もしブルアカがノベルゲーで、バッドエンド好き転生者が混入していたら。 作:産業革命
頭を空っぽにしてお読みください。
参考にしたのは、某生徒会ラジオです。
時系列でいえば、アビドスでの問題が片付いた頃の事だ。
通常の仕事も終わって暫しの休息を得ていた『先生』である私は、突如シャーレに来訪した連邦生徒会の副会長である生徒『鬼灯アザミ』と対面しているのだが……。
”……ラジオ放送?”
「えぇ、是非とも先生に出演していただければ、と思いまして。」
常備して置いた来賓用の茶菓子とコーヒーを片手に、嬉しそうな笑顔で開口一番にそう告げてくる副会長。一瞬聞き間違えたかと思って聞き返してみたが、どうやら残念なことに聞こえた言葉は間違っていなかったようだ。
”……何故?”
「ええっと、その…実は……」
唐突にラジオをしてほしいという御願いに対しての私の単純な疑問に、副会長は私から目を逸らしつつ、その理由をやけに言いにくそうながらも説明してくれた。
曰く、怪しい大人が女子生徒をシャーレに連れ込んでいる。
曰く、先生は生徒の臭いを嗅ぐ変態である。
曰く、生徒の脚に拘りがあり、舐めようとしてくる。
曰く…
「…等々、先生に対する根拠無き誹謗中傷が余りにも多く、そのイメージ払拭と噂の否定の為に……って、先生?聞いていますか?」
不味い、どうしよう…最初の噂以外は否定しようがない事実ばかりだった。
いくらあの時の私が極度の疲労から冷静ではなかったとはいえ、これ以上の噂の拡大を防がないと社会的に終わってしまう。
「あの…先生?顔色が少し青くなっているような…?」
”……気のせいだよ?”
「何故疑問形何ですか…?」
何としてでもこれ以上のイメージ悪化は避けなければならない。でなければ、シャーレの先生という立場が危うくなってしまう。
これでもある程度の生徒の(性癖の)見極めは付けているし、私にとっても生徒にとってもストレス解消になるからやってしまったのだ。
これからも生徒を導く為に、大人としての責務を果たす為にも、この大切な立場と機会を失うわけにはいかない。
そのために、この企画は絶対に成功させなければ…!
”…副会長!”
「は、ハイッ!何でしょうか、先生!?」
”私の秘書もラジオに参加出来たりする?”
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ON AIR
《連邦捜査部シャーレの『せんせいラジオ!』ッ!!》(voice:アロナ)
♪~Step by Step~♪
アザミ「…という訳で始まりました。連邦捜査部シャーレの特設スタジオからお送りしております、『せんせいラジオ!』の御時間です。」
アザミ「この番組は、先生の給金からの提供でお送りします。」
先生「待って、私の給金ってどういう事!?」
アザミ「…さて、この番組では皆さんにとって身近な存在であるシャーレの先生が、キヴォトス各地の生徒や市民の様々なお便りにお応えしたり、市民の皆様がシャーレに親しみを持っていただけるような企画をしていく番組です。」
先生「もしもし副会長、聞いてる!?ラジオなのに言葉のキャッチボール拒否!?」
アロナ「先生、連邦生徒会からメールが届いています。内容は…クロノスからの放送機材レンタルの料金請求書です!因みにレンタル代は……○億円!?」
先生「ファッ!?」
アザミ「フフフ…大丈夫ですよ、先生。ちゃんと分割払いでもローンでの支払いでもOKにしておきましたから!」
先生「うん、全く嬉しくない情報ありがとう。機材のレンタルでローン払いができるとは思えないけど。金額的にも。」
アザミ「ほら、見てくださいよ先生!この放送機材凄いでしょう?折角なので、ミレニアムの一番高いモデルを借りてみました!」
先生「人のお金だからって…」
アロナ「もう、さっきからゴチャゴチャうるさいですよ先生!ラジオやる気あるんですか!?」
