イニシオ村での一件を解決した僕は村娘いや火の精霊セレステと契約し次の精霊がいるであろう水の町セイレンタウンを目指し緑が広がる草原を歩いていた。精霊との契約、それが今僕のやるべきこと、でも契約成立の条件が未だわからず仕舞いだった。
セレステとの契約は完全に流れだった。
あの時闇の精霊フォンセがベルトについているカードケースを僕の目の前に投げれければ全く何も分からなかったし、もしかしたら僕も死んでいたかもしれない。まだ白黒になっている3枚のカードを見つめながら頭の中で考えていた。
「あーーわかんねぇ!考えたってしょーがねー!」
謎は深まるばかりだが今はセイレンタウンに行ってバックルに刻まれている紋章と同じ紋章を持つ少女に会うのが先だと自分に言い聞かせケースにしまう。
「どうしたの?」
その様子をみたセレステが後ろから小走りで隣にやってきた。
「ちょっと考え事」
「青い髪の女の子の事?」
「まぁそれもそうだけど、精霊との契約の条件とか」
「契約の条件?」
セレステは首を傾げた。それもそうだセレステは契約とかその辺の事全くちんぷんかんぷんなのである。
「まぁ、なんかえっと、セレステ以外の精霊とこの前みたいになるには
どうすればいいかなーって話だよ」
僕は頑張ってわかりやすいように簡単に説明をする「あれかー」と言いながらセレステは納得した様子だった
「あれ…私もよくわからないままなんだよねー、なんか武器はこうすれば出せるとか必殺技はこう!とか、そんなのは一心同体になったときに、なぜ頭にやり方が浮かんできて…」
セレステは腕を組みながら考えていたが、パンクしたのかぷしゅーと頭から湯気を出した。
「あーー!!もう考えるのやめやめーー!!」
僕はあれ?デジャブ?と笑いながら見ていた。
僕は一際大きい木を指差すと、「とりあえず休憩しよう」とセレステに提案をすると、「うん、休憩しよう」とセレステも頷く。
僕が木陰に座るとセレステも僕の隣にちょこんと座る。そして背負っていた小さなリュックを自分の前に置くとリュックの中からボトルを取り出し僕に差し出してきた。
「はい!水」
「ありがとう!」
僕差し出された水を受け取るとゆっくると水を飲みながら隣に座っているセレステをみた。あまり気にしていなかったが村娘の時に来ていた服装からお出かけ用である可愛らしいフリルが付いた服になっていてスカートもミニとなっている。
以外といい脚をしてるとじっと見つめる。
いやいや!!何を見ているんだと正気に戻った。
「ソゲン君、どうしたの?私に何かついてる?」
それに気づいた、セレステが不思議そうにこちらを見つめてきた。
「い、いやなにも」
僕はさっきまでの自分に罰を与えるようにべしべしと叩いた。何をしてるんだ彼女は僕よりも年下なんだぞと自分に言い聞かせる。
冷静になろうと僕がもう一度水を飲んだ時だった。
「うわあああああああ!助けてくれぇ!!」
突然若い男の悲鳴が遠い場所から聞こえる。
それを聞いた僕とセレステは辺りを見渡した。
「今、あっちの方から悲鳴が、」
僕はセレステに助けに行こうと言い合い、水が入ったボトルをリュックに片づけて悲鳴が聞こえた場所へと走った。
「ひ…たすけて…」
おそらく僕と同じような年齢の金髪で銀色の重厚な鎧を身に着けた男性が数十匹のオークに囲まれて、怯える男に一匹のオークが剣を男に向ける。
「おい…よくも俺たちの仲間もやってくれたなぁ…」
「こいつどうしちゃいますかねー」
「いやー普通に刺して殺しちゃいましょうよ」
「食っちまいましょうよ…」
「うるせー!!お前らは黙ってろ!」
何人かのオークが賑やかに話してる間に僕とセレステはオークに襲われている男を発見する。
「あ!あれだ!てかオークって喋れるんだ…」
「ソゲン君、変身してあの男の人を助けて!私はオークをなんとかする!」
