世界観とかは質問されたら答えます。
「さて、我が精鋭たる諸君。貸し与えられた力を自らの物と誤解した愚者達より、その力を取り戻すのだ。武運を祈る」
オーマジオウ──常磐ソウゴのその宣言と共に、192人の闘士達はプリキュアの世界へと飛び立った。
そして、狂乱怒濤の侵略は開始された。
まず最初に標的となったのは、キュアエコーこと坂上あゆみの住む横浜だった。
「な……!? 何なんですかあなた達!」
突然現れた黒ローブの仮面の集団に驚きの声を上げるあゆみ。しかしそんな彼女に、彼らは手早く手刀を振るった。
「あ……っ?」
一瞬で首が裂け、血飛沫と共に地面に倒れるあゆみ。それを合図としたかの様に、黒ローブの面々が攻撃を開始した。
「な、なんだこいつら!?」
「やめろ! くそっ、離せ!」
「うわぁあああっ!!」
次々と街の人間達が殺されていく中、1人だけ逃げ延びた男がいた。彼は息も絶え絶えになりながら、必死の形相で走り続けた。
(クソッ、何だよこれ……! 一体どうなってんだよ!!)
何故自分がこんな目に遭っているのか分からない。だがとにかく今は逃げるしかない。そう考えてひたすら走る男だったが、やがて体力の限界が訪れ足を止めてしまう。
背後から迫る足音に気付き振り返ると、そこには先程の黒ローブの姿があった。
「ひぃいっ!? 助けてくれぇえっ!」
恐怖し泣き叫ぶ男。しかしその叫びを無視して、黒ローブは男の体に触れる。
黒ローブが触れた瞬間、男の体は塵の様に崩れ去った。
既に視線を外していた黒ローブは、即座に街の破壊に戻った。
◆
その頃、キュアハッピーこと星空みゆきの部屋では。
「あれ? キャンディ、どこ行っちゃったんだろう……」
みゆきが不思議そうな表情を浮かべていた。いつもなら一緒に居る筈なのに、今日に限って姿が見えない。
「また勝手にどっかに行ったんやないの?」
あかねの言葉に、なおが首を横に振る。
「いや、キャンディは私達の目の届く範囲でしか行動しないよ。それにあの子、今日はちゃんと私の傍から離れなかったし……」
「そうよね……。まあ、そのうち戻ってくるとは思うけど……」
そう言いながらも、れいかも心配そうだ。
「ねぇ、ちょっと捜してみようよ!」
みゆきの提案に反対する者は居らず、全員でキャンディを捜し始めた。
そして30分後……。
「見つからないね~」
「ほんっと、どこに行ったのかしら……」
家の近所を中心に探したが、やはり見つからなかった。諦めかけたその時、ふとやよいが口を開く。
「ねえ、そういえばさっき変なことあったんだけど……」
「え? どんなこと?」
「うん、なんかいきなり窓の外が真っ暗になってさ。でもすぐに元に戻ったから気のせいかなって思ったんだけど……」
そこまで言って言葉を濁すやよいに、全員が首を傾げる。すると、今度はあかねが声を上げた。
「うちも、ちょっと前に妙なもん見たんや」
「妙なものって?」
「ああ、黒い影みたいなもんやったな。すぐ消えたから気にせんかったんやけど……」
そこであかねも言葉を止める。そのまま黙り込んでしまった三人の様子を見て、れいかが不安げに言う。
「皆さん、大丈夫ですか?」
「え? 何が?」
「いえ、何だか顔色が優れないように見えますが……」
言われてみれば確かに少し気分が悪いかもしれない。そう思って額に手を当てたみゆきは、「あれ?」と目を丸くする。
「熱があるみたい」
「あたしも」
「私もです……」
次々に体調不良を訴える四人。
「まさか、風邪かなぁ……」
呟きながら、みゆきは自分の部屋に戻ることにした。他の皆もそれぞれ自分の部屋に戻り始める。
一人になったところで、みゆきはベッドの上に寝転ぶ。
(やっぱり疲れてるのかな……?)
