水の町セイレンタウン。水鏡の湖の上にあるこの町は古くからここはセイレーンという人魚の種族がこの町を収めており住民の約90%はこのセイレーンという種族である。
人間とは貿易などを通じて友好的な関係を築いてきた。
「…人魚って皆足生えてんじゃねーか」
僕は町の真ん中でパンフレットを見ながらそう呟いた。
町を歩く人はほとんど人間のように足で町を歩いておりとても人魚のようにはみえなかった。
「セイレーンの人達は地上にいるときは人間みたいになるんだよ
ほら見て水浴びをしてる人達は下半身が魚みたいになってるでしょ?」
隣にいたセレステが大きな噴水を指をさすとそこにいたセイレーンはちゃんと僕が童話や伝承の中で見たことがある通り下半身が魚になっている。
「便利な体だなぁ」
僕はあまり泳ぎが得意ではなかったので水中と陸で切り替えられる便利な体が少しうらやましく思いじーっとセイレーンの女性に見惚れていた。その様子を見たセレステは見惚れている僕の手を強くひねった。
「いでででで!!!!どうしたんだよ!!」
僕はひねられた手を「いってぇー」と嘆きながらぶんぶんと振り、セレステの方を向くとニッコリと笑っているセレステがいた。
目は笑ってはいなかったが。
「青い髪の少女探すの忘れてない?」
僕が「あ、そうだった」と言うとセレステは「はぁ……」と大きくため息をついた。
「観光に来たんじゃないんだからね?青い髪の女の子が精霊なのかどうか
確かめにきたんだよ?」
「わかってるよ、あわよくば契約してこのカードを使えるようにするつもりだ」
僕は青い髪の少女が絵画にように描かれたカードを取り出した。
そしてそれを覗き込むように見たセレステは頬をふらました。
「ふーん、私みたいな可愛い女の子がいるのにまだ女の子がほしいんだ」
「えっ」
「なーんて!冗談だけどね!」
いたずらっぽく笑いセレステに僕はほっとしたような…少し複雑な…という気持ちであった。そうしていると大きな噴水の周りにセイレーンが先ほどより増えている
「なんかさっきより、セイレーンが増えてないか?」
「たしかに」
その刹那、舞姫が天から降ってきたようだった。青いミディアムカットの少女が噴水広場の前に綺麗に舞い降りた。水のようにしたたるドレスのような服装に僕は見惚れてしまっているとその瞬間周りにいた観衆からドッっと歓声が上がった。
「あ、あれは!!」
僕はその姿と顔を見たことがあった。そう彼女こそが僕の持っていた3枚のカードに
描かれていた少女その人で、おでこにはセレステと同じ紋章も刻まれている。
「あの娘、ソゲン君のカードに描かれてた娘」
僕とセレステがいきなりの彼女の登場に驚愕しているとどこからともなく音楽が流れ始め、青い髪の少女が優雅に踊り始めた。
その姿はまさに舞姫そのものだった。
彼女の動きは水のように滑らかで無駄がなく美しい。
「すごい…」
「あぁ…すごく綺麗だ…」
観衆の皆が踊る天女の姿に見惚れている中それを気に入らない連中が混ざっていた。踊る天女の目の前にいきなり矢が飛んでてきたのだ。
それを見た観衆は大きな悲鳴を上げるが、青い髪の少女は全く気にせず踊り続けている。
僕ら二人もいきなりの出来事の驚いていたが、懐からいつでも行けるようにドライバーを取り出しておく。
「セレステ、いつでもいけるようにしといくれ」
「わかった」
僕ら二人は注意を払いながら青い髪の少女を見つめていた。だがそんな心配をよそに彼女はまだ踊り続けている。
「おいおい、ご令嬢さんよぉ!!いい加減悪目立ちはやめないか?」
