せめてISに乗らせてくれませんかねぇ!?   作:とある物書きMr.R

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2巻に入ったので初投稿です。

私はオルコッ党員だと言ったな?

シャルロッ党員で無いとは言っていない。
ぶっちゃけ悩んでいます。


第2巻
一夏「やらないか?」


「お前とは一回やりあってみたかったんだよ、レオォ!」

「え待ってはや」

 

 

 それが私の最後の言葉になった。

 

 

『試合終了 勝者、織斑一夏』

「再戦を要求します」

 

 

 開始2秒で決着が付いたためアリーナの使用時間が余りまくるとはこのリハクの目を(以下略)

 

 

「わ、わりぃレオ。次はちょっとやり方考えるわ」

「いや、アレでいい」

「え、でもさ……」

「相手が強いほどこっちの経験になるしね。経験にならない織斑には悪いけど」

「いや、いいさ。ただし、また一瞬で落ちるなよ?」

「善処します」

「じゃあ、行くぜ!」

 

 

 どうも、レオ・シキシマです。私は今アリーナでの模擬戦に明け暮れています。

 

 というのも、

 

 

 原作1巻最大の戦闘イベントである対ゴーレム戦で私は空気だったため、ブラストの新兵装とか機体パーツの追加が一切ないまま2巻に入ってしまったからである。

 私は大いに焦った。例によって2巻の内容もあまり覚えてはいないが、ラウラの機体が本人の技量も併せてめちゃ強な事と、花z……もとい、シャルロットが転校してくる事。

 そして表紙と扉絵のセシリアの脚が大変ふつくしかった事くらいだ。最後は私の感想だから戦闘には何一つ役に立たないな!

 うろ覚えの私の記憶だが、確かラウラの機体はPICとやら(正式名称は忘れた)を積んでいて、目線だったか手をかざした先だったか、その延長上の物体を静止させるとかいうとんでも武装があったはず。

 つまり下手をしたら今の私の手持ち武器では、完封負けが普通にあり得るのだ。

 遊撃兵装は爆発物が無いためお話にもならないし、支援兵装のリムペットボムも、私自身が止められてしまっては起爆できないかもしれない。

 

 

 そんな私が唯一勝機を見出せたのが、『強襲兵装』である。

 

 

 正確に言うと強襲兵装の副武器にある爆発物、フレアグレネードだ。

 『ボーダーブレイク』をプレイした人は知っているかもしれないが、この武器、投げて数秒後に起爆する所までは普通の手榴弾と変わらない。大きな違いは、『フレア』の名前の通り、周辺に放熱することで球状のダメージフィールドを形成し、中の敵機にダメージを与えるという仕様である。

 このダメージフィールド、壁や地形を貫通するため、多少適当に投げても範囲内に敵がいればダメージを与えられるのだ。

 

 もちろんデメリットもある。まず、アーケード版で上位プレイヤーたちがこの武器で散々『悪さ』した結果、手榴弾にも関わらず遠投ができない。……このゲーム、敵軍のベースに鎮座する『コア』を攻撃してエネルギーゲージを削り取った方が勝ちになるため、強襲兵装のスピードを活かして前線を抜き敵ベースに突撃する『凸屋』と呼ばれるプレイヤーもかなりの数いた。そんな凸屋にこのフレアグレネードは愛されたのである。

 ベースは科学の実験で使うフラスコのような形をしており、コアは傘のように広がった屋根に守られている。なので通常、凸屋はベースの敷地に入った後、コアを守る傘の真下まで進んでからでないとコアを攻撃できない。

 しかし思い出してほしい。フレアグレネードのダメージフィールドは壁を貫通する。つまり、当時のフレアグレネードは投げる距離と角度を調整すれば、ベースの敷地外から一方的にコアを削れてしまったのである。

 そのような害悪プレイ――でも思いついた人は天才だと思う――が横行した結果、運営に投擲距離の制限が付けられるまでの間に、フレアグレネードには『ゲスフレア』のあだ名が付けられることとなったのである。

 

 話が逸れたが、フレアグレネードの2つ目のデメリットとして、普通の手榴弾はドカンと爆発した瞬間にダメージが全て入るが、フレアグレネードの場合カタログスペックのダメージは『放熱している期間にダメージフィールド内に留まっていた場合』の値なので、当然ながら高速で移動しまくるこのゲームにおいてそんな事はまずありえず、敵機の撃破はほとんど狙えないのだ。

 その分固定目標への攻撃には最適だし、乱戦になるプラント争奪戦でもとりあえず投げておけば手榴弾のように爆発で味方の動きを阻害することもないので、個人的な感想としてはトリッキーだが結構使える武器ではある。

 スタンダードな手榴弾の上位型が強すぎて使う機会がほぼないんだけどね!

