綾小路がAクラス卒業ではなく童貞卒業を目指す話 作:ファウストの劫罰
―試験6日目の朝―
いつもより朝早くに目覚めて、川で顔を洗っていた俺の横に洋介が並んだ。さっきまで寝静まっていた様に見えたけどな。眠りが浅いのかもしれない。
「おはよう。清隆君。残すところ後1日だね。」
「ああ。洋介と櫛田のお陰だ。皆を的確に導いてくれた。」
結局5日目は雨で全ての食事をポイントで賄った。
高円寺のリタイア含めて消費したポイントは140ptに昇るだろう。
洋介と櫛田がいればクラスメイトの大半が思うように動く。39人の集団生活を上手く行かすコツは自分勝手な連中を無くすこと。池や山内達を黙らせた事は、クラスが纏まるのに非常に役に立った。
「清隆君の力があったからこそだよ。リーダーを引き受けてくれた事にも感謝してる。スポットの更新に関しては任せきりだったしね。」
「じゃあ、お互い様だな。」
「うん。」
皆がまだ目覚めていない早朝にそれだけを話しに来たわけじゃないだろう。
「清隆君はAクラスに興味がないんだよね?」
当然の疑問か。俺がクラスを率いる役目をやらない事は洋介に言っていた。
「ああ。興味はない。だけど、Aクラスにあがらなきゃいけない理由が出来たんだ。」
クラスなんて何だっていい。俺の卒業後の運命は決まっている。
「だけど、これからもあくまで洋介のフォローとしてAクラスを目指すつもりだ。リーダーはお前の方が向いている」
「そんな事ないよ」
「俺の言葉が信じれないか?」
「いや、清隆君は信じてる。でも、僕はまだ僕を信じれてない」
「なら、信じるところから始めよう。失敗を恐れるな。俺がいる」
「うん。そうする。…でも、やっぱり綾小路君はリーダー向きだよ」
「平行線だな。だけど、俺の意見は変わらない。まだ、試験は終わりじゃない。気を抜くなよ。洋介。」
洋介は優秀だ。
多分、学年で見ても間違いなくトップクラス。だけど、Dクラスたる所以は洋介の随所に顕ている。
今日もそれが発症するのは見えている。
――――――――――――――――――――――――
6日目の朝。点呼は問題なく終わった。
だが、点呼の後、女子テントの前で言い争ってる声が聞こえてきた。どうやら、問題はこれかららしい。
それに気付いたクラスメイト達はぞろぞろと集まっていく。俺もその一人だ。
「軽井沢さん。勝手な事は許さないわ。」
「は~?何で堀北さんにそんなこと指示されなきゃいけないわけ?」
「試験は明日の朝で終わり。何故、1日くらい我慢出来ないの。短絡的な発想で軽はずみな発言しないで。これはクラスのポイントよ」
どうやら、昨日の雨で地面がぬかるんでいて、足元を掬われて軽井沢が篠原を巻き込む形で転んでしまったらしい。
軽井沢と篠原は軽く足を擦り剥いたようで、試験ポイントで絆創膏や消毒液等の医療品。そして転んで汚れてしまったため、代わりのジャージを購入しようとしていた。昨日の雨で替えがなくなっていたようだ。全部を購入すれば10ptの消費だ。
「じゃあ、何。今日一日、私達にこの格好で過ごせって言うわけ?風邪ひいたら責任取ってくれるわけ?傷口から細菌が入って膿んだりしたらどうするの?」
軽井沢は堀北に責任を押し付ける様な発言していく。
堀北はこめかみに手を添えながら反論していく。
「大袈裟ね。それに転んだ貴方の不注意の責任を私に押し付けないでくれる?」
「じゃあ。そうだ。クラスのポイントを使うんだから、多数決で決めようよ。それなら、堀北さんも文句ないでしょ?」
「何を言ってるの。そんな事をやる気はないわ。貴方の友達がいくら束になっても、正当性は私にある。クラスのポイントを私的に使うべきじゃない。それは私のポイントでもある事を忘れないで」
「うるさいなぁ。堀北さん。普段は私に話しかけてこないくせに文句だけは言うんだ」
