チート貰って転生した先がfate世界だった話   作:なゆさん

4 / 12
女神様と和解した後が更に面倒だった話

 何とかイシュタルに勝った。

私がイシュタルからまともに食らった攻撃は一発だけだったが、その威力は凄まじかった。咄嗟に衝撃を逃がし、すぐさま治癒魔術を使用していなければ、今立っていたのは私ではなかったと思う。

 正直、イシュタル自身よりも、私が恐れていたのは他の神々やグガランナ等だったのだが、仮にも女神、侮ってはいけなかった。反省しなければ。

 とりあえず私はイシュタルを拘束し、私の神殿に戻って来た。お話をするにしてもまた暴れられてはたまらないからね。

 さて、イシュタルが起きるまで待つとしよう。

村人のお祭り騒ぎはあえて無視する。未来の私がなんとかするさ。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 イシュタルが目を覚ました。

 

「おはようございます。イシュタル様。」

「……私は負けたんだから、敬語はいらないわ。――それで? この私を捕まえて、どうする気?」

「暴れられると困るから拘束しただけよ。」

「? それだけ? なんか、めちゃくちゃな要求とかしないの?」

「しないよ貴方じゃないんだし。私は穏便に事が済めばそれでいいの。」

「……私、こんなやつに負けたの?」

「悔しかったら自分磨きでもすることね。」

「アンタ穏便に解決したいんじゃないの!? いちいち煽ってんじゃないわよ!! 私を誰だと思ってんの!?」

「いやぁゴメンゴメン。」

「何よその気安い態度!!」

「貴方と、友達になりたいと思って。」

「……アンタ、正気?」

「話が通じるんだ。なれるでしょ?」

「……ハァ、付き合ってられない。そんな話はどうでもいいわ。――結局この件はどう解決するの?」

「こちらからの要求は、これ以上荒事にならないことよ。貴方にあの宝石を売るくらいならこちらでもできるわ。それ以上の事は出来ない。」

「分かったわ。それで良い。同じ女神なのだから、散々コケにされたことはこれでチャラにしてあげる。」

「良かった。じゃあ握手ね?」

 

イシュタルの拘束を外し、手を差し出す。

イシュタルは、その手をしっかりと握ってくれた。

これで、イシュタル襲来事件は幕を下ろした。

――だが、それはもっと大きな事件の引き金になってしまっていたという事を、私はまだ知らなかった。(テンプレ)

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 あれからしばらく経ち、私は武器作りにハマっていた。

イシュタルとの戦いは、正直危なかった。イシュタルのレーザーを止める時に、予想以上に魔力を消費していたし、接近戦でも殆どまともに食らわなかったのに、かなりのダメージを負ってしまった。

――この体たらくじゃ、また面倒事に巻き込まれた時に太刀打ち出来ないかもしれない。そう思って、自己鍛錬を増やし、それ以外にも戦術の見直しや技の開発等、強さを求めて色々やっていたのだが、その一環で武器作成をしていたら見事にハマったということだ。

 今では神殿の倉庫には、かなりの量の武具が保管されていて、その全てが魔力の籠もった武器である。そして、まだまだ倉庫には空きがある。置換魔術の応用で、有事の際はすぐに手元に武器を持ってこれるので、持ち歩く必要も無い。だから作り過ぎても大丈夫なのだ。

 村人達に武具を渡すのはやめておいた。なんか嫌な予感がするし、自分より大きな力を手に入れた人間は、傲慢になったり愚かになったりしやすいからだ。

……ん? 私、こんなこと考えるタイプだったっけ?  ――まあいいか。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 私が武具を作り始めて数年。

また、面倒事の予感がする。

今度は大きな魔力を持った人物が二人、接近している。何もなければいいが、話しが通じる相手とは限らない。警戒して対応する必要がある。私の町を傷つける者は誰であっても許さない。

――ん? 私の町? ……やっぱり最近私の思考がおかしい気がする。多分、神様に成ったからかな? 思考がいちいち上から目線というかなんというか……。

詳しい原因は分からないが、とりあえず今は目の前の問題に集中しよう。

 結界の外でその二人を待つ。

 

「フハハハハハ。見よエルキドゥ。あの女神めが叩きつけられた後が残っているぞ。どうやらあの話は真実であったようだ。」

 

「魔力の痕跡からして新しい方の女神が、終始圧倒していたようだね。――おっと、ギルガメッシュ。」

 

「――あぁ。出迎えとは随分殊勝な心がけではないか!」

 

会話をやめて私の前に降り立つ二人。

 

「ほう。完成されたホムンクルス、それも神に成れるように調整されているとは、中々面白いではないか。そして、そんな肉体に()()()()()()()()()()()()()を持たせる、か。コレを創った輩は中々に美というものをわきまえているようだ。」

 

私に視線を向け、そんなことを言う黄金の人。

 

「ようこそ、都市クレナへ。私はクレナ。一応この都市の都市神のようなものです。どうぞよろしく。」

 

「ボクはエルキドゥ。神々に造られた兵器だ。よろしく。」

 

「フハハハハハ! 我が名はギルガメッシュ。どこぞの間抜けな女神が新参者に遅れをとったと聞いたのでな。気になって来てやったわ!」

 

もうほとんど原作覚えてないけど、この二人は強い。しかもギルガメッシュの方は扱いづらい俺様タイプだ。

正直、既に猛烈に嫌な予感がしている。

 

「……さて、裁定を始めるとするか。――おい貴様、我と戦え。」

 

「は?」

 

「二度も言わせるな、不敬であるぞ。いいから黙って我と戦え!」

 

「理由は――」

 

「くどい!!」

 

「は、はい!」

 

何でメソポタミアは面倒事に事欠かないんだろうなぁ!?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。