魔物肉を喰らって見た目が変貌したハジメは自分のステータスプレートを見て驚愕した。
「ハァッ?!」
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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:8
天職:錬成師
筋力:200
体力:450
耐性:300
敏捷:350
魔力:500
魔耐:500
技能:錬成[+鉱物鑑定系][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合]・雷属性適性・雷属性耐性・脳内設計[+想像設計]・武芸百般[+武術Ⅴ][+槍術Ⅲ][+剣術]・魔力操作・胃酸強化・纏雷・■■■・言語理解
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脅威的なステータスの上昇と技能が増えてることに驚いたが、暫くして落ち着きを取り戻したハジメは新しく増えた技能を確認していくことにした。
「魔力操作?」
文字通りに魔力を操作する技能だろうか、ハジメはステータスプレートを見ながら考える。
「……もしかして」
ハジメは、錬成と雷魔法を使用する。すると、雷魔法は詠唱無しで魔法の名称だけ言えば発動可能となり、錬成は何も言わずに発動可能になっていることに感嘆する。
「マジかよ。本当に詠唱いらずに出来たな……普通は魔力の直接操作はできないのが原則。例外は魔物……やっぱり魔物の肉を食ったせいでその特性も手に入れちまったのか?」
魔力操作を十分に有能とわかったハジメは、次に〝纏雷〟を試す。纏雷を発動させるのは、簡単だった。それは錬成するときはイメージが大事だ。それと同じように明確に雷を纏う〝雷装〟と同じようなイメージをすればいい。すると、右手の指先から全体へと紅い電気がバチッと弾け、全体に纏うことが出来た。
纏雷を発動してるみと、雷装とは違ってステータス強化には無いが、身体の痺れ、倦怠感がまるで無い。本当に雷を纏うだけかだが、使えこのなせる様になれば電気量、電圧量を調整出来るかもしれない。
「……なるほど。魔物の固有魔法はイメージが大事ってことか、最後は〝胃酸強化〟だな。まぁ、これは文字通りだろう」
そして、ハジメは試す為に食いかけの魔物肉を眉を顰めながら一気に齧り付き食べる。
十秒……
一分……
十分……
何事も起こらない。
ハジメは次々と肉を焼いていき再び喰ってみる。しかし、特に痛みは襲って来なかった。胃酸強化のおかげか、それとも耐性ができたのか。
「……しっ」
ハジメは、毎回苦痛なく魔物肉を喰えることにガッツポーズをしながら食料源を確保したことに喜びを顕にした。
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拠点に戻りハジメは錬成や他の技能の鍛錬をしながら数日が経ち、ある鉱石を探していた。
それは、自身の左腕を喰らった爪熊をどうやって倒すのかだ。ここのフロアボスは確実に
だが、この武器は作れずにいた。理由は簡単。その武器の衝撃に耐えることが出来る鉱石が見つからなかったのだ。
「やっぱねぇな……」
そんなことを呟きながら上を見たり、下を見たりと辺りを錬成で穴を作りながら鉱石を探していく。そして、数日が経ってハジメは二つの鉱石を見つけだすことが出来た。
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タウル鉱石
黒色で硬い鉱石。硬度8(10段階評価で10が一番硬い)。衝撃や熱に強いが、冷気には弱い。冷やすことで脆くなる。熱を加えると再び結合する。
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燃焼石
可燃性の鉱石。点火すると構成成分を燃料に燃焼する。燃焼を続けると次第に小さくなり、やがて燃え尽きる。密閉した場所で大量の燃焼石を一度に燃やすと爆発する可能性があり、その威力は量と圧縮率次第で上位の火属性魔法に匹敵する。
