ありふれた職業で世界最強if優花   作:白San

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異世界食堂を一気見してたら投稿するのを忘れてました(*^^*)


百四十一話 四人それぞれの戦い

 

密林の東側、そこで鬼人族ジェイドを含めた隠密部隊〝陽炎〟相手に勇者パーティー四人はなんとか善戦していた。

 

「オラァ!……って、これも分身かよ!」

 

敵の一人を殴り飛ばした龍太郎は、その相手が地面に倒れることなく煙の如く消えたのを見て愚痴を漏らす。

 

そして、そんな龍太郎に休ませる間もなく、先程の黒子頭巾のオーガ達の群れが龍太郎に襲いかかる。

 

「く、〝金剛〟!」

 

技能〝金剛〟を発動。鋼並の肉体強度となった龍太郎は襲いかかる黒子頭巾達に向かって突撃する。

 

「オラオラオラ!!」

 

自慢の格闘術で群れの中で縦横無尽に暴れ回る。しかし、どれも限界値に達するとポンッと消えていくのを見て龍太郎は歯噛みする。

 

 

ジェイド直属の部隊の〝陽炎〟に所属するオーガ達は普通のオーガと上位種のロードとはまた違う個体であるのだ。

 

名は〝影鬼(シャドウ・オーガ)

体力と筋力と耐久はステータスはロード、まして普通個体のオーガよりも劣るが敏捷は最も高く、技能にも〝分身〟や〝気配遮断〟、〝影潜り〟などといった暗殺者向けの技能を持っている。

 

そんな能力を持つ影鬼は〝分身〟を発動。一気に元いた五十の部隊から二百を超える軍団へとなり、勇者パーティー四人を分断させていた。

正確に言えば雫と他三人という構図であるのだが、ジェイドと戦っている雫の元へと向かいたい光輝、龍太郎、鈴は、それを阻む影鬼に歯噛みしていた。

 

「クソっ! これも偽物かよ!」

 

消しても消しても本体がいる限り増え続ける分身の面倒さに龍太郎もイラつきが収まらず拳を振る速さが増えていく。

もうかれこれ五十近く殴り飛ばした龍太郎だが、今一度も本体である影鬼を倒していない。

 

全員殴りとばさせば本体をぶっ潰せるだろうという脳筋理論で突撃するその様は、まさに脳筋。

 

しかし、脳筋であるが故に辿り着くことがある。

 

「お?」

 

龍太郎は見た、少し後ろへ下がる影鬼を。

今までは見たのはこちらへガンガン攻める影鬼である。この時、龍太郎の脳内である式が出来上がる。

 

ガンガン攻めてくる影鬼=分身

 

こちらを警戒する分身=本体

 

QED証明終了。

 

「見つけたぜぇぇ!!」

 

目を輝かせ龍太郎は全速力で本体であろう影鬼へ向かう。その気迫に気付いたか本体であろう影鬼は逃げようとしたが、脳筋には敵わない。

分身の群れから強引に突っぱ抜けて来た脳筋が既に拳を振り上げていた。

 

「オ、ラァ!!」

 

「ギャッ」

 

振り下ろした拳が本体の影鬼に直撃し見事に殴り飛ばした。

 

「よし!」

 

分身と違って確かに拳が入った感触がありガッツポーズを決めスッキリしたような笑みを浮かべる龍太郎であったが、殴り飛ばれされたオーガの影から新たなオーガが現れ手に持っていた刀を龍太郎へと振るう。

 

「うお、やべ!」

 

突然の不意打ちに頭が理解しても体がついて来れず〝金剛〟で防ごうにもオーガの刃が届く方が速くて間に合わないと悟った龍太郎は受けて反撃しようと覚悟を決めるのだが、

 

「くっ──「〝天絶〟!」……お?」

 

オーガの振るった刃は龍太郎の届くことなく一つの障壁によって阻まれた。そして、龍太郎の後ろから仲間の声が聞こえた。

 

「龍太郎くん、今!!」

 

それは、結界師である谷口鈴の声だ。名前を呼ばれただけだが、龍太郎にはその意図は分かり、不意打ちが失敗し後退しようとオーガを見て龍太郎は一気に前へ踏み込んだ。

 

「くたばりやがれ!」

 

オーガとの距離を詰めたと同時に龍太郎の繰り出した渾身の一撃がオーガの頭部に深く突き刺さり、そのまま頭は砕け散り地面の染みとなる。

 

これも、本体だったかと思いながら、安堵の笑みを浮かべた龍太郎は、後ろへ振り返り助けてくれた鈴に感謝を伝える!