思えば最近はずっと戦い続きだった。その疲労が出たのだろうと考えながら、みゆきはそのまま眠りについた。
◆
それから数時間後の深夜0時。突然一人の男が侵入した。扉も窓も開いた形跡が無いのにである。
男は眠っていたみゆきを見下ろすと、その首を掴み持ち上げる。
「う……ぐぅ……っ!?」
苦しむみゆきを眺めながら、男──黒ローブの仮面の戦士は言った。
「君の力、返してもらう」
「な……何を……っ!?」
黒ローブの仮面の下から覗く双眼に見つめられ、みゆきは思わず息を飲む。
「君の言葉も意思も必要無い。ただあるべきものを、あるべき場所へ戻す」
そう告げた黒ローブの仮面の戦士の背には、幾何学模様の形を描く光の翼が生えていた。
「
そして次の瞬間、みゆきは変身しようとして……その場に崩れ落ちた。
「う……あ……っ!?」
同時に、みゆきの中で何かが抜け落ちる感覚が生まれた。同時にみゆきの目からは光が消え失せ、手足からも力が抜けていく。
「本来なら、君には過ぎた力だ。一時でもその力に触れられた事を、あの世で誇るといい」
それだけを言い残し、黒ローブの仮面の戦士は姿を消した。
後に遺ったのは、一人分の骨のみだった。
◆
そして同じ頃、あかねは不思議図書館の中を見回しながらため息をつく。
「はぁ~、何なんやろなこの手紙……」
机の上に置かれた一通の手紙を手に取り、もう一度大きく溜息を吐く。
「こんな夜中に呼び出すなんて非常識にも程があるよねぇ……」
同じく呼び出されたなおも、不機嫌そうな表情を浮かべている。
「まったく、ウチらだって色々忙しいっちゅーねん!」
そう言いながらも、あかねは呼び出しに応じるつもりらしい。
「あれ? あかねちゃん、どこ行くの?」
「決まってるやん。ちょっと文句言ってくるわ!」
そう言って、あかねは部屋を飛び出していった。
◆
「──標的、単独行動を確認。追跡開始」
そんなあかねを見つめる、黒ローブの人影があった。
◆
それから少しした頃、れいかは自室で目を覚ました。
「あら? 私、いつの間に寝てしまったのかしら……」
布団から起き上がり、れいかは小さく伸びをする。ふと時計を見ると、既に午前1時を過ぎていた。
「いけない。早く寝ないと……」
そう呟いて再び横になるれいかだったが、すぐに目を閉じることは出来なかった。
(なんだか、胸騒ぎがしますね……。明日は早目に家を出た方が良さそうですね)
そう考えて、漸く眠気を覚えた瞬間──れいかは布団から飛び退いた。
見れば、先程までれいかの頭があった位置に日本刀が突き立てられている。
「誰ですッ!」
鋭い声で叫ぶと、声が背後から返ってくる。
「おや? これは意外。私の気配を感知するとは……」
そこに立っていたのは、みゆきの部屋に侵入したのとも、あかねを追ったのとも違う黒ローブの仮面の戦士だった。
「あなたは何者ですか? どうやって私の部屋に?」
警戒心を強めるれいかを他所に、黒ローブの仮面の戦士は突き刺した日本刀を回収しながら淡々と答える。
「我が主の命により、貴女に貸し与えた力を返してもらいに参りました」
「……貸した力?」
「心当たりが無いのは当然、貴女達には自覚は無いでしょうから」
れいかが疑問に思うと同時に、黒ローブの仮面の戦士は刀を振り下ろす。咄嵯にれいかは後方へと跳んで回避したが、その足元には綺麗な斬痕が刻まれた。
「……どうやら、戦うしかないようですね」
そう呟き、れいかはスマイルパクトを構える。だが、それを見ても黒ローブの仮面の戦士は動揺を見せなかった。
「無駄ですよ。貴女の実力では、私を倒すことは出来ません」
「何を言っているのですか?」
「言葉通りの意味です」
