ありふれた職業で世界最強if優花   作:白San

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三章 再会とウルの町防衛戦線〜黒竜と白ローブ〜
二十七話 冒険者らしい仕事


 

ライセンの大迷宮を攻略したハジメ達は、ブルックの町に戻ると〝マサカの宿〟で疲労が溜まった体を休ませた。

この間に、そこの宿娘が色々行動をしようと奮闘していたがハジメによって不発に終わり、女将さんに叱られていた。

 

そんな事があった翌日、ハジメ達は冒険者ギルドに向かっていた。

 

カラン、カランと、音を立てて冒険者ギルド【ブルック支部】の扉は開いた。入ってきたのは三人の人影、ここ数日ですっかり有名人となったハジメ、ユエ、シアである。

ギルド内のカフェには、何時もの如く何組かの冒険者達が思い思いの時を過ごしており、ハジメ達の姿に気がつくと片手を上げて挨拶してくる者もいる。しかし、そうでもない者もいる。

 

ハジメは尻目に席に座る男共を見る。男共は相変わらずユエとシアに見蕩れ、ついでハジメに羨望と嫉妬の視線を向けるが、そこに陰湿なものはなく憧れのような視線を向ける者もいる。

後、何故か女性陣はハジメにユエ達と同じような視線を向けてられており、そのせいで二人にジト目で見られやすくなっていた。

 

「……(俺……何かしたっけ?)」

 

そんなわけで、この町では、〝美しい金髪のビスクドール〟たるユエと、そんな彼女が心底惚れており、決闘が始まる前に相手が逃げ帰ってしまう〝白髪の悪魔〟たるハジメのコンビは有名であり一目置かれる存在なのである。

ギルドでパーティー名の申請等していないのに〝デビル・ビスクドールズ〟というパーティー名が浸透しており、自分の二つ名と共にそれを知ったハジメがしばらく遠い目をしていたのは記憶に新しくユエとシアが励ましていた。ちなみに、自分の存在感が薄いと知ったシアが涙したのは余談である。

 

そして、ハジメ達がなぜそこまで冒険者達に見られたり、有名になってる原因はもう一つある。

ブルック近くの【ブルリア遺跡】を青ランクの初級冒険者と冒険者資格がない二人の少女という普通は有り得ない三人パーティーで最速攻略したからである。

 

ブルリア遺跡は全八回層の第二級ランクの遺跡。主である魔物も〝グリーンドラゴ〟と呼ばれる四速型の地竜で青ランクの冒険者にとって自殺行為に等しいのが常識であるもハジメ達は涼しい顔で20分という最速攻略を果たした。

それを聞いたブルックの冒険者達は冒険者の常識を覆すような事態に驚愕する。これにはキャサリンやクリスタルベルも驚いたが、ある意味、納得したような顔をしていたそうだ。

 

対して、ハジメにとっては八階層というオルクスよりも少ない階層に加え、主の魔物もライセン大渓谷の魔物よりも少し強いぐらいで奈落の魔物に到底及ばない弱い部類であったため少し期待していたぶんガッカリしてしまう。

それに加え、遺跡自体も未踏破のモノではないため報酬的なアーティファクトの類いはなくハジメは遺跡に潜るのは今回だけでいいと思ってしまった。

 

そんなこんなでハジメはブルックでの出来事を思い出して苦笑いしつつ、ギルドのカウンターにいるキャサリンの下へ向かった。

 

「おや、今日は三人一緒かい?」

 

ハジメ達がカウンターに近づくと、いつも通り、キャサリンがおり、先に声をかけた。キャサリンの声音に意外さが含まれているのは、この一週間でギルドにやって来たのは大抵、ハジメ一人かシアとユエの二人組だからだ。

 

「ああ。明日にでも町を出るんで、あんたには色々世話になったし、一応挨拶をとな。ついでに、目的地関連で依頼があれば受けておこうと思って立ち寄ったんだ」

 