 

「おう、鈴! さっきのは助かったぜ!」

 

「んもぅ! 相手は、暗殺系の技能持ちだから奇襲にはしっかり注意してよね!」

 

鈴からの小言に龍太郎は「スマン!」と軽く返しながら、まだいる敵の方へ向き直りファイティングポーズを決める。

 

「さぁ、来い!」

 

そう声を上げると龍太郎は小刀などの武器を構えるオーガ達へ突っ込んでいくのだった。

 

 

そんな脳筋の姿を後ろから見ていた鈴は深くため息を吐く。

 

「あー、もう全然、鈴の話を聞いてないじゃん」

 

まぁ、脳筋の龍太郎ならしょうがないと感じるが、今はやっているのは命の取り合いだ。鈴は尊敬すべきお姉様であるユエとティオに教えである冷静さを保つことを意識し、今、目の前で襲いかかる敵の対処に回る。

 

「──〝聖絶・刃〟!」

 

魔法名と共に鈴は己が与えられたアーティファクト〝双鉄扇〟を振るう。

 

すると、展開された結界〝聖絶〟は数百の刃となって影鬼の軍団を襲う。

 

───光属性 最上級複合魔法〝聖絶・刃〟

防御とは攻撃、盾とは武器であるという言葉をありのままにしたような魔法。

聖絶という結界を分散させ一振の刃へ形成させた魔法。

そして、これも〝聖絶〟という結界の一つなため、鈴は刃の操作が可能である。

 

「わわわっ、うう……操作が難しいよ〜。やっぱ、南雲君はおかしいと鈴は思う」

 

しかし、多くのモノを操作するには脳内に押し寄せる情報を処理していかないといけない。しかし、操作が慣れない鈴には刃の全てを前へ動かすという操作だけで金槌で頭を殴られたような頭痛が襲う。

故に、〝クロスビット〟や〝オルニス〟といった複数のアーティファクトを細かな指示を送り出しながら平然と戦うハジメには心底ドン引きする。

 

「でも………これぐらい鈴だってできないと……恵里の元へは行けない!」

 

ガンガンと響く頭痛に耐えながらも前を見る鈴は双鉄扇を大きく振るう。

 

「──結界術式変更〝刃〟から〝爆〟!!」

 

突如、影鬼の群れを襲っていた刃が爆発を起こし、分身だった個体は消えて、残った本体の影鬼は突然のことに戸惑いを見せている。

 

結界術式変更。現在、展開している結界の術式の一部を変更させるという一つのミスで魔力暴発待ったなしの荒技。

魔力操作を持つユエとティオにとってはやれば出来る芸当であるものの、魔力操作を持っていない鈴には自殺に近いものだ。

 

だが、鈴は命を取り合う本番のこの状況でやってみせたのだ。

 

嬉しそうに笑う反面、頭に負荷をかけ過ぎたためか立てる気力も失いヘナヘナと膝をついてしまう。

 

「(ヤバい! 慣れない技を使いすぎて苦しい)あと少しなのに!」

 

このまま動けないでいたら、本体の影鬼が逃げて、また分身を作りだしてしまう。案の定、本体が戦況を立て直すために〝気配遮断〟で消えようと画作する。

 

「っ、誰か!」

 

鈴は助けを呼ぶ。しかし、ジェイドを相手している雫はおろか他二人も自分と同じ影鬼の相手に忙しい。

どうするべきかと悩んだ、その時だった。

 

「よくやったぜ、鈴」

 

そう自分の名前を呼ばれた瞬間、大柄の拳士が逃げようとする本体達に狙いを定め溜めに溜めた一撃を今、放つ。

 

「喰らいやがれ!〝破拳〟ッ!!」

 

全身が筋肉を使い風を断つほどの速さで突き出された一撃は、本体の影鬼達に直撃し、逃げようとしていた本体も籠手に付与されていた〝空間振動〟により直撃が免れず大量の血飛沫を噴き上がらせながら地に永遠に伏した。

 

「ナイス、鈴! お前が本体を晒してくれたおかげで狙い易かったぜ! ほら、これでも飲め!」

 

「わ、とととっ。ありがとう龍太郎くん助かったよ! でも、いいの?」

 

「ん? ああ、俺はそんなに魔力を使わねぇからな! この腕輪だけで十分十分」

 

龍太郎の助けによりなんとか複数の影鬼の本体を倒しきれた鈴は安堵の息を吐く。そして、近付いてきた龍太郎から魔力回復の水の入った瓶*1を貰い、二つの意味で感謝を伝えた。

そして、飲み水を飲み終わり魔力もある程度回復し頭痛も収まったため立ち上がり、龍太郎の隣に並んだ鈴。

 

「でも、どうする? 本体もある程度の数は倒したけど、まだ沢山いるよ? 光輝くんの元へ行って三人で連携する?」

 

「いや、俺達が行くべきなのは雫のところ。俺達の中でアイツが一番ヤバいだろ? コイツ等は本体を倒すのに手間取るが、倒すのには問題ない。だが、雫のところにいる奴はそうはいかねぇ」

 

「すごい、龍太郎くんがマトモなこと言ってる………」

 

「喧嘩売ってんのか?」

 