「当たり前でしょう。そんな暴挙は私は許さない。これは私のためだけじゃなく、クラスの為を思っての進言よ。」
軽井沢はその言葉を待ってたかの様に食い付く。
「クラスの為?毎日、点呼が終わった後テントに篭って非協力な堀北さんが?笑わせないでよね。」
堀北は毎日、点呼が終わってからすぐにテントに篭っていた。
自分の衣食住だけは自分で賄っているものの、他のメンバーとは違い一切協力をしていない。
他のクラスメイトは手が空くたびに、洋介や櫛田に指示を貰って献身的に動いていた。
傲慢な堀北は、洋介や櫛田に対して指示をもらうことを自分の誇りが許さない。
「それが何?私は自分の事は全て自分でやってるし、迷惑はかけてないはずよ。けれど、貴方のそれはれっきとした迷惑だわ」
それに対して軽井沢は周りにいた女子達に問いかける。
「ごめん。皆。私も篠原さんも怪我しちゃってさ。悪いんだけどポイント使ってもいい?」
軽井沢グループの面々はなんだかんだで軽井沢に助けられている。
そして、カーストを意識する集団がトップの軽井沢に盾突くことなどあり得ない。
当たり前のように軽井沢に賛成するメンバーは増えていく。
「くだらない。貴方がその集団で女王を気取るのは勝手だけど、私を巻き込まないでくれる?」
「てか、さっきからなんでそんなに偉そうなわけ?もし、他のクラスメイトが今ここで大怪我しても同じようにポイントを節約しろって言うわけ?」
軍勢を増した軽井沢の口は止まらない。
もはや、軽井沢に論理の正当性などない。
「貴方達の怪我は大怪我じゃないって言ってるの。スケールを大きくしないで。これだから、話の分からない連中は嫌なの。これ以上足を引っ張らないで」
痺れを切らし始めた堀北の口調は荒くなっていく。
肩で息をしていて、苦しそうだ。
「あ。そう。別に最初から堀北さんに頼んでないから。もう、どっか行ってくれる?邪魔だから」
「貴方がポイントを使わないことを約束するなら、すぐにでも退散するつもりよ」
「はいはい。使いませーん。これでいい?」
軽井沢が適当に嘯いてる事は、誰の目から見ても明らかだった。
「貴方ね…。」
堀北は本格的に頭が痛くなってきたようで、頭を抑える。
「てか、堀北さん顔赤すぎない?もしかして、これが顔真っ赤ってやつ?あはは」
軽井沢が笑うのを仕切りに悪意のある笑いが堀北に向けられる。
これはれっきとした暴力でいじめだ。
だが、クラスメイトを見下してきた堀北には、見下されても仕方がないだけの理由がある。
それが個人から大勢に向けるのか、大勢が個人に向けるのかではスケールが違いすぎるが。
堀北が反論せずに頭を抑え続ける様子を見て軽井沢は、いい事を思いついたかのように言う。
「てか、マジでしんどそうじゃない?もしかして体調不良?あ!そうだ。堀北さんの為に風邪薬も買ってあげるよ。それなら、堀北さんも満足でしょ?」
「貴方ね。ほんとにいい加減に…。」
その言葉を吐く途中で意識がなくなって脱力したかのように倒れる。
近くにいた俺は地面に体を叩きつけられる前に、手で支えた。
「あ、綾小路君。」
「堀北。大丈夫か。」
「貴方からも軽井沢さんに…」
その言葉で堀北は眠ったように意識を失う。最後までポイントのことしか頭にない。
「え、まじで堀北さん体調不良だったの?うける~」
「えー。私も今日ちょっと頭痛いの、堀北さんに移されたからかも」
「あはは。それ言い過ぎ。」
堀北を本気で心配してる人はほとんどいない。
それどころか、悪意のある発言も無遠慮に吐き捨てていく。
「軽井沢さん。言い過ぎだよ。ポイントは皆の物だ。使用するなら頼み方を考えるべきだ。それに、みんなも。クラスメイトが倒れたんだ。くだらない発言はやめてもらえないか?不愉快だ。」