それだけ言うと、黒ローブの仮面の戦士は再び日本刀を振るう。
その動きを見て、れいかは確信した。目の前にいる相手は自分より強いと。
「…………」
れいかは無言のまま、スマイルパクトにデコルをセットする。
『プリキュア! スマイルチャージ!』
音声が鳴ると同時、れいかの体を光が包み込む。
光が晴れると、そこにはキュアビューティの姿となったれいかがいた。
「氷よ!」
右手に冷気が集い、瞬く間に巨大な氷柱が作られる。そして、家外に飛び出しながらそれを投げつけた。
「ふん」
しかし黒ローブの仮面の戦士はそれを容易く両断する。そのまま一直線に駆け出し、一瞬にして距離を詰めてきた。
「くっ!?」
予想外の速さに驚愕しながらも、れいかも迎え撃つように走り出す。しかしれいかが移動するより、黒ローブの一閃の方が速かった。
「うあっ!?」
袈裟懸けに振り下ろされた一撃が、れいかの肩口に命中した。傷口から鮮血が舞い散り、苦痛で表情が歪む。
それでもれいかは反撃を試みた。傷口を氷で覆って止血し、両手で握り締めた拳を黒ローブの仮面の戦士に向けて突き出す。
「はあぁぁっ!!」
渾身の力を込めた正拳突きは、黒ローブの仮面の戦士の鳩尾を正確に捉えた。
「ほぉ……」
「ぐぅ……ッ!」
しかし、ダメージを負ったのはれいかの方だった。まるで生身で鉄の塊を殴ったかの様な硬い手応えに、拳が出血し神経が痺れた。
一方、攻撃を受けたはずの黒ローブの仮面の戦士は平然としている。
「避ける必要は無いと判断しましたが、正解の様です」
「成程、ただの人間ではないということですか。ならば……」
呟くと、れいかは氷の弓を造り矢を射った。
「私の気配に気付いた事といい、初歩的な武道の心得がある様で」
納得した様な声を挙げながら、黒ローブの仮面の戦士はそれを手刀で叩き折る。
それならばとれいかは続けて複数の矢を放つ。しかしそれも悉く防がれてしまい、最後の一射は掴まれ投げ返されてしまった。
「無駄な事は止めなさい。貴女の攻撃では私に傷を負わせるのは叶わない」
「なら……これでッ!」
れいかは全身に氷を纏い、即席の鎧とする。
「ほう、これはまた見事なものですね。芸術点をあげましょう」
感心したような言葉を漏らしながら、黒ローブの仮面の戦士は氷鎧を殴りつけた。
すると、あっさりと氷鎧は砕け散ってしまった。
「まぁ、実用性は別ですが……」
呟くと、黒ローブの仮面の戦士はれいかを蹴り飛ばす。
「く……」
咄嵯に身を捻ったものの、完全には避けきれずれいかは吹き飛ばされてしまう。
地面に倒れ伏したれいかを、黒ローブの仮面の戦士は見下ろして言った。
「さて、程度は知れたのでこの位にしておきましょう。ここからは取り立ての時間です、利子は貴女の命で結構」
そう言うと黒ローブは、光の翼を出現させる。
「──聖隸」
瞬間、凄まじい光の柱が天へと昇っていった。
「何!?」
不穏な予感を感じ、不思議図書館から飛び出したなおは、突然空に現れた異変に思わず足を止めた。
「どうしたの!?」
同じく出てきたやよいが訊ねるも、答えている余裕は無かった。
「分からない……。でも、何か嫌な感じがする」
そう呟いて、なおは上を見上げる。それにつられる様にやよいも顔を上げ、同じように目を大きく開いて絶句してしまった。
「あれって、まさか……」
「嘘でしょ……?」
その視線の先は、光の柱の発生源へ向かう。そこは二人の見知った友人の──れいかの家だった。
途端、二人は駆け出した。無論、れいかの下へ。
「れいか! 大丈夫!?」
「れいちゃん! 返事して!」
青木邸に辿り着いた二人は、即座に光の発生源である中庭に向かう。