いつもの脳筋な龍太郎とは掛け離れた理知的な判断に絶句する鈴に龍太郎は青筋を浮かべる。

光輝や雫達にも思うが、俺をなんだと思ってる?!と心の中で叫ぶ龍太郎だが、状況が状況なため語気を強めた一言で済ます。

 

「なら、鈴達は敵をは倒しつつシズシズのところに向かうんだね?」

 

「おうよ」

 

「でも、ほんとに光輝くんのところへ行かなくて大丈夫なの?」

 

それは、鈴なりの気遣い。

かけがえのない親友である二人を近くで見てたからこそ龍太郎は今すぐにでも光輝の元へ向かいたいと思っているだろう。

そんな鈴の気遣いに気付いた龍太郎はそっぽを向いて頬をポリポリと掻くが、「大丈夫だ」と自信ありげに返答し言葉を続けた。

 

「光輝は負けねぇよ。だって、アイツは最高の親友だからな!」

 

「アハハっ、龍太郎くんらしい答えだね」

 

まさに、龍太郎らしい光輝への絶対的な信頼に鈴は笑いつつも、自分もその言葉は信じれると思えた。

 

「! また、集まって来やがったなっ」

 

龍太郎の言葉を聞いて鈴も視線を戻せば、自分達の元へ続々と影鬼が集まって来ており、龍太郎は拳を構え、鈴も双鉄扇を構える。

 

「じゃあ、鈴!コイツ等をしばき倒しながら雫の元へ向かうぞ!」

 

「うん!」

 

そう言葉を交わしながら龍太郎と鈴の二人は影鬼の群れへ突撃していくのだった……。

 

 

 

 

場所が変わり、龍太郎や鈴のいた場所よりも木々が生い茂る場所へ光輝は誘い込まれていた。

 

「くっ、翔けろっ──〝天翔閃・二連〟ッ!!」

 

聖剣から二つの光の斬撃が放たれるが、迫る光の斬撃に影鬼達は周りの大木を盾にして斬撃を見事に回避する。

 

「なに!?」

 

光輝は驚くのも束の間、木々を蹴りながら高速移動する影鬼達。そして、光輝が影鬼達の動きを目で追えず翻弄される中、影鬼から放たれたクナイの雨が降り注ぐ。

「!」

 

降ってくるクナイの雨に気付いた光輝は〝聖絶〟の発動も間に合わないため、持ち前のセンスを発揮し、クナイの雨を凌いでいく。

剣圧で生まれる風を利用しクナイの軌道を逸らし、受け流す。〝天翔閃〟を放ってクナイを破壊、吹き飛ばした。

 

そして、少し至るところに傷を負いつつも、なんとかクナイの雨に耐え抜いた光輝は上にいる影鬼達に非難の目を向ける。

 

「……っ、上から飛び道具なんて卑怯だぞ!」

 

光輝の非難の言葉に、影鬼達は肩を竦めた。ある程度、知能があるため人の言葉を理解できる彼等は光輝の言葉に「マジで言ってんのか、コイツ」と思っている。

彼等は暗殺者。拳士などの近接系などの相手には〝分身〟を使いながらなら陸に下りて翻弄して戦うが、〝分身〟の弱点である全体攻撃を持つ魔法職や相手には正々堂々と敵と戦う訳がない。

 

しかし、光輝にそんな常識は通じない、通じるわけがない。

 

故に、影鬼達は〝気配遮断〟を使用。ついでに〝分身〟を増やして更に光輝を翻弄していく。

 

「くっ、やはり魔物は魔物か!」

 

気配を消されてしまい、相手の居場所を掴めにくくなったせいで更に光輝に追い詰めていく。

 

「何処だ!?」

 

光輝は叫ぶも答える筈がない。返答は無数のクナイ。光輝はなんとか身を翻しながら聖剣を振るってクナイを凌ぐ。

ここだと分が悪いと場所を変えようとするも進行方向から先程とは違う量のクナイが放たれ光輝は足を止める。

 

「っ〝光刃〟!」

 

逃げれないと分かった光輝は後ろに向き直るざまに光が纏った聖剣を横薙ぎに全力で振るう。同時に生まれた余波でクナイをあらぬ方向へ吹き飛ばして直撃を防ぐ。

だが、状況は変わることなく気配が遮断された影鬼達は何事もなく淡々と再び、クナイの準備をする。

 

まさに、徹底的に光輝をこの場所から逃がさないという檻が形成され、決して脱出を許されない。

 

そんな檻に囚われた光輝は大粒の汗を流しながら聖剣を杖がわりにして息を整えようとする。

 

「ハァハァっ(駄目だ! 〝魔力感知〟を使っても魔力反応があり過ぎて見分けがつかない!本来なら、このまま雫を助け、そのままシアさんも助けて南雲よりも強いと証明する筈なのに!!)」

 

