、間違いないです。ラナさんとミナさんです」

 

「やはりか。……連携の具合が凄かったから俺も覚えちまったんだよな。……こいつらの動き、表情……ふむ」

 

光輝は、自分の主張をシアにばっさりと切り捨てられて思わず口をつぐむ。ちなみに、光輝がシアを〝さん〟付けで呼んでいるのは、爽やかな笑顔で自己紹介と共に呼び捨てにしたところ、シアに、呼び捨ては止めろと、にこやかにドリュッケンを構えられながら言われてしまったからである。因みにユエもティオも〝さん〟付けである。

 

そうこうしている内に、逃げていた兎人族の女性二人が倒れ込むようにして足を止めてしまった。谷間の中でも少し開けている場所だ。

 

それを見て、ハッと正気に戻った光輝がブリッジを出て前部の甲板に出て行こうとする。距離はまだあるが、取り敢えず魔法でも撃って帝国兵の注意を引くつもりなのでハジメが止めるために呼びかける。

 

「まぁ、待てよ。キラ之河。コイツ等は大丈夫だし、此処から魔法を放ったって意味ねぇぞ」

 

「なっ、何を言っているんだ! か弱い女性が今にも襲われそうなんだぞ!」

 

キッ!と苛立たしげにハジメを睨む光輝に、しかし、ハジメはニヤリと笑うと、水晶ディスプレイを見ながらどこか面白げな様子で呟いた。

 

「か弱い?まさか。あいつらは……〝ハウリア〟だぞ?」

 

何を言っているんだ?と、光輝が訝しげな表情をした直後、「あっ!」と誰かが驚愕の声を上げた。光輝が、何事かと水晶ディスプレイに視線を向けると、そこには……首を落とされ、あるいは頭部を矢で正確に射貫かれて絶命する帝国兵の死体の山が映っていた。

 

「……え?」

 

光輝だけでなく、ハウリア族を知らないその場の全員が目を点にする。その間にも、輸送馬車から離れて兎人族を追っていた部隊が戻ってこない事を訝しんだ後続が、数人を斥候に出した。そして、その斥候部隊が味方の死体の山を見つけ、その中央で肩を寄せ合って震えている兎人族の女二人に、半ば恫喝するように何かを喚きながら詰め寄った。

 

彼等も、普段ならもっと慎重な行動を心がけたのかもしれないが、いきなり味方の惨殺死体の山を目撃した挙句、目の前にいるのは戦闘力皆無の愛玩奴隷。動揺する精神そのままに無警戒に詰め寄った。詰め寄ってしまった。

 

斥候の一人が兎人族の女のウサミミを掴もうとした瞬間、どこからか飛来した矢がその男の背後にいた別の斥候の頭部に突き刺さった。一瞬の痙攣のあと横倒しになった男の倒れる音に気がついて振り返る斥候。

 

その前で、恐怖に震えていたはずの兎人族の女が音もなく飛び上がり、いつの間にか手に持っていた小太刀を振るって、眼前の斥候の首をあっさり落としてしまった。

 

そして、もう一人の兎人族の女も、地を這うような低姿勢で一気に首を飛ばされ倒れる男の脇を駆け抜け、突然の事態に呆然としている最後の斥候の首を、これまたあっさり刈り取ってしまった。

 

まるで玩具のようにポンポンと飛ぶ首に、光輝達が「うっ」と顔を青褪めさせて口元を押さえる。リリアーナ姫や近衛騎士達は、兎人族が帝国兵を瞬殺するという有り得ない光景に、思わずシアを凝視する。特殊なのはお前だけじゃなかったのか!? と、その目は驚愕に見開かれていた。

 

「いや、紛れもなく特殊なのは私だけですからね? 私みたいなのがそう何人もいるわけないじゃないですか。彼等のあれは訓練の賜物ですよ。……ハジメさんが施した地獄というのも生温い、訓練によって、あんな感じになったんです」

 

「「「「「……」」」」」

 

全員の視線が一斉にハジメに向けられる。その目は何より雄弁に物語っていた。すなわち「また、お前かっ?!」と。ハジメは、「俺は大事なことを教えただけだと」と言うのだが、優花からのチョップが入る。

 

