キユリの朝までラジオ 作:短編連投カクナム
「こんにちゆりゆり~!
今週も始まりました、キユリの朝までレィディオ! 本日のゲストは、ジャシン帝さんです!」
「フハハハハ! ワレこそが、《アビスベル=ジャシン帝》である!」
高笑いするジャシン。愛想笑いするキユリ。
「という訳で、ジャシン帝さんに《
「こんな貧相なスタジオではなく、我が深淵に《
「
キユリの悲鳴に、高笑いするジャシン。
「まぁいいだろう。今のワレは気分がいい。貧相な机は《テブル=ザザーム》に
「あれ、いつの間に!?」
マイクスタンドの置かれた《テブル=ザザーム》に気づき、驚愕するキユリ。体勢が辛そうだ。
「い、一体どこから・・・・・・」
「深淵だ。ワレは深淵への入口をどこでも作り出せるのでな」
「な、なるほど-」
実演して見せるジャシンに、冷や汗がダラダラのキユリ。
「じゃ、ジャシン帝さんと言えば多くの配下を従えていますが、配下の皆さんは普段はその深淵に?」
「そうだ。コイツらは我がしもべだ、いつでも呼び出せるようにしてある」
軽く
「へぇー、便利ですね~。
ちなみに拒否権とかは?」
「拒否権? ある訳が無いだろう」
「ブラックですね~。
キユリはちょっと同情した。それはそれとして、
「ところで、ジャシン帝さんの配下ってどれくらいいるんですか? 何か、ドンドン増えてますし新しく生み出されたりもしてますけど・・・・・・」
「知らぬ。一々覚えておらん」
「えぇー・・・・・・」
「なら貴様、自分の登録者とやらの数を覚えているのか? 一人一人の名前もだ」
「流石に全員とはいきませんけど、八割方は覚えてますよ? 登録者数も毎日確認してますし」
「・・・・・・なんだと?」
予想外の答えに、ジャシンが腕組みを解いた。
「まぁいい。ワレは一々しもべの数など数えん、顔も覚えぬ。必要になれば思い出し、呼び出すだけだ」
「あ、思い出せはするんですね・・・・・・」
キユリの言葉に、ジャシンの眼が妖しく光る。
「ほう。このワレを侮辱するか。このスタジオに《
「すみませんごめんなさいごめんなさい!!」
本気度合いを感じ取ったのか、平謝りするキユリ。冗談だったのか、ジャシンは開いていた深淵の入口を消滅させる。
「今回は初犯ということで許してやろう」
「た、助かりました~」
「とは言え、ワレはもう飽きた。帰るとするか」
「え、ちょ!? まだ配信時間けっこう残ってるんですけど!?? あの!!?」
その後、配信は一人取り残されたキユリがなんとか頑張って最後までやり遂げた。そして、《テブル=ザザーム》のことは最後まで忘れていた。
一発ネタ
「こんにちゆりゆり~!
本日のゲストは、《
「音よ止まれ! ここから先はミュートだ!」
「──!? ────!!?」(消音)