せめてISに乗らせてくれませんかねぇ!?   作:とある物書きMr.R

50 / 85
時間が開いてしまったので初投稿です。

引っ越しその他諸々でバタバタしてますわ!


流石はハーレム主人公、光るセンスを持ってやがる

 これは詳細を省いて結論から言うが、私の理性は生き残った。こんなこともあろうかと暗記しておいた般若心経が無ければ危なかったぜ……

「レオさんって結構ウブですわよね?」

「そういうのは耳の赤いのを取ってから言いましょうねセシリアさん」

「むぅ……」

 どことなく膨れ気味なのは策が効かなかったからとか思っているのだろうか。冗談じゃない。最終兵器般若心経がなければビーストモード(直喩)になってホットリミットしてもおかしくなかったんだぞ。出すとこ出して露わになっても同人的にはALLOKだったかもしれんが運営神が許すはずがないんだよなぁ。

「セシリア、今度は私の番だぞ」

「むむむ……仕方ありませんわね」

「お手柔らかにお願いしますよ……いや本当に」

 

 

 てか何で貴女バスローブ???

 

 

「しかしアレだな、いざこうしてみると……やはり恥ずかしいな」

「もぅ、まだ言っていますの? わたくしもシャルロットさんも保証したではありませんか」

「それはそうなのだが……それとこれとは違うというか……」

「5秒差し上げますわ。そのバスローブを自分で脱ぐかわたくしに引き剝がされるか好きな方を選んでください」

「ぐっ……ええい、ままよ!」

 

 

 どうやら覚悟を決めたらしいラウラさんがバッと音がしそうな勢いでバスローブを脱ぎ去る。すると――

 

 

「わ、笑いたければ笑え……」

「笑いませんよ。とてもかわいらしいです」

「かっ、かわ……ッ!?」

 

 

 露わになった彼女の水着は黒のビキニタイプ。しかし要所要所にフリルがあしらわれ、水着というよりも下着に見える。だが彼女の小柄さとツインテールにした髪型の効果かいやらしさは無く、こう言っては失礼だけれど子どもが大人ぶっているようなかわいらしさを感じてしまった。

 

 

「うぅ……これはなかなか、恥ずかしいな……

 対尋問訓練にも使えるかもしれない……」

「発想が物騒」

 

 

 あと尋問で褒め殺しは斬新すぎると思うの。

 恥ずかしさが臨界点に達したラウラさんは話題を切り替える事にしたようだ。

 

 

「と、時にレオ! 先日セシリアに贈り物をしたというのは本当か?」

「贈り物……あぁ、外出した時にプレゼントしましたね。ネクタイなどを頂いた後だったので恐縮だったのですが」

「そうか……いや、私も、その……レオから何か貰いたいなと思ってだな……」

 

 

 想像してほしい。普段ザ・クールビューティーといった感じの女性がギャップも著しいツインテールで可愛らしい水着に身を包み、挙句にもじもじしながらおねだりしてくる様を。

 

 こういうのでいいんだよ、こういうので。

 

 日頃の大胆にも程がある行動はこちらの身ももたない。朝から裸でベッドに潜り込まれたりノーガードの背中に日焼け止めクリームを塗ってくれって頼まれたりするのに比べたらもう、本ッ当に、ね……?

 

 

「分かりました、臨海合宿が終わりましたらどこかに出かけましょうか」

「本当か! ……んんっ。その、よろしく頼む」

 

 

 視界の隅で凄い顔しているセシリアさんには申し訳ないが、先日2人で出かけたので今回は見逃していただけると……あ、ダメ? そっかぁ……

 

 

「ふふ、楽しみだな。日本ではこのような時給料3ヵ月分の物をプレゼントするのだろう?」

「ラウラさんにその変な日本知識を植え付けている人って誰なんだ……流石に直接物申したいんだけど」

「む、クラリッサは優秀な部下だぞ」

「裏も取らずに上官に誤った情報を伝え続けていても? その人の事を良く知らないのであまり強い事は言えませんが、少なくとも日本文化の点ではその方がラウラさんに伝えている情報の多くが正しい物ではありませんよ」

「むぅ……いや、確かにその通りではあるな。今度話し合ってみるとしよう」

「すみません、横から好き勝手口出しするようなマネ」

「これで純粋にクラリッサの勘違いだったらその時は埋め合わせしてもらうさ」

「純粋な勘違いでここまで間違える方が怖いんですが……」

 

 

 後日、まさかまさかの本当の勘違いだったことが判明し、ラウラさんと埋め合わせデートをするハメになろうとは、この海のリハクをもってしても読めないのであったのだが、それはまた別の機会に語るとしよう。

 

 

 ※※※※※

 

 

「レオレオ~、セッシー、ラウラウ~」

「あれは……のほほんさん? え、着ぐるみ?」

「そう見えますわよね……」

「私も驚いたんだが、アレで水着なんだそうだ」

「ウッソぉ!?」

 

 

 手を振りながらこちらに向かってくるのほほんさんだが、彼女が着ているのはどう見てもキツネの着ぐるみだ。アレだ、キャラクターチックにデフォルメされて、口から顔が出ているタイプだ。熱くないの……?

 

 

「ふぃ~やっと見つけたよぉ~」

「どうかしましたか?」

「何人かでビーチバレーやろうって話になってね^。おりむーもやるんだけど相手側にレオレオにも入ってほしくてね~」

「確かに、織斑さんが入るのなら相手側にレオさんが入った方が公平ですわね」

「そういう事なら喜んで。お2人はどうします?」

「私はやろう」

「わたくしも参加しますわ」

「オッケ~、あっちにコートできてるから付いてきてね~」

 

 

 そう言うとのほほんさんはその見た目とは違い普通に砂の上を駆けだした。

 

 その水着で走れるの!?