その間にも事態は最終局面を迎える。後続の輸送馬車と残りの帝国兵達が殺戮現場に辿り着いたのだ。道を塞ぐようにして散らばる味方の変わり果てた姿に足が止まる帝国兵達。

 

まさか、何事もなかったように死体を踏みつけて先へ進むわけにはいかないし、何より動揺が激しいようでざわめいている。

 

そして、ハウリア族はその隙を逃さなかった。いや、全ては、その隙を作るための作戦だったのだろう。相手の帝国兵は残り十二名。対して両サイドの崖から飛び出したハウリア族は、いつの間にか姿を消していた先程の女性二人を入れてもたったの五名。しかし、帝国兵が、飛び出してきたハウリア族に対して明確な戦闘態勢をとったのは、三人の首が飛び、一人の眉間が矢で撃ち抜かれた後だった。

 

ハウリア族の猛攻は止まらない。流れる水のように、あるいは群体のように帝国兵に襲いかかる。

 

一人が正面から小太刀を振るい帝国兵が剣で受け止めた瞬間には、脇から飛び出した別のハウリア族があっと言う間に首を刈る。

 

帝国兵に正面から飛来する矢。初撃とは比べ物にならないほど遅く山なりに飛んできたそれを、見え透いているとばかりに切り払った瞬間、その帝国兵の矢を追う視線を読んでいたように、別の兎人族が死角から滑り込んで首を刈る。

 

雄叫びを上げて迫る帝国兵にも恐れずに影に潜むように背後から突如現れたハウリアに首を刈られる。

 

右と思えば左から、後ろと思えば正面から、縦横無尽、変幻自在の攻撃に終始翻弄される帝国兵達。彼等の首が余さず飛ぶまで……そう時間はかからなかった。

 

「こ、これが兎人族だというのか……」

 

「マジかよ……」

 

「うさぎコワイ……」

 

フェルニルのブリッジでそんな戦慄を感じさせる呟きが響く。

 

「見る限り、大分練度が上がっているじゃねぇか。サボってはいなかったようだな。しかし、殺しの許可は確か樹海とかが危ない時にしか許可をしてない筈……〝フェアベルゲン〟や樹海に何かあったか?……だが、ちとやっぱり詰めが甘いな」

 

唖然呆然とする光輝達を放ってハジメはシュラーゲンを取り出すと開閉可能な風防の一部を開けて銃口を外に出し立射の姿勢をとった。現場まではまだ五キロメートル程ある。ユエ達以外が目を丸くする中、ハジメは微動だにせずにスッと目を細めた。そして、静かに引き金を引く。

 

ドパァン!!

 

炸裂音と共に紅いスパークを纏うシュラーゲンから一条の紅い閃光が空を切り裂いた。そして、ちょうど馬車から飛び出てハウリア達を狙い魔法を発動しようと手を向けた帝国兵の頭蓋を寸分違わず消滅させた。

 

小さく息を吐いて、シュラーゲンを肩に担いだハジメに原理を知っていたユエ達とアレス以外の視線が集まる。

 

「な、なんで分かったんだ」

 

「南雲君って、エスパー的な力があったの?」

 

驚愕で口が開けないでいる近衛兵の代わりに、龍太郎と鈴が疑問を口にする。

 

「物理攻撃なら気付くのは少し遅れたけどな……魔法を使おうとするならば、俺にはわかるんだよ」

 

そう言って眼帯を指でちょんちょんと差し示すハジメ。つまり、魔眼石と〝遠見〟で魔力のうねりを感知したのだ。そして、龍太郎と鈴の二人が何か言う前にハジメが睨みを入れながら口を開く。

 

「分かったろ。特にこの眼帯を俺のファッションだと思っている奴等?」

 

ビクッ

 

ハジメの睨みをきいた声に龍太郎と鈴を含めた数人がビクッと体を震わせるも、ハジメは睨んだ後、肩を竦めながら水晶ディスプレイに視線を戻した。

 

水晶ディスプレイに、驚いたような表情で頭部を消失した伏兵を見ているハウリア族が映っていた。彼等は、すぐさま射線を辿って空高くを飛ぶフェルニルに気が付く。

 

普通なら、正体不明の飛行物体と、そこからの攻撃に警戒心をあらわにするものだろうが……次の瞬間には彼等の表情は喜色に彩られていた。

 