世話になったというのは、ハジメがギルドの一室を無償で借りていたことだ。初めての遺跡攻略がそこまでだったハジメは、会得した重力魔法を生成魔法と組み合わせを試行錯誤するのに、それなりに広い部屋が欲しかったのである。キャサリンに心当たりを聞いたところ、それならギルドの部屋を使っていいと無償で提供してくれたのだ。

 

なお、ユエとシアは郊外で重力魔法の鍛錬である。

 

「そうかい。行っちまうのかい。そりゃあ、寂しくなるねぇ。あんた達が戻ってから賑やかで良かったんだけどねぇ~」

 

「勘弁してくれよ。俺も賑やかなのは良いがアレは度が過ぎている」

 

苦々しい表情のハジメが愚痴をこぼすように語った内容は全て事実だ。宿娘のソーナは言わずもがな、クリスタベルは良い奴だが会う度に俺に肉食獣の如き視線を向け舌なめずりをしてくるので、何度寒気を感じたかわからない。

 

また、ブルックの町には三大派閥が出来ており、日々しのぎを削っている。一つは「ユエちゃんに踏まれ隊」、もう一つは「シアちゃんの奴隷になり隊」、最後が「お兄様と傍にい隊」である。それぞれ、文字通りの願望を抱え、実現を果たした隊員数で優劣を競っているらしい。

 

あまりにぶっ飛んだネーミングと思考の集団にドン引きのハジメ達。町中でいきなり土下座するとユエに向かって「踏んで下さい!」とか絶叫するのだ。もはや恐怖であった。

 

シアに至ってはどういう思考過程を経てそんな結論に至ったのか理解不能だ。亜人族は被差別種族じゃなかったのかとか、お前らが奴隷になってどうするとかツッコミどころは満載だが、深く考えるのが嫌だったので出会えば即刻排除している。

 

最後は女性のみで結成された集団で、ハジメに付き纏ったり、ハジメと共にいるユエとシアの排除行動が主だ。一度は、「お兄様ァーーー! 何処までも付いて行きますーー!!」とか叫びながらハジメに突っ込んで来た少女もいる。

その時は、流石に町中で少女をケガをさせたくなかったハジメは少女が抱きつこうとする寸前に両肩を掴み突撃を止め、「俺なんかよりも良い奴がいつか見つかるから諦めろ」と言ったら、少女は何故か嬉しそうに鼻血を吹き出してぶっ倒れてしまった。

 

その後、ハジメは急いで少女を治療院に運び貧血で事は済んだが、何故か突撃してくる少女の数が増えていくのを尻目にハジメは遠い目をしながら空を仰ぎ見て呟いた。

 

『何故だ……』

 

そんな悲しい出来事を思い出して大きな溜息を吐くハジメに、キャサリンは苦笑いだ。

 

「まぁまぁ、何だかんで活気があったのは事実さね」

 

「嫌な、活気だな」

 

「で、何処に行くんだい?」

 

「フューレンだ」

 

そんな風に雑談しながらも、仕事はきっちりこなすキャサリン。早速、フューレン関連の依頼がないかを探し始める。

 

フューレンとは、中立商業都市のことだ。ハジメ達の次の目的地は【グリューエン大砂漠】にある七大迷宮の一つ【グリューエン大火山】である。その為、大陸の西に向かわなければならないのだが、その途中に【中立商業都市フューレン】があるので、大陸一の商業都市に一度は寄ってみようという話になったのである。なお、【グリューエン大火山】の次は、大砂漠を超えた更に西にある海底に沈む大迷宮【メルジーネ海底遺跡】が目的地だ。

 

それと、フューレンなら王国やクラスメイト達の状況の情報も知れるかもしれないからだ。

 

「なぁ、キャサリン。フューレンに行く途中で出来そうな依頼とかあるか?」

 

「う~ん、おや。ちょうどいいのがあるよ。商隊の護衛依頼だね。ちょうど空きが後一人分あるよ……どうだい? 受けるかい?」

 

「見せてくれ」

 

「はいよ」

 

ハジメはキャサリンにより差し出された依頼書を受け取り内容を確認する。

 

「ふむ……」

 

依頼内容は、商隊の護衛依頼。中規模な商隊で十五人程の護衛を求めている。人数的に、ユエとシアは冒険者登録をしていないからハジメの分でちょうどだ。

 