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「これなら……」
この二つの鉱石を採取することが出来たハジメは笑みを浮かべながら急いで拠点に戻り脳内設計で作製していた設計図を元に武器の作製を始めた。しかし、タウル鉱石は鉄鉱石より加工するのが難しく何度もやり直す羽目になったのだが自分の積み上げてきた錬成技術で作製し、燃焼石も火薬の代わりとしてある物を作製する。
作製を始めて四日後、ハジメは一息つくと、完成した武器──いや兵器を眺める。
「やっと、出来た……」
それは、音速を超える速度で最短距離を突き進み、絶大な威力で目標を撃破する現代兵器。全長は約三十五センチ、この辺りでは最高の硬度を持つタウル鉱石を使った六連の回転式弾倉。長方形型のバレル。弾丸もタウル鉱石製で、中には粉末状の燃焼石を圧縮して入れてある。
すなわち、大型のリボルバー式拳銃だ。
しかも、弾丸は燃焼石の爆発力だけでなく、ハジメの固有魔法〝纏雷〟により電磁加速されるという小型のレールガン化している。その威力は最大で対物ライフルの十倍である。
「名前は落雷……〝ドンナー〟にするか」
ハジメはこのリボルバーを〝ドンナー〟と名付けた。なんとなく相棒には名が必要と思ったからだ。
「クハッ……これで、あの爪熊と片腕だけでも堂々と殺り合えるな」
ハジメはドンナーの他にも現代兵器を参考に作った兵器を眼前に並べて薄らと笑ったのだった。
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ハジメは爪熊と戦う前に更にステータスを強化しようと思いある魔物を倒しに向かう。
「……!」
ハジメは目的の魔物ウサギを見つけると、岩陰に隠れて気付かれない内にドンナーで狙いを定めてドンナーの引き金を引く。
ドパンッ!と、銃口から電磁加速された秒速三・二キロメートルの弾丸は流石のウサギでも避けられなかったらしく頭部が木端微塵ぱに砕け散って絶命した。わざわざ感電させる必要もなかったかもしれない。それくらい、ドンナーの威力は凄まじかった
「流石はレールガン。凄まじい威力だな……」
ドンナーの凄まじさに唖然としながらもハジメは、頭部は木っ端微塵になってるが他は大丈夫そうなのでウサギの死体を拠点に持って帰り、焼いて食べた。
「むぐ、むぐ……ウォェ…」
ウサギの魔物肉を喰っても最初の時みたいに壮絶な痛みが無いのは安心したが余りにものマズさに優花の手料理が恋しくなるが此処を生き抜く為だと思い我慢する。
「さて、初めて蹴りウサギの肉を喰ったわけだが……ステータスは……」
マズイ食事を終わらせたハジメはどんな風に強化されたのかと早速ステータスプレートを眺める。
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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:12
天職:錬成師
筋力:400
体力:650
耐性:400
敏捷:600
魔力:800
魔耐:800
技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合]・雷属性適性・雷属性耐性・脳内設計[+想像設計]・武芸百般[+武術Ⅴ][+槍術Ⅲ][+剣術][+銃技]・魔力操作・胃酸強化・纏雷・天歩[+空力][+縮地]・■■■・言語理解
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「………やっぱりか」
ハジメは、自分の再び尋常じゃないほど上昇したステータスを見て確信に至った。やはり魔物肉を喰うとステータスが上がるようだ。二尾狼ではもう殆ど上がらなかったことを考えると喰ったことのない魔物を喰うと大きく上昇するらしい。
その考えだと、もう二尾狼とウサギの魔物と同等の魔物達を喰らってもステータスの上昇は見込めないだろう。