逃げるか、耐えることしか出来ない今、光輝は自身の思い通りにならず歯噛みする。

雫も助ける、シアも助けるという淡い理想を掲げる光輝は聖剣の柄を強く握り締める。

 

「俺は、俺はっ、この世界を救う勇者なんだ!!」

 

勢い任せ、闇雲に聖剣を振るう。しかし、それは影鬼達にとっては思う壷。

 

周りを見てない光輝の姿を見て好奇と思ったか木から数体の影鬼が降りてくる。

 

「! やっと、降りてきたな! さぁ、正々堂々と勝負だ!」

 

やっと降りてきた敵を見て光輝は聖剣を掲げながら、これなら自分の領域(テリトリー)で万全に力が出せると笑う。

だが、影鬼の方は違った。彼等は光輝が動くよりも早く動きだし、間合いに入った瞬間、手持ちの小刀を振るう。しかし、光輝も聖剣の面を盾にし多方向から攻めてくる敵を確認し

 

「爆ぜよっ 光臨の宝玉よ!───〝光爆〟ッ!!」

 

詠唱を終えた共に空いた手から光の宝玉が現れた途端、爆ぜると共に辺り一帯を覆う眩い閃光が放たれた。

 

──光属性 上級魔法〝光爆〟

光属性の魔法を凝縮させた光り輝く宝玉。爆ぜると光属性の攻撃と共に閃光弾並の視界を潰す光を放つ。

 

本来なら、至近距離で使う魔法ではないが、光属性に対する耐性が高い光輝はこれを少しの火傷と服の裾が焦げる程度のためやってのけた。

 

「(よし、〝光爆〟で相手の視界を潰したはずだ!)」

 

見れば、自分を襲っていた影鬼は分身であったため消えているが、一気に十体ほど敵を屠れたためヨシと言えるだろう。

 

「(今のうちに場所を変えて戦い易い場所へ移動しよう!)」

 

相手の視界を潰してる間に光輝は、自分が不利なこの木々が多く生い茂る場所から離れようとするが、

 

「っ!?」

 

嫌な感覚。光輝は咄嗟に進行方向を変える。しかし、無理矢理に足を止めたため、躓いてしまい地面に転がり込む。

直後、光輝が向かおうとしていた場所に無数のクナイの雨が降り注いだ。

 

「な……(目を潰したはずっ……!)いや、まさかっ」

 

即座に立ち上がり光輝は上を見る。そこには黒子頭巾を取り耳を澄ましてる影鬼達の姿があった。

 

「クソっ、耳もいいのか!」

 

再び、降り注いでくるクナイの雨から逃げながら光輝は、この状況を切り抜ける策を考える。

影からの奇襲は後ろに飛んで、クナイの雨からは逃げる、弾くの繰り返しを続ける。

 

そして、数分が経ち、逃げ続けていた光輝にも限界が迫る。

 

「ハァハァ……」

 

ずっと走り続けたせいでか息が苦しい。同時にハジメならこの状況を楽々と切り抜けるだろうと思い悔しさが顔に出る。

 

何故、アイツが俺の前にいる?

 

何故、アイツの元には美女、美少女達が傍にいる?

 

何故、アイツには俺以上の力がある?

 

なぜ?なぜ?ナゼ?何故?何故?何故!?

 

彼に対する嫌な感情が湧き上がるが光輝であったが、ハッとなると即座に今さっきの感情は違う!と即座に否定した。

 

俺は勇者だ。

世界を救うヒーローなんだ。

皆を導き、先頭に立つ英雄なんだ。

 

尊敬する祖父から教えに従って生きてきた自分は正義なんだ。

そして、正義であるからこそ自分がやることは皆の為であり正しきことなんだと言い聞かせる。

 

再度、光輝は聖剣を強く握る。その目は諦念などない曇りなき目だ。

 

「俺は………勇者だぁぁぁあ!!」

 

叫んだ瞬間、ある閃きが浮かんだ。

 

迷いは不要!光輝は膨大の量の魔力を聖剣に収束させていく。そして、大きく息を吸い、自身の最大の切り札を発動する。

 

「───〝神威〟ィイイ!!!」

 

普段と違い横薙ぎに降るって発動した光の奔流が射線上に進み自身を囲む木々達を切り飛ばした。

 

『ギャっ?!』

 

最高の足場がいきなり壊され、混乱したまま落下する影鬼達を目撃した光輝は好奇はここだと確信する。

 

「今しかない!」

 

再度、魔力を聖剣に収束。今さっき〝神威〟を使ったため息苦しさと魔力が底に尽きそうなのを感じ取りながらも光輝は隙だらけの影鬼達に向かって聖剣を振るった。

 

「神よ! 神の慈悲よ! この一撃を以て全ての罪過を許したまえ!──〝神威〟ィイ!」

 

短文および詠唱省略で先程よりも威力は減衰するだろうが影鬼(シャドー・オーガ)程度の耐久なら問題ない。そして案の定、再度、放たれた光の奔流は落ちる影鬼達を呑み込み塵へと変えた。