先生「アロナはそっちの味方なの!?」
アザミ「そうですよ先生、ちょっとは進行に貢献してください。あと、私達のギャラ代が掛かっていないだけ感謝してくださいね!」
先生「あ、ありがとう…?……あれ、これ私が悪いのか…?」
・ ・ ・
アザミ「誰かのせいで少し遅れましたが…まずはこの記念すべき第1回放送のパーソナリティを紹介しましょうか。」
先生「私の…私の給与が…超合金と宇宙戦艦が…。」
アザミ「…そこまでですか、先生。ハァ…あとで金払いの良い御仕事を紹介しますから、その報酬を返済に充ててください。」
アロナ「一応、私の方でも一番効率的な返済プランを作成しておきますね。」
先生「…グスッ…ありがとう…?ありがとう、かな…?いや、やっぱりおかしくない…?」
アザミ「では気を取り直して…今回の『せんせいラジオ!』のパーソナリティは…」
アザミ「私こと連邦生徒会副会長『鬼灯アザミ』と…」
先生「シャーレ顧問の『先生』と…」
アロナ「『先生』の秘書である『シッテムの箱』のメインOS、『アロナ』の3名(?)でお送りします!」
(何処からか湧き上がる謎の歓声と拍手)
先生「(特にスイッチとかを押していない筈なのに、この効果音は一体何処から…?)」
アザミ「(…詳しい事はミレニアムで御聞きください。)」
アロナ「(…だそうです!)」
先生「(…ッ!?直接脳内に…!?)」
・ ・ ・
アザミ「さて、ラジオと言えば恒例の『お便りのコーナー』の時間です。このコーナーでは、先生がこの番組へ寄せられた数々のお便りにお応えしていきます。」
アロナ「どんどんパフパフ~!」
先生「セルフで言うんだ…。」
アロナ「もう先生、ノリが悪いですよ。折角のラジオなのに!」
先生「…それもそうだね。…でも、私は悪くないと思う。」(チラ見)
アザミ「……何か?」(目が笑っていない笑顔)
先生「…イイエ、ナンデモナイデス。」
アザミ「では早速、記念すべき一通目のお便りを読んでみましょうか。」
アザミ「え~ラジオネーム『砂漠の狼』さんからのお便りです。」
アザミ「『パーソナリティの皆、先生、コンバンハロー。』はい、コンバンハロー!」
先生「えぇ…何なの、その恥ずかしい挨拶…」
アロナ「コンバンハロー!」
先生「私以外の共通認識の挨拶…だと…!?」
アザミ「『《せんせいラジオ!》何時も楽しく聴いている。』ご愛聴、ありがとうございます。」
先生「嘘だ!第一回放送の筈なのに!?」
アロナ「先生、知らないんですか?この放送機材はエンジニア部の作品ですよ。多少の時空差何て無意味です。」
アザミ「流石はミレニアムが誇るエンジニア部ですね。エンジニア部クオリティ様様です。」
先生「まさか本当に時空をも超えたのか!?そんな馬鹿な…!」
アザミ「…まあ生放送もしているので、それを聴いているだけだと思いますけどね。」
先生「…だと思ったよ。驚いて損した…。」
アザミ「では続きを…『ん…一つ困っている事がある。催促や利息が減ったとはいえ、学校の借金の返済が遅々として進まなくて…。だから手頃な銀行を襲いたいけど、最近は私達のせいで何処の銀行も警備が厳しいから、比較的簡単に襲える銀行の場所と警備システム、あと集金予定表を貰ってきて欲しい。後は金庫破り用の…』って、何ですかこれ?新手の迷惑メールですか?」
アロナ「ア、アハハハハ……。」
先生「(言えない…迷惑メールではなく、本人は本気で襲う気だって言えない…!)」(冷や汗ダラダラ)
アザミ「まったく…初回のお便りから迷惑メールとか、先が思いやられますね…。」
先生「ソ、ソウダネー。」
・ ・ ・
アザミ「ラジオネーム『アウトロー求道者』さんからのお便りです。」
先生「(スゴイ分かり易いラジオネームだな…。)」
アザミ「『パーソナリティの皆さん、コンバンハロー!』コンバンハロー!」
先生「(挨拶には、流石にもうツッコめない…。)」