 

 

 ※※※※※

 

 

「お~い、メンバー3人追加だよ~」

「あ、シキシマ君もいる!」

「ナイスのほほんさん!」

 

 そう、俺は愚かにも忘れていたのだ。ここがどこであるかを。

 

 

「……なぁ織斑」

「言うなレオ。俺も正直ヤバいと思ってるんだ」

 

 

 あぁ確かにビーチバレーは楽しそうだ。

 けどよく考えなくても分かるよなぁ?

 

 右を向けば赤。左を見ればオレンジ。前には白で後ろは黒。

 何の話かって? 私たちの周りにいる女子の水着の色の事さ!

 

 

「織斑、俺はとんでもない事に気が付いてしまったんだが。

 

 俺たちがこれからやるのはビーチバレーだったよな?」

「あぁチクショウ、言われる前に何となく予想ついちまった」

「……絶対『揺れる』よな」

「俺は今からどの方向を見れば良いんだよ……」

「今から離脱……はいくら何でも無理だよな」

「2人ともどうしたのー?」

 

 

 時間切れのようだ。コートには複数の女子がエントリーしており、完全に俺たちを待っている状態である。

 

 

「しょうがねぇ、覚悟決めろレオ」

「でも!」

「どうしようもなくなったら――俺を見ろ」

「織斑……! あぁ、織斑も俺の事を頼ってくれ」

「そうさせてもらうさ!」

 

 

 どう考えてもビーチバレーで出てくる会話ではないが、仕方ないだろう。俺たちがこれから行くのは、戦場なのだから。

 

 

「よーし、いっくよー?」

 

 

 おぉ、本格的だな。ジャンプしながらのサーブ、か……ッ!?

 

 ボールは俺の守備範囲外、だがダメだ、今はボールに全神経を集中しろ!

 ボール、ボール、ボール……チクショウ! ボールだけを見ようとすればするほど、揺れる胸に視線を奪われる!

 

 

「わたくしが! ……キャッ!?」

「レオ!」

 

 

 セシリアさんの短い悲鳴、そして織斑の声が鼓膜を叩いた時には行動に入っていた。

 俺はボールの行方を追うため反射的に振り返って……視界を灼かれた。

 

 セシリアさんはボールを受けるのには成功したのだろう。しかし砂浜に足を取られバランスを崩し、思わず尻もちをついてしまった。俺の網膜に飛び込んできたのは、まさにその瞬間だった。

 

 

「ッ!? ――へぶっ!?」

 

 

 しかし幸い(と言い切る事にする)、次の瞬間にセシリアさんが受けたボールが顔面に命中し、私は冷静な思考を取り戻すことに成功したのであった。

 

 

 ※※※※※

 

 

 煩悩との一大決戦となったバレーボールが何とかひと段落し、そろそろお腹が空いてきた昼前、私は織斑先生や山田先生の姿がない事に気が付いた。

 とはいっても2組や4組の先生たちはいる。交代で休憩しているのだろう。

 

 と、織斑に話しかける女子たちの声が聞こえてきた。

 

 

「あーあ、せっかくの合宿なんだし男子部屋に遊びに行ったりとかしたいなぁ」

「分かる!」

「でも織斑君って織斑先生と同じ部屋なんでしょう?」

「もうその時点で詰んでるんだよね~」

 

 

 女子たちの諦めムードもむべなるかな。誰だって命は惜しいし、わざわざ鬼の寝床に入るような愚行をする事もない。

 

 

 時に、皆さんは『モンスターハンター』というゲームをご存じだろうか。

 そのゲームでプレイヤーはハンターとなって様々な依頼をこなす。時にモンスターを狩り、時に自然の恵みを採集したりとやろうと思えば無限に遊べるゲームなのだが、その中で一定以上の難易度の依頼になると、自分よりはるかに格上のモンスターが予告なく狩場に乱入してくることがある。ハンター経験のある皆さんの中には突然現れたイビルジョーに追い回されて泣きを見た経験のある方もいるだろう。

 

 

 何故そんな話をしたかって? 今まさに乱入された時の記憶が蘇ったからだよ。

 

 

 ドン!

 

 

 その存在感。圧倒的格上。

 遥か高みにいるであろう強者にしか出せないプレッシャーに思わず身体が凍る。

 視界に入ったその存在を目にした私は、思わず口走っていた。

 

 

「上弦の……参!? どうしてここに……!?」

「誰がCV石田彰だ、馬鹿者」

 

 

 スパァン!

 首がもげるかと思うような一撃に意識が飛びかけた。分かってはいるのだがつい首に手をやってしまう。大丈夫だ、ついてる。

 

 

「全く、せっかくの休憩時間だ、少しは休ませろ」

「お、織斑先生でしたか……」

 

 

 登場したのは上弦の参などではなく、我らが担任、織斑先生だった。正直この人なら上弦ともタイマン張れると思うの。

 

 

「昼食の準備はできている。各自14時までなら好きなタイミングで大広間に向かうように。とはいっても折角の料理だ、出来立てを食べる事を勧める」

 

 

 超が付くほどに大人な水着をまとった織斑先生の一声で、結構な数の生徒がお昼にするべくその場を後にしたのだった。

 

 先生の大人水着をチョイスしたのが織斑だと聞かされた私がぶっ飛ぶまで、あと30分。




なぜそのセンスを恋愛模様に活かせないのか、コレガワカラナイ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。