仮面ライダーディーパ   作:瓜生史郎

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地の精霊chapter⑤

 丘の上から静かに見下ろし、黒く長い髪を靡かせる黒い髪の少女がいた。

 

「あ、あれ?いつの間に私アイアンベインに……?」

 フォンセは温泉街でいたことは覚えているのだがそこから先の事は全く覚えていないのだ。

 

「……、まぁいっか……」

フォンセはアイアンベインの町に向けて歩き出した。

 

 

 

 

「5日……」

 採石場の洞窟内にいるゴーレムから落胆の声が漏れた。

 

「町の長に無理をいって5日にしてもらったんだ……それ以上は無理だ」

 

「もし5日以内で見つけれなかったらどうなる?」

 

「その時は俺がお前たちを倒すことになる」

 そう言うとゴーレムは「ふっ」と嘲笑うかのように鼻で笑うとゴーレムは奥に向かった。

 

「そうさせないためにここに来てるんだろ?」

 

「僕を信用してくれるのか?」

 ゴーレムは僕の言葉に黙り込んでしまうと、それを無視し「何をすればいい?」と一言聞いてきた。

 

「なら、ここに散らばってる鉄鉱石とミスリルを地上に運んでくれ」

 僕がそういうとゴーレムは周りにいたゴーレムに声をかけ周りに散らばっている鉄鉱石を拾い始めた

 

「そういえば、名前を聞いていなかったな」

 

「僕はソゲンだ」

 

「ソゲンか……、俺はゴードンだ、覚えなくてもいい」

 そういうとゴードンはニヤリと笑いながら背中を向けた。

 

「ソゲン、私は何をすればいい?」

 

「まぁ地上の制御室で待っててくれ、そこで地上へ運んできた鉄鉱石の整理とかをゴーレムに指示してくれ」

 

「わかった」

 アウリスはそういうと、洞窟を後にし地上へ向かった、さて僕は……持ってきたつるはしを手に持ち向かったのは

 

「やぁ、エンデル……でいいのかな?」

 エンデルは拳から放たれる衝撃波で壁を掘っていて、声をかけると僕の方を振り向いた。

 

「僕は、ソゲン。よろしくな」

 エンデルは何も言わず、また壁に振り替えると先ほどと同じように衝撃波を放った。

まるで僕には関心がないようだ……さて僕も作業を……

 

 

作業を始めてから数時間……

 

「いてて……やっぱ、こういう作業慣れてないな……」

 僕は少し休憩と思って、その場に座り込む、腰も痛い、腕も痛いのダブルパンチだ。

 その隣でずっと腕から衝撃波を放ち続けているエンデル、そんなに霊力使って大丈夫なんだろうか?

 

「エンデル?ちょっと休憩しないか?」

 声をかけるが全く彼女には聞こえていないようだ、しょうがないので彼女をの肩をぽんぽんと叩いてみるとさすがにこちらに気づいたようでこちらを振り向く。

 

「少し休憩しないか?」

 そういうと彼女は無表情で「うん」と呟き僕の隣にちょこんと座った。

 

「そんなに長い時間霊力使って大丈夫なのか?」

 

「平気」

 

「そうか、でも休憩はしないとダメだぞ?」

 僕はエンデルに水が入ったボトルを差し出すと彼女は無言で受け取り、ちょびちょびと少しずつ飲んだ。

 

「お前、あんな霊力使ってて大丈夫なのか?」

 

「平気」

 そういって立ち上がってまた先ほどと同じように壁を掘り始めた。さて僕もまた始めないとな。持っていた水を飲みもう一度ツルハシをもって掘り始める。

 やはり掘っても掘っても出てくるの鉄鉱石ばかりだ、たまにミスリルが出てくるくらいだが本当にこんなところにオリハルコンなんてあるのか?まぁRPGでも滅多に手に入るものでもないからこれくらいの覚悟はもってはいたが……、いざこういう状況になるときついものがある。本当に一週間で見つかるのかなぁ?

 少し不安になってきた……。そんな不満を募らせていた時だった。突如として僕の背中にエンデルが倒れてきたのだ。

 

「おい……大丈夫か!?」

 倒れてきたエンデルは苦しそうにはあはあと肩で息をしている、霊力の使い過ぎが無理をたたったようだ。

 

「大丈夫……」

 そういってフラフラおぼつかない様子で立ち上がるエンデル、このままではまた倒れてしまいそうだ。

 

「おい、また倒れるぞ」

 

「時間がないから、パパのために早く見つけなきゃ……」

 

「待て、流石に休憩しないとだめだ、パパも絶対休憩しろって言うぞ?」

 僕がそういうと、エンデルは僕の顔をじーっと凝視する。

 

「本当に言う?」

 

「あぁ、絶対言うぞ?だって娘が倒れられた困るだろうから」

 エンデルは「わかった」と一言だけ言いその場に座り込み横になって眠り始めた。僕ももう少ししたら休憩しよう、そう言い聞かせツルハシを振り上げようとすると

 