「待て。洋介。堀北の言い方も悪かった。これは、軽井沢だけが悪い問題じゃない」
「そうかもしれないけど、これはやりすぎだよ。僕にはいじめに見えた。」
「だが、これは堀北が招いたことだ。堀北は普段から高圧的な態度を取っている。堀北が疎まれることも仕方ない。」
つまり、綺麗事を吐くなら、その芽を潰してから言えということ。
高圧的な堀北を放置してたのは洋介。
当然、そっから派生した問題のある責任も洋介にある。仲裁に入って断罪するのならの話だ。
「だけど…」
洋介の言葉を遮って、周りに問いかけるように話す。
「皆。軽井沢と篠原にポイントを使ってもいいか?10ptだ。軽井沢の言う通り、冷たく濡れた服で過ごせば風邪を引くかもしれない。悪いけど頼む。」
「綾小路くんの言う通りだと思う。困ってる人を助けるのにポイント惜しんで助けないなんて、本当の仲間じゃないと思う。」
櫛田もすぐさまに俺に乗っかる。
もう、反対の声を上げれる者などいないのは分かりきってた。
これは頼みじゃなくて最後の同意確認。
先程の軽井沢グループの悪意を目の当たりにして、反対すれば白羽の矢が立つことなど誰でも分かった。
そして、その矢を受ける覚悟のある者などいるはずもない。
「ありがとう。皆」
軽井沢からお礼の言葉が飛び出して、全てが、表面上だけで丸く収まった。
俺は一部始終を見ていた洋介に目を合わす。
「洋介。軽井沢のポイントの話は任せた。俺は堀北を何とかする」
「……分かった。」
洋介は軽井沢の方に向かって、一人一人に謝っていった。
俺が軽井沢達と和解する機会を設けたのも簡単に汲んだらしい。
正義を振り翳す平和主義の洋介ならもう必要ない。
これからは洋介には成長してもらう必要がある。
――――――――――――――――――――――――
俺は堀北を連れて男子テントの中に寝かせた。
今、女子テントは二つとも軽井沢達が着替え等で使っているからだ。
堀北の額に手をやる。39度近いな。これは。
もう、風邪薬でどうこうなる段階じゃない。
気温もコントロールできない上、満足に休息も取れないこの環境では悪化する一方だ。
「はあ……はあ……っ…」
堀北の荒い息遣いを聞いて、限界だなと判断する。
堀北の体調が日に日に悪化していくのは、気付いていた。
だけど、それを強情な堀北が相談できる相手もいなかった。
毎日の食事を確保するのだって、自分でやるのは相当しんどかっただろう。
そこで、軽井沢から理不尽に悪意の嵐に巻き込まれれば、限界を迎えるだろうと考えていた。
堀北が受けたのはれっきとした暴力。自分の無力さを普段から見下してる軽井沢達に指摘されて、心が持つはずもなかった。
「ん……っ」
堀北は苦しそうに目を開けた。
「気がついたか?」
「っ…頭、痛い…。そうだ。軽井沢さんを止めないと…」
「もう手遅れだ。軽井沢達は既にポイントを使った。」
堀北は信じられないと言わんばかりの表情で俺を見る。
「…っな、なんで…貴方だけは信じていたのに…」
「…私は。Aクラスにあがらないといけないのに……」
「なんで、そこまでAに拘る」
「…兄さんに認めてもらうためよ」
「認められてどうする。お前は何がしたいんだ」
「私は……」
堀北は言葉に詰まってるようだ。
「もういい。しゃべるな。お前はリタイアすべきだ」
「…嫌よ。私が足を引っ張るわけにはいかない」
「無理だな。お前はこれからも足を引っ張る。現にこの試験、お前にマイナスの要素はなかったかもしれないが、プラスの要素も皆無だった。相対的に見ればいない方がマシだった」
「……そんなこと……っ……分かってる……」
「ほんとに分かってるのか。確かに軽井沢達は今回、足を引っ張る結果になったかもしれない。本当にわかってるならそれを責める資格はお前にはないだろ」
