仮面ライダーディーパ   作:瓜生史郎

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終わらない日常 chapter①

「何を買うんだ?」

 セレステと共に買い物にやってきた僕は市場を見渡しながら聞く。

 

「とりあえず食料かな……、5人だとあっという間になくなっちゃうから……」

 だからネレイスも馬車でついてきたのか、大荷物だと僕らだけじゃ運ぶのは大変だからな……。

 どうせ今頃欠伸をしながら暇そうに待ってるんだろうな。

 

「ソゲン君はなんか欲しいものはあるの?」

 

「いや僕別に欲しいものはないかな」

 そうはいったものの、せっかく来たんだし何か欲しいものを頭の中で考える。コーヒー豆はまだあった。カップなどは間に合ってる。

 うーんやっぱ何もないかなぁ……。あ、コーヒーに入れるシュガーやミルクがあともうちょっとだったか。

 

「ソゲン君、どうしたの?」

 

「そういえば、シュガーとミルクが切れてたような」

 

「じゃあそれも買いにいこっかー」

 そういうとセレステは僕の手を握って引っ張る。

 

「お、おい!」

 

「時間は限られてるんだから、早くいこ?」

 僕はセレステずるずると引きずられながら、市場の中へ入って行った。

 

 

 

「みーつけたー」

 建物屋根の上からセレステに引きずられるソゲンを見つけるデルヴォイド。ニヤリと笑い手を空に掲げる。

 

「Aeternus carcer, te constringo……」

 

 そう唱えた瞬間王都上空で爆発が起きたような衝撃破が広がり空に浮かんでいた雲はその衝撃波で消え去った。その瞬間空に薄く層のような物が広がり王都を包み込んだ。

 

「これでよし……後はこれを維持する物が必要なんだけど……どうしようかなぁ……」

 デルヴォイドはじーっと見つめると、あるものに着目する。

 

「そうだ……あれにしよう……」

 デルヴォイドはニヤリと笑い黒い不気味なカラスの姿へ変えた。

 

「ディーパ、お楽しみはこれからだよ♡」

 

 

 

 そんな事が行われてるとはつゆしらず……、僕はセレステの買い物を外で待っていた。

おそらく、服を見に行ったんだろう。それにしても女の子買い物は何でこんなにも長いんだろうか?まぁ男にはわからないことがあるんだろうなぁ……

 そんな時だった。「きゃあーー!!」という女性の悲鳴が聞こえた。

 

「なんだ!?」

 僕は悲鳴が聞こえた方へと急いだ。

 

 

 

「おい姉ちゃん……、さっき肩ぶつかっただろ?」

 

「ひ……ひうん……助けてぇ~」

 

「ひうんだってー、猫でもそんな声出さないぜー」

 

「だ……だれかぁ……」

 

 来てみると荒くれもの男たちにナイフを突きつけられた長い金色の髪の女性がいた。相当怖がっていて声も出ず固まってしまっているようだ。助けなくては!!!

 

「おい!」

 

「あ?なんだてめぇは……」

 

「ただの通りすがりのものなんだけどさ、とりあえずその子離してあげろ」

 

「んだ、生意気なぁ!!!」

 僕の言葉にイラついたのか、荒くれものたちは僕に襲い掛かってくる。すかさず腰にぶら下げていたディーパソードガンを持ち荒くれものたちに突きつける。

 

「あ?なんだそれ?」

 何を突きつけられた分かっていない荒くれものたちに見せつけるように銃口を天に向けて発砲する。

 

「てめぇ馬鹿にしてるのか!!??」

 まだわかっていないようなので、こんどはソードモードに変形させて、首元へ突きつけた。

 

「死にたくないなら、早くここから立ち去れ……」

 

「す、すいませんでしたああああああ!!!!!」

 

 内心殺されるかと思っていたが何とかなってよかった……、昔から目つきの鋭さに自信はあったのだがこんな所で役に立つとは思わなかった。

 周りからは追い払った僕に対しての称賛の拍手が起きていた。さてセレステの元へ戻らないと……。

 

「あの!!」

 

「はい?」

 長い金髪の女性は先ほどとは違いにこやかな表情となり僕の腕を掴む。

 

「助けていただき、ありがとうございます!!その……お名前を……」

 

「え、えっと僕の名前は……」

 

 名前を言おうとした時もう片方の腕を誰かが掴んだ。凄まじいオーラを感じる……これやばいやつだ……。

 