アザミ「『私、真のアウトローに成りたいのですが…(中略)…先生、どの様な行動をすればアウトローに成れると思いますか?やはり銀行強盗でもした方が良いと思いますか?それとも、もう一度ラーメン屋を爆破した方が良いですか?…なんちゃって、アルちゃんなら書かないかな?』…アウトローに成りたいだなんて、変わった方ですね…って、貴方もですか!?今のキヴォトスでは銀行強盗がトレンド何ですか!?というより、最後の文章では明らかに成りすましされてませんか、大丈夫ですかアルちゃんさん!?」
先生「…言いたいことは色々あるけど、私はそのままの君でいいと思うな。」
・ ・ ・
アロナ「続いては、ラジオネーム『黒シャツ』さんからのお便りです。」
先生「(特徴的すぎる葉書だな…。)」
アロナ「『クックックッ…お久し振りです、先生。私は前に言ったように、貴方を仲間として迎え入れる事を諦めた訳ではありません。しかし先生も大人、故に貴方個人に何らかのメリットがないと交渉に成らない。その説得の為に今度シャーレに赴きたいのですが、先生はどのような食べ物が好みでしょうか?是非とも菓子折りの参考にしたいのです。』…だそうです。」
先生「…梅干し味なら何でも。というか来ないでくれ。ネタとかではないから!」
・ ・ ・
アザミ「ラジオネーム『砂漠の狼』さん…は、無しとして、『アウトロー求道者』さん、『黒シャツ』さん、『ペロロ様大好き』さん*1、『舐められた悪魔』さん*2、『理事失脚』さん*3、初回へのお便りをありがとうございました!」
先生「(一番まともなラジオらしいお便りが、まさか『黒服』からのだとは…。)」
アロナ「これからも奮ってご応募下さい!貴方からのお便り、お待ちしています!」
先生「(次回があるか分からないけど、既に嫌な予感しかしない…。)」
アザミ「届いているお便りも全て読み終わったので、次は『楽曲のコーナー』でもしましょうか。」
先生「何か…実に普通のラジオっぽいね。」
アザミ「はい、ネタ切れですからね。」
先生「それ言っちゃうんだ…。」
アザミ「それでは、これまた記念すべき一曲目、行きましょう!ではアロナさん、よろしく!」
アロナ「はいっ!それではお聴きください。覆面水着団で『銀行強盗のすゝめ』です!」
先生「それはラジオ放送で流していいの!?というかそのグループ名は駄目でしょ!」
♪~『銀行強盗のすゝめ』(フル再生)~♪
アロナ「聴いていただきました曲は、覆面水着団で『銀行強盗のすゝめ』でした。」
先生「満遍なく歌詞が歌声と合わない曲だった…。」
アザミ「良い子の皆さんは、決して銀行強盗をしないようにお願いしますね!」
・ ・ ・
アザミ「さて、次の曲を……としたいところですが、そろそろ終了のお時間です。」
先生「時間的には短いのに、此処まで疲れるとは思わなかった…。」
アロナ「え~それでは皆さん……せーのっ!」
全員『また来週~!』
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さて、ラジオ放送もやったし、そろそろ次の予定へ行かなければ。次の依頼はどうも面倒くさそうな気がする。
副会長が機材を片付けている間に、急いで外出の準備をした。
「…先生、片づけ終わりましたよ…って、何処かへお出かけですか?」
「ああ、ちょっと出かけてくるよ。この後……」
A.「一方的に紹介されるだけのお便りとは…?」
A.「このお便りは飛ばそう。さあ次読もう、次!」
A.「恨むのそっちですか。…でも自業自得ですよね。」
この後……
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「ミレニアムに用事があってね。」
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「トリニティから呼ばれていてね。」