焦燥を募らせる二人の目には──
「……彼女の仲間ですか。だとすれば、少しばかり遅かったですね」
黒いローブを羽織り、頭全体を覆い隠すようにフードを被った人物が映った。
「お前は……ッ!」
「れいかちゃんに何をしたの!」
その人物の姿を見ただけで、二人には分かった。目の前にいる相手が敵である事を。
「貸していたものを返してもらっただけです。それで死んだとすれば、利子という事で」
淡々と答える黒ローブの人物に、なおは言い様のない怒りを覚えた。
「ふざけないでよっ! れいかはどこ!?」
「れいかちゃんは無事なの!?」
声を荒げる二人を前にしても、黒ローブの人物は冷静だった。
「何処も無事も、此処にいるではないですか」
黒ローブはそう言って、自分の足下を指差す。
そこには、骨格標本の様な人骨が転がっていた。
「え……」
「まさか、それが……?」
二人がそれを認識した直後、黒ローブは右手を振り払う。すると、骸骨は塵となって消えてしまった。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
絶叫し、なおは黒ローブに飛びかかった。
「よくもれいかをっ!!」
だが、怒りに任せた攻撃など簡単にいなされてしまう。
「貴女達もです。その力は返還して頂き、命は利子として徴収します」
黒ローブはなおを一蹴し、光の翼を広げて飛び上がる。
「待てッ!」
それを追って、なおは変身し空へと舞い上がった。それを見て、やよいは叫ぶ。
「ダメだよ、なおちゃん! 一人じゃ無理だってば!」
慌てて追いかけようとしたやよいだったが、そこで動きを止める。
何故なら、いつの間にかその背を突撃槍が貫いていたからだ。
「うぐぅ……!?」
突然の激痛に耐えられず、やよいは膝から崩れ落ちる。
地面へと倒れる中、やよいは自分を見下ろす存在に気付いた。
「な、に……誰……」
それは先程なおが追いかけたのと同じ様な、黒ローブの人影だった。
「敵が複数で来るっていう発想が無かったみたいだ、致命的だね」
冷たく告げると、背後の黒ローブはなおに向かって突撃槍の穂先を向ける。
「二匹目」
そして、穂先から閃光が走った。
「……ッ!?」
なおは背後から迫る光に気付き、咄嵯に身を捻ったが完全回避とはならず、脇腹を抉られる。そのまま落下していき、地面に激突した。
「ぐぁッ!」
苦痛の声を挙げて地面に叩きつけられたなおに追撃をかけようと、槍の黒ローブは再び穂先を向ける。
「あまり抵抗しない方がいい。君達の様な虫を殺さない程度に加減をするのも疲れるんだ」
その光は一瞬で四度閃き、今度は寸分違わずなおの四肢を消滅させる。
「ッッッ───!!?」
手足を失った痛みで、声にならない悲鳴を上げるなお。
「ふぅ……。Ms.趙雲、徴収してしまおう」
「初めからそのつもりですよ、花房
花房と呼ばれた槍の黒ローブが、空中にいた日本刀の黒ローブに声をかける。
趙雲と呼ばれた日本刀の黒ローブは、先程と同じ様に聖隸を発動した。
再び天へと昇っていく光の柱。それを見上げながら、花房は呟く。
「これで三人、呆気ないなぁ」
「ゼレフ師父も一人徴収した様ですので、この町は飛鳥女史が追う一人のみです」
二人はそれだけ言葉を交わすと、姿を消した。
後にはれいかのものに加え、やよいとなおの骨だけ遺されていた。
──
そして、残る一人であるキュアサニー──日野あかねも戦っていた。
しかし、それはおおよそ戦闘という形を成していない。
「どこや! 出てこいや!?」
大声で叫び、周囲を警戒する。だが、その目には何も映らない。
──否、何も見えないのだ。
(何で……ウチは今、どうなってるん?)