「キャサリン、連れを同伴するのはOKなのか?」

 

「ああ、問題ないよ。あんまり大人数だと苦情も出るだろうけど、荷物持ちを個人で雇ったり、奴隷を連れている冒険者もいるからね。まして、ユエちゃん、シアちゃんも結構な実力者だ。一人分の料金でもう二人優秀な冒険者を雇えるようなもんだ。断る理由もないさね」

 

「そうか、二人はどうする?」

 

ハジメは二人に聞いてみることにした。

 

「……急ぐ旅じゃない」

 

「そうですねぇ~、たまには他の冒険者方と一緒というのもいいかもしれません。ベテラン冒険者のノウハウというのもあるかもしれませんよ?」

 

「……そうだな、急いでも仕方ないしな、たまにはそういう事も良いか……」

 

ユエの言う通り、七大迷宮の攻略にはまだまだ時間がかかるだろう。急いで事を仕損じては元も子もないというし、シアの言うように冒険者独自のノウハウがあれば今後の旅でも何か役に立つことがあるかもしれない。

 

ハジメは二人の意見に「ふむ」と頷くとキャサリンに依頼を受けることを伝える。

 

「キャサリン、この依頼を受けるよ」

 

「あいよ。先方には伝えとくから、明日の朝一で正面門に行っとくれ」

 

「了解した」

 

ハジメが依頼書を受け取るのを確認すると、キャサリンが俺の後ろのユエとシアに目を向けた。

 

「あんた達も体に気をつけて元気でおやりよ? この子に逃げられないように頑張ってね」

 

「……ん、お世話になった。ありがとう」

 

「はい、キャサリンさん。良くしてくれて有難うございました!」

 

キャサリンの人情味あふれる言葉にユエとシアの頬も緩む。特にシアは嬉しそうだ。

 

シアの気持ちは分かる。この町に来てからというもの自分が亜人族であるということを忘れそうになっているほどだ。もちろん全員が全員、シアに対して友好的というわけではないが、それでもキャサリンを筆頭にソーナやクリスタベル、ちょっと引いてしまうがファンだという人達はシアを亜人族という点で差別的扱いをしてない。

土地柄かそれともそう言う人達が自然と流れ着く町なのか、それはわからないが、いずれにしろシアにとっては故郷の樹海に近いくらい温かい場所だった。

 

「あんたも、こんないい子達泣かせんじゃないよ? 精一杯大事にしないと罰が当たるからね?」

 

「……ったく、アンタも世話焼きな人だな。言われなくても承知してるよ」

 

キャサリンの言葉に苦笑いで返すハジメに、キャサリンが一通の手紙を差し出す。疑問顔で、それを受け取る。

 

「これは?」

 

「あんた達、色々厄介なもの抱えてそうだからね。町の連中が迷惑かけた詫びのようなものだよ。他の町でギルドと揉めた時は、その手紙をお偉いさんに見せな。少しは役に立つかもしれないからねそれにアンタはあの人に似てるしね」

 

「あの人?」

 

「……確か四、五年前だったかね? この町に来た聖教の神官の服を着た青年がアンタと雰囲気が似ていてね〜。この町もね、その青年に一回、救われたからね町の人は皆、彼に感謝してるんだよ」

 

「へぇー。神官ねぇ……ソイツは何て言うんだ?」

 

ハジメは、王国にいた時はそんな話題やそんな奴の話なんか聞いた事なかったのでキャサリンに聞く。

 

「……いや、名前は教えて貰えなくてね〜。この町では彼を〝ホーリー・ナイト〟と呼んでるさ」

 

「ホーリーナイト……まぁ、覚えとくよ。それよりそんな手紙を書けるぐらい、キャサリン……アンタは何だ?」

 

「おや、詮索はなしだよ? いい女に秘密はつきものさね」

 

「……はぁ、わーたよ。これは有り難く貰っとく長話して悪かったな」

 

「素直でよろしい! 色々あるだろうけど、死なないようにね」

 