 

「やっ、た…………」

 

自分一人でこの数の難敵を倒したのだと確認できた光輝は、地面に仰向けになって倒れた。相当な魔力を要する〝神威〟を時間を掛けず二度も使用したのだ。魔力枯渇寸前で頭痛と息が苦しい。

肉体も悲鳴が鳴っており、〝限界突破〟した並に倦怠感を感じているが、これぐらいなら、少し時間を掛れば全快するだろう。

 

分断された仲間が心配であるが、この時の間は光輝は久しぶりの納得した勝利の余韻を楽しむのであった………。

 

 

 

場所が変わり、密林にしては妙に開けた場所で二人の男女が己の得物よ触れながら互いを見合っていた。

 

鬼人の男は腰に巻き付けた二振りの子刀の柄を触れる。ポニーテールの少女も腰に携えた愛用の黒刀を握る。

 

「「…………」」

 

一言も口にせず、言葉も交わさない。

ただ相手の姿を捉えてるだけで時間が経っていく。

 

だが、その時間は突然と終了を告げる。

 

「ふっ!」

 

先に動いたのは雫だ。〝無拍子〟を発動。予備動作もなく一気に間合いを詰め愛用の黒刀〝八咫烏二式〟を抜刀。技能〝抜刀速度上昇〟により、その抜刀速度は雷速に並ぶ。

 

しかし、

 

「遅い」

 

一言つぶやき、雷速に並ぶ一閃をジェイドははっきり見えているのか少し後ろへ飛び退き間合いから外れた上で腰から抜いた小刀で受け止めた。雫の表情が驚愕に満ちる。だが、防がれるのは想定の内だ。まだ、自分のターンが終わった訳ではない。

 

「なら、これはどうかしら!」

 

──八重樫流刀術〝霞穿(かすみうがち)

雫の繰り出す神速の三段突きがジェイドを襲いかかるが、ジェイドはまた難なく対応してみせた。

それに加え、一つの突きが繰り出された度に目線が動いてから一言。

 

「右肩、胸、太腿か」

 

「!」

 

ジェイドの言葉に雫に緊張が走る。目の前の鬼は自分が突きを繰り出そうとした箇所を目で追って把握したのだ。驚きのあまり言葉を失ってしまう。

 

「くっ」

 

だが、雫は諦めず攻撃の手を緩めず猛攻を続ける。

 

「はぁっ!」

 

「動きが大きい」

 

上段からの斬撃を繰り出すが、ジェイドは楽々と小刀に逸らされ受け流しつつ雫の至らない点を指摘する。

 

「くっ!」

 

「今度は動きが雑だ」

 

振り下ろしからの振り上げに対しては刃がギリギリ届かない位置まで後退される。

 

「〝飛閃〟!」

 

後退したジェイドの目掛けて雫は不可視の風の斬撃〝飛閃〟を飛ばす。

 

「不可視の斬撃ね、俺が下がると同時に発動するのはいいセンス。だけど……」

 

「なっ!?」

 

続け様の攻撃を振るう雫にジェイドは純粋に褒めつつ、不可視の斬撃を軽々と避けた。

 

「魔力の隠蔽をしないのはナンセンス。不可視の斬撃は魔力を感じさせないこそその本領を発揮する……こんなふうにね」

 

加えて助言をするジェイドは小刀を振るう。

 

「〝三未閃(しゃみせん)〟」

 

「っ(この感じっ)」

 

たった一振。しかし、雫は〝気配感知〟と剣士ゆえの感じ取った気配に反応して横へ飛び退ける。だが、放たれたのは三つの斬撃。

 

一つの斬撃を回避したとしても残り二つの斬撃が雫を襲う。

 

「嘘!? ………くっ!」

 

向かってくる斬撃を一つは黒刀で軌道を逸らし、もう一つを鞘で防ぎ、直撃をなんとか回避する雫。

 

「へぇ、〝三未閃〟の斬撃を止めたのもそうだが、その鞘、異様に頑丈だな」

 

「…………っ」

 

己の斬撃を避け、防ぎきる技量と装備の性能の高さに興味を示すジェイドに雫は警戒を高める。

 

「(魔力を感知させない斬撃……危険すぎる)」

 

魔力を感知させない斬撃。祖父や父との稽古で培ってきた勘と気配察知で雫はなんとかなったが、普通なら分からず体の一部が切断されていただろう。

 

まさに、不可視の斬撃だ。

 

「(攻撃の隙を与えるわけにいかないっ)」

 

また、あの斬撃をやらせる訳にはいかないと雫は再び攻めに入る。〝重縮地〟で一気に距離を詰め黒刀を横薙ぎに振るう。

 

───八重樫流刀術〝水月〟

右手で持つ刀を左薙ぎに振るい、途中で左手に持ち替え右薙ぎに黒刀を振るう。

 