しかし、ステータスは上がったことだし、ハジメは新しく追加された技能を試すことにした。
早速、ハジメは〝天歩〟とやらを調べる。まず一番最初にイメージしたのは、ウサギのあの踏み込みだ。焦点速度が間に合わなくて体がブレて見えるほどの速度。〝天歩〟の横に[+縮地]とあるのはその技能ではないかと当たりを付ける。縮地といえば地球でも有名な高速移動のことだ。俺は足元が爆発するイメージで一気に踏み込んでみる。
「……グウォ?!」
体内の魔力が一瞬で足元に集まる。踏み込んだ足元がゴバッと陥没してしまい、ハジメは吹き飛んで顔面から壁にダイブしそうになるが、すぐ受け身の体勢を取って衝撃を弱めることに成功する。
「……危っなかった。だが、これなら加減を調節すれば良いし結果的に成功か……」
今回は踏み込みが強過ぎたが、この技能なら鍛錬を続ければウサギの様な動きが可能になるし、ドンナーと組み合わせれば更に強力となる踏んだ。
そんなハジメは、段々と爪熊を倒せる算段がついていくのを感じ笑みを浮かべてから次の新技能を試しにかかる。
「次は〝空力〟か……」
早速、ハジメは、再びウサギの動きを思い出しながら踏み出して空中に透明のシールドがあることをイメージする。そして、前方へと跳躍する。
「あっ……加減……痛ってぇ!!」
またもや加減をミスしてしまい、顔面ダイブは避けることは出来たが勢いよく背中からゴツゴツとした地面に激突してしまう。直後に背中から激しい痛みを襲い、右手で背中を押さえながらゴロゴロと地面をのたうち回る。しばらく身悶え、痛みが引くと憮然とした表情で立ち上がる。
「……まぁ、一応できたし……原因もわかったし」
前方に跳躍して背中を強打した原因は中途半端に足場ができたせいだった。要は躓いて転けたのである。どうやら[+空力]は空中に足場を作る固有魔法で間違いないようだ。
だが、この固有魔法は慣れたら、高機動の動きや戦闘が可能になるだろう。ハジメはそう思いながら、二つの固有魔法を掛け合わせた鍛錬を始めていく。
そして、新たに武芸百般に追加された派生技能〝銃技〟。
これはハジメに銃の才能があるという表れ。試しに錬成で作った石人形に向かってドンナーで数発ほど撃ったところ以前よりも射撃精度が上がっていることに気付く。
これも、〝銃技〟の恩恵だろうとハジメは確信し不敵な笑みを浮かべた。
───目標は爪熊。
おそらく、遠距離からの銃撃で片はつくだろうが、念の為に鍛えておく。あの化け物より強い魔物がふらりと現れる可能性も否定できないのだ。迷宮では楽観視した者から死んでいく。爪熊を倒したら、この階層からの脱出口も探さなければならない。ハジメは気合いを入れ直して訓練をしていくのだった。
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迷宮の通路を、姿を霞かすませながら高速で移動する影があった。
ハジメである。〝天歩〟を完全にマスターしたハジメは、〝縮地〟で地面や壁、時には〝空力〟で足場を作って高速移動を繰り返し宿敵たる爪熊を探していた。
本来なら脱出口を探すことを優先すべきなのだろうが、ハジメはどうしても爪熊を殺りたかった。しかし、探している最中に爪熊に奇襲されたら元の子も無いので先に見つけて討伐をするのを優先した。
「………臭ぇ」
探していく内に、周辺から死体の腐肉臭が充満している場所を見つけたハジメ。
その時、何処からか獣の唸り声がハジメの耳に入る。
「グルゥア!」
「!」
声がした方向にハジメは駆け抜けると、奴の姿を捉える見ことが出来た。当の爪熊は新しい獲物が来たと思い堂々とハジメを待っている。
その様子にハジメは不敵な笑みを浮かべながら言葉が通じないと思うが話しかける。
「よぉ、爪熊。久しぶりだな。俺の腕は美味かったか?」
「グルゥ」
爪熊はハジメの問いに応えるかのように唸った。
「クハッ……リベンジマッチだ。まずは、俺が獲物ではなく敵だと理解させてやるよ」