謎多き、片田舎の町のギルド職員キャサリン。ハジメ達は、そんな彼女の愛嬌のある魅力的な笑みと共に送り出された。

 

その後、ハジメ達は、クリスタベルの場所にも寄った。町を出ると聞いた瞬間、クリスタベルは最後のチャンスとばかりにハジメに襲いかかる巨漢の化物と化したが「また来る」とハジメが言うと、収まり握手をしてクリスタベルと別れたのだった。

 

そして、最後の晩と聞き、遂には堂々と風呂場に乱入、そして部屋に突撃を敢行したソーナちゃんが、ブチギレた女将に本物の亀甲縛りをされて一晩中、宿の正面に吊るされるという事件の話も割愛だ。なぜ、母親が亀甲縛りを知っていたのかという話も割愛である。

 

そして翌日早朝。

 

そんな愉快?なブルックの町民達を思い出にしながら、正面門にやって来たハジメ達を迎えたのは商隊のまとめ役と他の護衛依頼を受けた冒険者達だった。どうやらハジメ達が最後のようで、まとめ役らしき人物と十四人の冒険者が、やって来たハジメ達を見て一斉にざわついた。

 

「お、おい、まさか残りの三人って【ブルリア遺跡】を最速攻略した〝デビル・ビスクドールズ〟なのか!?」

 

「マジかよ! 嬉しさと恐怖が一緒くたに襲ってくるんですけど!」

 

「見ろよ、俺の手。さっきから震えが止まらないんだぜ?」

 

「いや、それはお前がアル中だからだろ?」

 

「はぁ……」

 

大きく溜息を吐くハジメ。そこにはユエとシアの登場に喜びを顕にする者、股間を両手で隠し涙目になる者、手の震えを俺達のせいにして仲間にツッコミを入れられる者、ハジメを見て顔を赤くする女冒険者など様々な反応だ。ハジメが、嫌そうな表情をしながら近寄ると、商隊のまとめ役らしき人物が声をかけた。

 

「君達が最後の護衛かね?」

 

「ああ、これが依頼書だ」

 

ハジメは、懐から取り出した依頼書を見せる。それを確認して、まとめ役の男は納得したように頷き、自己紹介を始めた。

 

「私の名はモットー・ユンケル。この商隊のリーダーをしている。君達のランクは未だ青だそうだが、キャサリンさんからは大変優秀な冒険者と聞いている。道中の護衛は期待させてもらうよ」

 

「そうか、俺は南雲ハジメ。こちらも任務はちゃんとするつもりだから宜しく頼む、後こっちは仲間のユエとシアだ」

 

「それは頼もしいな……ところで、この兎人族……売るつもりはないかね? それなりの値段を付けさせてもらうが」

 

「……」

 

モットーの視線が値踏みするようにシアを見た。兎人族で 青みがかった白髪の超がつく美少女だ。商人の性として、珍しい商品に口を出さずにはいられないということか。首輪から奴隷と判断し、即行で所有者たるハジメに売買交渉を持ちかけるあたり、きっと優秀な商人なのだろう。

その視線を受けて、シアが「うっ」と嫌そうに唸りハジメの背後にそそっと隠れる。ユエのモットーを見る視線が厳しい。

 

「その目を向けるのはやめてくれ、シアが嫌がる」

 

「ほぉ、随分と懐かれていますな……中々、大事にされているようだ。ならば、私の方もそれなりに勉強させてもらいますが、いかがです?」

 

「ま、あんたはそこそこ優秀な商人のようだし……答えはわかるだろ?」

 

シアの様子を興味深そうに見ていたモットーが更にハジメに交渉を持ちかけるが、ハジメの対応はあっさりしたものである。モットーも、実はハジメが手放さないだろうとは感じていたが、それでもシアが生み出すであろう利益は魅力的だったので、何か交渉材料はないかと会話を引き伸ばそうとする。

 

「はぁ……」

 

そんな魂胆もハジメには丸見えなので、あっさりしているが、揺るぎない意志を込めた言葉をモットーに告げる。

 

「例え、どこぞの神がシアを欲しても手放す気はないし力ずくで奪うんなら殺してでも奪い返すさ……理解してもらえたか?」

 