 

 

 さて、そんなフレアグレネードをどのように対ラウラ戦で使うか。それは後で語るとしよう。何せまだ強襲兵装すら解放できていない訳だし。

 

 

 なので戦闘だ。

 

 

 ふふふ、織斑よ、こちとら散々強襲のディアダウナー(ベルセル〇の主人公が持っているような大剣)やペネトレイター(長くて強い槍)にヤられてきたんだ。その程度のリーチの近接武器を食らうかよぉ!(3敗)

 

 近接武器を持った相手は大抵頭に血が上った状態で突っ込んでくる。稀に冷静にこちらを刈りに来るおっかないやつもいるが、それは今回除外する。ちなみに織斑は両方だ。ゴーレム戦の時に限らず、ここぞのタイミングで決めてくるタイプ。

 今の織斑がどれくらい集中しているかは分からないが、素の状態でも腕のいい織斑を相手にただ下がるだけでは両断されて終わりだ。なのでブースターを使う。

 

 

(跳ぶのは相手が剣を振りかぶってから。だからギリギリまで引きつけ――やっぱり速いんだよなぁ!?)

 

 

 とは言っても私がやりこんだ『ボーダーブレイク』とは違う。最大の違いはやはり1人称視点かつ、実際に自分が相対している事だ。

 おっと、余計なことは考えていられない。

 近接持ちを相手する時のセオリーは、相手を飛び越える事だ。剣や槍を振り回して突っ込んでくる相手を前に下がらないだけで結構な勇気がいるが、ビビッて下がったらまずやられる。

 

 だから飛び込む! 進めば2つ!

 

 跳べた! 躱せた!

 跳躍している間に機体をひねり、織斑の機体がいる方向に向き直ってから着地。できれば追撃を加えたかったけれど、どうやら彼は空振った瞬間その場を離れる事を選択したようで、距離を空けられてしまっていた。

 でも大丈夫。今はとにかく時間が欲しい。

 

 

 ――コール、リムペットボム

 

 

 牽制にネイルガンを撃ちながら、弧を描くように動く。――と、

 

 

「うっそだろ!?」

 

 

 織斑が加速。野郎、多少の被弾はたいして痛くないからって強引に突っ込んできやがった!

 

 

(それ今一番やられたくない事なんだよなぁ!)

 

 

 『仕込み』はまだ終わっていない。最低でもこの突撃はかわさないと話にならない!

 

 『白式』が迫る。――まだだ、まだ動くな。

 

 『雪片』を構える。――ネイルガンじゃなくてショットガン使えばよかったかも。

 

 『雪片』を振りかぶって、――今だ!

 

 

 ジャンプ。ほぼ同時に自分がいた場所を白い風は吹き抜けていった。

 あっぶな!? 脚持っていかれるところだったぞ……

 

 でもなんとか躱せた、とにかく距離を取れ!

 

 先ほどの織斑のように、今度は私がブースターを吹かす番だ。

 

 

 ――レーダーを確認するよりも、ブースターの音が聞こえるよりも先に、猛烈な寒気に襲われた。

 考えるより先に身体が動いた。多少無理な姿勢だったけれど再度ジャンプ。

 

 

 ――今度はかすった! それだけだったのにシールドエネルギーがごっそり持っていかれる。

 最悪な事に、私はただ垂直に跳んだだけで、もう数秒後には着地したところを両断されることが確定してしまった。

 

 

「悪いなレオ、この勝負もらったぜ!」

「いや違うな織斑。いい事を教えよう。

勝ったと確信したらさっさととどめを刺すこと、そして」

 

 

 その段階で織斑も自分が地雷原の中にいることに気が付いたらしい。だがもう遅い。

 

 

「逃げる支援は追うな、だ」

 

 

 ピッという軽い電子音とは正反対の巨大な爆発が織斑を包み込んだ。

 

 

 

 ※※※※※

 

 

 

「うわぁ、あそこで地雷撒いてたのか」

「相手が逃げに徹するとそれを追いたくなるのが心理だからね。私みたいに爆発物を設置する相手以外にも、ピンを抜いた手榴弾を転がしておくっていう方法もあったりするんだよな」

「特に俺の場合は近接だけだからなぁ。追撃も気を付けなきゃダメだな」

「そういう事……お? おぉっ!?」

 

 

 試合後の反省会の最中、『それ』はやってきた。

 

 

「どうかしたのか?」

「ついに来た! 『強襲兵装』! しかも……!」

「しかも、何だよ?」

「あ、あぁいや、これはちょっと織斑先生に報告しなきゃだなぁ」

「……あんまり聞いちゃいけない話か?」

「今はそうしてくれると助かる」

「オッケー。なら後で教えてくれよな」

「あぁ」

 

 

 『強襲兵装』の解放。それと共に、いくつかの機体が使えるようになったとの通知に、私は一人頭を抱えるのだった。




今回は導入なので短め。

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