困惑するあかねは、自分が今どうなっているのか理解出来なかった。
辛うじて攻撃をされたというのは理解している。だが何処から、誰が攻撃しているのかが判らない。
ただ一つ分かるのは、自分は窮地に立たされているということだけだ。
「くそっ! 何処におるねん!」
苛立ち、拳を振るっても何かに当たる事はない。
焦りばかりが募り、額に汗が流れる。
その時──
「がふッ!?」
蹴り飛ばされた。一瞬呼吸が止まったと錯覚する程の衝撃が、真正面からあかねの鳩尾を打ち抜いた。
その一撃で意識が飛びそうになるが、何とか堪えて後ろを振り返る。しかし……
「クソ、おらへん……」
そこには、やはり誰もいなかった。一体どこにいるのか、どうやって自分を蹴ったのか、あかねにはさっぱりと分からない。
「ど、どこや……? 何処から……」
キョロキョロと周囲を見回しながら、目を凝らして闇夜を睨む。
攻撃された瞬間すら、物音も気配も拾えないのだ。相手の攻撃が終わり、ダメージを負ってから初めてそれを認識するのだ。
(みゆき達とも連絡つながらへんし……、何やねん!?)
心の中で悪態をつくが、状況は変わらない。すると、またも攻撃を受けた。今度は右脇腹。
「っ、ぐぅッ!」
痛みに顔を歪めながらも、あかねは構えを取る。しかし、やはり姿は無い。
「なんや、これ……!何者やね──っ!?」
言い終える前に、顔面に衝撃。
「がッ!!」
そのまま吹き飛び、ゴロゴロと地面を転がってようやく止まる。
「……ッ!」
すぐに顔を上げて敵の姿を探すが、やはり見つからない。
「クッソ……!」
立ち上がると同時に、腹部を殴られた。
「ごふぅ……!?」
前のめりに倒れそうになったが、今度は足払いを受けて転倒する。
うつ伏せに倒れた所で再び顔面に、より正確に鼻を捉えて蹴り抜かれる。
「か、はぁ……ッ!」
蹴り飛ばされ、鼻血で宙に弧を描きながら壁に叩きつけられた。あかねは痛みに顔をしかめながら、蹴りが来た方向に火球を投げる。しかしその炎の照らす範囲には何も無く、火球はただ通り過ぎていった。
「もう一発……!」
あかねは再度火球を投げようとして、更なる追撃に襲われる。
しかしその攻撃が今までとは違う事に気付き、あかねの顔色がより悪くなる。
今までの攻撃は殴る蹴るの打撃だった。だが今のは明らかに刺突──刺された感覚だった。
あかねが慌てて攻撃された箇所を確認すれば、右腕に日常では先ず見ない刃物が刺さっていた。
「な……ッ!? これ──手裏剣か!?」
あかねは驚愕に目を見開き、腕から引き抜いて投げ捨てる。
すると今度は、背後から脚に何かが刺さる感触。
(っ!? 名前分からんけど、これも忍者の道具や。テレビで見たで……!)
あかねの脚に刺さったのは苦無だった。それが膝とアキレス腱、動く為の要所を貫く様に投げられていた。
「……て事は、ウチが相手しとんのはガチの忍者かいな」
そう呟きながら、次にどこから来るのか警戒する。だが、いつまで経っても何も起こらない。
あかねが首を傾げていると、いきなり全身の力が抜けた。まるで自分の身体が自分のもので無くなったかの様に言う事を聞かない。
「え……?」
突然の事に頭が混乱する。
そして次の瞬間、あかねの意識は暗闇に沈んだ。
──先程まであかねが立っていた場所で、一つの人影が頭蓋骨を拾っていた。
「……」
その人影──趙雲が飛鳥と呼んでいた人物は、何の感慨を抱くでもなくそれを投げ捨てた。
「──任務完了」
誰に言うでもなくそう溢し、飛鳥の姿はいつの間にか消えていた。
──スマイルプリキュア 全滅
今回登場したのはどの作品のどのキャラでしょう?