仮面ライダーディーパ   作:瓜生史郎

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終わらない日常 chapter②

「なにを言ってるんだ?ソゲン?」

 アウリスに聞いても帰ってくる言葉は同じだった、やはり何かがおかしい……。エンデルにも聞こうと思ったが、まぁ答えは同じだろうから聞くのはやめた。

 

 ネレイスの操縦する馬車の上でも考えていた。僕が覚えていないだけなのか?それとも昨日の出来事は夢だったのか……?

 考えれば考えるほど謎は深まるばかりである……。

 

「ソゲン君、どうしたんだろう?」

 

「さぁ……、でも朝からちょっとおかしいですわね」

 二人は僕を哀れみながらあーだこーだと話し合ってるが、やはり僕がおかしいのか……?しばらくして着いたのはやはり昨日と同じ市場だった。やっぱり昨日と同じ光景だ……。

 

「じゃあネレイスさん行ってくるね」

 

「えぇ、遅くなるんじゃないですわよ」

 

 馬車を降りた僕とセレステは市場へ向けて歩き出した。あの果物や野菜も昨日と同じような気がする……。

 

「何買うんだ?」

 

「とりあえず食料かな……、5人だとあっという間になくなっちゃうから……」

 セレステは昨日と同じようなセリフを言う。

 

「ソゲン君はなんか欲しいものはあるの?」

 

「まぁ、シュガーとミルクかなぁ……」

 

「じゃあそれも買わなきゃねー」

 

「そうだなー」

 

「時間は限られてるんだから早くいこ」

 そう言うとセレステは僕の腕を握り市場へと僕を引きずって行く。もしかしてこれ……いや……そんなはずは……僕が思っている通りなら、昨日と同じあの出来事も起きるはず……。

 

 しばらくして服を買いに行ったセレステ、僕は外でその時を待っていた。腰に差しているディーパソードガンを握りながらその時を待っていると……。

 

「きゃあーーー!!」

 

 やっぱり来た。僕はその声が聞こえた方へと走って行った。

 

 

「おい姉ちゃん……、さっき肩ぶつかっただろ?」

 

「ひ……ひうん……助けてぇ~」

 

「ひうんだってー、猫でもそんな声出さないぜー」

 

「だ……だれかぁ……」

 

 当たりだ。まぁ当たりと言う言い方は少しあの女性に対しては酷だが……。予想通り金髪 の女性が荒くれもの達に襲われていた。

 

 とにかく助けないと。

 

「おい!」

 

「あ?なんだてめぇは……」

 はぁこの会話を聞くのも二回目だな……。とりあえず早くこらしめるか。ディーパソードガンをソードモードに変形させ荒くれものの首元に向ける。

 

「とにかく、この女性から離れろ……」

 

「ひ……ひぃ!!!」

 

 荒くれものは僕の目力に驚いて、慌てて逃げて行ってしまった。

 内心殺されるかと思っていたが何とかなってよかった、昔から目つきの鋭さに自信はあったのだが……うんぬんかんぬん。そして周りの民衆の皆様方からは称賛の拍手。

 

 さて、この後は……。

 

「助けていただき、ありがとうございます!!その……お名前を……」

 長い金髪の女性はにこやかな表情となり僕の腕を掴む。これも昨日と同じか……。

 

「なぁ、貴方昨日僕と会いませんでしたか??」

 

「へっ!?私達今日会ったばかりで初対面ですよ」

 

「で、ですよねー……」

 やっぱりか。まぁそうだよなぁ。

 てかなんか忘れているような気が……。

 

「ソゲン君……?何女の人をナンパしてるの??」

 あー、そうだった。このイベントをすっかり忘れていた。もの凄いオーラを出したセレステが現れるというイベントを……。隣では金髪の女性がセレステの威圧に圧倒されてビクビクと震えているのが見えた。

 

「ごめんなさい、ただ女の人を助けただけなんです」

 

「問答無用!!!」

 

 腕が千切れそうなくらいの力で引きずるセレステ。いだいいだいと訴えても離してはくれなかった。

 あ!そういえばあのカラス!!僕はふと思い出して昨日カラス居た場所を見るとやはりいた。

 あのカラス何かある……!