「ソゲン、お疲れ様、そろそろご飯にしないか?」

 振り向くとお弁当箱をもったアウリスがそこにいた。

 

「誰?」

突然の登場にびっくりして起き上がったエンデルは、アウリスを指差した。

 

「アウリス、君と同じ精霊だ」

 僕が紹介するとエンデルはアウリス「よろしく」と一言言うとアウリスも「あぁ、よろしく」と交わした。

 お弁当箱を開けると、おにぎりと焼いたウインナーと、唐揚げなどのおかずが入っていた。

 

「これ全部アウリスが作ったのか?」

 

「ま、まぁ……少しアウレリアさんが作ったのもあるけどな」

そんなことを言っているとフォークを持ったエンデルが唐揚げを突き刺し口に運んだ。

 

「おいしい」

 

「そうか?ありがとう」

 とりあえず僕もフォークをもって唐揚げをお味見……

 

「アウリスすごくおいしいよ」

 鳥?の肉にまでしみた味がとてもジューシーで病みつきになる味だ。これはうまい毎日食べたくなる

 

「そうか?まぁセレステには負けると思うがな」

 

「いや、この味セレステと張り合えると思うけど」

 

「ハハハ、ソゲンはお世辞がうまいな」

 二人で笑いあっているとエンデルは不思議そうに僕らの間に入ってくる。

 

「セレステも精霊?」

 

「そうだな、この間来た時に赤い髪の娘いただろ?その娘がそうだよ」

 

「セレステの料理もおいしい?食べてみたい……」

 よだれを垂らしながら目を輝かせているエンデル、この娘意外と食いしん坊なところがあるんだな。

 

「まぁ、この間のエンデルに吹き飛ばされた時から気絶した状態なんだよな……」

 エンデルは申し訳なさそうに「悪いことした、ごめんなさい」と頭を下げた。

 

「じゃあ、今度セレステのついでにネレイスって言う青い女の子にも謝らないとな

 そうしないとネレイス怖いからセレステの料理食べさせてもらえないかも?」

 アウリスがいたずらっぽく言うとエンデルは慌てた様子で「謝る!謝るから!!」と何度もぺこぺこと頭を下げた。

 その様子を見て、この娘かわいいなところがあるなと二人で笑いあっていた。

 

 

 

 

 一日目の作業が終了して、アウレリアの家へ戻った僕とアウリス

 

「いてて……」

 普段体をあまり動かしていない代償か体の節々から悲鳴が上がっていた。

 

「大丈夫か?良かったらこれ使ってくれ」

 

「ありがとう」

 僕はアウリスからもらった緑色の塗り薬を悲鳴が上がって部位に塗っていく、すると悲鳴が上がっていた部分が和らいでいったのだ。

 

「ありがとう、だいぶ楽になったよ」

 

「そうか、よかった……」

 アウリスはほっとした表情で僕の向かい側に座り、「どうだった?」とこちらに問う。

 

「全然だめだ、オリハルコンのオの字もないよ……まぁそう簡単に見つかるものだとは思ってないけど」

 

「そうか、こっちも大変だ……喋れるゴーレムがゴードンのやつしかいないから意思疎通するのが大変だ……」

 そう言いながら少し不機嫌な表情をするアウリス、アウリスの方も大変なようだ。

 

「そういえば魔物って人間の言葉を喋れる奴と喋れないやつがいるけど違いはなんだ?」

 

「あぁ、知能の違いだな、知能が高い奴は例えどんな魔物だろうが人間の言葉を喋ることができる、逆に知能が低い奴は人間と同じ姿をしてようが、喋ることはできない」

 

「へー」

 そんなたわいもない会話をしていると後ろから心配そうな表情を浮かべるアウレリアがこちらへと近づいてきた。

 

「本当に5日で見つかるんでしょうか?」

 

「わかりません……、でも安心してくださいエンデルはかならず守って見せますから」

 

「ソゲンさん……、私貴方を信じていますから!!」

 アウレリアは僕の手を包み込むように握る、あぁ初めてだなぁこんな事言われるの……ドラマでよく聞くセリフだけど実際に言われるとやってやるぞという気持ちになるんだな。

 

「ソゲン、明日に備えて今日は寝よう、体が悲鳴を上げてるなら尚更だ」

 

「そうだな……、アウレリアさんお風呂借りますね」

 アウレリアの「どうぞ」という言葉を聞き、お風呂に入ったあと、吸い込まれるように布団へと入るとそのまま夢の中へと旅立った。

 

 

 

2日目の朝

 

「おはよう……」

 僕はあくびをしながらリビングへと入ると、もうアウリスが起きて来ていてパンをかじっていた。

 

「おはよう、ソゲン」

 

「おはようございます、ソゲンさん」

 アウリスとアウレリアは僕に笑顔で挨拶をすると、二人は僕の異変に気付いたのか不思議そうに僕を見つめる。

 

