もしブルアカがノベルゲーで、バッドエンド好き転生者が混入していたら。 作:産業革命
こんなの感じでいいのかな?
1:名無しの先生
このスレは初めて生徒達を導く先生向けのスレッドです。
余りのバッドエンドの多さに先生の心が折れないことを祈りましょう。
2:名無しの先生
おっ、始まったか。
3:名無しの先生
さて、今回は何処で詰むのか今から楽しみでしょうがない。
4:名無しの先生
やっぱり今回も彼女なのかな…?
5:名無しの先生
確実に、自信をもって、彼女だと断言できる。
だって副会長だよ?現状の生徒代表だよ?
6:名無しの先生
先生のバッドエンドチュートリアル担当だから仕方がない。
実際、生徒の中で一番先生からの初めて(のバッドエンド)を受け取ってるしな。
7:名無しの先生
何でや!戦闘パートだとほぼ死ななくて無敵に近いやろ!
8:名無しの先生
ストーリーパートではどうなりましたか…?
9:名無しの先生
陰謀と抗争が渦巻くキヴォトスだからね。しょうがないね。
10:名無しの先生
正直、心折れるような結末が多すぎるのは否めない。
それでも、ゲームのキャッチコピーである『透き通るような世界観で送る学園ノベルゲーム』は決して間違っていないという…。
11:名無しの先生
その謳い文句、初めてプレイした時は絶対詐欺だろ!
…って思ったけど、本編の間に挟まれる間章や普段の生徒との交流パート、配信される大半のイベントとかでは確かにその通りなんだよな…。
12:名無しの先生
まあ、その感動も全ては本編あってこそなんですけどね。
特に、副会長は。
13:名無しの先生
(数多くのバッドエンドを思い返しながら)本当に、本当にその通り過ぎて笑えない…。
14:名無しの先生
戦闘ではとても頼りになるのに、何故彼女はこんなにも運命に愛されていないのか…。
15:名無しの先生
コレガワカラナイ。
16:名無しの先生
わからんのか、このたわけが!
17:名無しの先生
……あの、すいません。
18:名無しの先生
ムッ!何奴!?
19:名無しの先生
者共!出会え、出会え~!
20:名無しの先生
何者だ!名を名乗れ!
21:名無しの先生
ええっと、その…すいません。
掲示板を利用するのは初めてなものでして…。
22:名無しの先生
コラッ!いい加減にしなさい!
初心者さんが困ってるでしょ!
23:名無しの先生
正直、すまなかった。
24:名無しの先生
ごめんな。
25:名無しの先生
本当に、申し訳ない。
26:名無しの先生
いえ、こちらこそすいません。
ノリに付き合えず。
27:名無しの先生
そうだ。忘れるところだった。
できればでかなわないが、名前を変えてくれると助かる。
その方が判別がつくので、我々にとってありがたい。
28:成り立て先生
これでいいですか?
29:名無しの先生
OKだ!次に進め!(教官ボイス)
30:成り立て先生
アッハイ。
31:名無しの先生
ウウン…!
それで、先生は一体何を訊きたいのかな?
32:名無しの先生
応えられる範囲でなら何でも答えよう。
33:成り立て先生
そうでした。
ええっと、私、このゲームは友人に勧められて始めてみたんです。
けれども、その……一つだけ皆さんにお尋ねしたいことがありまして…。
34:名無しの先生
(内容に察しはつきますが)何でしょうか。
35:名無しの先生
(大体想像がつくが)一応聞こう。
36:名無しの先生
(何となく訊きたい事はわかるが)さあ、話したまえ。
37:成り立て先生
このゲームって、ずっとこの調子で続くんですか?
38:名無しの先生
…ん?
39:名無しの先生
…つまり?
40:名無しの先生
…先生、すまない。
何となく質問内容に見当はついているだが、誤解がないようにハッキリと言葉にしてくれないか。
41:成り立て先生
あっ、すいません。確かにそうですよね。
では…
このゲームって、こんなにポンポンと生徒が死んでいくゲームなんですか?
42:名無しの先生
そうだよ。(無慈悲)
43:名無しの先生
是非もなし。
44:名無しの先生
此の地の運命。
45:名無しの先生
まぁ、初めての方はそう思うよね…。
46:成り立て先生
そう…ですか…。
エッ、本当にこれが仕様なんですか?生徒が簡単に死んでいくのが?
透き通るような世界観は?途中までの青春要素はどこ…?
もしかして、少しでも選択をミスるとポックリってなるんですか?
47:名無しの先生
(ブルアカのシステムを)よくわかってるじゃないか。
48:名無しの先生
因みに先生、今どこら辺までストーリー進めた?
49:成り立て先生
今ですか?ええっと…
手紙を貰ったので、偶々来ていた副会長とアビドスっていう学校に出張
↓
噂どうり遭難したけど、狼耳の少女に連れられて無事到着
↓
ナントカヘルメット(?)団の襲撃
↓
戦闘で勝利
↓
勝って油断したところでヘルメット団の悪足掻きの特攻
↓
先生を庇って副会長が死亡←今ココ
50:名無しの先生
流石、様式美。
51:名無しの先生
また副会長が死んでおられるぞ!
52:名無しの先生
副会長が死んだ!
53:名無しの先生
この人でなし!
54:名無しの先生
慢心、ダメ、絶対。
ハッキリわかんだね。
55:名無しの先生
これでもまだいい方の死に方よ。
この程度でゲーム止める奴は先生に成れないよ。
56:成り立て先生
また!?そんな頻繁に死ぬんですかこの副会長!?
っていうか、これ以上の死に方があるんですか!?
いや、確かに、確かに戦闘前にバッドエンドの説明がありましたけど…!