「わかった!」
≪empty Transform≫
僕はドライバーを装着し、ディーバ エンプティフォームへと変身する。
「はぁぁぁ…!!」
セレステは手に火のエネルギー収束させオークに火球を投げつける。
すると一匹のオークに見事命中しぎゃああーすと情けない声を上げ爆散する。
「な、なんだ今の?」
オークと男は突然の出来事に辺りを見回していた。
僕は困惑している金髪の男に大丈夫か?と声をかけて、担げ上げるとオークの間を走って抜けた。
「あ!!なんだアイツ!!変な白い鎧つけてる!!」
「あ!!男!いなくなってるーー!!」
「くそお!あの変な鎧のやつを殺せ!!」
オーク達は僕の方向を向くとこちらに向かって全員で突撃する。
「あんたは隠れててくれ…」
「え?あぁ!!」
金髪の男が足早に木の裏側に隠れるのを見ると、セレステの絵柄が書かれたエレフェントカードを取り出す
「セレステ…また力を貸してくれるか?」
「いいよ……」
「炎の力、解放せよ!」
僕はそう叫ぶとエレフェントカードをドライバーにセットする。
≪ignis! stand-by! ≫
≪ignis!metamorphosis!≫
隣にいたセレステの姿が赤い粒子となって消えると
僕の体に赤い鎧となって形成され、ディーバ イグ二スフォームへと変身した。
木の木陰から見ていた青年は突然赤く変貌した姿に「な、なんだあれ……」と唖然としていた。
「なんか、赤くなったぞ!」
「構うか!いけーーー」
ひるまず突撃してくるオークを尻目に僕はイグニスブレードと叫び刀の武器イグニスブレードを手に構える。
「一気に決めてやる。」
バックルのカード装填部を開けもう一度閉める。
≪ignis! final attack!≫
「はぁぁぁ!!」
刀にエネルギーを込めると刀身の部分赤く燃え上がる。
「おらあああああああ!!!」
突撃してくるオークを一匹ずつ切り裂くそして最後にいたオークが急に止まり反対方向を向くと「覚えてやがれー」とこれまた情けない声を上げ全速力で森へと消えていくのだった。
「ちッ…一匹逃がしたか…」
(オークは臆病な性格なので一匹になると逃げるのよねー)
「オーク相手にセレステの力はやりすぎだったか?」
(でも、ソゲン君は私の力がないとだめじゃん)
セレステの突然のド直球の言葉に「はいそうでした」とがっくりとしながらドライバー脱着し、変身を解除する。
木の木陰から金髪の男性はは拍手をしながら歩いてくると落ちていた剣を鞘に収める。だが金髪の青年はさっきまでと違い、キリっとしていて怯えていたのが嘘のようだ。
「助けてくれてありがとう!ところで君すごいね!それはどんな魔法なんだ?」
「え、いやこれは、別に魔法じゃないっていうか」
「それは魔法じゃないのか?」
「あ、あぁまぁなんていうか…」
僕は頭の中でどう表現しようか悩んでいるとそれを見かねた、セレステが口をはさむ。
「彼は精霊の力を使って戦う、精霊の騎士なんです。」
僕はそれだ!と言わんばかりにセレステの話に合わせうんうんとうなずいた。
「精霊の騎士か、なんかすごそうだな。あ、そうだった俺はレグナーよろしくな」
レグナーと名乗る少年は僕に握手を求め手を差し出してきた。髪の整えられた髪、そして整っていてすっとした顔そして頑丈そうな鎧と青いマント如何にもRPGで出てくる剣士という感じの風貌だった。
「僕はソゲンこちらこそよろしく。」
僕も名前を名乗るとレグナーとよろしくといい握手を交わした。
「お付きのセレステです。」
セレステは小さく会釈をし、レグナーはセレステにもよろしくといった。
「で、君たちの力を見込んで少し頼みごとがある。」
僕とセレステは改まったレグナーを見て何を?と返すとレグナーは少し悲しい表情となる。
「オークにさらわれた、僕の幼馴染ミレイユを一緒に救ってはくれないか?」