「ソゲン、また服が濡れるが……また寝ぼけて水でも被ったか?」

 

「えぇ、まじかよ」

 しかも昨日のような生乾きというようなレベルではなく、べったりと肌にくっつくくらいに濡れていた。

 

「着替えてくる」

 はあ、またかと思いながら部屋へ戻りいつもの服に着替えた。よっぽど僕は疲れてるらしい……

 

 

 

 着替えて、ご飯を食べた後アウリスとともに家を出て今日も今日とて採石場へと向かう。

 

「二人の様子はどうだ?」

 

「まだ目覚めそうにないな……、あいつパワーで吹き飛ばされたんだ相当なダメージ量が溜まってるから当分は起きそうにないな」

 

「そうか……」

 

「ところでなんでソゲンは、ネレイスやセレステと同じように吹き飛ばされたのにほとんど無傷なんだ?」

 たしかに僕も二人と同じようにというより一番ダメージが大きいはずなのにほとんど無傷で何ともない不思議だ……

 

「よくわからない……」

 

「まぁそうだろうな」

これが僕にできる精一杯の答えだった、。アウリスもこれ以上聞かない方がいいだろうと思ったのかそのまま黙り込んでしまう。

 何も話さないままギルドハウスに差し掛かった時に入口巨人たちが入口に集まっているのが見えた。何やらただ事ではない雰囲気だった。

 

「なんだ、あんな集まってるんだ?」

 僕は遠くから聞き耳を立てた。

 

「よお、どこのよそ者かわからないやつに採石場で好き勝手させてるらしいな」

 

「ち、違うニャ精霊の騎士に頼まれて、オリハルコンを探させてるニャ……」

 それを聞いて巨人たちは一斉に笑い出した。

 

「ぷはははは~!!オリハルコンだって!!??」

 

「あんなとこで見つかるわけないべ」

 

「ほらふきメイルのこと信じてるやつがいるのかよ」

 

「しかも、ほらふきメイルの娘のエンデルも一緒になって掘ってるらしいぜ」

 馬鹿にするように好き放題いう巨人、僕はその巨人たちの言葉に我慢できずに近づく、アウリスの「おい、待て」という言葉が聞こえたが、僕は今回ばかりは聞けなかった。

 

「お前ら、聞いてりゃ好き放題言いやがって!!」

 僕の怒りに満ちた声を聞き全員こちらを向いた。

 

「なんだお前?」

 

「その人が精霊の騎士にゃ……」

 

「こんな若造に任せてやがるのかよ……」

 

「よそものが調子こいてるといてこますぞ!!」

 僕を脅すように上からにらみつける巨人たち、怖い……だがここで負けるわけにはいかない。

 やっぱり、どこの小さな集落もよそものをないがしろにする文化は変わらないな。

 

「お前ら、同じ巨人族のメイルさんの言う事をなんで信じてあげられないんだ!!」

 

「ソゲン……」

 

「お前らが僕の言う事をなんというが気にしない、だけどメイルさんやエンデルを馬鹿にするようなことは絶対許さないぞ」

 僕はそう言い放って周りにいる巨人たちを威嚇するように見渡す。

 

「なんだぁお前ぇ!?」

 

「生意気だぞ!!」

 僕の言葉に我慢できずに拳を振りかざす巨人たち、やっぱりこうなるか……覚悟を決めて、目をつぶった瞬間だった。

 

「おいやめろ!!」

声が聞こえた方を見ると、また別の濃いひげがが生えた巨人が僕の周りにいる巨人たちを睨みつけていた。

 

「若い人間をいじめるな、ほら散った散った」

 手で周りの巨人にあっち行けあっち行けと散るように命令をするとぶつぶつ言いながらもギルドハウスから立ち去って行った。

 

「すまんな……」

 

「い、いや……」

 

「良かったニャ……」

 アウリスとリリアンは何事もなかった事に安心し安どのため息を付いた。

 

「巨人たちはあんな無法者ばかりだから、あんたも気を付けろよ」

 

「は、はい」

 巨人にぽんぽんと頭を叩かれると「あぁ、そうだ」と言い懐から真新しいツルハシやスコップを出し、僕に差し出す。

 

「まぁ、無駄な努力だと思うけど精々頑張れ」

 また僕の頭をまたぽんぽんとと叩くと僕に手を振ってサムズアップをしながら去っていくのだった。

 ああいう優しい巨人もいるんだな……とその後ろ姿を見ていた。すると目を赤くし遠くを見つめるアウリスが、何かに気づいたのか指を指した。

 

 

「あれ?今エンデルがいなかったか?」

 

「いないけど?」

 

「気のせいか……」

 さすがにあのエンデルがここまで出てくるはずはないだろう……後さっきのセリフ聞かれてたらちょっと恥ずかしいし……そんなことを頭に思い浮かべながら僕らは巨人からもらった新しいツルハシやスコップを持ち、採石場へ再び向かうのだった。

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