戦闘直後にバッドエンドの選択肢なんて急すぎですよ!
心の準備もできてないし、もっとこう…やっていい状況があるでしょう!
57:名無しの先生
でも、とても良かったでしょ?
死亡シーン。
58:名無しの先生
バッドエンド画面の背景で燃える生徒達の写真も良い味を出してたでしょ?
その後に流れるキヴォトスが崩壊していくムービーも最高だったでしょ?
59:名無しの先生
序でに、何が何でも生徒を幸せにしなきゃって思っただろ?
ハッピーエンドを目指したくなっただろ?
60:成り立て先生
それは………はい。
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砂漠化によって陸の孤島と化したアビドス高等学校を訪れた私と先生は、襲撃してきたカタカタ(ガタガタ?)ヘルメット団と名乗る武装組織と交戦し、特に何事もなくこれを撃退しました。
アビドスの生徒達は無邪気に勝利を喜んでいるし、指揮をしていた先生も何処かほっとした嬉しそうな表情をしている気がします。
それにしても…ふむ、やっぱりこの程度のチンピラでは駄目ですか。アビドス、意外と出来ますね。
これはもうちょっとだけカイザーの戦力増やした方が良かったですかね?帰ったら戦車や自走砲の供給量増やしましょうか…。いや、流石にこれ以上増やすと私でも今の立場が危うくなりますし……。
…ん?先生、倒れたヘルメット団に近づいて何を………
あっ、先生が話し掛けたヘルメット団員が手に持っている装置、確か私が裏社会に流させた完全無人型自走榴弾砲の指揮装置だった気がします。
〈ポチッ〉
………この音、私の出番ですか!(満面の笑み)
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”襲撃してきた不良生徒に、襲撃の目的を問い質す。” |
”この場から早く去る様に通告する。” |
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”襲撃してきた不良生徒に、襲撃の目的を問い質す。” |
その為に倒れている不良に近づこうとしたその時、突如としてその不良が立ち上がった。
「……お前のせいか。…よくも…よくもウチらの邪魔してくれたなあ!!」
銃撃戦でボロボロに成りながらも、割れたヘルメットの隙間から私を睨みつける不良のリーダー。その鋭い目は血走っており、漂わせる雰囲気と合わせて明らかに正常な状態ではない。
このキヴォトスに来てから初めて向けられた気迫に、私は思わず体が固まった。その物言いから、諦め悪くまた襲撃するのかと身構える。
「オイッ、お前ら起きろっ!死にたくない奴は撤収だ!」
リーダーのその言葉に呼応して次々に起きた不良達。だが、すぐさま武器を投げ捨ててリーダー共々逃げ去っていった。
その余りの逃げ足の速さとに、こちら側の誰もが唖然としていた。先程の一瞬の緊迫した雰囲気が嘘だったかのような状況と後ろ姿に、思わず笑いがこみ上げてくる。勿論、私もだ。
戦闘は終わった。さあ帰ろう。皆がそう思ってアビドスの校舎へ歩き出す。
ただこの時、私は既に選択を失敗していた。
当然だ。敵を前にして気を抜くなど論外でしかない。
『これだけは使いたくなかったんだが、しょうがねえ…。』
去り際に不良リーダーがそう言っていたが、負け惜しみとも感じられるその言葉を真の意味で理解したのは僅か十数秒後の事だった。
空から甲高い音が聞こえたと思った直後、大きな轟音を鳴らして近くの地面が爆発した。その爆炎と衝撃波によって生まれた熱と砂塵、構造物の破片が私達に目掛けて襲ってくる。
クソッ、砲撃を受けた。手元のアロナと自身の勘がそう告げている。
慌てて近くに障害物がないか確かめるが、どれも先程の戦闘と砲撃で悉く吹き飛んでいる。一番近い障害物でも20mはあり、この砲火の中で無事に辿り着けるとは思えない。
一抹の希望を賭けて障害物へ進むが、その途中でやはり至近弾によって私は吹き飛ばされてしまった。
「先生ッ!」
私が死を覚悟するのと同時に、襲い掛かってきた衝撃波によって目的の障害物である壁の残骸に叩きつけられた。そしてその時に頭を強く打ったのか、直ぐに気を失ってしまう。
気絶する前に見た最後の光景は、動けない私を庇って多くの爆炎と破片をその身体で受け、ヘイローが砕け散って斃れる副会長の姿だった。
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その後のことは、断片的にしか覚えていない。
私を庇った結果、まるで王冠の様に立派だったヘイローが消え、身体中に突き刺さった破片からの出血や爆風により破れて真っ赤に染まった制服になり、砲弾の直撃を受けたのか身体のあちこちに風穴が空き、宝石の様に輝いていたとは思えないほどにその瞳から生気を失った副会長の遺体。
私の力及ばず、戦車や戦闘ヘリ、機械人形の群れに巻き込まれて更地と化したアビドス高等学校。
目の前で燃えていく私の所為で犠牲となった生徒達の写真。
そして、茜色に照らされた崩壊していくキヴォトスの景色。
なあ、誰でもいい。
お願いだから教えてくれ。
私は、一体どこで間違えた…?
[BAD END No.1]『Security is a great enemy』
因みに、今回の場合は”この場から早く去る様に通告する。”が正解。
この場合だと三下の悪役台詞を吐いて去っていきます。引いた場合は何もしない、という姿勢を見せる事が重要だったり。
”襲撃してきた不良生徒に、襲撃の目的を問い質す。”の場合、見知らぬ大人且つ男性が近付いてくるという未知への脅威と、折角の作戦を邪魔されたという怒りの感情、そしてバックにいる人物(?)への恐怖から強硬手段を取りました。
…とかいう設定でどうですか?