そう言って、ハジメは不敵な笑みを浮かべるとドンナーを抜いて銃口を真っ直ぐに爪熊へ向け告げる。
「俺がお前を殺して喰ってやるよ」
その宣言と同時にハジメはドンナーを発砲する。ドパンッ!と炸裂音を響かせながら毎秒三・二キロメートルの超速でタウル鉱石の弾丸が爪熊に迫る。
「グゥウ!?」
爪熊は咄嗟に崩れ落ちるように地面に身を投げ出しながら回避する。弾丸を視認して避けたのではなく、発砲よりほんの僅かに回避行動の方が早かったことから、おそらくハジメの殺気に反応した結果だろう。流石は階層最強の主である。二メートル以上ある巨躯きょくに似合わない反応速度だ。
だが……
「それぐらい想定内だ」
最初は避けると想定していたハジメは、一発目の弾丸は
最初の発砲は避けるのたが、二発目は直撃してしまって死ぬには至らなかったが、爪熊の肩の一部が抉れて白い毛皮を鮮血で汚しているのを見てハジメは口角を上げる。
爪熊の瞳に怒りが宿る。どうやらハジメを殺すべき敵として認識したらしい。
「ガァアア!!」
咆哮を上げながら物凄い速度で突進する。二メートルの巨躯と広げた太く長い豪腕が地響きを立てながら迫る姿は途轍もない迫力だ。
「来いよ!爪熊ァァァ!──〝雷閃〟!」
ハジメは爪熊に新しく編み出した雷属性の斬撃魔法を放つが爪熊は突進しながらも側宙して斬撃を回避していく。
「だが、これは避けれねぇよな!」
ハジメは〝雷閃〟が爪熊に届く前に天歩と空力で高速移動すると、爪熊の真上から緑光石で作り出した〝閃光手榴弾〟を放ち、カッと強烈な光を放つ。
「グアッ?!」
「……」
爪熊はモロにその閃光を見てしまい一時的に視力を失ったのか両腕をめちゃくちゃに振り回しながら、咆哮を上げもがく。何も見えないという異常事態にパニックになっていた。その隙にハジメはドンナーを発砲する。
「くたばりやがれ!」
ドパァァァンッ!
「グルゥアアアアア!!!」
電磁加速された絶大な威力の弾丸が暴れまわる爪熊の左肩に命中し、根元から吹き飛ばされた爪熊はその生涯でただの一度も感じたことのない激烈な痛みに凄まじい悲鳴を上げる。その肩からはおびただしい量の血が噴水のように噴き出している。吹き飛ばされた左腕がくるくると空中を躍り、やがて力尽きたようにドサッと地面に落ちた。
ハジメも勢いのあまり壁に激突してしまう。
「ルグゥウウウ」
低い唸り声を上げながら爪熊が自らの血溜りに地響きを立てながら倒れた。その眼光は未だ鋭く殺意に満ちていてハジメを睨んでいる。
「……っ」
ハジメも真っ直ぐその瞳を睨み返し、痛みに耐えながらゆっくり立ち上がった。そして、ホルスターに仕舞っていたドンナーを抜きながら歩み寄り、爪熊の頭部に銃口を押し当てた。
「……
俺の勝ちだ」
その言葉を告げると共に引き金を引く。撃ち出された弾丸は主の意志を忠実に実行し、爪熊の頭部を粉砕する。戦闘が終わり、静まり返った迷宮内に一発の銃声が木霊した。
「ふぅ……」
戦闘を終えたハジメは一息つくと、爪熊の死体を拠点に持って帰って死体を捌くと焼いて喰らった。
「ウゲェ…マズ…」
勿論、味は不味かった……。
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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:17
天職:錬成師
筋力:600
体力:800
耐性:600
敏捷:750
魔力:1000
魔耐:1000
技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合]・雷属性適性・雷属性耐性・脳内設計[+想像設計]・武芸百般[+武術Ⅵ][+槍術Ⅲ][+剣術][+銃技Ⅳ][+投擲術Ⅱ]・魔力操作・胃酸強化・纏雷・天歩[+空力][+縮地]・風爪・■■■・言語理解
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次回、クラスメイトsideです。
<編集しました。十月三十日