岩陰から飛び出てきたクロスボウを担ぐ少年などはビシッ! と綺麗な敬礼を決めてから片膝を突いている。彼等は紅い閃光を放った者が誰なのか気がついたようだ。それも、当然といえば当然である。〝紅き閃光〟は、彼等が敬愛するボスの代名詞のようなものなのだから……

 

少年にならって敬礼を決めてから平伏するハウリア族達。水晶ディスプレイにデカデカと映ったその姿に、再びその場の全員がハジメに視線を向けた。今度は、多分に呆れを含んだジト目で。何をしたら温厚の代名詞のような兎人族があんなことになるのだと、光輝達の目が無言の疑問を投げかけていた。

 

「ハジメさん、ハジメさん。早く、降りましょうよ。樹海の外で、こんな事をしているなんて……もしかしたら樹海に何かあったんじゃ……」

 

「………あぁ、そうだな。アイツ等が殺しをする程だ。何かあったんだろう」

 

光輝達のジト目をスルーしてシアがハジメを急かす。ハウリア族は明らかに作戦を練って帝国兵の輸送部隊を狙っていたため、どうやら、樹海の外まで出張って帝国兵を殺すほど、樹海に何かあったのかと心配なようだ。

 

ハジメも自分が定めた必要なら殺して守れと言っていたが、それを行っている何か樹海で異変があったと察してシフェルニルを操って谷間に着陸させた。

 

ハジメ達が谷間に降りると、そこにはハウリア族以外の亜人族も数多くいた。百人近くいそうだ。どうやら、輸送馬車の中身は亜人達だったらしい。兎人族以外にも狐人族や犬人族、猫人族、森人族の女子供が大勢いる。みな一様にハジメ達に対して警戒の目を向けると共に、見たことも聞いたこともない空飛ぶ乗り物に驚愕を隠せないようだ。まさに未知との遭遇である。と、そんな驚愕八割、警戒二割で絶賛混乱中の亜人族達の中からクロスボウを担いだ少年が颯爽と駆け寄り、ハジメの手前でビシッ! と背筋を伸ばすと見事な敬礼をしてみせた。

 

「お久しぶりです、ボス! 再びお会いできる日を心待ちにしておりました! まさか、このようなものに乗って登場するとは改めて感服致しましすっ! それと先程のご助力、感謝致しますっ!」

 

「よぉ、久しぶりだな。まぁ、さっきのは気にするな。お前等なら、多少のダメージを食らう程度でどうにでもできただろうしな。……中々、腕を上げたじゃないか」

 

ハジメがニヤリと口元に笑みを浮かべてそう言うと、唖然とする亜人族達の合間からウサミミ少年と同じく駆け寄ってきたウサミミ女性二人と男三人が敬礼を決めつつ、感無量といった感じで瞳をうるうると滲ませ始める。そして、一斉に踵を鳴らして足を揃え直すと見事にハモりながら声を張り上げ平伏する。

 

「「「「「「あ、有り難きっ、幸せっ!」」」」」」

 

谷間に木霊する感動で打ち震えた平伏するハウリア達の声。敬愛するボスに、成長を褒められて涙ぐんでいるが、決して涙は流さず平伏をする。ハジメ、ユエ、シアの三人は平然としているが、背後のティオや優花、光輝達とリリアーナ達はドン引きである。普段冷静なアレスでさえも兎人族の変わり様に片手で両目の目頭を抑えている。

 

原因のハジメはハウリア達の成長に嬉しくウンウンと頷いていると隣にティオと共に駆け寄った優花に〝聖杭〟で今さっきより強烈なチョップが入る。そして、ハジメが頭を抑えて痛みで蹲っている間にシアが話しかける。

 

「えっと、みんな、久しぶりです! 元気そうでなによりですぅ。ところで、父様達はどこですか? パル君達だけですか? あと、なんでこんなところで、帝国兵なんて相手に……」

 

「落ち着いてくれよ。シアねぇ。一度に聞かれても答えれないよ? 取り敢えず、今、ここにいるのは俺達六人だけで色々、事情があるんだ。詳しい話は落ち着ける場所に行ってからにしやしよう」

 

「……分かりました。ですってハジメさん」

 

「……お、おう。パルも報告ありがとな」

 

「は、はいっ!」

 