 

 その夜4人の精霊にナンパ師ソゲンと言われ続けたのは言うまでもない……。まさか2回目はナンパ師になってしまうとは。僕はただ金髪の女性を助けただけなのに。

 

 

 

 

 その夜晩御飯を食べた後、僕はある場所へと向かった。そうそれは昨日カラスが居た窓である。おそらくこの時間にあのカラスがいるはずだ。

 

 たしか僕の部屋の近くの窓であったはず……。息を殺して目を凝らしてよく見るとやはり止まって行った。ディーパソードガンをガンモードへと変形させてカラスがいる窓へと近づく。

 

 するとカラスは1ミリも動かず僕をずっと見つめていた。完全に銃口がカラスの体に触れるくらいまで近づいても動かなかった。

 

 なんだよこいつ……。本当に気持ち悪い。だけどこいつを撃てばすべてが終わるはず。

僕は引き金に手をかける。

 

 だがその時だった、カラスの目が突如として赤く光り出したのだ。その光はまるで今僕がいる空間を包み込むように。

 

「何が起きてんだよ、これ!!!!」

 赤い光はやがてだんだんと一つの映像のように僕の目の前に上映される。

 

 目の前に映し出されたのはベッドに横たわる小さな少女だった。その少女はもうすぐ息絶えそうなくらいに衰弱していた。

 

「博士、よろしくお願いします」

 

「うむ……」

 

 助手と思われる青年が、白いひげが生えた博士と呼ばれる尊翁に渡された一本の注射器を持ち少女の腕に注射器を打った。

 

すると少女は目を見開いき、起き上がった。

 

「博士!!実験は成功ですね……!!!」

 

「うむ……」

 

 二人が喜びあってるさなか異変は起きる。少女は突如として吐血し苦しみ始めたのだ。その後も悲劇は止まらなかった。少女は狂ったように暴れ出す。

 

「この娘を落ち着かせろ!!」

 

「は、はい!」

 

 二人は抑えつけるが、少女は二人を吹き飛ばしベッドから降り立ち上がり近くにあった包丁を持ち近づく。

 

「アハハハハハハ……」

 

「撃て!!!」

 博士のその怒号と同時に助手の青年は拳銃を持ち少女の頭を打ち抜いた。それでも少女は狂ったように笑いながらナイフを持って近づく。

 

 青年と博士は拳銃で何発も少女の頭を打ち抜くが、それでも止まらなかった。

 

「くそ……どうすれば……」

 

「貸せ!!!!」

 

 博士は助手から拳銃を引っ手繰ると今度は、頭ではなく胸を打ち抜いた。

 

「はぁ……はぁ……」

 

「終わった……」

 

「おい、こいつを処理しろ!!」

 

「わかりました……」

 

 博士に命令された助手の青年は急いでドアを開け何かを探しに行く。その後を追うように博士もドアを開け出て行ったのだった。

 

「な……なんだ??僕は何を見せられているんだ……?」

 

 気付けば僕はその研究所に立っていた。なんて惨い事を……研究のために……まるで命をおもちゃのように……。

 

「それにしても、この注射器どこかで……」

 僕は床に転がった注射器を拾い上げる。なぜだ?見たことないはずなのに……??なんで今僕はこの注射器を知っている感覚に陥ってるんだ??

 

僕が夢中で注射器を見ていると突如として足を誰かにつかまれる。

 

「な……」

 足元を見ると、先ほど撃ち殺された少女がニヤリと笑って僕を見上げていたのだ。

 

「全部君のせいだよ……」

 

「ひ……ひいい!!!!」

 

 僕は少女の手を振り払って逃げる。先ほど助手や博士が通って行ったドアを開け外へ向かった逃げようとする。だけどドアを開けて広がっていた光景は……。

 

「う、うわああああああああああああ!!!!!!!!」

 

 広がっていたのは無残にも積み上げられた少女の遺体だった。床には大きな血のたまりができており腐敗集が部屋中に漂っていた。

 

 なんだよこれ……なんなんだよ!!!!僕はドアを開けて戻ろうとするがなぜか鍵が閉まっていた。

 

「なんで……!!!開けてくれ!!!!!」

 ダメだ。開かない……!!どうして!!!

 後ろからは床を引きずるような音が聞こえてくる……、恐る恐る振り向くと何人かの少女がこちらに這いずって近づいて来ていた。

 

「う、うわあああああああああああああ!!!!!!!」

 

「ゼンブ……キミノセイ……」

 

 

「うわああああああああ!!!!!」

 

「ソゲン君、大丈夫……?」

 気が付くと僕は屋敷の廊下に倒れ込んでおり、4人の精霊が僕の顔を心配そうに見つめていた。

 

「ゆ…夢だったのか……??」

精霊で誰が好き?

  • セレステ
  • ネレイス
  • アウリス
  • エンデル
  • フォンセ
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