「だって……」
堀北は、両手で目を抑えて悔しそうに苦しむ姿を見て、今なら言葉が届くと確信する。
俺は堀北の手を強引に退かせて目を合わせる。この掴んだ目だけは絶対に逃さない。
「本当にAクラスにあがりたいなら、俺に従え。お前がいくら足を引っ張っても、俺が手を引っ張って導いてやる」
「…おかしい。…貴方は私にそんな事言うはずない」
「そうだろうな。俺は1学期。何も出来ないお前を見殺しにしてきた。それはお前が俺に手を差し伸ばされる事を望んでいないと思ったからだ。」
「でも。今は違うだろ?」
「…本気で言ってるの…?」
「ああ。俺がお前をAクラスに導いてやる。だから、俺の目的にも嫌でも協力してもらう」
「…貴方の目的は……っ…何?」
「それはまだ教える事は出来ない。だけど、俺の手を取るなら、もう後戻りは出来ない。だが、それはお前の目的も同じだろ?」
だが、俺が必要なのは今の俺に手を引いてもらうだけの弱りきった堀北じゃない。普段の堀北そのものだ。
「すぐに答えろとは言わない。この試験が終わった後答えを聞かせてくれ。」
堀北の目にはもう俺しか映っていない。
俺の目にも堀北しか映っていない。
それだけで答えは十分だ。
俺は堀北の首元に軽く手刀を打った。
この試験が終わった時。俺の力を確信した堀北は俺の目的が何であれ、俺の手を掴む他ない。
堀北鈴音 体調不良によりリタイア-30pt
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最終日の夜。俺はBクラスのベースキャンプに訪れた。今度は堂々と正門からだ。
「あ、帆波ちゃん。綾小路君きたよ。」
Bクラスの生徒が俺に気付いて、俺が何か言う前に一之瀬を呼んだ。
一之瀬は気まずそうにこっちに歩いてきた。
「ど、どうしたの。こんな時間に。」
一之瀬は俺の周りを確認する。
「もしかして1人?危ないよ。こんな時間に来たら」
一之瀬は俺がこんな時間に一人でいる事を忠告する。
「少し話があってな。少し散歩しないか?」
俺が真剣な顔付きである事を察した一之瀬は俺に待つように言い、懐中電灯を一つ持ってきた。
「悪いな。無理言って」
「んーん。いいよ。それに何かあるんでしょ?」
「ああ」
一之瀬じゃなくても、明日の結果を見てしまえば、俺がこの試験で何をしたのか察してしまうだろう。
これは結果からじゃなく俺の口から言わなければならない。
俺達はBクラスのベースキャンプを出て、すぐ近くの海が見えるところまで歩いた。
そこは崖から海面が眺められる場所だ。
俺はそこの崖に腰掛ける。一歩間違えば海面に落ちてしまう場所だ。
「綾小路君。度胸あるね…。怖くないの?」
「ああ。一之瀬も良ければ隣にきてくれないか」
「う、うん…。」
一之瀬は結構日和ってるようで、崖から足を出すようにして、腰掛けて後ろに手をつき必死に重心を後ろにしている。
その姿勢は胸が強調されてるけど気にしないのか?いや、気付いていないだけだろう。
「綺麗だな。」
海面には月明かりが照らし、空には星空が輝いている。
都会では見れない景色だ。
周りを見る余裕が無い一之瀬は俺の言葉でその広がる絶景に気付いたようだ。
「うん…すごく綺麗。」
「一之瀬と一緒にこれを見たかったんだ」
「……えっ!?…ち、ちょっと待って。…その…ちょっと待って!!!!!!!」
「悪い。冗談だ」
「……え?待って……え?」
一之瀬。必死の待ってコールは俺が冗談だと種明かしした後もまだ余韻が残ってた。どんだけ待ってほしいんだ。
「半分はな」
俺は矢継ぎ早に一之瀬が混乱する言葉を言っていく。
「……綾小路君?」
一之瀬はようやく、俺が冗談を言い続けてる事に気付く。
「前も、言ったけど、そんなことばっか言ってたら信用してもらえなくなっちゃうからね。嘘吐きは泥棒の始まりだからっ!!」