──八重樫流刀術〝山嵐〟

刀と鞘を瞬時に持ち替え横薙ぎに振るう。

 

そんな連撃を繰り出す雫であるが、ジェイドは眉一つ変えずに難なく攻撃を捌き切った。

 

「くっ───!」

 

雫は、そのまま更に押し切って攻めに入ろうとしたが、突如として黒刀がジェイドによって止まる。何度も力を入れて押し込もうともビクともしない。

 

「(ならっ)」

 

力量差で負けているならば、逆に利用すればいい。

 

──八重樫流刀術〝無明打ち〟

鍔迫り合いになる中、雫はジェイドの死角から鞘による打撃を繰り出した。しかし、鞘の打撃が届くよりも不意打ちに気付いたジェイドは小刀に入れる力を入れて雫を吹き飛ばしたことで鞘の打撃を空振らせた。

 

「死角からの鞘による打撃……悪くない」

 

「っ!」

 

奇襲が失敗に終わり吹き飛ばされる中、雫は考える。彼なら、ハジメならどうするか。

 

受け身をとる?

いや、駄目。体勢を持ち直す間に攻められたら終わる。

 

ダメージ覚悟で反撃する?

これも無理だ。狙いが定まらず失敗に終わる。

 

鞘を地面に突き立てて勢いを減らし衝撃を和らげる?

いや、そしたら次の行動に移る時間がかかってしまう。

 

何も良い策が浮かばず眉根をしかめた雫であったが、自身の後方に見える大木を見る。このままじゃ、あの大木に激突して全身打撲を負ってしまう。

 

「!(これならっ)」

 

この状況をどう切り抜けばいいと考える中、あることを思い付く雫。そうと決まれば考えるよりも早く体が動いた。

大木にぶつかる寸前に空中で体勢を変えると上手く木に足裏をつけ膝を曲げて衝撃を緩和させながら着地。同時に黒刀を納刀。そして、着地した大木を足場にして勢いよく踏み込んで加速したのだ。

 

反動を利用して雫は宙を舞う中、居合の構えを取る。更に〝無拍子〟を発動して一気にジェイドとの距離を詰め居合の間合いまで辿りつく。

 

そして、

 

「(今っ!)」

 

──八重樫流抜刀術〝断空〟

反動を溜めた状態から、その勢いを利用して行う居合技。繰り出される斬撃は敵を一閃する。

 

「へぇ……やんじゃん」

 

はずであるが、ジェイドは笑う。

 

「剣技と其の身のこなし、悪くはない……けど」

 

迫る一閃を腕に装着してる腕あてで受け止めた。

 

「それは、対人戦だからこそ有効であって鬼には通じない」

 

「なっ!?」

 

失敗したと分かった雫は再び、後ろへ下がる。

反動を利用した抜刀術〝断空〟は、たとえ受け止められたとしても反動によって加算された衝撃は頑丈な装備であっても痺れて一時的に使えなくなる筈だ。だが、ジェイドは受け止めた左腕を気にしてる様子はない。

 

「っ」

 

雫の顔に焦りが見え始める。己の剣技を真っ正面に受けてなお尽く叩き潰されたのだ。

 

「くっ」

 

黒刀を構え直して来るであろう攻撃に対して守りに入ろうした雫だが、顔を上げた瞬間、その手は止まり表情が崩れる。

 

「な、んで…………」

 

こんなに隙を晒してるのに相手は一向に動く気配を見せない。本来なら、このまま追い打ちを掛けるはずだ。ふと思い返せば最初から(ジェイド)はずっと受けの構えを取るだで、ただ自分が攻めるのを待っているだけだ。

 

完全に舐めれている。

 

相手は口に出していないが、その態度と余裕の表情を見れば丸分かりだ。

 

己の剣技が通用しないことへの絶望、込み上げてくる悔しさ、そして己の未熟さによる不甲斐なさなど、あらゆる感情が雫の内心でぐちゃぐちゃになり、集中力を大きく削いでいく。

顔に出さないように努力するも、手の震えや肩に変な力が入り動きがおぼつかなく明らかに隙が生まれ始めていた。

 

「おいおい、得意の剣で俺を叩きるんだろ?」

 

「っ!」

 

どんなに振るっても上手く躱され、弾かれ、受け流される。何度繰り返しても無駄に終わる。

 

八重樫流が通じない、己の剣が通じない。それが雫の思考を狭め、腕に力が入らない。

 

「ほらほら、どうしたぁ?」

 

なのに相手は相も変わらず反撃など一切せず自分の攻撃を待つだけの態度に心が折れそうになる。

 

「わ、たしは………」

 

祖父に自身の才能を片鱗を見せてしまってからずっと剣を持ち続けた。剣を一生懸命に振るってきた。

祖父や父、道場の者達からの期待を応える為に己の才能を、剣技を、研鑽してきた。

なのに、なのに………

磨いてきた剣術を馬鹿にされ、己の持つプライドをズタズタにされた雫は悔しさよりも怒りよりも、その判断を覆してやりたいと思った。

 

そして、そんな隙を晒すも攻めてこない様子に雫の反骨精神を強く駆り立てた。

 

──舐めるな。

 

私の苦労を知らない奴が………

 

私の想いを知らない奴が………

 

私のっ、八重樫雫が歩んできた道を!