パルから話を聞いたシアは優花からのお仕置に頭を抑えて蹲るハジメに寄り添う。ハジメもシアから話を聞きながらゆっくりと立ち上がるり、報告をしたパルに頭を撫でる。パルは嬉しそうにウサ耳をピコピコさせる。

 

「あの……宜しいでしょうか?」

 

ハジメがパルの頭を撫でているとそう声をかけてきたのは足元まである長く美しい金髪を波打たせたスレンダーな碧眼の美少女だった。耳がスッと長く尖っているので森人族ということが分かる。

 

「……」

 

しかし、どこか、長老のアルフレリックの面影があると、ハジメがそう感じていると。

 

「あなたは、〝フェアベルゲンの英雄〟南雲ハジメ様で間違いありませんか?」

 

「ん? 確かに、そうだが……はぁ?!」

 

「「「「「「「「「へ?」」」」」」」」」

 

ハジメが頷いていると〝英雄〟という聞き慣れない言葉に声を上げる。後ろにいた優花達も声が出ない程、驚いている。多少、笑っている者もいるのをハジメは見逃さず、後で仕返しすると誓った。

 

しかし、そんな状況を気にしてないのか金髪碧眼の森人族の美少女はホッとした様子で胸を撫で下ろした。もっとも、細い両手に金属の手枷がはめられており、非常に痛々しい様子だった。足首にも鎖付きの枷がはめられており、歩く度に擦れて白く滑らかな肌が赤くなってしまっている。

 

「では、わたくし達を捕らえて奴隷にするということはないと思って宜しいですか? 祖父から、あなたの種族に対する価値観は平等だとそして、心優しい方だと聞いています。決して亜人族を弄ぶような方ではないと……」

 

「祖父? やっぱりアンタ、アルフレリックの孫か?」

 

「はい、その通りです。申し遅れましたが、わたくしは、フェアベルゲン長老衆の一人アルフレリックの孫娘アルテナ・ハイピストと申します」

 

「長老の孫娘が捕まるって……どうやら本当に色々あったみたいだな」

 

長老の孫娘となればやっぱり長老の孫娘と言えば紛れもなく森人族のお姫様ということであり、当然、その警護やいざという時の逃走経路・方法もしっかり確立してあるはずだ。それらを使用することもなく、あるいは使用しても捕まってしまったと言うなら、それだけ逼迫した事態に晒されたということだろう。ハジメは一瞬、クソ神共の仕業かと考えたが、状況的に無いと判断した。

 

ハジメは考えながら顔をしかめて、益々、パル達から詳しい話を聞く必要があるなと判断して視線を鋭くする。

 

「ん?」

 

その様子を、なぜかジッと見ていたアルテナの視線を感じるのだが今はそれどころじゃないと無視して、パル達に声をかける。

 

「おい、お前等。亜人達をまとめて付いてこさせろ。ついでだ。樹海まで送る」

 

「はっ! あっ、申し訳ないんですが、ボス。帝都近郊に潜んでいるネア達や仲間に連絡をするので、途中で離脱させて頂いてもよろしいですか?」

 

「ああ、それならちょうど、こっちも帝都に送る予定だった奴等がいるから、帝都から少し離れた場所で一緒に降ろしてやるよ」

 

「有難うございますっ!」

 

ハジメはパルの連絡という言葉を聞いてある正解に近いと思われる推測がたった。

 

「あー……そう言うことか、お前等がいる此処に訳は」

 

現在、ハジメ達がいるのは帝都のかなり手前の位置だ。そんな場所で亜人族達の輸送馬車がいたということは、この輸送は樹海から帝都へ行くものではなく、帝都から他の場所へ向かう途中だったということだ。つまり、パル達は帝都に何らかの情報収集をしに行って、輸送の話を知り、追いかけてきたということだろう。

 

亜人族達が、パル達に言われ不安そうにおずおずと歩き始めた。それを見て、ハジメ達もフェルニルに戻る。と、その時、ハジメの近くで「きゃ!」と可愛らしい悲鳴が上がりその瞬間、背中に何かを感じた。

 

「ん?」

 

後ろを見るとアルテナが、足枷の鎖のせいで躓いたようだ。わたわたと両手が宙をかき、咄嗟に、近くにあったもの――すなわちハジメの背中にしがみついたと理解する。

 