そう言いながら観衆を押しのけ出てきたのは上半身が魚のような見た目だが人間のような足が生えてはいるが肌には薄く鱗が散りばめられている。
その姿は人魚ではなく、半魚人だった。
観衆は突然現れ邪魔だ!どけ!という半魚人にブーイングを浴びせている。
「……」
青い髪の少女は何も聞こえていないかのように踊っているそして手を広げると噴水のようにぷしゅーと綺麗に水しぶきを上げ太陽に届くとその吹き上げた水が反射しきれな虹を形成した。
「いい加減にしろつってんだ!!」
半魚人は勢いよく手に持っていたトライデントを青い髪の少女に投げた。
「危ない!!」
僕は大きな声を出すと青い髪の少女は僕の声よりも先に華麗に飛び上がると、スタッとまた同じところに華麗に着地。
「お前、馬鹿にしてるのか?!」
「ソゲン君、あの娘助けてあげなきゃ…」
「お、おう!!」
僕はベルトを装着しようとすると青い髪の少女は足に装着していた銃を「これ以上近づくと打ちますよ?」と澄んだ声で半魚人に冷静に突きつけた。
「脅しか??だが……者ども出てこい!!!」
半魚人はそう呼びかけるとトライデントを持った半魚人達が青い髪の少女を囲んだ。
その様子を見た観衆は悲鳴を上げながら散り散りに逃げる。
「弱いものは、なんでこうも群れたがるのでしょうね」
「そんなでかい口を叩けるのも今のうちだッ!」
半魚人はトライデントを地面に叩きつけて合図をすると青い髪の少女に襲い掛かった。
「しつこいですわね!」
銃のトリガーを引くと水でできたエネルギー弾を何発か発射する。
そして弾は何人かの半魚人に命中しその場に崩れる。
「ぐわぁ…」
「安心してください。殺す気はありませんわ!早くこの場から立ち去ってください」
青い髪の少女は余裕そうな表情を見せていると後ろにいた半魚人がパチンコを取り出し銃をもっている右手めがけて石を打つと、青い髪の少女が銃を持っている右手首に直撃
「痛ったい!!」
「へっへっへ、武器がなくなればこっちのものだな~」
半魚人は青い髪にトライデントを突きつける。
「卑怯ですわ…」
「これも作戦の一つだよ!!作戦のな!!」
「くッ!」
その様子を見て僕とセレステは待て!といい青い髪の少女の元へ駆け寄った
「なんだぁ?お前…観客はどいてたほうがいいぜ?」
「ご忠告ありがとう、だが女の子に刃を向けるやつを許すわけにはいかない…」
≪driver starting!≫
僕はベルトを装着し、セレステに合図を送りカードをベルトに装填する。
「変身」
≪ignis!metamorphosis!≫
ベルトはそう発すると僕を赤と銀のオーラが包み込むとディーパ イグニスフォームへと変身する。
「!?」
この場にいた半魚人と青い髪の少は僕の姿を見て驚愕。
「お前何者だ?」
「正義のヒーローって名乗っておく」
「たかが、鎧つけた程度で調子こいてんじゃねーぞ!?」
半魚人のリーダー格はトライデントを構え、僕に襲い掛かる。
「はぁぁぁぁ…」
手が赤い炎で包み込まれ、マグマのようになった拳を向かってくる半魚人に向かって叩きこむ。
「あっちぃ!!!!」
「親分!!」
拳を叩きこまれた半魚人はその場でのたうち回り
周りにいたほかの半魚人が負傷した半魚人を覚えてやがれええええ!!と叫びながら運んでいった。
「ふぅ…大丈夫か…?」
そういって青い髪の少女がいる方向を振り返るとそこにいるはずの少女は忽然と姿を消していた。
「あ…あれ?」
(どっかへ逃げたのかな…?)
「それだと、いいんだ……が……!?」
セレステと話しながら振り向いた僕が見た光景は銃を突きつけ強い眼差しを向けた青い髪の少女の姿だった。
「貴方何者ですの?」