 

否定も、侮辱も、誰にも舐められる訳にはいかないのよ!

 

「………やってやる」

 

ボロボロにされた心に灯る炎が再燃し始めた雫は一度、黒刀を納刀。そして、両手で自分の頬を強く叩く。そして、目を閉じ、呼吸を整え、心を落ち着かせようと精神統一する。

 

「(何を使えば奴を斬れる?………剣術の連続技? いや、今の私じゃ八重樫流をやったって傷一つつけさせられない)」

 

自分の力で通じる攻撃を考える雫。だが、今の自分の能力では速さが足りない、衝撃が足りない、瞬発力が足りない。

 

「(やっぱり、立ち向かえるのはアレしかないわね………)」

 

ならば、やる事は一つだと雫は息を吐く。

 

「…………」

 

刀の柄を握り膝を少し曲げる。同時に黒刀に搭載された風と雷を己に纏わせていき雫を中心に暴風が立ち込めていく。

 

「…………ハッ」

 

その光景を目の当たりにしたジェイドは好戦的な笑みを浮かべる。

雫が隙を晒し始めてきてからは自分の思い違いだったかと思っていたが先の光景でそれは捨てた。

突如として空気が変わったことを感じたジェイドは敢えて攻勢に出ず、雫の攻撃を待つだけの選択を取る。

 

どうせ、相手の本気を出させて真っ向から潰す。それがジェイドのポリシーであり、これが相手の心を徹底的に折らす屈辱的な方法だ。

 

故にジェイドは、ただひたすら受けの構えを取る。

 

「(てめぇの全力を真っ正面で叩き折ってやる)さぁ、掛かってこいシズク!」

 

叫ぶジェイド。しかし、その判断が間違っていたとを思い知らされることになる。

 

暴風が舞う中心で構えを取り続ける雫に纏っていた雷が紫電へと変わると同時に息を吸って吐いた。直後に雫は目を開け駆け出した。

 

「八重樫我流──花一匁(はないちもんめ)!!」

 

刹那、雫の姿が紫電と共に体がブレたかと思えば土煙だけを残して姿を消した。

 

「!」

 

それを目の当たりにしたジェイドは目を見開く。目で追うとしても今の雫の敏捷力は〝限界突破〟したハジメを優に超えており、音すらも置いていく速さ。

 

纏う紫電の電荷が足に集中したタイミングで地面を蹴って加速するという絶妙な加減具合で成り立つ荒業であり、雫の技量だからこそ成せた瞬殺の抜刀術〝花一匁〟。

 

鋭さと美しさを併せ持った紫電と共に駆け抜ける様は遥かに実力差があるジェイドを以てしても目で追うのが難しく顔をしかめた。

 

「っ!(雷を利用した加速か!)」

 

己の目でも追いつけないぐらいの速度で動き回る雫に対してジェイドは彼女の評価を改めた。

 

先程までは少し剣が出来るだけの少女だと思っていたが、やれば出来るじゃないかとジェイドはほくそ笑み、紫電の如く駆け抜ける少女を内心で賞賛する。

 

と、思った直後、背後から気配と雷の音を耳にしたジェイドは即座に後ろへ向き直り小刀を構えた。見れば、一筋の紫電がこっちに向かって来ている。

 

「ハッ、やれば出来るじゃないかシズク! だが、爪が甘いな!」

 

このまま、一直線で駆け抜けながら斬撃を行うのであろう。賞賛と共にジェイドは紫電が迫る寸前に小刀を振り下ろす。

 

「(逆に言えば、あの速さでは急な方向転換はで不可能!なら、このまま刀を叩き割る!)」

 

あの速度で振るわれる攻撃を受ければ致命傷は避けられない。だが、逆に言えば相手も今の速度で攻撃を止められたり、カウンターを受けてしまったら彼処もただではすまない。それは刀も同様であり、面の部分を叩けばアザンチウム製の上質な黒刀であろうと折れる。

 

「終わりだ!」

 

経験の差。ジェイドは小刀を振り下ろす。

 

しかし、

 

「んな!?」

 

振り下ろした直前、紫電を纏う雫はジェイドの眼前で右直角曲がりを披露し回避してみせたのだ。

 

「(アナタがそうするってことは知ってたわ!)」

 

そう、雫も内心で呟く。

目が追いつけないならば、相手は自分が間合い内に入って攻撃をする瞬間に合わせてカウンターか何かをしてくるだろうと理解していた。

 