そして、更に後ろにいた亜人族達が一瞬で青褪めて硬直していた。ハジメには何故、顔を青くするのか分かり、帝国に対する怒りが増す。

 

「………」

 

これが、帝国兵相手だったなら、支え代わりにした瞬間、平手でも飛んでくるところだ。「なに許可なく触ってんだ、薄汚い獣風情がっ!」とか何とか怒鳴りながら。なので、アルテナもそうされるのではないかと、亜人達は殴られる姿を幻視したのだろう。

 

「………たくっ」

 

ハジメは肩越しに振り返り、自分の視線にビクッと身を竦ませたアルテナの手と足の枷を見る。

 

「あー、そりゃ歩きにくいわな。俺の落ち度だ。気付かんくてスマン」

 

ハジメはアルテナに着けられている枷の状態を〝構造把握〟で理解した後に納得し、スッとアルテナの前に跪く。その事に、亜人族達がざわっと動揺したように騒めくがハジメはスルーする。

 

「あ、あの……」

 

「いいから、ジッとしてろ」

 

いきなり跪かれて動揺するアルテナだったが、次ぐ、ハジメの行為に更に動揺が激しくなった。というのも、ハジメがアルテナの足に触れたからだ。まぁ、正確には足枷だが、ビクンッと震えるアルテナ。未だかつて、男に跪かれた挙句足に触れられたことなどないのだろう、動揺のあまり硬直しつつも目が泳ぎまくっている。ハジメは内心申し訳ないと思いつつも、足枷に魔力を込める。すると次の瞬間には、アルテナは驚きで目が丸くなった。それは、紅い魔力光が迸ったと思ったら、音もなく足枷が外れたからだ。

 

「よし……後これもな」

 

ハジメは立ち上がって、今度はアルテナの両手を持つ。その時点で、ハジメが何をしているのか理解したのかアルテナは少し落ち着きを取り戻していた。そして、ハジメは魔力を込める。すると、目を奪われていたのかハジメの魔力を見ていたアルテナが音になるかならないかというほど小さな声で「綺麗……」と呟いていた。

 

その声に当のハジメも同意する。それは最近、魔力が更に研ぎ澄まされてきているのか、以前より鮮やかになっているからだ。

 

「そして……これが、最後だな」

 

ハジメは直ぐに外された手枷を放り捨てて、最後にアルテナの首筋に触れる。奴隷用の首輪が着けられているからだ。真剣な眼差しで、自分の首筋に手を這わせる。

 

「ん?」

 

なぜかアルテナの頬が熱を持った視線を感じるがハジメは無視してあっさり首輪を外す。

 

「これで歩ける筈だ。 後、それと……パル」

 

「はいっ。 なんでしょうかボス?」

 

ハジメはアルテナを枷を全て外した後、片手で傍らにあった石を錬成して作った〝鍵〟を投げ渡す。

 

「パル。それは、俺が〝構造把握〟で調べて作った、その枷や首輪の鍵だ。アルテナみたいに躓いてしまって怪我をする奴が出るかもしれねぇからな全員解いてやってくれ。でも、外す時は慎重にやれよ」

 

これだけの数の枷に首輪だ。大体同じものでいける筈だろう。とハジメは考えた。もし、違ったのならば新しく作れば良い。

 

「はっ。 了解です!」

 

ハジメの命令に従い、パルは枷と首輪が着いている亜人達を一人一人と慎重に解放させていく。それを見た俺は納得すると、何事もなかったようにくるりと踵を返す。

 

「?」

 

すると、妙にまた違った視線が幾つか自分に集まっていることに気がつき、其処へ視線を移す。

 

其処には、亜人族達は、不思議な者を見るような救世主を見るのようなキラキラした目で、パル達ハウリアは誇らしげに、光輝はどこか複雑そうに。

 

そして………

 

優花達女性陣は、呆れと鋭さの両方を含んだ眼差しで、ハジメは、若干たじろぎながら「何だよ?」と尋ねる。

 

しかし、それに対して、ハジメの傍にいる若干頬を染めるアルテナの姿をチラリと見た女性陣の反応は……

 

「「「「「……別に(じゃ)(ですぅ)」」」」」

 

何とも冷たいものであった……。




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編集しました。八月二日

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