一之瀬はもうっと言って、照れた顔を隠すようにそっぽを向いた。
「一之瀬には俺に疑心暗鬼になるくらいがちょうどいいと思うぞ」
「どういう意味?」
一之瀬は俺を信用しすぎている。俺が裏切った時それは大きな傷になる。
そう、心中で答えておく。
「一之瀬。悪いな」
「…ちょ、さっきから綾小路君。変だよ」
一之瀬の会話にはっきりと答えないことで、変に感じた一之瀬はこっちを向いた。
俺は、敢えてそれから目を逸らして、月に向かって言い放つ。
「Bクラスのリーダーは白波千尋だろ?」
「……え?」
一之瀬は俺の言葉を理解できなかったようだ。
俺は逸らしてた視線を一之瀬にぶつけ直す。
次に視線を逸らすのは一之瀬の番だった。
「…そっか。分かっちゃったんだ…」
「一之瀬。俺は明日。Bクラスのリーダーを当てる」
「…うん。それは仕方ないよ。試験だから。ちなみにどこで分かったか教えてもらえたりはする?」
「2日目。一之瀬にベースキャンプに連れてってもらった時。白波千尋が俺に話しかけてきた。その時の様子が、前に見た時とは違っていた。俺に何が分かるんだって思うかもしれないが、これは男の勘だ。」
この部分は嘘をついて誤魔化すしか無い。
嘘は嘘とバレない以上嘘では無い。
「…綾小路君って。…もしかしてすごい人…?」
「Dクラスであることがそうじゃないことの証明だ」
「にゃはは。でも、…そっか~。分かっちゃったか~。」
一之瀬は俺の自虐めいた返しには軽く苦笑いで流し、哀愁漂う感想を独り言のように零した。
「でも、いいのに。そんなの。これは試験だから。私に気を遣ってくれなくていいんだよ?」
「気を遣ったわけじゃない。俺が嫌だったんだ。全幅の信頼を置いてくれる一之瀬に黙っているのは。」
「……そっか。やっぱり綾小路君は優しいよ。」
俺が思ってもいない言葉を吐いて、一之瀬はそう誤解する。
櫛田が言っていた偽善というのはこういう事を言うんだろうな。
「あぁ。綺麗だなぁ。」
一之瀬は月明かりが照らす地平線を見てそう言った。
彼女はこの水面に何を映してるのだろうか。
「なぁ。一之瀬」
俺は一之瀬がこちらを向くのを待つ。
リーダーとしての責任か、一之瀬の横顔から少し涙が溜まっているのが見える。
呼んでもこちらに振り向かない。
俺は彼女の顔に手を添えて、俺の方に向かせる。
「こんな俺でもまだ信用してくれるか?」
「…言ったでしょ。これは試験。綾小路君への信頼は変わらないよ」
一之瀬は俺の言葉に涙を流しながら笑顔で答えた。
「そうか。なら――」
一之瀬は俺の言葉に理由も根拠も求めなかった。
その信頼を裏付けするようにただ頷いた。
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長い1週間は真嶋先生の声により幕を閉じた。
各クラスが出発した浜辺に整列している。
Cクラスには龍園だけしかいないという、異様な光景だった。
「では、これより特別試験の順位を発表する。」
「4位!Cクラス 0pt」
「3位!Aクラス 70pt」
「2位!Bクラス 150pt」
「そして1位はDクラス286pt。」
「結果は以上とする。」
龍園の動揺もAクラスの悲鳴もBクラスの安堵もDクラスの興奮も全て真嶋先生は無視して淡々と告げていった。
これで正真正銘。夏のバカンスは終わった。
次回。綾小路の動きと龍園の動きを書きます。
みんなも察してると思いますが原作と違うのはCクラスとDクラスだけだからです。
ポイントの詳細もそこで書きます。
頭を使うのも疲れたので豪華客船に帰ったら暫くは女の子とイチャイチャしたいと思います。イチャイチャ候補募集中デス
イチャイチャ候補募集中デス
(大事なことなので)