「ソゲン君私がいない間に何してるの??」

 

「え……えっと……少し人助けを……」

 

「ふーん……女の子だから助けたんだ……」

 

 目からはハイライトが消え、表情はほぼ無表情だった。隣にいた金髪の女の子もいきなりのセレステの登場に困惑していた。

 

「ほら、早くいくよ……」

 

「ちょ……痛い痛い!!!!」

 

「あ……あのお礼を……!!!」

 

「また今度会った時にね!!!」

 

 僕はセレステに引きずられながら金髪の女の子に手を振っていた。

 結構可愛かったなあの女の子……それにしてもどことなくレイナさんに似てるような気がする……??まあ気のせいか。

 

 引きずられている途中、ふと建物上をみると、またあの時の不気味なカラスが見下ろしているのが見えた。またあのカラス……??なんなんだアイツは……?

 

 それはまるで僕を監視しているかのようだった。

 

 

 屋敷に帰って夕食を食べている合間、セレステは3人の精霊に今日の出来事グチグチと話していた。

 

「ソゲン、なんでそうやって女の子を……」

 

「ダメだぞ、ソゲン」

 

 ネレイスとアウリスは呆れた表情でこちらを見ていた。いやなんで僕がナンパしたという話になってるんだ?

 

「いや、女の子を助けただけなんだけど……」

 

「でも、女の子はソゲン君にメロメロだったよ?」

 

「別に…違うだろ……」

 

「じゃあ、女の子とくっついてたのはなんだったの!!??」

 

 立ち上がって感情をあらわにするセレステを「どうどう」と言いながら抑えつける。

 

「これから、女の子をくっつかれる前に逃げるんですのよ?」

 

「そうする……」

 これからはすぐに立ち去る事を覚えないとなぁ、特に女性は……くっつかれると精霊たちに何されるか……。

 

「それにしても、ソゲンは誰を助けたんだ?」

 

「さぁ?名前も聞いてないんだよなー」

 

「どんな娘ですの?」

 

「金髪の長い髪の女の子だったなぁ……」

 

「それじゃわかりませんわよ……」

 レイナさんに似てるとは言えず、助けた娘はあーだこーだと言いながら僕と4人の精霊は夕飯を楽しんだ。

 

 

 暫くしてお風呂に入りパジャマに着替え、部屋に戻っていた。

 

「今日も疲れたなぁ……」

 部屋に戻ってミルクでも飲んで早く寝たい……と思っていた時だった。誰かに見られてる……?そんな気がしていた。

 どこからともなく視線を感じていたのだ。どこだ?と辺りを見渡すと窓に昼間見ていた不気味な姿をしたカラスがいた。アイツか!!と思って窓に一心不乱に走って開けようとすると、慌てて飛び立って行ってしまった。

 

「なんなんだ?あいつ……?」

 

 

 次の日の朝を迎えた。今日も昨日と同じようにいい天気だ……。窓を開けて屋敷の外を見ると馬車が用意されているのが見えた。あれ?またどこか行くのかな?

 

 階段を降りて、セレステに出会うとこちらに気づいて「おはよう」と挨拶をしてきた。それに対して僕も「おはよう」といつものように返す。

 

「ソゲン君、今日の買い物同行よろしくね」

 

 また買い物に行くのか?昨日行ったばかりなのに……と呆れた表情で返すと、セレステは信じられない言葉を返してきたのだ。

 

「昨日は行ってないよ?」

 

「は……?いやいや行っただろ?」

 困惑している僕に不思議そうに見つめるセレステ、そこにネレイスが欠伸をしながら下に降りてきた。ネレイスは昨日一緒にいったはず……ならば覚えているはずなんだ。そうだ、きっとセレステは寝ぼけているんだそうに違いない。

 

「なぁ、ネレイス昨日買い物いったよな?」

 

「何言ってるんですの?昨日は行ってませんわよ?」

 

「は……はぁ……??」

 二人は僕を心配そうな目で見つめている……、あそうだ……昨日金髪の女の子を助けたって言えば……。

 

「なぁ……昨日?金髪女の子助けたじゃないか……」

 

「「なんのこと……??」」

 二人は全く覚えていなかった。完全に昨日の記憶がすっぽりと抜けてしまっていたのだ。

 

「何が起こっているんだよ……」

精霊で誰が好き?

  • セレステ
  • ネレイス
  • アウリス
  • エンデル
  • フォンセ
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