「…………えぇ、それはもう。仕方ありませんな。ここは引き下がりましょう。ですが、その気になったときは是非、我がユンケル商会をご贔屓に願いますよ。それと、もう間も無く出発です。護衛の詳細は、そちらのリーダーとお願いします」

 

「わかって貰えたらいい。それにこっちも脅し紛いのことを言ってすまないな。宜しく頼むよ」

 

自分でも理解できるくらい、ハジメの今さっきの発言は相当危険なものだった。下手をすれば聖教教会から異端の烙印を押されかねない発言だ。一応、魔人族は違う神を信仰しているし、もう死んでいるが、歴史的に最高神たる〝エヒト〟以外にも崇められた神は存在するので、直接、聖教教会にケンカを売る言葉ではない。

だが、それでもギリギリの発言であることに変わりはなく、それ故に、モットーはハジメがシアを手放すことはないと心底理解させられた。

 

「(まっ、神を殺すことが目的の一つだけどな)」

 

ハジメがそんなことを思いながら笑みを零し、すごすごと商隊の方へ戻るモットーを見ていると、周囲が再びざわついている事に気がついた。

 

「ん?」

 

「すげぇ……女一人のために、あそこまで言うか……痺れるぜ!」

 

「流石、白髪の悪魔と言ったところか。自分の女に手を出すやつには容赦しない……ふっ、漢だぜ」

 

「いいわねぇ~、私も一度くらい言われてみたいわ」

 

「いや、お前、男だろ? 誰が、そんなことッあ、すまん、謝るからっやめっアッーー!!」

 

「……」

 

ハジメは、愉快?な護衛仲間の愉快な発言に頭痛を感じたように手で頭を抑えた。やっぱりブルックの町の奴らは阿呆ばっかりだと。そんな事を思っていると、背中に何やら〝むにゅう〟と柔らかい感触を感じ、更に腕が背後から回されハジメを抱きしめてくる。

 

ハジメが肩越しに振り返ると、肩に顎を乗せたシアの顔が至近距離に見えた。その顔は真っ赤に染まっており、実に嬉しそうに緩んでいる。ハジメもシアを安心させる為に彼女の頭を撫でながら優しく声をかけた。

 

「シア、落ち着くまで良いぞ」

 

「ありがとうございますぅ……ハジメさん//」

 

ユエは、トコトコと傍に寄って行くと、そんなハジメの袖をクイクイと引っぱった。

 

「? 何だユエ?」

 

「ん……カッコよかった。後、私にも撫でて」

 

「ったく……しょうがねぇな」

 

そして、ハジメはもう片方の空いている手でユエの頭を撫でる。

 

「……ん//」

 

早朝の正門前、多数の人間がいる中で、背中に幸せそうなウサミミ美少女をはりつけ、右手には金髪紅眼のこれまた美少女を纏わりつかせる男、南雲ハジメ。

 

商隊の女性陣は生暖かい眼差しで、男性陣は死んだ魚のような眼差しでその光景を見つめる。ハジメに突き刺さる煩わしい視線や言葉は、きっと自業自得であるのであった……。

 




【ブルリア遺跡】推定レベル45
ブルック近辺にある全八回層の遺跡。
出現する魔物は下位の竜種が多く出てくる。下位であるも魔物の種類の中では最強種の竜種ではあるため楽観視してると死ぬ。

主の魔物は、緑の硬い鱗で覆われた四足型の中位の竜種グリーンドラゴ
鉄と同じぐらいの硬い鱗に守られ、唯の武器程度では傷がつく程度、そして長い尾による振り払いは重戦士すらも軽々と吹き飛ばし、息吹は暴風のごとき風のブレスを放つ。

最初に遺跡を攻略した冒険者は六十年ぼど前の黒ランク冒険者チームのリーダーのグンジ。

報酬は、竜の鱗で作成された希少なアーティファクト【守鱗の魔剣】の一つである【緑鱗の剣】。その能力は、鞘に魔力を注ぐと風属性が付与された鎧に変形するという。
現在は、その希少性ゆえに王都のギルド本部が保管している。


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