先の説明した通り〝花一匁〟は加速しながらその勢いと雷を利用して繰り出す抜刀術。大まかな左右の移動は可能であるがが、急な方向転換やブレーキは難しく無理に動てしまえば、その反動で骨が折れ、筋繊維が千切れて動けなくなるだろう。

だが、雫は考えた。

彼のように強くなりたいと、彼に並び立ちたいがために試行錯誤を重ねた。そして、見つけ出した。

 

それが『風』だ。

 

雫は、己の体の柔らかさと黒刀に搭載された風を利用したのだ。

することは単純。紫電のように風を纏い、方向転換する直前に風でスピードを緩め、柔軟な脚使いで方向を変え、再び加速するという荒技。

 

少しの間、足が使えなくなるという大きい代償が発生するが雫はやってみせた。

 

「くっ……(体中が痛い!)」

 

骨が砕け、肉が削げ落ちそうだ。しかし、勝ちたいんだと雫の目は諦めはなく真剣な眼差しはジェイドを射抜く。そして、背後へと回り込み間合いへと入った瞬間、雫は納刀していた黒刀を抜刀。その抜刀速度は光速に並ぶ。

 

「ハァァァ!!」

 

「くっ、舐めるなぁぁあ!」

 

だが、ジェイドも負けていない。負ける訳にいかない。

 

雫が抜刀するよりも体を無理に捻って早く背後へ振り向き、もう片方の小刀を抜いて防御の構えを取るジェイド。同時に安全策として〝影潜り〟を使い影の中へ避難しようとしている。

 

しかし、それを許す雫ではない。

 

「逃がさない!」

 

ここで仕留めなければいけないと雫は先のハルツィナ大迷宮で得た技能〝一閃の太刀〟を発動。

 

この技能(一閃の太刀)は雫が斬れるという想いが強いほど斬れ味が上がり続けるという最強の一撃。そこへ纏う紫電が黒刀に奔り黒色の刀身は鮮やかな紫の刀身へと変わり、その鋭さと速度は更に研ぎ澄まされていく。

 

だが、それでも遅い。これでは防がれてしまい斬れるイメージが遠のいていってしまう。

 

「(ダメ! これでは駄目!)」

 

腕に力を入れろ、振る速度を上げろ、限界を越えろ、全身の反射速度を更に引き上げろ。

 

早く、速く、疾く、もっとはやく!…………。

 

思考も、肉体も、視界すらも己の許容値の限界を越えていかせる中、雫に変化が訪れた。

 

「銀……色?」

 

そう呟くように雫の視界に銀の世界が広がっていた。

 

まるで、自分以外の全てが凍りついてしまったような感覚。

 

目の前にいる敵も自分よりも早く動くていたのに今はナメクジのように遅い。だが、ゆっくりと動く中でも、両手で持つ小刀で防ごうとしているジェイドを見る。

 

「(はやく斬らなきゃ)」

 

普段の思考なら単純に振り下ろすのを止めてフェイントなどを掛けるだろう。だが、現在、全ての動作がスローに見えている雫にとって掻い潜るには動作もない。

 

故に、

 

「今、なら」

 

────斬れる。

 

それからの雫の動きは単純だった。

 

ただ、手に持っている紫電纏う黒刀を相手に早く振り下ろすだけ、それだけた。

 

そんな早く振り下ろされた黒刀は、

 

「─────は?」

 

ジェイドや他の者にとっては、その斬撃が神速の域であるということを雫は知らない。

 

「(なんだそれ? なんだその速さは!? 普通じゃない!普通ではない!異常、異常だ! お前は、お前はっ)」

 

今までよりも早い振りにジェイドは驚愕を隠し切れない。驚異的な成長速度を前に思考が回らず、目の前にいるのは少女ではなく化け物に見えてくる。

 

「お、お前は何者なんだ!!」

 

震えて叫ぶジェイド。しかし、スロー過ぎて何を言ってるのか分からなかった雫はただ笑みを向けて一言だけ呟いた。

 

「私は、ただの剣士よ」

 

 

────八重樫我流・閃の型〝紫電一閃〟

 

 

その紫電の斬撃は目にも止まらぬ速度で前の鬼の持つ小刀を破壊しながら相手を斬るのであった………。

 

*1
ハジメが考案し優花とユエが作り上げた飲み水。回復手段なら指輪や腕輪でもいいが異世界ロマンを求めたハジメが幾度の検証を続けた結果、完成に至った代物。しかし、戦いの中、飲み水は如何なものかとアレスとティオ、シアからの純粋な疑問を問われたハジメは黙ることしか出来なかった。しかし、魔力の回復は確かであるため、今回は非常用にと全員に配られた。




雫の要望で今の戦闘服にはハジメの固有技能〝纏雷〟が付与されており、黒刀から流れ出る雷を帯電および雷を纏うことが可能にしています。

鬼人編の後の章は何がいいか?

  • 原作通りの氷雪洞窟編
  • 断章の集う最高ランク冒険者編
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